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仏教が好きコミュの道元の「典座教訓」をよむ

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道元の「正法眼蔵」はわたしには大好きな書。しかし、おそろしく難解だ。
いっぽう「典座教訓」(てんぞきょうくん)というのは、なかなか読みやすい。

「典座教訓」には、献立の立て方、お米のとぎ方、野菜の扱い方、調理と味付の方法など、寺の料理係の作法や心構えが説かれている。

道元の教えは、「威儀即仏法、作法是宗旨」。

この日常生活のすべてが仏道である。料理をつくること、食事をいただくこと、歩くこと、トイレにしても、すべてみな大切な仏道修行であるという。

道元は、二十四歳(1223年)で中国に渡る。師匠を求めて、中国各地の道場を訪ねて歩く。
「典座教訓」には、このときの道元の若き日の体験が出ている。そのなかから、ひとつ紹介します。


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ある夏の炎天下のこと。
一人の老僧が、せっせと海藻を干す仕事をしている。

この老僧、眉毛は白く、杖をついており、背中も曲がっている。
しかも、炎天下というのに、笠もかぶっていない。この灼熱のなか汗が滝のように流れている。

年を聞くと、「六十八歳になる」という。(当時だと、たいへんなおじいちゃんです)



道元は聞く。

「そんなお歳になって、なぜそのようなきつい仕事をするのですか。どうして手伝いの人にやらせないのですか?」


僧は一言。

「他はこれ我にあらず」
(他人は他人だよ。他人は、わたしじゃない。他の者にさせたのでは、自分の修行にならん)


道元は、そのことばにはっとします。そして、さらに聞きます。


「それにしても、どうしてこんな炎天下に仕事をされるのですか。もう少し、日が陰ってからにしたほうがよろしいのに……」

老僧は、即座にこたえます。


「なんぞ他時を待たん」
(この“今”をはずして、いったいいずれの時にするというんだね)


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老僧にとって、海藻を干す仕事というのは、たんなる雑用じゃないんでしょう。
坐禅も、仏間を掃除することも、お経を読むことも、料理も、そのための雑事も、すべてみな等しく仏道修行と。

どんなことであれ、いま自分がここでおなっていること。
それこそが、心を清め心を成長させるための行である。

──そういうことと、道元はとらえたんじゃなかろうか。


「他人にやらせたのでは、自分の修行ならない。どんな雑用も、心を磨く機会である」

「いまを外して、いつやるんだ。いまここが大切」


そんな教訓と、わたしなりとらえたが。

いまわたしの目の前には、山と積まれた雑用ばかり。。。
いやあ面倒だなあ、という仕事ばかりだけどなぁ。

よし、ひとつ。「いまを外して、いつやるんだ」と。重い腰を。

コメント(7)

聖者とか悟った人の〈ことば〉は、すばらしいですが、

「どういう体験をして、そうなったのか」

というあたりが、わたしにはいちばん関心があるところ。


若き日の修行、苦闘、失敗の体験、それを経てどういう気づきがもたらされたのか、そこいらあたりが、おもしろい。

なかなか悟ったような偉い人たちは、失敗談を残してくれていませんけど、道元さんの場合、そこそこ述べられているんですね。
「他はこれ我にあらず」

この道元さんの文脈とは違いますけどね。こう感じています。


他人のことはあれこれと論じても、仕方がない。

結局、自分に即して、自分の生き方としてどうか……というところから、ものごとを語っていきたいと思いますね。

まあ、政治がどうの、あの人物がどうの、経済がどうのと論じても、あんまり生産性はないかなあと。仏教を論じてもそうですけど。

自分というものを、自分の生き方、自分の日常のありようを棚あげして、語ってもつまらないかなあ。

自分の生き方を、どうすべきかというところから、いろいろと観ていきたいと思っています。
良寛さんはこれを実践したんですね。
新潟の寺泊からお寺で剃髪して備中・玉島の国仙和尚の下で円通寺で禅の修行、するのですが、ある時、作務作業する修行僧を見て、学問に飽き足らず、国仙和尚に得度得て、寺を辞し四国に忽然と乞食修行の旅にでます。
禅宗の悟りには行くとおりも有りますが学問の知識だけで自分
の地位を高めて高僧の道を歩む人が多い中、
体制から外れて「道元思想の原点」還って乞食になって修行する姿が現在も共感を呼ぶのでしょう。
(父の以南の入水自殺・故郷の弟の名主事情等々)有ったそうですが?
彼の足跡訪ねて新潟に行きましたが「習字の習得」は異常と思える程修行したと聞かされました。
良寛さん、いいですね。

生き方がすばらしい。
書もすばらしい。
恵信尼との歌のやりとりも、すばらしいと思います。

しかし、ジャガイモよっちゃんも、いい生き方、されているみたいですねー。
はじめまして。
日蓮正宗の法華経信仰しております。

法華経は諸経の王といわれ
唯一の成仏の種があります。

南無妙法蓮華経が救われる道です。
日常の世俗世間の仕事や営みもすべて大切な修行と思って丁寧に心を込めてさせていただくという気持ちがしっかりと自分のものになるなら、自分を鍛えない時間はこの人生に皆無となりますね。

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