昼休み明けの3限の授業。
山中梓は教室に入る。
そこにいるのは昼休みから寝ているらしい少年ただ1人。
しばらくすると学校の人間が「休講」の2文字を書きに来た。
まじめな梓は教室を出ずに机に向かって参考書を開く。
「ふあぁぁぁぁぁ〜」
大きなあくびと共に少年は目を覚ました。
斜め後ろの梓は思わずクスッっと笑う。
「え?」
振り返る少年。
「ごめんなさい。あまりにも気持ちよさそうに寝てたから。」
「あ、そう。」
少年は再び机にもたれかかる。
梓はまた参考書に目を通す。
しばらくすると今度は体を伸ばしてしっかりと目を覚ます。
人のいない教室にキョロキョロする少年。
「今日、休講みたいですよ。」
「あ、そうなの?」
「いつも先に来て、寝てますよね」
「あ、うん。」
「名前なんて言うんですか?」
「え? 宗太。
高橋…宗太」
困ったときには