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高木 薫子:KAORUKO TAKAGIコミュの高木薫子&高木竜馬ピアノダブルリサイタル

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薫子さんは公開リサイタルデビューを実に立派な演奏とマナーで飾りました。簡単ではありますがその報告と感想です。

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〜高木薫子&高木竜馬ピアノダブルリサイタル〜

日時:2008年2月29日(金)午後7時開演
   2008年3月 2日(日)午後2時開演
会場:千葉市文化交流プラザ(旧ぱ・る・るホール)   
   千葉市中央区富士見町1−3−2 043-202-0800
    JR千葉駅東口より徒歩3分 駐車場あり   
    http://www.mielparque.jp/chiba/chiba01.html
曲目:〜高木薫子(11歳)〜
   バッハ/平均率クラビーア曲集?巻 第21番変ロ長調BWV.866
   ベートーヴェン/ピアノソナタ第1番 へ短調 作品2-1
   ショパン/ロンド ハ短調 作品1
            
   〜高木竜馬(15歳)〜
   ベートーヴェン/ピアノソナタ第3番 ハ長調 作品2-3
   ショパン/スケルツォ第3番 嬰ハ短調 作品39
   ショパン/ポロネーズ 変イ長調 作品53《英雄》
   チャイコフスキー/《ドゥムカ》ハ短調 作品59
   ストラヴィンスキー/「ペトルーシュカ」 からの3つの楽章
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薫子さんの素直な心根と確かな個性の両方を巧妙に表現するような、絶妙なドレス姿で登場しました。よく似合っていて、とても素敵でした。演奏も同様に清潔で気持ちの良いもの。薫子さんの柔らかくて優しい心根が、そのままそっくり響きとなって届いてくるのでした。特に薫子さんのバッハは聴きモノでした。瑞々しさを湛えたあたたかく美しい響きが、明晰なタッチで鳴り渡ります。フーガでブゾーニ編「シャコンヌ」の響きが聴こえたとき、私は飛び上がるほど驚き、感動を覚えました。何よりもすべての響きが魅力的で、ハーモニーの美しさは格別です。各声部の線が、美しい音で明確に描き分けられてゆきます。純度の高い響きと、音楽性の豊かな音色は容易に得がたい特性です。新奇珍妙なバッハ演奏が「個性的、面白い」と囃されて流行る世の中ですが、薫子さんにあっては、バッハの原点に私たちを連れ戻してくれる瑞々しい音楽がそこにはありました。

ショパンの「ロンド」作品1は薫子さんに弾いてもらって嬉しそう!薫子さんも弾くのが楽しくて楽しくて、思わず踊りだしそう!そう、これは「ロンド」なのですから。音楽が彼女の体全体から必然的に湧き出てくるかのようです。あんなにも自然なショパン演奏は、私にとって未知の体験でした。薫子さんのバッハとショパンを聴くだけでも千葉まで行く価値があったと言うものです。

ベートーヴェンはショパンと同じく兄との競演となりました。薫子さんの場合、初期とはいえベートーヴェンでは響きの力感や鋭さの点でどうしても不利は否めない。古典的様式とはいえ、ベートーヴェンの書いた響きは既にはるかに先を、ロマンの世界を見据えている。それを薫子さんは汚れのない情感をもって魅力的に響かせ、美しいベートーヴェンを聴かせていました。ショパンでも竜馬さんとはっきりと違うショパンの世界を、自然に躍動する魅力で聴かせてくれました。本当に天晴れです。二人の違いは、単に性別肉体的年齢的違いにとどまらない、別個のそれぞれに素晴らしい個性の在り様を示しています。

ところで私が聴いた2/29の追加公演にも本当にたくさんの人々が詰め掛けていました。当初の3月2日の本公演はさらに大入りだったとか。いわゆる縁故関係者で埋まるピアノ教室の発表会ではありません。小学生と中学生の兄妹が出演する歴とした有料のリサイタルにです。遠くは東京、神奈川、埼玉、栃木などからも大勢駆けつけたと聞いています。たまたま出張で沖縄から東京に来ていた方もいました。そうした人の集まり具合からして、まず尋常ではないのでした。

