米国・オバマ政権とイラン・ロハニ政権は、国連を舞台に、断絶後３４年ぶりに電話会談し、イランの核開発は平和利用のみに限定すると国際公約。
一方、シリア紛争問題は、米国によるシリア単独攻撃も回避されて、その代わり、シリアが持つ化学兵器は完全に国連の管理下に置かれる事となった。安保理決議の受け入れを表明したアサド政権は、これから反政府軍との協議に入る事になるようですが、協議の成り行きは“相手はどこと”で予断を許しません。
さて、この両国の対応の変化を諸に受けるのがイスラエル国。
折しもイスラエルはパレスチナとの和平交渉を開始したばかりですが、この交渉の「目的と戦略」に大きな変化を齎しそうです。
さて、“どう変化を齎しそうか？”に皆さんの“つぶやき”をお願いします。
◎参考として国際ジャーナリスト・田中宇氏の見方を紹介します。
---------------------------------------------------------
新大統領・ロハニは国連演説で、特にイスラエルに対して核廃絶を求めた。
米欧日の新聞ではイランの核武装ばかりが問題にされてきたが、実のところ、中東で唯一の核兵器保有国はイスラエルである。ロハニがイスラエルに核廃絶を求めるのと同期して、奇妙なことに、米国のマスコミが、イスラエルに核廃絶をうながす論調を流し始めた。ニューヨークタイムスは９月１９日、イスラエルに核廃棄をうながす社説を掲載した。
しかも米政界のイスラエル系傀儡勢力に気兼ねしてか、米国内で配られる紙の新聞には載せず、世界に流布するネット版にのみ、この社説を掲載した。
「イスラエル人の多くが、ロハニと同様、自国の核について明らかにすべきだと思っている」「世界中がイスラエルの核保有を知っているのに曖昧にしておくのは非現実的だ」「イランがイスラエル国家の存続を認めるなら、イスラエルは核兵器を放棄しても良いのでないか」といった主張も、米国のシンクタンクから出てきた。
イスラエルのハアレツ紙によると、オバマの国連演説が意味するところは、イランが核兵器開発を放棄したら、イスラエルは西岸のユダヤ人入植地を放棄してパレスチナ国家の創設を実現し、アラブやイランはイスラエルをユダヤ人国家として認め（イスラエルを潰してアラブ人の国を作る目標を棄て）、イスラエルとイスラム諸国が和解して中東の安定化を実現するという構想だという。
このような二者択一は、イスラエル政界を牛耳って入植地を拡大させてきたイスラエル右派を屈服させ、パレスチナ和平を進めて中東を安定化するために描かれた「書き割り」「舞台背景」とも言える。イスラエルのネタニヤフ政権は以前から、パレスチナ和平をしてイスラム世界と和解することで国家存続しようと考えてきた。だが国内や米国の政界を牛耳る好戦派（右派）が入植地の
撤去を拒否し、むしろ入植地を拡大させたのでパレスチナ国家を創設できず、
イスラエルを亡国の方に追い込んでいた。
オバマのシリア騒動策により米国とイランと和解したことで、右派に入植地を撤退させる圧力が一気に強まり、イスラエルは国家存続の可能性が急に増している。
◎米政府は９月２５日、イスラエルとパレスチナが集中して交渉することになったと発表した。
これまでの実務者協議に加え、新たにネタニヤフとアッバースが定期的にトップ会談することになった。これは実のところ、以前からネタニヤフが望んでいたことだ。イランの台頭はイスラエルの亡国だと報じられてきたが、実は逆だった。
(以下割愛)
以上
一方、シリア紛争問題は、米国によるシリア単独攻撃も回避されて、その代わり、シリアが持つ化学兵器は完全に国連の管理下に置かれる事となった。安保理決議の受け入れを表明したアサド政権は、これから反政府軍との協議に入る事になるようですが、協議の成り行きは“相手はどこと”で予断を許しません。
さて、この両国の対応の変化を諸に受けるのがイスラエル国。
折しもイスラエルはパレスチナとの和平交渉を開始したばかりですが、この交渉の「目的と戦略」に大きな変化を齎しそうです。
さて、“どう変化を齎しそうか？”に皆さんの“つぶやき”をお願いします。
◎参考として国際ジャーナリスト・田中宇氏の見方を紹介します。
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新大統領・ロハニは国連演説で、特にイスラエルに対して核廃絶を求めた。
米欧日の新聞ではイランの核武装ばかりが問題にされてきたが、実のところ、中東で唯一の核兵器保有国はイスラエルである。ロハニがイスラエルに核廃絶を求めるのと同期して、奇妙なことに、米国のマスコミが、イスラエルに核廃絶をうながす論調を流し始めた。ニューヨークタイムスは９月１９日、イスラエルに核廃棄をうながす社説を掲載した。
しかも米政界のイスラエル系傀儡勢力に気兼ねしてか、米国内で配られる紙の新聞には載せず、世界に流布するネット版にのみ、この社説を掲載した。
「イスラエル人の多くが、ロハニと同様、自国の核について明らかにすべきだと思っている」「世界中がイスラエルの核保有を知っているのに曖昧にしておくのは非現実的だ」「イランがイスラエル国家の存続を認めるなら、イスラエルは核兵器を放棄しても良いのでないか」といった主張も、米国のシンクタンクから出てきた。
イスラエルのハアレツ紙によると、オバマの国連演説が意味するところは、イランが核兵器開発を放棄したら、イスラエルは西岸のユダヤ人入植地を放棄してパレスチナ国家の創設を実現し、アラブやイランはイスラエルをユダヤ人国家として認め（イスラエルを潰してアラブ人の国を作る目標を棄て）、イスラエルとイスラム諸国が和解して中東の安定化を実現するという構想だという。
このような二者択一は、イスラエル政界を牛耳って入植地を拡大させてきたイスラエル右派を屈服させ、パレスチナ和平を進めて中東を安定化するために描かれた「書き割り」「舞台背景」とも言える。イスラエルのネタニヤフ政権は以前から、パレスチナ和平をしてイスラム世界と和解することで国家存続しようと考えてきた。だが国内や米国の政界を牛耳る好戦派（右派）が入植地の
撤去を拒否し、むしろ入植地を拡大させたのでパレスチナ国家を創設できず、
イスラエルを亡国の方に追い込んでいた。
