哲学が好きコミュの※哲学初心者向けトピック一覧※

定義（哲学）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2009年06月05日 23:54
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=43322001&comm_id=929559&page=1&from=first_page　

古典的な哲学　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2019年07月28日 22:36
https://mixi.jp/view_bbs.pl?id=90462324&comm_id=929559&page=1&from=first_page

哲学と言語学
https://mixi.jp/view_bbs.pl?id=101268285&comm_id=929559&page=1&from=first_page

「善」を考える　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2009年07月02日 10:07
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=44138177&comm_id=929559&page=1&from=first_page

「善」を考えるpart2
https://mixi.jp/view_bbs.pl?id=87815002&comm_id=929559&page=1&from=first_page

善について
https://mixi.jp/view_bbs.pl?id=35866748&comm_id=929559&page=1&from=first_page

「偽善」って何でしょう？
https://mixi.jp/view_bbs.pl?id=33953510&comm_id=929559&page=1&from=first_page

無について　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2009年10月14日 01:55
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=47146447&comm_id=929559&page=1&from=first_page

心の哲学「クオリア問題」　　　　　　　　　　　　　　　2010年05月13日 15:20
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=53023569&comm_id=929559&page=1&from=first_page

『時間論』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2011年05月28日 01:04
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=62636825&comm_id=929559&page=1&from=first_page　

【Q】人は何のために生まれてきたのか？その３　2012年11月15日 15:55
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=72280639&comm_id=929559&page=1&from=first_page

「意識」についての一考察　　　　　　　　　　　　　　　2012年12月12日 22:47
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=72588847&comm_id=929559&page=1&from=first_page

輝く言葉たち　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2013年04月03日 22:55
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=73642761&comm_id=929559&page=1&from=first_page

ニーチェについて　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2014年05月31日 08:29
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=76392644&comm_id=929559&page=1&from=first_page

私達が想像できる事は全て実在するか？　　　　　2016年02月06日 19:18
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=79331439&comm_id=929559&page=1&from=first_page

「真理」は無い　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2016年10月08日 07:54
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=80749922&comm_id=929559&page=1&from=first_page

哲学とは?　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2017年09月10日 21:08
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=83899192&comm_id=929559&page=1&from=first_page

おすすめの思想、哲学の本
https://mixi.jp/view_bbs.pl?id=7866870&comm_id=929559&page=1&from=first_page

哲学関連の宣伝専用トピック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=67120215&comm_id=929559&page=1&from=first_page

コメント(25)

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最新の40件

[1] mixiユーザー 10月08日 16:10

これは、良い試みですね。

貴方が答えを控えた「哲学とは?　」と言う問いに対する、リファレンス・モデルとなります。
私の好みは、宗教関連と次のような根源的なものです。

【Q】人は何のために生まれてきたのか？その３
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=340&community_id=929559&bbs_id=72280639

そして管理者である貴方も、好き勝手に自分の基準を定めても良いと言うことを伝えておきます｡

大事なことは、心理学・精神医療・脳科学など自己主張の強い輩を排除し、コミュのレベルを保つことです。そうすれば、アラシにより去ったメンバーも戻ってくるかも知れません｡

管理人シリーズ :
　No.6　「哲学コミュに相応しいトピック・テーマについて」
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=9&community_id=929559&bbs_id=81730059

このへんで失礼します。

[2] mixiユーザー 10月08日 16:53

>>[1]に追記
----------------

"心理学・精神医療・脳科学など自己主張の強い輩"と言うのは・・・

人の精神性が優位であること・第一存在であることを認めず、他の事柄を理由とします。
従い彼らは即物的であり、形而上の事柄を論じるには現実性のレベルが低すぎるのです。

[3] mixiユーザー 10月09日 00:19

>>[1]に追記
----------------

次は、西洋哲学には初心者の私が、投稿してきたトピックの一部です。
主に形而上の事柄であり宗教の分野として関連づけることができます。
よろしければ、さらに選択の上「最初から」のページをリンク下さい。

=================

宗教は必要かコメント[500]　・・・優良コメント
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=500&community_id=929559&bbs_id=71848584

宗教の世界観と目標と... コメント[12]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=12&community_id=929559&bbs_id=76445744

