渥美清コミュの渥美清さんにやってもらいたかった役

1996年9月7日発行のサンデー毎日臨時増刊『寅さんあばよ！ ─マドンナ名場面集・全48作─』に吉永小百合さんのインタビュー記事があります。
その中に、渥美清さんについての印象的な言葉がありました。
下に引用してみます。

（引用始め）
あの、私はね、渥美ちゃんの赤穂浪士とか大石を見てみたかったんです。
だって、昼行灯と言われてたわけでしょう。
セットでゴロッと横になってるところなんかぴったり。
ああいう風にモソッとしてて、実は緻密な計算をしてた。
本当の大石って渥美ちゃんみたいな人だったんじゃないですか。
（引用終り）

渥美さんが大石内蔵助を演ずるのを私は想像したことがありませんが、吉永さんの言葉を聞いて違和感はありませんでした。
「渥美さんに大石は確かに合っているかも」と思いました。

実現していたら、今までの大石とは違った大石が誕生していたでしょうね。
しかも、吉永さんがおっしゃるように、大石内蔵助というのは本当にこんな人だったのではないだろうか、と思えるような、そんな自然な大石が生まれたような気がします。

『八つ墓村』の金田一耕助がもしかしたら、この大石内蔵助に近い役だったのかもしれません。

みなさんには、渥美清さんにこんな役をやってもらいたかった、というのがありますか？

ちなみに私が渥美さんで観たかったのは将棋の阪田三吉です。
阪東妻三郎さんの『王将』を観て、この役を渥美さんがやったら素晴らしいのではないかと思いました。