オバマのシリア騒動策により米国とイランと和解したことで、右派に入植地を撤退させる圧力が一気に強まり、イスラエルは国家存続の可能性が急に増している。
◎米政府は９月２５日、イスラエルとパレスチナが集中して交渉することになったと発表した。
これまでの実務者協議に加え、新たにネタニヤフとアッバースが定期的にトップ会談することになった。これは実のところ、以前からネタニヤフが望んでいたことだ。イランの台頭はイスラエルの亡国だと報じられてきたが、実は逆だった。
(以下割愛)
以上
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コメント(19)
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/news/20140103_06.html
和平合意を何とか纏めたい米国ケリー国務長官は、昨年7月からもう10回も足を運んでいるのか！？・・で、双方の当事者メンバーはエレカットさんとリブニさんから替わった？ 替わらない？ 兎に角、アメリカの中東における「力」は格段に落ち、混乱を誘発する作用が働いている。
ケリー長官のコメントの
「Israeli and Palestinian leaders are nearing the point , or are already
at it , where they will have to make tough decisions」
これは何を持ってそう言えるのでしょうか・・？
和平合意を何とか纏めたい米国ケリー国務長官は、昨年7月からもう10回も足を運んでいるのか！？・・で、双方の当事者メンバーはエレカットさんとリブニさんから替わった？ 替わらない？ 兎に角、アメリカの中東における「力」は格段に落ち、混乱を誘発する作用が働いている。
ケリー長官のコメントの
「Israeli and Palestinian leaders are nearing the point , or are already
at it , where they will have to make tough decisions」
これは何を持ってそう言えるのでしょうか・・？
マッシーさん、
いつも田中さんのコメントを載せておられますが、私は彼の「分析」は大概「違う」と思うんです。（今の日本には他に中東専門家と言える人はいないんでしょうか？）彼はNYタイムスのトム・フリードマンのコメントを参照にしているのかもしれませんが、イス・パレ問題とイランは全く別問題ですよ。「ハアレツ紙によると・・」というところの内容ですが、いくら左寄りで発行数が激減しているハアレツでも、本当にこんなことを書いたのかどうか疑問です。
イランの核開発が「平和目的」だという証拠は、ロハニがそう言った事以外、客観的な証拠は何もありません。今のイラン経済は国際制裁のおかげでガタガタですから、ロハニはオバマが聞きたいことを言って、欲しいものを手に入れただけ。西側と合意してから、イランの核開発は逆に一層加速していますよ。イランは素人オバマ大統領相手に、さぞ笑いが止まらないことでしょう。
アサドが約束したシリアの化学兵器の破棄は、国連での取り決めで12月31日に公海上で国連に引き渡すことになってましたが、結局これも空約束に終わりました。レバノンも国内で爆破事件が続き、シーア派・スンニ派の対立が激化中、ガザ=エジプト関係も悪化の一途をたどり、イランと西側の合意に合わせたように、サウジはパキスタンから核施設建設をすでに外注したらしいですよ。私は今の時点で解決を優先すべきは「イスラエルの核」ではなく、こちらのほうだと思うのですがね。
イス・パレ和平交渉は今回も挫折することは最初から明白です。パレスチナ側の要求は、初めからイスラエルが受け入れられない内容を知っていて吹っかけてる状態で、とても「話し合い」につながる内容ではありません。私にはどちら側も時間稼ぎをしてるだけに思えて仕方ありません。
イランの件にしろ、イス・パレ交渉にしろ、要は今までビンラデン暗殺で得点した以外（これもアメリカ国内でいろんな派生スキャンダルが暴露されてます）、国内外で何も功績を残せないオバマ政権の自分勝手な政策のせいで皆が翻弄されているだけでしょう。オバマ政権がイスラエルに対して行なっていることは、明らかな「内政干渉」以外の何者でもありません。
ちなみに、ケリー長官はイス・パレで功績を残して、ノーベル賞に野望を持っているとどこかで読みました。
いつも田中さんのコメントを載せておられますが、私は彼の「分析」は大概「違う」と思うんです。（今の日本には他に中東専門家と言える人はいないんでしょうか？）彼はNYタイムスのトム・フリードマンのコメントを参照にしているのかもしれませんが、イス・パレ問題とイランは全く別問題ですよ。「ハアレツ紙によると・・」というところの内容ですが、いくら左寄りで発行数が激減しているハアレツでも、本当にこんなことを書いたのかどうか疑問です。
イランの核開発が「平和目的」だという証拠は、ロハニがそう言った事以外、客観的な証拠は何もありません。今のイラン経済は国際制裁のおかげでガタガタですから、ロハニはオバマが聞きたいことを言って、欲しいものを手に入れただけ。西側と合意してから、イランの核開発は逆に一層加速していますよ。イランは素人オバマ大統領相手に、さぞ笑いが止まらないことでしょう。
アサドが約束したシリアの化学兵器の破棄は、国連での取り決めで12月31日に公海上で国連に引き渡すことになってましたが、結局これも空約束に終わりました。レバノンも国内で爆破事件が続き、シーア派・スンニ派の対立が激化中、ガザ=エジプト関係も悪化の一途をたどり、イランと西側の合意に合わせたように、サウジはパキスタンから核施設建設をすでに外注したらしいですよ。私は今の時点で解決を優先すべきは「イスラエルの核」ではなく、こちらのほうだと思うのですがね。
イス・パレ和平交渉は今回も挫折することは最初から明白です。パレスチナ側の要求は、初めからイスラエルが受け入れられない内容を知っていて吹っかけてる状態で、とても「話し合い」につながる内容ではありません。私にはどちら側も時間稼ぎをしてるだけに思えて仕方ありません。
