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パレスチナ問題を考える会コミュの『パレスチナでの危険で汚いトリック』

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Abbas議長の進めようとしている住民投票とファタハとハマスとの現在の状況について書かれた、The Electronic Intifadaの記事を訳しました。

http://electronicintifada.net/v2/article4765.shtml


Opinion/Editorial
Dangerous dirty tricks in Palestine
Ali Abunimah, The Electronic Intifada, 6 June 2006


『パレスチナでの危険で汚いトリック』

パレスチナ自治政府の議長でファタハの党首Mahmoud Abbasは、パレスチナ内部の状況を危険で不必要な危機に向かって押し進めている。彼は、1967年に占領されたすべての地域で、イスラエルと共にパレスチナの国を作ることを要求する、イスラエルの刑務所に捕らえられたハマスとファタハのメンバーによって書かれた書類のを公的に承認する為とされている住民投票を要求してきた。しかし、Abbasの策略は、その急いでそのような国を作ることとはまったく関係が無く、1月の議会選挙に負けたことに折り合いをつけることと大いに関係があるのだ。

パレスチナ自治政府の首相で、ハマスのリーダーであるIsmail Haniyehと相談することなく、Abbasはハマスに対しその囚人たちの書類を変更なしに受け入れるのに10日間を与え、さもなくば住民投票を実施すると宣言した。ハマスは、住民投票は違法であるとの考えを明らかにした。パレスチナの法律は住民投票の措置をとらず、現在ハマスが大多数を握っている立法評議会によってのみ法律を改めることが出来る。なんであれ、Bush大統領のように、Abbasは、必要があれば、彼が好きなように何でも出来る権力を見つけ出すことが出来る。6月5日のハマスと、ファタハの会合の失敗に伴い、Abbasは、住民投票を“大統領布告”によって実行すると宣言した。翌朝、彼は、“対話”への許可の期限を3日間延長すると発表した。しかし、ハマスはその書類を受け入れるかさもなければ拒否するかのどちらかにしなければならないと明言した。

ハマス主導の自治政府を飛び越えて、Abbasは、選挙によらない、それ自身にとってしか意味を成さない、しかし、彼の仲間によって構成されたPLO首脳会議を、住民投票に権限を与えるために召集した。このことは、PAではなくPLOこそがパレスチナを代表しているとする最近のAbbasの主張に沿ったものである。このことは、1993年にオスロ合意に署名して以来、ファタハの主導者たちは、真に代表する母体としてのPLOを取り壊し、彼らの権力の拠点としてPAを築き上げるために彼らの力を注ぎ込んできたという事実を見なければ、説得力があるといえるが。一度、PAに対する掌握を失った途端、彼らはPLOを再発見した。しかし、真摯さの欠如は、Abbasが、住民投票にすべてのパレスチナ人、つまり強制追放や祖国以外に住んでいる大多数を含むといっていないところに、表されている。占領地区だけで行われるいかなる住民投票も、総意としてのパレスチナの民意を反映することは出来ない。

もちろん、それが仮に目的が和平プロセスへ進む為であっても、そのような住民投票を行う理由にはならない。Abbasが急いでいることからすると、イスラエルが東エルサレム、西岸地区、ガザストリップにパレスチナの国家を是が非でも認めようと提案しており、ハマスの頑固さだけが邪魔をしていると考えられるかもしれない。しかし、その正反対が今回である。占領地区に住んでいるパレスチナ人の大多数は、2国家解決案を受け入れ、その成果を期待してオスロ合意も支持していることは長いあいだ明らかだった。ハマスの指導者達は、彼ら自身のイスラエルを認め国家を受け入れる用意があるサインを送ってきたが、それは、平等と対等関係が基本である場合に限ってである。ハマスの指導者達が主張するのは、過去におけるパレスチナの無条件の譲歩は、より多くのイスラエルの要求を導くだけであったということだ。しかし、イスラエルの継続している暗殺キャンペーンにもかかわらず、ハマスは、一年以上も一方的な協定に拘ってきた。実際に断固として2国家解決策を拒否してきたのはイスラエルである。彼らは、新しい入植地を西岸地区に作り続けており、首相であるEhud Olmertは、ワシントンで、一方的に西岸地区のほとんどを併合し、それによってパレスチナの国家を不可能にする彼の計画に対しUSの承認を得て帰って来たばかりだ。しかしながら、Abbasは、彼の利用価値を証明すべく、彼自身の人々に対してでなければ、イスラエルとUSに対してだが、無意味に妥協を提供し続けている。

