ＡＴＴ三国志演義 第三章【江東の虎】
北の地で曹操、劉備が旗上げをしている頃。
南は長江の流れを跨いで、もう一つの勢力が力を着けてきた。
その頭首の名は孫堅、字を千賀。
古の戦略家、孫氏の流れを汲む一族の末裔である。
海賊退治で名を上げた彼を皆、江東の虎、と呼んだ。
現在、ここ長沙の地で軍事訓練を行っている最中だ。
やっしー「おーい、岩石〜」
千賀「父親の名前ぐらい覚えんか！」
腕をくんで訓練を見守る孫堅にぶっきら棒に声を掛ける若武者が一人。
孫堅の長男、孫策である。彼の字はやっしー。
やっしー「岩石！黄巾賊があちこちで暴れてやがる、このままだと漢帝国そのものが滅びる、早く俺達も動かなくては！！」
血気盛んな若武者の言葉を頼もしく思いながら、その言葉に首を振った孫堅は息子を制し、質問を投げかけた。
千賀「息子よ、漢帝国は永遠に存続すると思うか？」
父親の質問に戸惑った孫策。
するとその孫策の後ろから、同い年ぐらいの青年が顔を出し孫堅の前に進み出た。
セーゴ「我が名は周瑜、字をセーゴと申す者にございます、殿の仰いました漢帝国の寿命、恐らくもう先はありますまい。現状としても皇帝ですらただの人形として扱われております。」
千賀「君は？」
セーゴ「孫策と兄弟の契りを結んだ者にございます」
千賀「良い読みだ、で、今後我が軍が取るべき方向性はどう考える？」
頭首の問に周瑜は答える。
セーゴ「黄巾賊を退治した所で得る物は名誉だけ、滅びる国の官職など無に等しいと考えます。今は屈服させた黄巾賊を我が軍に加え、戦力の補強を行う事と、後は世の中に我が軍の活躍を見せ付ける事。これが出来れば優秀な人材は勿論、民もこの長沙の地に集まってくるでしょう。国が富むことは間違いありません。今は無理に戦に勝つのではなく、一戦一戦を確実に勝利し、富国強兵に努めるのが最善です。」
その進言に黙って頷いた孫堅は、息子に笑いながら孫策に話しかけた。
千賀「おい！やっしーよ、この軍はいつか周瑜に乗っ取られるぞ」
孫策が答える。
やっしー「ええ、俺は別にセーゴになら仕えてもいいですよ！」
その言葉を聞いた周瑜は、とんでもないと言った顔をした。
それを見て笑う孫堅と孫策。
千賀「よし、周瑜よ、ここからはお前が軍師となり、我が軍を支えよ。」
セーゴ「・・・！！かしこまりました！」
突如の大抜擢に困惑する周瑜。それを見て孫策はまた笑う。
千賀「・・・にしてもだ・・・。あのアキバ系はどこへ行った。」
そう、孫堅軍には一人どうしようもない引きこもりが一人いるのだ。
やっしー「権のこと？あいつさっき部屋でファイエムやってたけど」
千賀「・・・・・・。何故あんな風に育ってしまったのか。」
権というのは孫策の弟、名を孫権、字をシャギーと言う。
次男であるシャギーは長男とは似ずインドアに育ったらしい。
千賀「やっしー、呼んできてくれないか、あいつにも軍事訓練に参加してもらわなくては」
やっしー「え〜、あいつゲーム中は何にも言う事聞かないって・・・」
孫策がしぶしぶ部屋に孫権を呼びに行く。
数分後。
シャギー「兄貴が急がせるからナバールがやっつけ負けしただろうが！！」
やっしー「うるせえ、来い」
セーゴ「孫権様、もっと真剣に軍議に参加して下さい・・・」
シャギー「うるさいなぁ〜、こんな天気のいい日に外に呼ぶな岩石！それにヤッシーとセーゴが義兄弟？ネタとしても笑えねぇよ！」
セーゴ・やっしー「・・・・殺そうか？」
千賀「親の名前ぐらい覚えんか！！！」
一族総出の言い争いが始まる。
散々お互いを罵倒した後シャギーがついに核心に迫った言葉を放った。
シャギー「そもそもだ・・・」
シャギー「この童貞２７年の岩石から子供が生まれる訳ねーだろうが！」
セーゴ・やっしー「・・・・・・あ。」
全員が孫堅の方を向く。
全軍の視線の集中する。
千賀「・・・・え？・・・俺童貞じゃねーよ！近所のネェちゃんと・・・」
全軍「嘘つけぇーーーー！！！！！！！！！！！」
こんなしょうもない軍団だが、彼らこそ、後に三国の中で最も長く栄える国、呉を建国するに至るのである。
つづく
次回【黄巾賊壊滅、西涼軍董卓台頭】
北の地で曹操、劉備が旗上げをしている頃。