イランの件にしろ、イス・パレ交渉にしろ、要は今までビンラデン暗殺で得点した以外（これもアメリカ国内でいろんな派生スキャンダルが暴露されてます）、国内外で何も功績を残せないオバマ政権の自分勝手な政策のせいで皆が翻弄されているだけでしょう。オバマ政権がイスラエルに対して行なっていることは、明らかな「内政干渉」以外の何者でもありません。
ちなみに、ケリー長官はイス・パレで功績を残して、ノーベル賞に野望を持っているとどこかで読みました。
>>[3] 久しぶりの登場を歓迎します
ご指摘の
“西側と合意してから、イランの核開発は逆に一層加速しています。イランは素人オバマ大統領相手に、さぞ笑いが止まらないことでしょう”は、そのようですね、ロハニ大統領の帰国を凱旋将軍のように迎えた国民の歓声がそれを表していましたね。
もう一点ですが、「イ・パの和平交渉は絶対纏まらない！ 単なる時間稼ぎだ」について、“時間稼ぎ”とは「オバマさんの退任までの時間」と意味ですね？ つまり「共和党政権の登場迄」のあと3年の時間だと・・。
最後に、シリアの化学兵器の引き渡しが未だ完了していないことについて、国連も米ロからも何らコメントが出ていませんか？
田中氏の報道については、よく読んではいますが、彼を中東問題の第一人者だと思っている訳ではありません。私が見る第一人者の候補を強いてあげれば、中東研究センター長の「田中浩一郎」と、放送大学教授の「高橋和夫氏」です。
アメリカの中東撤退戦略と、それを受けてのサウジの３０億ドル拠出問題は、中東諸国に新たな紛争をまき散らす事になったようです。オバマの撤退戦術は実に“お粗末”だと思いますね。
ケリーさんがノーベル賞希望？ 可愛いですね。
ご指摘の
“西側と合意してから、イランの核開発は逆に一層加速しています。イランは素人オバマ大統領相手に、さぞ笑いが止まらないことでしょう”は、そのようですね、ロハニ大統領の帰国を凱旋将軍のように迎えた国民の歓声がそれを表していましたね。
もう一点ですが、「イ・パの和平交渉は絶対纏まらない！ 単なる時間稼ぎだ」について、“時間稼ぎ”とは「オバマさんの退任までの時間」と意味ですね？ つまり「共和党政権の登場迄」のあと3年の時間だと・・。
最後に、シリアの化学兵器の引き渡しが未だ完了していないことについて、国連も米ロからも何らコメントが出ていませんか？
田中氏の報道については、よく読んではいますが、彼を中東問題の第一人者だと思っている訳ではありません。私が見る第一人者の候補を強いてあげれば、中東研究センター長の「田中浩一郎」と、放送大学教授の「高橋和夫氏」です。
アメリカの中東撤退戦略と、それを受けてのサウジの３０億ドル拠出問題は、中東諸国に新たな紛争をまき散らす事になったようです。オバマの撤退戦術は実に“お粗末”だと思いますね。
ケリーさんがノーベル賞希望？ 可愛いですね。
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/news/20140111_03.html
このエリア・・“about 1,400 homes in the occupied West Bank and East Jerusalem”にイスラエル住宅省が入札を懸けるとの事ですが、入札を歓迎し、応募する人々はイスラエル人、それも裕福なイスラエル人、もっと言えばイスラエル右派の希望者達ですよね。この入札計画が「イスラエル強硬派への柔軟策」だとしても受け入れられる保証は無い計画。パレスチナ人にとっては和平破壊案だ！と。米国の「和平案」は“合意不可能”と言う事ですね？
このエリア・・“about 1,400 homes in the occupied West Bank and East Jerusalem”にイスラエル住宅省が入札を懸けるとの事ですが、入札を歓迎し、応募する人々はイスラエル人、それも裕福なイスラエル人、もっと言えばイスラエル右派の希望者達ですよね。この入札計画が「イスラエル強硬派への柔軟策」だとしても受け入れられる保証は無い計画。パレスチナ人にとっては和平破壊案だ！と。米国の「和平案」は“合意不可能”と言う事ですね？
マッシーさん、
＞応募する人々はイスラエル人、それも裕福なイスラエル人、もっと言えばイスラエル右派の希望者達ですよね。
これってとても短絡的な言い方に感じるのですが、入植地の住宅って決してお金持ちの高級別荘地じゃありません。
政治の風向き次第でいつ自国政府から追い出されるかわからない入植地にあえて住みたいという人たちは、宗教的イデオロギーに強く影響されたユダヤ教正統派の人たちが中心ですが、入植地の住宅には国からの補助金が出たり、税金優遇措置などがあるため、経済的な理由で入植地の家を買う人もたくさんいます。
イスラエル人口は約400万人だったオスロ合意前後に比べ、2013年の国勢調査によると約800万人に倍増している上、欧米からの入植地住宅への圧力で、国内の住宅不足と家賃高騰が深刻化し、この1-2年ほどは特に若年層の国民の不満が爆発しています。それに正統派には子沢山（一家族8-10人ぐらいの子供は一般的です）が多いため、住宅問題は特に身近な問題なんですよ。
でもここで言っている「入植地」って、将来どこに国境線が引かれようと、ユダヤ住民が圧倒的多数でイスラエル領になるような土地ばっかりで、しかもこれについては、パレスチナ側もアラファト時代から合意しています。2年前のウィキリークでもそれが暴かれました。「占領地の住宅建設」を持ち出せば、世界は自動的にイスラエルを非難しますから、パレスチナ側はそれを知りつつ世論を翻弄しているだけだと私は思います。（前に何度も書いていますが、国際法はイスラエル有利に書かれています）
メディアはなぜか、こういう事実は決して報道しませんね。
＞応募する人々はイスラエル人、それも裕福なイスラエル人、もっと言えばイスラエル右派の希望者達ですよね。
これってとても短絡的な言い方に感じるのですが、入植地の住宅って決してお金持ちの高級別荘地じゃありません。