人は何故宗教を求める... コメント[250]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=250&community_id=929559&bbs_id=51326346

龍樹と空（中観）コメント[459]
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=459&community_id=929559&bbs_id=78174162

唯心論とは何か?　（ネ... コメント[3]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=3&community_id=929559&bbs_id=80207791

霊、魂、神、その他の... コメント[84]
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=84&community_id=929559&bbs_id=32996465

仏教哲学コメント[542]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=542&community_id=929559&bbs_id=51839666

仏教哲学コメント[624]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=624&community_id=929559&bbs_id=51839666

いる？いない？談義部... コメント[302]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=302&community_id=929559&bbs_id=70547304

責任とは何か? コメント[25]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=25&community_id=929559&bbs_id=58116069

【Q】人は何のために生... コメント[302]　・・・その３
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=302&community_id=929559&bbs_id=72280639

私達が想像できる事は... コメント[14]　・・・トピ主からベストアンサーに選出される。
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=14&community_id=929559&bbs_id=79331439

真理についてコメント[74]
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=74&community_id=929559&bbs_id=34290983

神はあるかコメント[136]　・・・簡単解決。
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=136&community_id=929559&bbs_id=59795049

『時間論』コメント[545]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=545&community_id=929559&bbs_id=62636825

（続く）

[4] mixiユーザー 10月09日 00:21

>>[1]に追記
----------------

（続き）

「私」とは何か？コメント[787]　・・・鏡の前に立てば分かること。
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=787&community_id=929559&bbs_id=59198600

私たち人間に選択でき... コメント[175]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=175&community_id=929559&bbs_id=72584707

【Q】人は何のために生まれてきたのか？　・・・哲学的落書き自由帳コメント[578]
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=578&community_id=929559&bbs_id=59516717

生命とは何か？コメント[489]　・・・優良トピック
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=489&community_id=929559&bbs_id=45382640

終焉の一義、コメント[12]　・・・優良コメント
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=12&community_id=929559&bbs_id=74350565

存在とは何かコメント[349]
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=349&community_id=929559&bbs_id=78210677

「真理」は無いコメント[8]
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=8&community_id=929559&bbs_id=80749922

運命の人はいるかコメント[83]　・・・優良コメント
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=83&community_id=929559&bbs_id=50664657

全知全能の神がいると... コメント[16]　・・・優良コメント
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=16&community_id=929559&bbs_id=80816480

「運」とはなにか教え... コメント[2]　・・・優良コメント
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=2&community_id=929559&bbs_id=79941825

精神科の病院を否定し... コメント[34]　・・・優良トピックス
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=34&community_id=929559&bbs_id=71827515

モラル、道徳とはなに... コメント[778]　・・・優良コメント
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=778&community_id=929559&bbs_id=69977180

心とは何かコメント[73]　・・・優良トピックス
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=73&community_id=929559&bbs_id=49654194

悟りコメント[302]　・・・優良トピックス
http://mixi.jp/view_bbs_comment.pl?comment_number=302&community_id=929559&bbs_id=72886808

=================

また、いつの日かお会いしましょう。

[5] mixiユーザー 10月09日 00:30

あまり難しく考えないで……単純に

考えること、知ろうとすること。

ってことを究める学問ちゅうことでどうですか？

[6] mixiユーザー 10月09日 13:21

哲学コミュニティ初心者向けですね。哲学は皆初心者でしょうか。

[7] mixiユーザー 10月09日 18:53

>>[5]

大事なことは、考える力を養うことです。

自分自身に問うことが、哲学の道の第一歩と考えます。

当コミュは趣味系ですので、気楽にどうぞ？

[8] mixiユーザー 10月09日 18:55

>>[6]

真理を探究する初心者です。

それも、どこかのトピックで問いかけてください。

[9] mixiユーザー 10月09日 19:24

>>[8]

真理を探究する初心者？

わかりました。では「鼠に猫を売る」私のつぶやきにて問いかけてみます。

[10] mixiユーザー 10月10日 18:45

>>[9]

