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村上 春樹 / Haruki Murakamiコミュのabout 「Norwegian Wood」(1987)

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コメント(2)

初めて読んだ村上春樹が『ノルウェイの森』ですか。

長篇小説が主戦場であると公言されている村上春樹さんの5作目にあたるのが『ノルウェイの森』で、時系列でいうと、『風の歌を聴け』(1979)、『1973年のピンボール』(1980)、『羊をめぐる冒険』(1982)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(1985)とあり、その2年後に発表したのが『ノルウェイの森』です。

(批評というわけではありませんが)それまでの村上春樹さんの小説世界は、どちらかというと、現実が本当のところまで現実ではなく、幻想的でもあり、象徴的な要素に満ちた世界であって、それが『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』でさらに複雑に交差し始め、総合的な小説観を帯びてきたところでした。

そんなこともあり、ここらで一発、めいいっぱい現実を描いてやろうじゃないかと思い立ち(また、そうすることでより深く自身の小説世界に潜ることができると信じ)、書いたのが『ノルウェイの森』でした。

原著であるハードカバーの帯には「100パーセントの恋愛小説」と著者自ら考えた言葉が書いてありますが、これも本当は「100パーセントの現実小説」と書きたかった、というエピソードがあったと記憶しています。


ですから、『ノルウェイの森』に描かれている恋愛は100パーセントの恋愛であり、失恋は100パーセントの失恋で、そこに死があるとすればそれは100パーセントの死ということです。小説の中の死に触れて気が落ち込むようなことがあったとすれば、それこそ著者の目指していた小説世界に触れたということになるでしょう。

あれを読むとやけにビールが飲みたくもなりますし。

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