未確認生物(UMA)といえば、ネッシーに代表される水棲巨大生物タイプ、ビッグフットなどの類人猿タイプ、哺乳類タイプ、爬虫類タイプなど様々な存在が噂されるが、日本では比較的マイナーな未確認生物に「タッツェルヴルム」(タッツェル・ヴルム、タツエルベルム、タツエル・ベルムとも)がある。
「Tatzelwurm」(タッツェルヴルム)とはドイツ語で「かぎ爪を持つ虫」という意味らしい。
ヨーロッパのアルプス山脈(主にドイツ、スイス、オーストリア、イタリア側)に出没すると言われ、その起源はヨーロッパの伝説の土の妖精だとも言われる。
その姿には諸説があり、体長は60cm〜1mほど、日本のツチノコに四本或いは六本の肢を付けたマツカサトカゲ或いはオオサンショウウオのような姿だったという話から、ヘビのように細長く前肢が二本だけという話、肢は無くヘビのようだったという話、更には、頭部は猫のようだと言う話もある。
その他の特徴としては、体色は白に近い色、茶色、体表は硬い鱗で覆われていた、短い毛に覆われていた、鱗も毛も無かったなど様々でこれもはっきりとしない。大きな口には鋭い歯がある、洞窟などに棲んでおり、春から夏にかけて目撃例が多いという。
後ほど詳述するが、毒を持っているとう話もあるが、その姿に驚いての心臓発作が死因だという。
目撃例としては、1779年、ハンス・フックスという人物がオーストリアのザルツブルグ近郊のウンケンという場所でタッツェルヴルムと思われる生物と遭遇し、その衝撃から心臓発作で亡くなるという事件が起きている。
この時、ハンス氏の両親の証言によると、その生物(タッツェルヴルム?)は「大きなトカゲに似た四本肢の生物で、肢の指はそれぞれ三本だった」という。
1924年には、ムルタル(所在確認中)という所の近くでタッツェルヴルムのものらしき骨が発見されたという。
その後、1929年、洞窟(詳細不明)を探検していたオーストリアのある教師が、腐食土の上に横たわるヘビのような生物(タッツェルヴルム?)を発見。その生物は大きな目で教師を見ていたが、教師が捕まえようとすると穴の中に逃げ込んでしまったという。
タッツェルヴルムの正体だが、有力な物証がないため既知動物の誤認とする有識者も少なくない。
その正体は、ヘビ、カワウソ、アナグマにはじまり、肢の非常に短い「ドウナガトカゲ」、体長1.5mにも達するバルカン山脈の「バルカンヘビガタトカゲ」(ヨーロッパアシナシトカゲ)、ユーゴスラビアの洞穴に棲む「ホライモリ」などの近縁種の未発見例ではないかという説もある。
また、ヘビのような胴体に二本の前肢のみがある「アホロテトカゲ」(ミミズトカゲ)等も考えられるが、アホロテトカゲは最大でも20数cm程度しかなく、現在ミミズトカゲ類では体長は60cm〜1mほどあるものは確認されていない。
また、水生両生類の「サイレン」の近縁種ではという説もあるが、サイレンはアメリカ東南部とメキシコ東北部に分布しており、現在のところヨーロッパでは確認されていない。
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【 参考 】
・Der Tatzelwurm-Portraits(ドイツ語)
http://
・wissenschafts-news(ドイツ語)
http://
・UMAファン 〜 未確認生物 タッツェルヴルム
http://
・UMAファン 〜 未確認生物 キャット・ヘッド・スネーク
http://
・Stump-tailed skink wikipedia(マツカサトカゲ、英語)
http://
・バルカンヘビガタトカゲ Wikipedia
(ヨーロッパアシナシトカゲ)
http://
・ホライモリ Wikipedia
http://
・アホロテトカゲ・川崎悟司イラスト集
http://
・サイレン Wikipedia
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未確認生物/UMA/Tatzelwurm/tatzelwurm/タッツェルヴルム/タッツェル・ヴルム/タツエルベルム/タツエル・ベルム
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