政治の風向き次第でいつ自国政府から追い出されるかわからない入植地にあえて住みたいという人たちは、宗教的イデオロギーに強く影響されたユダヤ教正統派の人たちが中心ですが、入植地の住宅には国からの補助金が出たり、税金優遇措置などがあるため、経済的な理由で入植地の家を買う人もたくさんいます。
イスラエル人口は約400万人だったオスロ合意前後に比べ、2013年の国勢調査によると約800万人に倍増している上、欧米からの入植地住宅への圧力で、国内の住宅不足と家賃高騰が深刻化し、この1-2年ほどは特に若年層の国民の不満が爆発しています。それに正統派には子沢山（一家族8-10人ぐらいの子供は一般的です）が多いため、住宅問題は特に身近な問題なんですよ。
でもここで言っている「入植地」って、将来どこに国境線が引かれようと、ユダヤ住民が圧倒的多数でイスラエル領になるような土地ばっかりで、しかもこれについては、パレスチナ側もアラファト時代から合意しています。2年前のウィキリークでもそれが暴かれました。「占領地の住宅建設」を持ち出せば、世界は自動的にイスラエルを非難しますから、パレスチナ側はそれを知りつつ世論を翻弄しているだけだと私は思います。（前に何度も書いていますが、国際法はイスラエル有利に書かれています）
メディアはなぜか、こういう事実は決して報道しませんね。
端的に言えば、イスラエルを非難すれば皆が同意するからでしょう。長いものに巻かれていれば、どの国も非難されないというわけですよ。
イスラエルを非難する筋合いがないのは、今までの経緯を百も承知な欧米諸国は良く知っています。何度も言いますが、国際法はイスラエルに有利に書かれています。そこに見え隠れするのは昔からの「反ユダヤ」主義・感情です。
ではなぜみんなこぞってユダヤを叩くのか。
各国とも国を動かす政治家にとって何より大切なのは、政治理念より実利にあるわけで、石油を武器に国連で一大ブロックを形成しているイスラム世界を敵に回せない現実と、欧米国内のイスラム人口の増加による人気取り=票集めと、テロの恐怖で彼らを宥和せざるを得ない現状を考えると、政治家は自分の生き残りのためにイスラエルを叩くわけです。
先週イスラエルを訪問したカナダのハーパー首相が良い例だと思いますよ。彼は自分の信念からイスラエルの政策を擁護しましたが、特に左翼連中からこっぴどく叩かれました。
今回の和平交渉でも、イスラエルはオバマ政権の圧力下で、パレスチナ側を交渉の場に着かせるために104人の有罪判決を受け服役中のテロリストを、国民の反対を押し切って釈放したあげく、パレスチナは当初の合意を破って国連でイスラエルを訴える道を選んでいます。
オスロで合意した内容を一つも守らず、何一つ妥協もしないパレスチナ側には世界からの非難は何もありません。残念ながらそれが世界の現実です。イスラエルは建国以来、一環して自国の権利と立場をずっと主張し続けていますが、聞く耳を持たないのは世界側です。
あと３年を残すばかりとなったオバマ政権は、従来の強力な同盟アラブ諸国であるサウジもエジプトも反オバマに転じた現在、何一つない功績を残すにはイスラエルに圧力をかけて何かを引き出すしかないわけですよ。
イスラエルを非難する筋合いがないのは、今までの経緯を百も承知な欧米諸国は良く知っています。何度も言いますが、国際法はイスラエルに有利に書かれています。そこに見え隠れするのは昔からの「反ユダヤ」主義・感情です。
ではなぜみんなこぞってユダヤを叩くのか。
各国とも国を動かす政治家にとって何より大切なのは、政治理念より実利にあるわけで、石油を武器に国連で一大ブロックを形成しているイスラム世界を敵に回せない現実と、欧米国内のイスラム人口の増加による人気取り=票集めと、テロの恐怖で彼らを宥和せざるを得ない現状を考えると、政治家は自分の生き残りのためにイスラエルを叩くわけです。
先週イスラエルを訪問したカナダのハーパー首相が良い例だと思いますよ。彼は自分の信念からイスラエルの政策を擁護しましたが、特に左翼連中からこっぴどく叩かれました。
今回の和平交渉でも、イスラエルはオバマ政権の圧力下で、パレスチナ側を交渉の場に着かせるために104人の有罪判決を受け服役中のテロリストを、国民の反対を押し切って釈放したあげく、パレスチナは当初の合意を破って国連でイスラエルを訴える道を選んでいます。
オスロで合意した内容を一つも守らず、何一つ妥協もしないパレスチナ側には世界からの非難は何もありません。残念ながらそれが世界の現実です。イスラエルは建国以来、一環して自国の権利と立場をずっと主張し続けていますが、聞く耳を持たないのは世界側です。
あと３年を残すばかりとなったオバマ政権は、従来の強力な同盟アラブ諸国であるサウジもエジプトも反オバマに転じた現在、何一つない功績を残すにはイスラエルに圧力をかけて何かを引き出すしかないわけですよ。
>>[8] 回答いただき有難うございます。
いつもながら、筋の通った解説には説得力がありますね、複眼視点を求める者にとっては大変勉強になります。これからも活発な発信をお願いいたします。
そこで「3点」質問・確認させてください。
�．僖譽好船覆賄�初の合意を破って国連でイスラエルを訴える道を選んでいる：
ここでの“当初の合意”とは「93年9月13日のラビン-アラファト合意」の事ですね？ そして、
「国連でイスラエルを訴えようとしている」とは交渉が決裂した場合は、
パレスチナは「ＩＣＣに提訴する」というものですね？
Ｑ：「国際法はイスラエルに“有利に”書かれています・・」ですが、この事で、
3年ほど前にハテイクバさんに解説していただいた事を思い出します。
“何でパレスチナはそんな「不平等締結」を受け入れたのですか？について”
確か、「欧米キリスト教世界の概念とイスラム世界の概念の違いの結果だ」と
説明されたような・・・。
「合意」は当事の代表が締結したれっきとした契約書であり合法、文句を
言われる筋合いは無い！ まさに正論です。
しかし、国際社会から見ても、これは不平等であった！と言う指摘も有った
のでは無いでしょうか？ だから入植のブルドーザー工事に、“悲鳴と無慈悲さ
が付き纏う”という現実が世界の目に付くのではないのか・・と。
勿論そんな事に同情する必要は全くありませんね。しかし、
イスラエル側に「合意の施行を一部緩和、あるいは修正する」と云う考えは
