日本には常に流行犬種というものが存在しますが、その中で、膝蓋骨亜脱臼(以下パテラ)という遺伝性の病気を抱えて生まれくる犬は決して少なくないのが現状です。
何故、流行犬種に多く見られるのか…
流行するということは、その犬種を飼う(買う)人が多いということ。
つまり、その犬種をたくさんブリーディングすることによって得られる利益も多い、と考えられるわけです。
そのために、パピーミル(仔犬工場)と呼ばれるブリーダーが増えたり、流行犬種のみを扱うブリーダーが増えているのです。
そして、その裏側には、真に犬種の向上を目指すシリアスホビーブリーダーと呼ばれる人たちの苦悩が存在するわけです。
ダックスフンドを例に挙げると、年間15万頭(JKC)からの登録があるこの日本で、需要と供給のバランスを保っていくためには、たくさんの仔犬を、できるだけ短期間で作らねばなりません。
そのため、遺伝的問題を考慮することなく、不用意な交配を繰り返した結果、様々な遺伝性疾患が問題となっています。
その一つが、このコミュニティで取り上げる、
「膝蓋骨亜脱臼(パテラ)」です。
パテラとは、膝のお皿が内側や外側に外れてしまう病気のことで、一般的に小型犬に多く、更にその多くは、お皿が内側に外れる、「膝蓋骨内方脱臼」であるといわれています。
パテラには、4段階のグレードがあり、獣医師が手術適応と判断するのは、グレード?以上のものであるといわれます。
グレード ?
膝蓋骨が滑車溝に入っているが、手ではずすこと(亜脱臼を起こす)ことができる。
グレード ?
臨床上自然に脱臼が起こる。膝蓋骨は手で脱臼できるが、自然に戻るか、手で軽く元に戻る。
グレード ?
膝蓋骨はほとんどの時間脱臼しているが手で戻すことが可能である。
グレード ?
膝蓋骨脱臼を手で戻すことができない。湾曲拘縮が起こり、足を最小限にしか着けない。
かくいう私も、家でダックスを繁殖させ、今は5頭の大所帯。
その内1頭が、グレード?と診断されています。
しかし、多くのパテラの愛犬をもつ飼い主と同じように、見た目にはそれとまるで分からない愛犬にメスを入れることに、かなりの戸惑いがあります。
同じグレードの犬でも、片足けんけんをしたり、触ると痛がったり、どことなく歩き方がおかしい…
そんな目に見える症状のある犬もいるのに、私の愛犬は、「何だか少しO脚かしら?」程度のもの。
手術は「痛みが出てから」と思っていたのですが、痛みにも個人差があるようで、あまり時間をかけ過ぎて病気が進行してしまうと、骨が変形してしまい、手術は不可能に…
更に、高齢になればなるほど麻酔のリスクも上がっていく…
手術方法も様々で、術後の痛みもそれによって変わってきます。
なるべく痛みのない方法で、元気に走り回れるなら…!!
それは私だけが思うことでないはずです。
愛犬がパテラと診断された飼い主様たちの、会話の場となれば、と思います。
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