出来れば、トピックでお願いします。

管理人が復帰したら、つぶやきスペースは閉じる予定ですので。

[11] mixiユーザー 09月09日 19:15

更新しました。

[15] mixiユーザー 08月03日 07:22

更新しました。

[16] mixiユーザー 05月16日 16:06

　今度はマルクス主義に反対の立場をとったフランスの現代哲学者。

　レイモン（レモン）・クロード・フェルディナン・アロン（Raymond Claude Ferdinand Aron、1905年3月14日 - 1983年10月17日）は、フランスの社会学者・哲学者・政治学者・ジャーナリストで、サルトルやボーヴォワール、それにメルロ=ポンティらの同級生・学友でした。しかし彼らの仲間というよりはライバル。

　サルトルやボーヴォワールとは違って、マルクス主義に対しては否定する立場を貫きました。このあたりが日本の論壇やマスコミから無視された理由でしょう。

　Wikipediaも参照してください。簡潔にその生涯と「反共」につていのみ描かれています。ここではネットにはないであろうアロンについて描いてゆきます。
　彼はサルトルより一年早く1928年に教授資格試験にパスし、1931年からドイツにあって、ヒトラーの政権獲得までをつぶさに観察しています。彼は自国第一主義のフランス人らしくなく、ドイツの社会学や哲学を学びました。フランスの現代哲学者のなかで、マックス・ウェーバーを無視せずに読み、理解したのはアロンぐらいのものでしょう。これが彼の強みとなるのです。後にアロンはサルトルにフッサールの哲学を教えてもいます。

　ごく若い頃にはマルクス主義に参りそうになったらしいですが、早くにここから離脱し、リベラリズムの立場を取りました。
　第二次大戦中、アロンはド・ゴールの自由フランスの立場に立ち、ロンドンに亡命して、その言動や執筆活動などから政治評論家としても認められるようにました。この頃以前にはサルトルとは決別し始めました。

　1953年、アロンはパリ大学の教授となりましたが、同時にジャーナリストであり、評論家であり、編集者であり、学者であり、いわばフランス流の大知識人でした。その思想体系はまとまったものとして鮮明にすることはできませんが、一言でいうならば、フランス流のボンサンス(良識)の立場に立ち、公正で偏ることがない知識人ということになります。今でいうならば、すぐれたコメンテーターといったところです。体系的な哲学を残さなかったことも日本から相手にされなかった二番目の理由です。

　アロンはサルトルの雑誌『現代』誌上で華々しくサルトルと舌戦を繰り広げましたが、この頃すでに「フィガロ」紙の論説委員長を勤め、1976年には『レクスプレス』誌の論説委員長となり、多彩な発言をしています。
　そのなかで当時、大いに読まれ、論議の中心となったのが、1955年の『知識人の阿片』です。ここでいう「阿片(あへん)」とは、一言にすれば、左翼思想、端的には共産主義を指しています。彼は当時のフランスの知識人がマルクス主義という阿片の中毒患者となっていたのを痛撃したのです。

　フランスでは戦後すぐに国会議員の三分の一を占めていた共産党も、この頃にはすでに政権から追われれていました。しかし、知識人の世界ではまだ多くの人びとがマルクス主義に傾倒していただけに、アロンの著書への反響はすさまじいものとなりました。このことも日本では報じられていないようです。アロンには「右翼」という刻印が押されることになりました。

　しかし、アロンはあくまで゛も自己の立場を守りながら、思想を展開してゆきました。その関心は形而上学的なものよりも、政治問題や外交問題、軍事問題などに関心が向けられてゆきました。彼がもっとも深い関心を寄せたのがインダストリアリズム(産業化.発達した産業社会)です。これもWikipediaにはない言葉。

　これについては1966年の『インダストリアリズムに関する三つのテーゼ』があり、これが主著とも言えるでしょう。産業化が社会に及ぼす影響が彼のこだわりでした。哲学体系でもなければ、反体制的でもないのだから、日本のマスコミや知識人たちから無視されたのもむべなるかな。

　インダストリアリズムの研究には近代思想史が欠かせないのだそうです。この思想的な手続きの面倒くささが、日本の知識人やマスコミがますます彼を遠ざけました。

　アロンは著作『社会学的思考の主要な流れ』の中でドイツの社会学者・政治学者・経済学者のマックス・ウェーバーを"帝国主義者"と批判していますが、それとは裏腹にウェーバーからの深い影響は否定できません。いわば近親憎悪 ?