住民投票の脅しの背後にある現実は、Abbasと彼の国内外の仲間が投票所で公平で正当に勝ち取ったハマスの正当性を覆す道を探しているということだ。その計画はパレスチナ人の広範な総意を2国家解決案に与えるという論議にもならない問題に対する住民投票を行い、仮に期待されるように大多数によって承認されたなら、それが特別にAbbasと不信任された党派を承認するものだと、つまりはハマスの拒否であると主張しようというものだ。もし、ハマス主導の自治政府が住民投票を防ごうとするなら、Abbasは、これを立法議会の解散の口実に使うかもしれない。そして、“緊急事態”を宣言するか、ファタハが必ず勝利するような選挙を実施するかもしれない。

これには、背景がある。1月の選挙のすぐ後、New York timesが2月14日にレポートした。USとイスラエル当局者が国務省で高レベルの会合をし、パレスチナ自治政府を“飢えさせる”ことで、ハマスの破綻を計画した。“ファタハは、出来る限り早くこの選挙を取り消しすることに躍起になっている”とファタハに近いパレスチナ人の世論調査員(pollster)Khalil Shikakiは引用されている。“イスラエルとワシントンもまたそれを望んでいる”ハマスが政権を勝ち取ってから、あるファタハの主導者は、ハマスの妨害のためにあらゆることをし、その主導者をUS−EU−イスラエル包囲網について公にハマスのリーダーを批判し、ハマス主導の内務省の実権に対し治安部隊を適用するのを拒否して来た。5月28日のHa’aretz報道は、Abbasは、イスラエルに彼の“大統領の護衛”を2千人から1万人に増強し、彼の直接管理下に個人的軍隊を形成する許可を求め、他のPA治安部隊をファタハの主導権に加えることをイスラエルに求めた。イスラエル政権の政府との協力により、Abbasの軍隊は第3の国により武装するであろう(Ha’arwtz5月29日)。防衛高級事務官がHa’aretzに話したところによると、イスラエルの武器移動の目的は、ハマスや他のイスラム集団を「Abu Mazen(Abbasのニックネーム)が相手に出来る」ようにするためだ(5/26)。「ハマスの時間はなくなってきている」と、ファタハの治安担当者はロンドンのSunday Timesに話した(5/28)。Abbasの暗殺を計画したとハマスを非難しながら、その担当者は、「我々は、軍事行動に適した時と場所を選ぶだろう。しかし、それ以降、ハマスの軍隊は存在しなくなる」

これは、極端に危険で無謀な談話である。ハマスの指導者たちは、内戦状態へ引き込まれ方向へ行かないよう、賢く対応してきたが、心配なのは、ファタハとハマスの間の衝突が犠牲者を増やしてきていることだ。

この流れに反して、Abbasの住民投票は、その何たるかを見ることが必要だ。それは、住民の意思を明らかにするのではなく、それを不満足状態にするBush政権スタイルの“民主主義”の使い方のまた1つの卑しい試みなのだ。パレスチナの人々は、その危険性に気付くべきだ。そして惑わされてはならない。人々は、西側諸国の暗黙のもとにイスラエルが国中に築きつつあるアパルトヘイトに集中し反対し続けなければならない。

Ali Abunimahは、The Electronic Intifadaの共同創設者である。

コメント(5)

どうして今のTVやマスコミは、これを伝えないんでしょうか?
見てないだけか?
でも最近は、どこも小学生の殺害事件を延々とやっているように見える(これが些細な事件とは言いませんが)ので。
最近は、ほんとにいやなことが多いですね。
ジャワ島の地震とか…
jukichiさん、私たちの普段知りえない貴重な情報を、
ありがとうございます!

日曜日の夜、NHKBS1で、5月に開かれた
イスラエルとパレスティナのフォーラムの様子を放送されていましたが、
たいへん"ややこしい"事態になっているなぁ・・・と、感じていました。

おそらくPLOの内部にも腐敗や汚職がはびこっているだろうし、
そんなこともあって、選挙でハマスが選ばれたんでしょうが、
西側は、ハマスをテロ集団としか認識しておらず、
対話は難しいようですね。

イスラエルの外相などのコメントも、
一方的で、マジで信じられないものでした。

こ、これが外相? みたいな(@〜@)""

とはいえ、このエレクトロニック・インティファーダの記事も、
100%支持する気にもなれませんね・・・。

どちらの陣営も、相手の意見をまったく無視して、
過激に批判しているように感じます。

なぜアッバス議長が、そこまで"住民投票"を急ぎたがっているのか、
私もその真意がよくわからないのですが、
このまま、イスラエルの存在を認めない(←と言われている)
ハマス政権に対抗した西側の『経済制裁』を、
回避する1つの努力なのかと思ってました。

もしこの記事が本当なら、なぜハマスは、国際社会にむけて
もう少しわかりやすく、イスラエルとの立場を説明しないんでしょう?