全く無いですか？
�▲ぅ好薀┘襪老�国以来、一環して自国の権利と立場をずっと主張し続けていますが、
聞く耳を持たないのは世界側です：
Ｑ：イスラエルは、その「聞く耳を持たない世界側」を相手に、いつまで突き進むと
云う事になるのでしょうか？ それははやり、3年後、共和党政権の誕生を待つ
と云う事ですね？
��その三年後の政権ですが、ハテイクバさんの予想と期待は共和党政権の誕生です
よね、 私もそうなるだろうを思いますが、大統領候補は現時点で誰が有利とみて
いますか？
クリス・クリステｲ知事は例の件で脱落ではないですか？ ならば本命は？
ヒラリー・クリントン候補（？）に勝てる共和党候補は育っているのですか？
ハテイクバさんの返事を楽しみに待ちます
いつもながら、筋の通った解説には説得力がありますね、複眼視点を求める者にとっては大変勉強になります。これからも活発な発信をお願いいたします。
そこで「3点」質問・確認させてください。
�．僖譽好船覆賄�初の合意を破って国連でイスラエルを訴える道を選んでいる：
ここでの“当初の合意”とは「93年9月13日のラビン-アラファト合意」の事ですね？ そして、
「国連でイスラエルを訴えようとしている」とは交渉が決裂した場合は、
パレスチナは「ＩＣＣに提訴する」というものですね？
Ｑ：「国際法はイスラエルに“有利に”書かれています・・」ですが、この事で、
3年ほど前にハテイクバさんに解説していただいた事を思い出します。
“何でパレスチナはそんな「不平等締結」を受け入れたのですか？について”
確か、「欧米キリスト教世界の概念とイスラム世界の概念の違いの結果だ」と
説明されたような・・・。
「合意」は当事の代表が締結したれっきとした契約書であり合法、文句を
言われる筋合いは無い！ まさに正論です。
しかし、国際社会から見ても、これは不平等であった！と言う指摘も有った
のでは無いでしょうか？ だから入植のブルドーザー工事に、“悲鳴と無慈悲さ
が付き纏う”という現実が世界の目に付くのではないのか・・と。
勿論そんな事に同情する必要は全くありませんね。しかし、
イスラエル側に「合意の施行を一部緩和、あるいは修正する」と云う考えは
全く無いですか？
�▲ぅ好薀┘襪老�国以来、一環して自国の権利と立場をずっと主張し続けていますが、
聞く耳を持たないのは世界側です：
Ｑ：イスラエルは、その「聞く耳を持たない世界側」を相手に、いつまで突き進むと
云う事になるのでしょうか？ それははやり、3年後、共和党政権の誕生を待つ
と云う事ですね？
��その三年後の政権ですが、ハテイクバさんの予想と期待は共和党政権の誕生です
よね、 私もそうなるだろうを思いますが、大統領候補は現時点で誰が有利とみて
いますか？
クリス・クリステｲ知事は例の件で脱落ではないですか？ ならば本命は？
ヒラリー・クリントン候補（？）に勝てる共和党候補は育っているのですか？
ハテイクバさんの返事を楽しみに待ちます
＜ パレスチナは「ＩＣＣに提訴する」というものですね？
今回はICCではなく、国連機関（UNESCO, WHOなど）に直接加盟申請するそうです。
（ちなみにICCの判決自体には強制執行力がありませんし、イスラエルはICC非加盟国です）
マッシーさん、西岸の歴史を簡単に言うと、1922年まではオスマン帝国領でしたが、第一次大戦で敗戦して国が消滅。それ以降は合法的に領有権を主張できる国が存在しません。イスラエルが独立を宣言した1948年から1967年まで、ヨルダンが西岸とエルサレムを「不法占領」してきたわけで、「パレスチナ」という政体はオスロ合意（1993年）で初めてパレスチナ自治政府がパレスチナ人を代表する機関とされています。
で、1967年の六日戦争後の国連決議242条は「西岸の領有権は当事国間（イスラエル、エジプト、ヨルダン、レバノン、シリア＋国境を接していないあとの参戦国サウジアラビア、イラク、リビア）の交渉で解決すること」とされ（それをアラブ諸国は現在なお拒否しています）、イスラエルの一方的撤退は要求されていません。それに戦勝国が敗戦国の土地を領有することが戦後処理の常識ですから、法的にはイスラエルに有利なわけです。
どちらにしろ当時存在しなかった「パレスチナ」は242条に立ち入れず、彼らが領有権を主張できるのはオスロで合意した内容（相互の存在権を認め、平和共存を実現して永続的な平和を追求する）を遵守することによってのみです。イスラエルは合意を遵守して1993年にまずジェリコとガザ（1967年までエジプト領だったガザはエジプトが領有権を放棄しています）を返還しましたが、パレスチナは現在に至るまで、合意内容を一切遵守していません。合意内容を一方的に妥協させられているのは、イスラエルだけです。
< Ｑ：イスラエルは、その「聞く耳を持たない世界側」を相手に、いつまで突き進むと云う事になるのでしょうか
特にヨーロッパは相手次第で要求内容を変えます。世界には紛争地域と言われるところが多々あります。例えば中国によるチベット占領、トルコによる北キプロス、ロシアによるチェチェン、インド・パキスタンによるカシミール地方、モロッコによる西サハラなどなどです。特にチベットと北キプロスは明らかな占領にもかかわらず、中国・トルコが非難されるのを聞いたことがありますか？最近EUは被占領国西サハラ沿岸の漁業権をめぐって「モロッコ」と協定合意している始末です。
いいですか、相手関わらず同じ法律・政策を適用するならヨーロッパの言い分も理解できます。他国に適用しないことを特定の国だけに適用するのは差別・偏見以外何物でもありません。そんな「世界」が相手であるなら、自国の国益に沿った路線を突き進む以外、選択の余地はないと思います。だれも他国に自滅を求める権利はありませんから。
< ��その三年後の政権ですが、
次回も民主党政権という可能性は低いでしょうね。今年11月の選挙を怖がっている民主党は相当いるはずです。
今の時点で共和党候補の名前はまだ具体化してないようですが、ヒラリーさんに関してはリビア・ベンガジ事件ですっかり信頼性を失墜しましたから、大統領への夢は断たれたように思います。