　最後に長らく不和の関係にあったサルトルとは、1979年にヴェトナム難民の救済のために、当時のフランス大統領ジスカール・デスタンに陳情を共にしたことで二人は協力しましたが、思想的な立場はともに譲らず、フランスのヒューマニズムに立っての行動でしかありませんでした。

[17] mixiユーザー 05月16日 16:08

ドイツの哲学者　ハーバーマス

　マルクス主義と関連ある哲学者です。それも生存している現代哲学者。
　ユルゲン・ハーバーマス（1929年6月18日ー）は、ドイツの哲学者・社会哲学者・政治哲学者です。さすがにWikipediaにもきちんと掲載されていましたので、そちらも併せてどうぞ。

　第二次世界大戦後、当時のドイツは文化の面でいま一つさえませんでした。ワイマール体制下でパッと花開いた百花繚乱の時代と比べるとあまりにもさびしいものでした。ドイツが東西に分割されるとともに、ベルリン自体が東の海のなかの孤島状態で、二つに分断されていました。こうしたなかでは、ドイツ発の思想ファッションも勢い貧弱なものとならざるをえず、ハーバーマス一人による孤軍奮闘状態だったのです。

　ところでハーバーマスは古城とビールの町・デュッセルドルフ生まれで、ボン大学で博士号を取得、1955年からフランクフルト研究所で助手となり、アドルノとホルクハイマーの影響をたっぷりと受けました。それだけに彼の学問にはリベラル化したマルクス主義の低温が残っているように感じられます。

　彼を一躍有名にしたのは1982年の『公共性の構造転換』でした。彼は18世紀の啓蒙主義時代には芸術や文学ではサロンが、続いて19世紀の自由主義時代には自由に論議をする場としての公共圏が成立していましたが、それが現代においては委縮してしまったたプロセスを明らかにしています。
　こうした（構造転換）の理由として、彼はますず第一に19世紀末からの後期資本主義社会への変化をあげ、それが世論の脱政治化をもたらしたと説きました。そしてその原因は、第一に、経済体制の安定成長を確保するために国家の干渉が増したこと、第二に、研究と技術と国家行政の相互依存が深まっていったこととします。マルクス主義者流にいえば、現代の独占資本主義が国家独占資本主義化したと言いたいのです。

　このペースの上に彼は真の民主主義を再建しようと試みます。人々の日常生活の社会的かつ文化的な内容は、言葉などを仲介とした人々の相互作用と不可分な関係にあるとし、そのうえでコミュニケーションを考えるのですが、それは単なる平等な立場に立った会話ではなく、その背後には社会が規定する規範があり、この規範の構造を明らかにするすることなくコミュニケーションを論ずることはできないとし、現代ではこの規範のあり方によってコミュニケーションが体系的にゆがめられていると説きます。そして、この歪められたコミュニケーションを正すためには理性が必要であるとし、近代的理性肯定します。さらに、それまで痛烈に批判してきた理性と、それによる規範をとらえかえし、自由と公正が真理と無関係ではありえないことから、真理を求める理性の深化と規範性の拡大を求めよようとするのでした。

　ハーバーマスの学問は近代理性との格闘でありました。彼は、フランクフルト学派における理性が意識の問題であったのに対し、コミュニケーションの構造であるとし、解放の道をさし示すのであります。

[18] mixiユーザー 05月16日 16:24

ジャック・デリダ　2　上

　第二次世界大戦後にはサルトルの「実存主義」が広まりました。「実存は本質に先立つ」というスローガンのもと、人々は自分の人生の意味を考えたのです。1960年代になると、さまざまな要素から成り立つ構造が、自分の人生に影響を与えているとするレヴィ＝ストロースの「構造主義」が実存主義にかわります。

　60年代の終わり頃からデリダは「構造主義」の構造の概念を壊し、「ポスト構造主義」の思想を展開しました。

　デリダは生前に映画に出演しています。エジプト出身の映画監督サファー・ファティによって製作され、1999年にフランスで公開された映画『D’Ailleurs, Derrida』（邦題『デリダ、異境から』）です。
　デリダのユダヤ人としてのルーツや、思想形成に関わるさまざまな場所をめぐる作品で、その場所でデリダが語ったり、ナレーションがつけられたりしています。デリダとともにカミュの故郷でもあるアルジェリアも収められています。