とにかく当事者だけでは、このように『責めあい』ばかりになって、
前にすすめないのが、パレスティナとイスラエルの最大の問題だと思います。

いつも興奮ぎみの両者の言い分をよく聞いて、
どちらにもフェアな解決策を見つけ出すという
気の遠くなるような努力を、
両者の利害とあまり関係の少ない第三の国や機関や、
私たち国際世論が仲裁にあたれるといいですねぇ。
(めちゃくちゃ忍耐とねまわしが必要なんでしょうが・・・)

これ以上、両国の血を流さないですむように、
なんとかなってほしいです。

本来は日本にそんな役目を買って出てほしいところですが、
まだまだ力がなさそうなので、(というかアメリカに
意見ができるとは思えないので・・・)

ノルウェーやデンマークやスエーデンあたりの活躍を
また期待したいです!!!
な〜んて。(他力本願?)でも もちろん私も微力ですが、
両国の成長を信じて、応援していきたいと思います!
>どうして今のTVやマスコミは、これを伝えないんでしょうか?

報道してますよ。例えば、こんな風に

朝日新聞のインターネット版から引用−−

パレスチナ自治政府のアッバス議長は5日深夜(日本時間6日早朝)、内閣を握るイスラム過激派ハマスが事実上のイスラエル承認につながる「2国家共存」政策を拒否したため、住民投票で決着を図る意向を固めた。ただ、6日にパレスチナ人の代表組織のパレスチナ解放機構(PLO)が協議した結果、さらに3日間の猶予をハマスに与え、住民投票をしないで合意できる可能性を探ることになった。

http://www.asahi.com/international/update/0606/009.html
−−−引用終わり

ハマスにつく冠は、「イスラム過激派」です。日本の報道ではハマスは、たいてい悪者のようです。
jojo さん

>もしこの記事が本当なら、なぜハマスは、国際社会にむけて
もう少しわかりやすく、イスラエルとの立場を説明しないんでしょう?

私が、これまで訳してきたものでは、ハマスはしっかり説明しているように思えました。ただ、彼らは正統派で、主張は実にシンプルです。「国際法に違反した不法な占拠はやめろ」なので、それが受け入れられねば、誰もそれに耳を傾けない。という状況なのだと思います。今の首相Ismail Haniyehの言葉、”A just peace, or no peace" 公平な平和、そうでなければ平和は必要ない。

冷静に見て、「責め合い」ではなく、正しいことを言っているのは、ハマスだけのように思えます。というか、ハマスの主張は、なにも独自なものではなく、国連の決議であったり、イスラエルとパレスチナの間の過去のお約束であったりする訳です。
 周囲が耳を傾けていないだけのようです。故意なのでしょう。
jukichiさん、詳しい説明をありがとうございます!

おそらく一般人には、(私をふくむ)

   ハマスはイスラエルを国として認めていなくて、
   イスラエルや西側諸国はハマスをテロ集団として扱って、
   どちらも話す気がない。

と、映っていると思います。

ハマス側は、『そもそもユダヤ人がパレスティナに入植したことを
認めておらず、イスラエルという国があることも認めていない』
だから、イスラエルと和平交渉はできない・・・と、言ってるように
聞こえるのですが、そこのところはどうなんでしょう?

ハマスはイスラエルを国(交渉相手)と認めているのですか?

もちろん、イスラエルを国家と認めるのは一体誰か、とか
国家を認める根拠を話し出すと、ハマスの主張にも
正当性があるとは思いますし、国際社会は、
パレスティナの権利を無視しすぎていると思うのですが、

それを改善していこうと交渉している今の時点で、

もしイスラエルを国(交渉相手)と認めないと、
ちょっとムリがないんでしょうか?
イスラエル側が、ハマスを交渉相手と認めないのは、
たしかそこが最大のポイントなんですよね???
(あと、過去の軍事(or テロ)行為と?)

もちろん、私も「国際法に違反した不法な占拠はやめろ」と思っていますし、
建設されている壁についても、国際社会がもっと厳しく抗議しなくてはと
思っていますが、ハマス側の説明は、ちょっとわかりにくいと思うんです。

この記事も、最後の部分に違和感を感じました。

アッバス議長も壁の建設にはさすがに反対していますよね?
だとしたらこの〆は、ちょっと変ではないでしょうか?

つまりココのところなんですが。  

パレスチナの人々は、その危険性に気付くべきだ。そして惑わされてはならない。人々は、西側諸国の暗黙のもとにイスラエルが国中に築きつつあるアパルトヘイトに集中し反対し続けなければならない。

なんか壁に反対しているのは、ハマスだけに聞こえますし、
西側やアッバス議長と、徹底的に戦おうと、
けしかけているように聞こえてしまうのが、とても残念です。
もちろんその気持ちは、充分わかる気はするのですが。(>−<)

勉強不足でしたらすみません。

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