しかし聴き手の主力は千葉市・千葉県内の方々です。ピアノを学んでいる小学生の姿も少なからずありました。そうした人々は必ずしもクラシカルコンサートに慣れ親しんだ聴き手ばかりではないと思います。たとえばソナタでは楽章ごとに拍手も起こります。拍手だって拍子抜けするくらいに控え目です。アンコールを引き出す手管にも未熟です。しかし高木竜馬と高木薫子という音楽家の、その稀有の才能を感じ、認めている。そしてこの千葉の地から全国に、世界に押し出そう、それは自分たちの役目なのだ、皆さんが異口同音にそう言っている様に感じたのは私だけではないと思います。そうしたあたたかい雰囲気に包まれたリサイタルでもありました。

尚、兄の竜馬さんの演奏については、私の日記と高木竜馬コミュニティで触れています。

コメント(1)


 ○ カンタータ さん

 幼い演奏にも拘わりませず、予告編までお書き頂き、感謝の言葉も見つかりません。たくさんのお励ましのお言葉に、子供たちは勿論、私共親もたくさんの勇気を頂戴いたしました。本当に、有難うございました。

 薫子は、今まで兄宛だったカンタータさんからのお言葉を、自分自身に頂戴できて、夢見ごこちでございます。毎日のようにカンタータさんのページを見せるようにせがまれて、もう百回位も読み返させて頂いております(拝)。千葉テレビさんのインタビューも初めてしたが、兄の見よう見まねで何とか切り抜けた模様でございます(汗)。父親から貰ったアナトリー・ヴェルデニコフのCDでベートーヴェンを時間さえあれば聴いておりました。エレーナ先生のレッスンは多曲主義ですので、いつも十数曲の課題曲を抱えておりますが、このリサイタルに向けて一ヶ月ほど集中レッスン。いの一番に 「エクセレント」 を頂いたのがモシコフスキーだったのですが、本番の一週間ほど前から兄のホロヴィッツのCDを聴き始め、ホロヴィッツ編曲のコーダのまで真似しようとしたのが運の尽き。「『まねっこ饅頭、豆屋の小僧。』は、やっぱり駄目だね。」 と笑われております(爆笑)。

 かく言う竜馬もショパンの幻想即興曲で、夭折の天才ピアニスト、アレクセイ・スルタノフのショパンコンクールの貴重なCDをピアノ愛好家の方から頂戴し、「僕も、即興的にその時の閃きで弾いて、幻想的な雰囲気を出したい。」 などと一人前の事を申しておりましたが、『ペトルーシュカ』の汗で小指が滑り、出だしに何とも間の抜けた和音でスタート。「やっぱり兄妹だね。豆屋の小僧 パート? 君。」 と主人と私から散々からかわれております。「林家三平のように、『すいません、どうも。間違えました。もう一度やり直させて下さい。すいません、どうも。』 と仕切り直す手もあったかなあ。」 とも言われ、神妙な顔つきで聞いておりました(爆笑)。

 今回、クラウディオ・アラウの恐るべきベートーヴェンのCDに出会えた事も、竜馬にとって大きな出来事だったようでございます。メロディーの一音、一和音の響き、パウゼの一瞬を一歩一歩踏みしめるように弾き込み、ひたすら頂点に向かって登り続けて行くアラウの魂の叫びに取憑かれたように、繰り返し繰り返しCDに聴き入っておりました。精妙で、精緻で、洗練されノーブルなエレーナ先生のレッスンを受けていながら、ホロヴィッツやアラウにどうしようもなく惹き付けられる。息子の心の中にも、複雑さや混沌とした世界が、少しだけですが育ちつつあるようでございます(微笑)。

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