　2000年には、デリダとサファーが映画の製作過程や映画論について語った『言葉を撮る』が刊行され、日本では、青土社から映画のDVD付きで発売されています。

　デリダは構造主義の巨匠と呼ばれたレヴィ=ストロースを批判し、「ポスト構造主義者」として認知されることになりました。ジル・ドゥルーズも同時代のポスト構造主義の代表です。

　ドゥルーズが、精神科医のフェリックス・ガタリとともに発表した『アンチ・オイディプス』をはじめとする著書は、フランスで1968年におきた五月革命以降の人々に生き方を示し、構造主義以後の新たな思想の潮流をデリダとともに生み出しました。

ジャック・デリダの「脱構築」

　近代では、二項対立を前提に正しいと思われる一方のみが重視されていました。

　デリダによると、以下のようなものが二項対立の代表的な例です。

　　　論理的なものを最優先する態度
　　　文字よりも声を優先する態度
　　　自らが知覚したものを正しい存在だとする態度
　　　男性が女性よりも優れているとする態度
　　　ヨーロッパは他のどの地域よりも優れているとする態度

　しかし、このような態度には大きな問題があります。

　男性が優位だと考えることで女性の権利は認められませんでしたし、ヨーロッパ中心主義が植民地支配や対外戦争を生み出してきました。

　そこでデリダは、こうした西洋近代の哲学体系に特有の二項対立的な態度を疑い、脱構築を試みました。

　脱構築・・・既存の物事のあり方をを解体し、１から新たな形に構築直すこと。

　建築においても、脱構築主義建築とよばれるものがあります。敢えて破壊したり、ずれていたりする様な従来の建築の常識を覆すような形態やコンセプトの建築です。

　また、ファッションや文学などに応用されるなど、「脱構築」という概念は哲学だけでなく、様々な分野で見られます。

　ここで大切なのは、「脱構築」は破壊的な営みではなく、むしろ創造的な営みであるということです。
　デリダ自身が、「脱構築は正義である」と言っています。

[19] mixiユーザー 05月16日 16:24

ジャック・デリダ　2　下

デリダの哲学のキーワード：「差延」

　差延・・・違いを生み出す原動力のようなものであり、デリダが考案した造語である。
　私たちは、唯一絶対の価値が存在すると考えてしまいがちであるが、この差延という概念は、ぜったいてきな価値に疑問を投げかけます。

　「遅らせる、延期する」と「異なる」の２つの意味を持つフランス語の動詞「différer」を名詞化して、差延（différance）という造語を作りました。

　フランス語の名詞「différence」は「差異」という意味だけで、「延期」の意味を含まないため、差延（différance）とは別の単語です。
　しかし、差異「différence」と差延「différance」は、発音が全く同じなので、文字として書かれて初めて区別することができます。
　このことから、デリダの批判する文字よりも音声を優先する態度によって抑圧されてきた、差異を生み出す原理を象徴する概念とされます。

　ソシュールが「語の意味は、他の語との関係において初めて規定される」「言語には差異しかない」と語るように、言語は単独では意味を持ち得ないのです。
　故に、この差異を生み出す原理である差延こそが、全ての物事の根源であると考えられます。この差延の概念は、唯一絶対の価値を否定します。
　西洋哲学には、自我は他我よりも正しく、真は偽よりも正しいという価値観が根底にあります。
　しかし、自我というのは過去の自分と比較して初めて認識できるものですが、過去の自分は現在の自分から見れば他者であるため、自我は他我の存在がないと認識できないものなのです。
　この理屈は真偽や善悪にも当てはまります。
　偽があるから真が規定でき、悪があるから善を規定できる。そう考えると、正しいと思われる価値も単独で存在しているわけではありません。
　この世に、唯一絶対の価値など存在しないのです。

　このように差延の概念により、西洋哲学が当然としてきた価値観が覆ります。そして、物事を１から新たに構築する「脱構築」が可能になるのです。

デリダの哲学のキーワード：「パロール」と「エクリチュール」

　デリダは脱構築の手法で、西洋の伝統的な「ロゴス中心主義」を解体することを目指しました。その考えを理解するために「パロール」と「エクリチュール」の概念を理解する必要があります。