今回はICCではなく、国連機関（UNESCO, WHOなど）に直接加盟申請するそうです。
（ちなみにICCの判決自体には強制執行力がありませんし、イスラエルはICC非加盟国です）
マッシーさん、西岸の歴史を簡単に言うと、1922年まではオスマン帝国領でしたが、第一次大戦で敗戦して国が消滅。それ以降は合法的に領有権を主張できる国が存在しません。イスラエルが独立を宣言した1948年から1967年まで、ヨルダンが西岸とエルサレムを「不法占領」してきたわけで、「パレスチナ」という政体はオスロ合意（1993年）で初めてパレスチナ自治政府がパレスチナ人を代表する機関とされています。
で、1967年の六日戦争後の国連決議242条は「西岸の領有権は当事国間（イスラエル、エジプト、ヨルダン、レバノン、シリア＋国境を接していないあとの参戦国サウジアラビア、イラク、リビア）の交渉で解決すること」とされ（それをアラブ諸国は現在なお拒否しています）、イスラエルの一方的撤退は要求されていません。それに戦勝国が敗戦国の土地を領有することが戦後処理の常識ですから、法的にはイスラエルに有利なわけです。
どちらにしろ当時存在しなかった「パレスチナ」は242条に立ち入れず、彼らが領有権を主張できるのはオスロで合意した内容（相互の存在権を認め、平和共存を実現して永続的な平和を追求する）を遵守することによってのみです。イスラエルは合意を遵守して1993年にまずジェリコとガザ（1967年までエジプト領だったガザはエジプトが領有権を放棄しています）を返還しましたが、パレスチナは現在に至るまで、合意内容を一切遵守していません。合意内容を一方的に妥協させられているのは、イスラエルだけです。
< Ｑ：イスラエルは、その「聞く耳を持たない世界側」を相手に、いつまで突き進むと云う事になるのでしょうか
特にヨーロッパは相手次第で要求内容を変えます。世界には紛争地域と言われるところが多々あります。例えば中国によるチベット占領、トルコによる北キプロス、ロシアによるチェチェン、インド・パキスタンによるカシミール地方、モロッコによる西サハラなどなどです。特にチベットと北キプロスは明らかな占領にもかかわらず、中国・トルコが非難されるのを聞いたことがありますか？最近EUは被占領国西サハラ沿岸の漁業権をめぐって「モロッコ」と協定合意している始末です。
いいですか、相手関わらず同じ法律・政策を適用するならヨーロッパの言い分も理解できます。他国に適用しないことを特定の国だけに適用するのは差別・偏見以外何物でもありません。そんな「世界」が相手であるなら、自国の国益に沿った路線を突き進む以外、選択の余地はないと思います。だれも他国に自滅を求める権利はありませんから。
< ��その三年後の政権ですが、
次回も民主党政権という可能性は低いでしょうね。今年11月の選挙を怖がっている民主党は相当いるはずです。
今の時点で共和党候補の名前はまだ具体化してないようですが、ヒラリーさんに関してはリビア・ベンガジ事件ですっかり信頼性を失墜しましたから、大統領への夢は断たれたように思います。
>>[10] 早々の回答に感謝します。
いつもながら大変勉強になります。ただ私の理解力が乏しくて自分でも困っています
Ｑ１：「イスラエルは合意内容を一方的に妥協させられている」ですが、
“合意させている国”とは具体的にどこでしょうか？
アメリカ？ 米英仏？ 国連？それとも・・・アラブ諸国？
「イスラエルの敵は世界だ！」となれば、いくら正論のイスラエルでも
苦しく感じる事はないのでしょうか？
Ｑ２．もう一つ、ハテイクバさんの意見に共感できた事は、
オバマ政権の中東からの撤退方針で、あの地域のミニタリー・バランスが
崩れて紛争を誘発している訳ですが、「シリアもあの時、空爆すべきだった！」
の意見と“アラブの地図を引き直して描き直すべき！”のご指摘。
もし、そうであったなら、今、シリアはどうなったいるだろうか？と
言う思いです。
あらためて、ハテイクバさんの意見を是非に。
よろしくお願いします。
いつもながら大変勉強になります。ただ私の理解力が乏しくて自分でも困っています
Ｑ１：「イスラエルは合意内容を一方的に妥協させられている」ですが、
“合意させている国”とは具体的にどこでしょうか？
アメリカ？ 米英仏？ 国連？それとも・・・アラブ諸国？
「イスラエルの敵は世界だ！」となれば、いくら正論のイスラエルでも
苦しく感じる事はないのでしょうか？
Ｑ２．もう一つ、ハテイクバさんの意見に共感できた事は、
オバマ政権の中東からの撤退方針で、あの地域のミニタリー・バランスが
崩れて紛争を誘発している訳ですが、「シリアもあの時、空爆すべきだった！」
の意見と“アラブの地図を引き直して描き直すべき！”のご指摘。
もし、そうであったなら、今、シリアはどうなったいるだろうか？と
言う思いです。
あらためて、ハテイクバさんの意見を是非に。
よろしくお願いします。
Q1. 「合意させている国」は、上で書いておられる政体すべてですよ。
アメリカ： 特にオバマ政権は舞台裏でイスラエルに相当な圧力をかけているらしいですよ。今回の和平交渉は9ヶ月間。4月末でとりあえず終わるので、それまでどう持ちこたえるかでしょうが、和平交渉は99.9％失敗に終わるように思います。67年以来歴代大統領・首相が関わっても解決できずにいる問題を、9ヶ月で解決できる訳がありません。おまけにオバマもケリーも中東情勢と歴史のド素人ですよ。
ヨーロッパ：昨今ヨーロッパの「ホライズン2020」というEU内の技術開発政策にイスラエルを招聘したところまでは良かったのですが、その条件に「入植地建設の中止」カードを出してきました。EUはこの10年ほど経済の低迷に技術開発の遅れが目立ちます。世界的にまだ良く知られていないかもしれませんが、逆にこの10年のイスラエルの技術開発には目を見張るものがあります。NYのナスダック上場企業は、イスラエル企業の数がアメリカの次。PCメーカー大手は全社イスラエルに研究開発所を持っています。この提携で得るものが多いのはヨーロッパだと思うのですが。。。
