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英文読解?コミュの山崎貞『新々英文解釈研究』(研究社)

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1980年代以降、伊藤和夫の著作などに押され姿を消し、長らく絶版になっていた山崎貞の『新新英文解釈研究』が同作者の『自修英文典』とともに昨年の12月に復刊されましたね。装丁も当時のままのようです。

古い本ですからいろいろと問題はあるでしょうし、実際、市場から姿を消したという事実を見ても、昨今の受験生や学習者のニーズにはイマイチ合っていないということが言えると思います。ただ、ある程度、英語の読解力をつけた人が読んでみると、いろいろ面白い発見や、鋭い指摘があるんじゃないかと思います。

例えば、might as well V1 as V2の構文に関して、V2という行為を、誰もが絶対に不可能だと認めるV1という行為と比較し、同列に並べることで、V2の不可能性をより強調するものと説明し、「V2できないのはV1できないのと同じことだ」と訳すことが可能だとしたうえで、後半のas V2が文脈上既に提示されているために省略されることが多い、と言う指摘までしてあります。

もちろん同様の説明は「ロイヤル英文法」などを細かく読めば書いてありますが、往年の読解問題集としてはなかなか鋭い説明だと思います。実際、この構文において、as V2の部分が省略された場合、対応しきれない学習者は結構多いというイメージがあります。

また、You can't be too careful these days.「近頃はいくら気をつけても気をつけすぎということはない」などに見られるような、cannot... too 形容詞・副詞の構文に関しても、It is impossible(difficult) to over+Vでも同じ理屈で、同様の意味が表されるということがちゃんと指摘してあります。実際、

It is impossible to overstate the influence of Darwin on...

などのような文は最近の英文でもよく見られますが、こういうものの説明をきっちり原理に基づいて行っているところはさすがだと思います。cannot...tooで熟語公式として丸覚え、というのとは全く違います。

一つ一つの構文説明の後に、練習問題的に付された3〜10行程度の様々な英文は、どれも文脈がないので、しっかり読もうとすると結構、力がいります。各々の英文について、特に短いものは、どのような文脈からとられてきたものかということをいろいとと検討してみることも一つの勉強になります。むしろ、それができるかどうかが、本当の意味で英語という言葉が見に付いているかの指標と言えるかもしれません。

コメント(1)

伊藤和夫の「予備校の英語」という、おそらく同氏最後の書物の中で紹介されている本ですね。
手に取ったことはないですが、なかなかよい本のように思います。

ただ、どちらかといえば、教師向けかなという気もします。

学習書といえばこの書物しかないような時代に学生時代をすごした人(伊藤氏を含む)は、要するにこの書物しか勉強のしようがなかったわけで、定評のあったこの書物を相当やりこんだと思われます。
そういう人が真摯にこの書物を批判するとき、その批判は正鵠を得ているといえましょう。
その批判から生まれた書物が現存する以上、学生はその「新しい」書物をまず学ぶべきだと思います。
もちろん、批判がいくら正鵠を得たものだとしても再批判もあるでしょうし、内容的に「完全に死んだ」とは言えないでしょうが。

更にいえば、伊藤和夫氏自身は、その意味では「真摯な批判」をなかなか受けることができなかった人ともいえるでしょう。
もちろん、kazumaさんなら「真摯な批判」をできると思いますが。

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