[20] mixiユーザー 05月19日 02:29

1870年（明治3年4月19日）の今日(5月19日)、哲学者の西田幾多郎が生まれました。

郷里に近い国泰寺での参禅経験（居士号は寸心）と近代哲学を基礎に、仏教思想、西洋哲学をより根本的な地点から融合させようとしました。その思索は禅仏教の「無の境地」を哲学論理化した純粋経験論から、その純粋経験を自覚する事によって自己発展していく自覚論、そして、その自覚など、意識の存在する場としての場の論理論、最終的にその場が宗教的・道徳的に統合される絶対矛盾的自己同一論へと展開していきました。
一方で、一見するだけでは年代的に思想が展開されているように見えながら、西田は最初期から最晩年まで同じ地点を様々な角度で眺めていた、と解釈する見方もあり、現在では研究者（特に禅関係）の間でかなり広く受け入れられています。

こうした彼の思索は『善の研究』に纏められています。1945年6月7日、75歳で没。西田幾多郎が散策した京都市内の琵琶湖疏水沿いの道は「哲学の道」と呼ばれ、日本の道百選にも選ばれています。

西洋哲学をただ受け身的に研究していても、そんなものは西洋側から見れば、ただの「追いかけ」「格下」。独自の風土に根ざした、この西田や和辻哲郎のような哲学者でないと、西洋からすれば、研究の対象とはなりえません。
https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/92_nishida/index.html

[21] mixiユーザー 05月19日 02:40

1762年の今日(5月19日)、ドイツの哲学者、ヨハン・ゴットリープ・フィヒテが生まれました。
先行のイマヌエル・カントの哲学に大きく影響を受け、のちのG.W.F.ヘーゲルやフリードリヒ・シェリングらに影響を与えたドイツ観念論の哲学者。スイスの教育者ペスタロッチにも傾倒。自らも『学者の使命・学者の本質』を著しました。

当初、フランス革命の熱心な支持者であったフィヒテは「フランス革命についての大衆の判断を正すための寄与」(1793年) で革命を理論的に根拠づけるとともに、ユダヤ人がドイツにもたらす害について述べました。フィヒテは「ユダヤ人から身を守るには、彼等のために約束の地を手に入れてやり、全員をそこに送り込むしかない」「ユダヤ人がこんなに恐ろしいのは、一つの孤立し固く結束した国家を形作っているからではなくて、この国家が人類全体への憎しみを担って作られているからだ」とし、ユダヤ人に市民権を与えるにしても彼らの頭を切り取り、ユダヤ的観念の入ってない別の頭を付け替えることを唯一絶対の条件としました( ﾟДﾟ)

フィヒテは、世界は有機的な全体であり、その部分はその他の全ての存在がなければ存在できないとされ、個人の自由は全体の中の部分であり、個人より高いレベルの存在である国家は個人に優先すると論じて、個人は国家と一体になったときに初めてその自由を実現すると、主張しました。ナポレオン戦争中の1807年12月から翌1808年にかけてフランス軍占領下のベルリン学士院講堂において、フィヒテは『ドイツ国民に告ぐ』を連続講演しました。この講演では、フランス文化に対するドイツ国民文化の優秀さを説き、また、ドイツ国民の統一、ドイツ人の内的自由、商業上の独立を主張し、ドイツ国民精神を発揚しドイツ解放戦争を準備する力となりました。

フィヒテはすでに、個人は、個人より高い存在である国家と一体化することによって自由を実現すると論じていましたが、『ドイツ国民に告ぐ』では、民族・国民（ネーション）に個人が没入することによって自由を達成すると論じられ、唯一正統な統治形態は国民による自治であると主張しました。ドイツでは出版の自由が著しく制限されていましたが、フィヒテの講演や、シュライエルマッハーの説教は、口コミで反響が広がりました。当時のドイツでは、文書よりも口頭でのコミュニケーションが重要な役割を演じていました。

晩年はリューマチ熱に苦しみました。ナポレオンがプロイセンから敗退した後、混乱する国内の救援に夫人がボランティア看護婦として参加しましたが、その間にチフスに感染しました。夫人を看護し続けたフィヒテもチフスに感染、間もなく急死。51歳。