国連：加盟国すべてが平等な一票を持つ国連で、イスラエルが何をしようと言おうと多数票を取れるチャンスはゼロです。アラブ・イスラムブロックだけで過半数票になりますからね。現在の和平交渉で話題になっている「ヨルダン峡谷」を誰が警備・防衛するかについて、ケリーは国際軍が「責任を持って」安全を保障するといっていますが、ガザにしろレバノンやシリアにしろ、国連軍のおかげで紛争回避できた前例がありません。だれも縁もゆかりもない外国のために死にたくないですからね。
私個人としては、イスラエルはいっそのこと国連を脱退して独自路線を突き進むほうが国益に合うような気がします。
アラブ諸国：これまでイスラエルとの戦後処理を故意に実現しなかった張本人ですから、一応和平交渉に賛成するフリをしていますが、外交上のリップサービスであることは明らかです。彼らにとって「パレスチナ人」はイスラエルに打ち込める唯一の楔なんですよ。（彼らはパレスチナ人を嫌っています。その証拠にヨルダンは多少例外としても、パレスチナ難民には市民権さえ与えられていません）それにもしPLOが本当に合意したとしたら、アッバス氏は「アラブの裏切り者」として必ず暗殺されます。アラブイスラム諸国はイスラエル（ユダヤ人）を憎み殺すよう赤ん坊のころから洗脳教育していますから、相互理解にはまだ数世代かかると思います。
アメリカ： 特にオバマ政権は舞台裏でイスラエルに相当な圧力をかけているらしいですよ。今回の和平交渉は9ヶ月間。4月末でとりあえず終わるので、それまでどう持ちこたえるかでしょうが、和平交渉は99.9％失敗に終わるように思います。67年以来歴代大統領・首相が関わっても解決できずにいる問題を、9ヶ月で解決できる訳がありません。おまけにオバマもケリーも中東情勢と歴史のド素人ですよ。
ヨーロッパ：昨今ヨーロッパの「ホライズン2020」というEU内の技術開発政策にイスラエルを招聘したところまでは良かったのですが、その条件に「入植地建設の中止」カードを出してきました。EUはこの10年ほど経済の低迷に技術開発の遅れが目立ちます。世界的にまだ良く知られていないかもしれませんが、逆にこの10年のイスラエルの技術開発には目を見張るものがあります。NYのナスダック上場企業は、イスラエル企業の数がアメリカの次。PCメーカー大手は全社イスラエルに研究開発所を持っています。この提携で得るものが多いのはヨーロッパだと思うのですが。。。
国連：加盟国すべてが平等な一票を持つ国連で、イスラエルが何をしようと言おうと多数票を取れるチャンスはゼロです。アラブ・イスラムブロックだけで過半数票になりますからね。現在の和平交渉で話題になっている「ヨルダン峡谷」を誰が警備・防衛するかについて、ケリーは国際軍が「責任を持って」安全を保障するといっていますが、ガザにしろレバノンやシリアにしろ、国連軍のおかげで紛争回避できた前例がありません。だれも縁もゆかりもない外国のために死にたくないですからね。
私個人としては、イスラエルはいっそのこと国連を脱退して独自路線を突き進むほうが国益に合うような気がします。
アラブ諸国：これまでイスラエルとの戦後処理を故意に実現しなかった張本人ですから、一応和平交渉に賛成するフリをしていますが、外交上のリップサービスであることは明らかです。彼らにとって「パレスチナ人」はイスラエルに打ち込める唯一の楔なんですよ。（彼らはパレスチナ人を嫌っています。その証拠にヨルダンは多少例外としても、パレスチナ難民には市民権さえ与えられていません）それにもしPLOが本当に合意したとしたら、アッバス氏は「アラブの裏切り者」として必ず暗殺されます。アラブイスラム諸国はイスラエル（ユダヤ人）を憎み殺すよう赤ん坊のころから洗脳教育していますから、相互理解にはまだ数世代かかると思います。
この件については伏線があります。先週欧州議会議長がイスラエルを訪問しましたが、現在持ち回りで議長を務めているドイツのシュルツ議長が、イスラエル国会でドイツ語で演説し、イスラエルのパレスチナ政策を手ひどく批判したんですよ。
建国から65年を経た今でも、イスラエルはナチの悪夢に直結するものを忌み嫌っています。イスラエルにはドイツ語を話せる人はたくさんいますがあえて話しませんし、イスラエルフィルはヒトラーが愛したワグナーを演奏しません。そんな国の国会でドイツ語で演説したこと自体大きな侮辱だった上、演説の主な内容であるパレスチナ政策批判は事実に基づいたことに対する批判ではなく、パレスチナ側の口調そのままだったため、「まっとうな政策批判なら冷静に受け止めるが、事実に反する中傷ならば聞く必要がない」と怒った議員たちが集団で退出したということがありました。
ネタンヤフとメルケルのやりとりは、その続編だった可能性大です。
「事実に反する中傷」とは、イスラエルがパレスチナ人の生活を苦しめている、ガザの閉鎖を続けている、イスラエルがパレスチナ人から水を奪っているというものです。
詳しくは次回書きます。
建国から65年を経た今でも、イスラエルはナチの悪夢に直結するものを忌み嫌っています。イスラエルにはドイツ語を話せる人はたくさんいますがあえて話しませんし、イスラエルフィルはヒトラーが愛したワグナーを演奏しません。そんな国の国会でドイツ語で演説したこと自体大きな侮辱だった上、演説の主な内容であるパレスチナ政策批判は事実に基づいたことに対する批判ではなく、パレスチナ側の口調そのままだったため、「まっとうな政策批判なら冷静に受け止めるが、事実に反する中傷ならば聞く必要がない」と怒った議員たちが集団で退出したということがありました。
ネタンヤフとメルケルのやりとりは、その続編だった可能性大です。
「事実に反する中傷」とは、イスラエルがパレスチナ人の生活を苦しめている、ガザの閉鎖を続けている、イスラエルがパレスチナ人から水を奪っているというものです。
詳しくは次回書きます。
まずドイツという国はホロコーストを起こした歴史的責任を背景に、イスラエルとは建国以来親密な関係にあります。いまだに戦争責任の回避に走るばかりの日本とは違い、戦後約70年を経た現在も、ドイツはホロコーストの生き残りに対して賠償金を支払い続けています。
