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仏教が好きコミュのリュックひとつで全国を行脚する禅僧──村上光照さん

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上座仏教修道会を主宰していた竹田さんという方から、村上光照さんというお坊さんのお話を聞いていた。

「今日、村上さんを、お呼びしているから、あなたもいらっしゃい」
と声をかけて下ったので、出かけたのだった。

竹田さんのお宅に向かうのに、途中、新宿中央公園を通っていく。
すると、二人の僧侶が、公園の噴水の水を飲んでいた。

近づくと、フランスパンをかじっていた。
“もしや、この方が村上さんでは”と思って声をかけてみた。

「あのお……。もしかして、村上先生じゃありませんか」
「はい〜、村上ですぅ〜」。

穏やかで悠然とした声の響き。なんとも人なつこい笑顔だ。

法華経のことやら音楽談義をした。
「ほうほう、あなたは詳しいねえ」と、人の話をよく聞いてくれる。

「人間、有名になったらあかんのですよ。ぼくはなるだけ、世に出ないように出ないように、しとります」
そう言っていた。

公園を発つとき、リュックを背負う。
「どれ、でかけましょうか」と、眼の不自由なお弟子さんにリュックの紐につかまらせていた。

お二人で、夕陽を背にのんびりと歩くさまは、なんとも絵になっていた。

──ははあ。こんな坊さんが、日本にもまだいるんだなあと、余韻が残る出会いであった。

─────────────────────────

そうして、何年か後。
秋葉原の駅でばったりと、リュック姿の村上さんに逢った。
うまいコーヒーがあるよというので、焙煎コーヒーの店で雑談した。

「ぼくはなんにも持ち物がありません。でも、みなが“ウチへ来て下さい、どうぞ、ウチにいて下さい”という。

なんにも無いっていうことは、なんでも持っているみたいなものだねえ。それで、ぼくはリュックひとつで、全国を行脚しとります。

どこに行っても、そこが道場。行ったところ行ったところで、ありがたいんですわ」


それから数年後、南伊豆へ遊びに行ったときに、“もしや村上さんがおられるかも”と思い、松崎の草庵を訪ねてみた。
幸いなことに、いつもは全国行脚しているので、そこにいるはずもないの村上さんが、数日前に戻っていた。

小さな木造平屋の、粗末な草庵だ。
坐禅姿の澤木老師の写真が掲げてあった。

近所のおばちゃんたちが、四、五十人が、草庵の草刈りの手伝いに来ていた。
そのあと、みんなでワイワイと楽しそうに食事だ。わたしも混ぜてもらった。

村上さんとしばしお話をうかがう。村上さんの声の響きの中にいると、くつろげてしまうのだった。


いろんな坊さんに会ったが、ホンモノの坊さんだなあと感じた。
あの笑顔、あの悠然さ、のんびりとした落ちつき、あの遊び心の楽しさ……。

あの人の生き方をみておれば、人間あくせくせんでもどうにか生きていけるという安心感が得られるような。

コメント(8)

      村上光照さんというお坊さん

       まだ 存じ上げませんが 
     今日も いい一日が 始まりました 

   いちりんさん 有難う御座います 合掌
仏教がどうたらこうたら、瞑想法がどうたらこうたらいっても、

所詮は、生き方がどうか、その人の生き方が、どういうふうに薫っているか、

どういうやすらかな、澄んだ心であるか、

──そこだなあと思いますね。

で、そういうことは、理屈では分からないので、いろんな方に出会っては、学ばせてもらえるんだと思います。
「仏教がどうたらこうたら、瞑想法がどうたらこうたらいっても、 所詮は、生き方がどうか、その人の生き方が、どういうふうに薫っているか」。本当にそう思います。要は仏教でも何でもいいんではないかと。
良いお話を有難うございました。
自分には到底出来ないことではありますが、そのような方がおられること自体が、驚きでありまたとても嬉しく感じました。
有難うございました。
そうですねえ。私たちは出世して、お金持ちになって、楽して・・・という教育を刷り込まれがちですが、仏教が教える固定観念にとらわれない生き方を一人一人が柔軟に実践できるようになれば、各人の人生の負担はグッと減るかもしれませんね。
一日一日を大事に生きて行かなきゃいけないと思いました。

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