[22] mixiユーザー 05月19日 03:02

1725年(享保10年)の今日(5月19日)、旗本・政治家・朱子学者の新井白石が死去。享年69（満68歳没）。

宝永6年（1710年）、徳川綱豊は諱を家宣と改め、将軍となりました。家宣は将軍に就任すると、側用人の松平輝貞・松平忠周を解任し、大学頭・林信篤を抑えて、白石にその職責の大半を代行させました。家宣が将軍世子となったことで甲府徳川家は断絶となり、家宣は白石や間部詮房を引き続き自身の側近として登用します。

白石や詮房は将軍家宣期に、「正徳の治」と呼ばれる政治改革を行いました。白石の身分は500石取り（のち正徳元年に1000石に加増）の本丸寄合、すなわち無役の旗本なので、御用部屋に入るわけにはいきません。そこで家宣からの諮問を側用人間部が白石に回送し、それに答えるという形を取りました。幕閣でも側用人でもない一介の旗本が、将軍侍講として幕政の運営にこれほどまでに関与したのは、この白石をおいて他に例を見ません。

白石の政策は、旧来の悪弊を正す理にかなったものではありましたが、「東照神君以来の祖法変ずべからず」とする幕閣とは齟齬をきたし、やがて両者の間には深刻な軋轢が生じるようになります。自らが主張することに信念を抱き、誰が何を言って反対しても臆することなく、最後には「上様の御意」でその意見が通るので、白石は旧守派の幕臣からは「鬼」と呼ばれて恐れられるようになりました。

様々な改革を行なう一方、通貨吹替えにおいては家康の言葉に従い、失敗をしています。

家宣が没すると、その子の7代将軍・徳川家継の下でも引き続き、間部と共に政権を担当することになりましたが、幼君を守り立てての政局運営は困難を極めました。幕閣や譜代大名の抵抗も徐々に激しくなり、家継が夭逝して8代将軍に徳川吉宗が就くと、白石は失脚、公的な政治活動から退きました。　

致仕後、白石が幼少の家継の将軍権威を向上すべく改訂した朝鮮通信使の応接や武家諸法度は、吉宗によってことごとく覆されました。

「邪馬台国は九州か、それとも大和か ?」という論争の元祖 ↓
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1490465349

著書には回想録『折たく柴の記』の他に、キリスト教布教のために来日したイタリア人宣教師ジョバンニ・シドッチを審問した白石が、その内容をまとめた『西洋紀聞』などがあります。白石は西洋文明には着目しましたが、「天地創造」のようなキリスト教的世界観はまったく評価しませんでした。
https://2045projects.jp/blog/348/

特に後者は優れたもので、福沢諭吉の『西洋事情』、ルース・ベネディクトの『菊と刀』とを合わせて読みますと、西洋理解についてだけに限定すれば、海外渡航の必要はなくなるほどです。むしろ、中途半端な海外体験を振り回すより、よっぽど賢明です。

[24] mixiユーザー 05月20日 05:46

2005年の今日(5月20日)、フランスの哲学者、ポール・リクールが自宅にて老衰のため死去。92歳。

20世紀フランスを代表する哲学者の一人で、現象学、解釈学、修辞学、時間論、歴史哲学、宗教哲学、政治哲学など幅広い分野で業績を残しました。

個人的なことを申しますと、哲学科に在籍していた2年次に演習Ⅲという講義でこの人の原書を読まされました。言ってみれば卒論の対象にしたアンリ・ベルクソン(の心身二元論)よりも先にフランス語原書であたった人です。
しかし当時は前振りも予備知識もまったくなかったので、日本語に訳すので精一杯。何がなんだかさっぱり分からなかったというのが正直なところです。現在は著書の多くが日本語訳で出版されています。
https://www.kyotoprize.org/laureates/paul_ricoeur/

※　なお、現在、私は曜日替わりで、自分の日記に、日本中世史やイギリスの哲学者、トーマス・ヒル・グリーン、ジョン・スチュアート・ミルや西洋倫理学の歴史なども投稿しています。
　すべて、ネットからの既存の情報とはまったく別に得てきた知見などによるもの。

　いずれも長文で、かつ長期にわたっている連載ゆえに各グループへの投稿は難しいので、自分のところで投稿し続けているのが現状です。お時間のある方、日帰り温泉やフレンチレストラン探訪記ともどもお読みいただければ。