そういった事情から、旧ECCやEUがどれほど反ユダヤ法案を出し続けても、ドイツはいつもイスラエルのアンカー役になってくれるという思いがあり、またそれが事実でもありました。ところが2012年にパレスチナが国連オブザーバーに申請し、準国家として認められた際、ドイツはパレスチナに賛成票を投じたんですね。それがイスラエルには大きなショックとなり、以後イスラエルはドイツへの信頼感を失う傾向にあります。それで
１．現在のイス=パレ交渉で、ドイツはネタンヤフ政権を「和平への実行能力が無く、またその意思もない」と発言したことで、ネタンヤフはドイツの「上から目線」に憤慨した。
２．EUの「ホライゾン2020」という科学技術プログラムにイスラエルの参加を求めたまでは良かったのですが、その条件として西岸のイスラエル企業・機関にはEUの資金援助をしないという条項があり、イスラエルが調印拒否していること。
３．欧州議会のシュルツ議長が、パレスチナ人の水の消費量が一日１７リットルなのに対し、ユダヤ人は80リットル使っているという、事実に反するパレスチナ自治政府の言葉をそのまま受け売りしたため、議会メンバーが憤慨した。
主にこの3点でイスラエルは相当アタマに来ているとのことです。
そういった事情から、旧ECCやEUがどれほど反ユダヤ法案を出し続けても、ドイツはいつもイスラエルのアンカー役になってくれるという思いがあり、またそれが事実でもありました。ところが2012年にパレスチナが国連オブザーバーに申請し、準国家として認められた際、ドイツはパレスチナに賛成票を投じたんですね。それがイスラエルには大きなショックとなり、以後イスラエルはドイツへの信頼感を失う傾向にあります。それで
１．現在のイス=パレ交渉で、ドイツはネタンヤフ政権を「和平への実行能力が無く、またその意思もない」と発言したことで、ネタンヤフはドイツの「上から目線」に憤慨した。
２．EUの「ホライゾン2020」という科学技術プログラムにイスラエルの参加を求めたまでは良かったのですが、その条件として西岸のイスラエル企業・機関にはEUの資金援助をしないという条項があり、イスラエルが調印拒否していること。
３．欧州議会のシュルツ議長が、パレスチナ人の水の消費量が一日１７リットルなのに対し、ユダヤ人は80リットル使っているという、事実に反するパレスチナ自治政府の言葉をそのまま受け売りしたため、議会メンバーが憤慨した。
主にこの3点でイスラエルは相当アタマに来ているとのことです。
>>[16]、解説有難うございます。あの電話口論の裏には、このような背景があったんですねぇ〜、良く解かりました！、また勉強になりました。
この際、勉強ついでに、私の素人質問にお答え頂ければ幸甚です。
��
過去との経緯に色々配慮してきたドイツが、現在のネタニヤフ政権のやり方に
不満を“ぶち明けた！”、それも“上から目線の姿勢で・・”のところですが、
これは「メルケル・ドイツ政府が変質して来た！」と見るべきでしょうか？
��
ネタニヤフ首相とは異なる姿勢と言われるシモン・ペレス大統領、この方の意見も、首相と全く同じ姿勢ですか？ イスラエルの政界に長年いるペレスさんの発言は世論への影響力が大きいのではと思いますが・・。
��
ハテｲクバさんは、現時点でもロハニ・イラン大統領の核開発放棄の行動は“欺瞞”であると
思われますか？
以上、よろしくお願いします。
2014年2月24日（月）
マッシー
この際、勉強ついでに、私の素人質問にお答え頂ければ幸甚です。
��
過去との経緯に色々配慮してきたドイツが、現在のネタニヤフ政権のやり方に
不満を“ぶち明けた！”、それも“上から目線の姿勢で・・”のところですが、
これは「メルケル・ドイツ政府が変質して来た！」と見るべきでしょうか？
��
ネタニヤフ首相とは異なる姿勢と言われるシモン・ペレス大統領、この方の意見も、首相と全く同じ姿勢ですか？ イスラエルの政界に長年いるペレスさんの発言は世論への影響力が大きいのではと思いますが・・。
��
ハテｲクバさんは、現時点でもロハニ・イラン大統領の核開発放棄の行動は“欺瞞”であると
思われますか？
以上、よろしくお願いします。
2014年2月24日（月）
マッシー
1. ドイツが変質してきたというより、私の個人的意見ですが、ドイツを含めイスラム教徒を多く国民に抱えているEU加盟国は、親イスラム、反イスラエルの風潮を無視できないんだと思います。遠くのイスラエルより、国内のイスラム教有権者のほうが大切ですからね。
社会制度が整ったヨーロッパの少子化が進む中、福祉を受ける側のイスラム教徒人口は増え続けていますから、我々が知るヨーロッパはこのまま衰退と破綻の一途をたどると思われます。
2. 30年ほど前の首相時代はともかく、最近では高齢のためか失言が多すぎて、一年以内といわれる引退が待たれます。いくらイスラエルの大統領職が単なるお飾りの名誉職だといえ、彼はもはやイスラエルの国益に反する存在だと思います。
3. 100％そう思います。彼は大統領になる前の10年間、欧米を相手にする核交渉のリーダーだったんですよ。彼は欧米をどのように操るかよく心得ています。EUやオバマより相当役者が上です。イランの究極の目的は核兵器の開発・保有です。対岸のサウジ政府の発言を聞けばそれがわかります。ちなみにロハニ氏の長男はそんな父親に反発して10数年前に自殺しているぐらいです。
社会制度が整ったヨーロッパの少子化が進む中、福祉を受ける側のイスラム教徒人口は増え続けていますから、我々が知るヨーロッパはこのまま衰退と破綻の一途をたどると思われます。
2. 30年ほど前の首相時代はともかく、最近では高齢のためか失言が多すぎて、一年以内といわれる引退が待たれます。いくらイスラエルの大統領職が単なるお飾りの名誉職だといえ、彼はもはやイスラエルの国益に反する存在だと思います。
3. 100％そう思います。彼は大統領になる前の10年間、欧米を相手にする核交渉のリーダーだったんですよ。彼は欧米をどのように操るかよく心得ています。EUやオバマより相当役者が上です。イランの究極の目的は核兵器の開発・保有です。対岸のサウジ政府の発言を聞けばそれがわかります。ちなみにロハニ氏の長男はそんな父親に反発して10数年前に自殺しているぐらいです。
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