南は長江の流れを跨いで、もう一つの勢力が力を着けてきた。
その頭首の名は孫堅、字を千賀。
古の戦略家、孫氏の流れを汲む一族の末裔である。
海賊退治で名を上げた彼を皆、江東の虎、と呼んだ。
現在、ここ長沙の地で軍事訓練を行っている最中だ。
やっしー「おーい、岩石〜」
千賀「父親の名前ぐらい覚えんか！」
腕をくんで訓練を見守る孫堅にぶっきら棒に声を掛ける若武者が一人。
孫堅の長男、孫策である。彼の字はやっしー。
やっしー「岩石！黄巾賊があちこちで暴れてやがる、このままだと漢帝国そのものが滅びる、早く俺達も動かなくては！！」
血気盛んな若武者の言葉を頼もしく思いながら、その言葉に首を振った孫堅は息子を制し、質問を投げかけた。
千賀「息子よ、漢帝国は永遠に存続すると思うか？」
父親の質問に戸惑った孫策。
するとその孫策の後ろから、同い年ぐらいの青年が顔を出し孫堅の前に進み出た。
セーゴ「我が名は周瑜、字をセーゴと申す者にございます、殿の仰いました漢帝国の寿命、恐らくもう先はありますまい。現状としても皇帝ですらただの人形として扱われております。」
千賀「君は？」
セーゴ「孫策と兄弟の契りを結んだ者にございます」
千賀「良い読みだ、で、今後我が軍が取るべき方向性はどう考える？」
頭首の問に周瑜は答える。
セーゴ「黄巾賊を退治した所で得る物は名誉だけ、滅びる国の官職など無に等しいと考えます。今は屈服させた黄巾賊を我が軍に加え、戦力の補強を行う事と、後は世の中に我が軍の活躍を見せ付ける事。これが出来れば優秀な人材は勿論、民もこの長沙の地に集まってくるでしょう。国が富むことは間違いありません。今は無理に戦に勝つのではなく、一戦一戦を確実に勝利し、富国強兵に努めるのが最善です。」
その進言に黙って頷いた孫堅は、息子に笑いながら孫策に話しかけた。
千賀「おい！やっしーよ、この軍はいつか周瑜に乗っ取られるぞ」
孫策が答える。
やっしー「ええ、俺は別にセーゴになら仕えてもいいですよ！」
その言葉を聞いた周瑜は、とんでもないと言った顔をした。
それを見て笑う孫堅と孫策。
千賀「よし、周瑜よ、ここからはお前が軍師となり、我が軍を支えよ。」
セーゴ「・・・！！かしこまりました！」
突如の大抜擢に困惑する周瑜。それを見て孫策はまた笑う。
千賀「・・・にしてもだ・・・。あのアキバ系はどこへ行った。」
そう、孫堅軍には一人どうしようもない引きこもりが一人いるのだ。
やっしー「権のこと？あいつさっき部屋でファイエムやってたけど」
千賀「・・・・・・。何故あんな風に育ってしまったのか。」
権というのは孫策の弟、名を孫権、字をシャギーと言う。
次男であるシャギーは長男とは似ずインドアに育ったらしい。
千賀「やっしー、呼んできてくれないか、あいつにも軍事訓練に参加してもらわなくては」
やっしー「え〜、あいつゲーム中は何にも言う事聞かないって・・・」
孫策がしぶしぶ部屋に孫権を呼びに行く。
数分後。
シャギー「兄貴が急がせるからナバールがやっつけ負けしただろうが！！」
やっしー「うるせえ、来い」
セーゴ「孫権様、もっと真剣に軍議に参加して下さい・・・」
シャギー「うるさいなぁ〜、こんな天気のいい日に外に呼ぶな岩石！それにヤッシーとセーゴが義兄弟？ネタとしても笑えねぇよ！」
セーゴ・やっしー「・・・・殺そうか？」
千賀「親の名前ぐらい覚えんか！！！」
一族総出の言い争いが始まる。
散々お互いを罵倒した後シャギーがついに核心に迫った言葉を放った。
シャギー「そもそもだ・・・」
シャギー「この童貞２７年の岩石から子供が生まれる訳ねーだろうが！」
セーゴ・やっしー「・・・・・・あ。」
全員が孫堅の方を向く。
全軍の視線の集中する。
千賀「・・・・え？・・・俺童貞じゃねーよ！近所のネェちゃんと・・・」
全軍「嘘つけぇーーーー！！！！！！！！！！！」
こんなしょうもない軍団だが、彼らこそ、後に三国の中で最も長く栄える国、呉を建国するに至るのである。
つづく
次回【黄巾賊壊滅、西涼軍董卓台頭】
|
|
|
|
|
|
|
|
♡ ＡＴＴ♡ 更新情報
-
最新のアンケート
-
まだ何もありません
-