[25] mixiユーザー 05月21日 21:15

テオドール・ルートヴィヒ・アドルノ＝ヴィーゼングルント（Theodor Ludwig Adorno-Wiesengrun、1903年9月11日 - 1969年8月6日）は、ドイツの哲学者、社会学者、音楽評論家。

　彼はヘッセン州フランクフルト・アム・マインでワイン商人の父オスカー・アレクサンダー・ヴィーセングルント（Oscar Alexander Wiesengrund）と、歌手の母マリア・バルバラ・カルヴェリ＝アドルノ（Maria Barbara Calvelli-Adorno）の間に生まれました。一人っ子でした。父オスカーはもともとユダヤ系でしたが、カトリックのマリア・バルバラと結婚する前にプロテスタントに改宗しています。

　アドルノは学業成績も極めて優秀であり、ギムナジウムを2年飛び級で卒業した上にアビトゥーアに首席で合格しました。フランクフルト大学に入学して哲学・音楽・心理学・社会学を学びました。

　アドルノは大学時代から音楽批評を多く発表していましたが、目指していたのは作曲家でした。1924年に大学を卒業すると、本格的に作曲を学ぶためアルバン・ベルクを頼ってウィーンへ移りますが、肩入れしていたシェーンベルクらの音楽が世間で不評であったことに落胆し、再び音楽批評の活動に戻った後、1926年にウィーンを去りました。
　その後フランクフルトに戻り、次いでベルリンに滞在しましたが、ナチスの勢力伸長に伴い、ユダヤ系の出自であるアドルノは1934年にイギリスへ、さらに1938年にアメリカに渡りました。この頃から「テオドール・W・アドルノ(Theodor W. Adorno)」という名前表記を用いるようになったのです。

　第二次世界大戦後の1949年、フランクフルト大学の社会研究所 (Institut für Sozialforschung) が再スタートを切った際に帰国、ホルクハイマーと共にこの研究所の所長に就任し、亡くなるまでここに籍を置きました。ヨアヒム・カイザーやハインツ＝クラウス・メツガーは彼の教え子に当たります。夏のダルムシュタット夏季現代音楽講習会ではシュトックハウゼン、ブーレーズ、ノーノらのセリエル音楽の理論的指導者として大きな教育的功績を与え続けました。

　1928年から1931年にかけて、ウィーンの前衛音楽誌「アンブルッフ」の編集長を務める。1969年8月6日、妻とともに休暇で訪れたスイス・フィスプで心筋梗塞を起こし、当地にて死去。65歳であった。1977年、フランクフルト市によってテオドール・アドルノ賞が設立されました。

　ナチスの台頭を機にイギリス、アメリカに移り、戦後は再び生地フランクフルトに戻り、活動をつづけた人です。

　彼はマックス・ホルクハイマー、次世代のユルゲン・ハーバーマス(このあたりの人についてはまた後日に取り上げます)らとともにフランクフルト学派を代表する思想家です。ナチスに協力した一般人の心理的傾向を研究し、権威主義的パーソナリティについて解明しました。権威主義的態度を測定するためのファシズムスケールの開発者であり、20世紀における社会心理学研究の代表的人物です。その一方アドルノがナチス機関誌に発表した批評がナチスへの協力だとして問題視されています。

　作曲家としても作品を残し、アルバン・ベルクに師事しました。アルノルト・シェーンベルクをはじめとした新ウィーン楽派を賞賛する一方、イーゴリ・ストラヴィンスキーやパウル・ヒンデミットなどの新古典主義的傾向をもつ音楽や、ジャン・シベリウス、リヒャルト・シュトラウス、ヨーゼフ・マルクスといった、20世紀において後期ロマン主義のスタイルをとり続ける作曲家には否定的でありました。また、一貫してジャズやポピュラー音楽には批判的な態度をとりつづけました。

　哲学的な側面以外では、ナチズムに常に批判的でした。ユダヤ人を大量虐殺したナチスですから、彼もユダヤ系ゆえのことかもしれません。
　しかし、芸術家や思想家にはユダヤ系が多いことに驚かされます。このアドルノしかり、並行して取り上げているマックス・シェーラーしかり、私が卒論で取り上げたアンリ・ベルクソンしかりです。研究を続けて行けば、まだまだいるかもしれません。

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