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パレスチナ問題を考える会コミュのUri Avnery:How Many Divisions?

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イスラエルのユダヤ人平和活動家 Uri Avneryの文章です。途中、訳しながら涙が出そうになりました。拙い訳ですが、ぜひ読んでみてください。

Uri Avnery:How Many Divisions?

http://zope.gush-shalom.org/home/en/channels/avnery/1231625457/

10/01/09

70年近く前に、第2次大戦の中で、極悪非道の犯罪が行われた、レニングラード市で。千日以上もの間、“the Red Army”と呼ばれる過激派の集団が数百万の街の住人達を人質に取り、そして、人口の中心部からドイツ第三帝国軍による報復を引き起こした。ドイツ人には市民を爆撃し砲弾を浴びせることや、完全な封鎖をすることしか他に選択肢はなく、それにより、何万人もの死者を出すことになった。

それの少し前に、もう1つの同様な犯罪がイングランドで行われた。The Churchill gangがロンドンの人々の間に隠れ、何万人もの市民を人間の盾として悪用した。ドイツはやむを得ず空軍を派遣し、仕方なく市街を廃墟にした。彼らはそれを、the Blitzと呼んだ。

これは、今では歴史の教科書に表されたであろう著述である−もし、ドイツが戦争に勝っていたなら。

酷い?でも我々のメディアに毎日出る表現よりはましだ。それらは、うんざりするほど繰り返されている:つまり、テロ組織ハマスはガザの住民たちを“捕虜”のように使い、女性と子供を“人間の盾”として悪用している。彼らは、我々に大規模な爆撃しか選択の余地を与えない。それにより、とても深い悲しみを覚えるが、何千人の女性、子供そして非武装の男たちが殺傷されてしまった。

この戦争では、いかなる近代の戦争と同様に、プロパガンダが主要な役割を担う。武力の不均衡−その飛行機、武装ヘリコプター、無人偵察機、軍艦、砲兵隊そして戦車を持ったイスラエルと、数千の簡単な武装をしたハマスの兵士たちの−は、1対1000、たぶん、1対100万だ。政治の舞台では、2つの差はもっと広がる。しかし、プロパガンダ戦においては、その差はほとんど無限大だ。

ほとんどすべての西側メディアは、基本的にイスラエルの公式プロパガンダの言い分を繰り返している。彼らは、ほとんど、完全にパレスチナ側の話を無視した。毎日のイスラエルの平和活動のデモは言うまでもない。イスラエル政府の論理的根拠は、(“我が国は、我が国民をQassamロケットから守らねばならない“)、まったくの真実として受け入れられてきた。反対側からの見解、つまりQassamは150万人のガザ地区住民を飢えさせているその包囲に対する抵抗である、ということはまったく触れられなかった。

ただ、ガザからの恐ろしい光景が西側のTVスクリーンに現れた時にだけ、世界の世論が徐々に変り始めた。

確かに、西側とイスラエルのTVチャンネルでは、Aljazeeraのアラブ語チャンネルに毎日24時間ほんの現れる恐ろしい出来事のほんの一握りしか見せない。しかし、怯えた父親の腕の中の死んだ赤ん坊の1枚の写真は、線の優雅に並べ立てられたイスラエル軍のスポークスマンの話す言葉よりもズッと力強い。そして、それが、決定的なものだ、最後には。

戦争−どの戦争も、嘘の世界だ。プロパガンダと呼ばれようが心理戦争と呼ばれようが、皆が、その国の為に嘘をつくのは正しいと認める。真実を話す者は誰も、裏切り者とみなされる危険を冒す。

問題は、プロパガンダはプロパガンダする者自身にもっとも説得力を持つことだ。そして、貴方があなた自身を、嘘がホントで、現実の改ざんを説得させた後では、貴方はもう、論理的な決定をすることが出来ない。

この過程の1つの例は、これまでに、この戦争のもっとも衝撃的な残虐行為を取り囲んでいる:すなわち、Jabalia難民キャンプにある国連のFakhura学校の砲撃だ。

この事件が世界中に知れ渡った直後に、軍は“明らかにした”ハマスの戦士たちがロケット砲を学校玄関の近くから発射している“と。証拠として、彼らは航空写真を公開した。それは、もちろん、学校とロケット砲を示している。しかし、短い時間で公式の軍の嘘つきは、その写真が1年も前のものだと認めざるを得なかった。簡単に言えば、捏造だ。

後に、その公式の嘘つきは、“我々の兵士たちは、その学校の中から撃たれた”と主張した。1日も経たないうちに、軍は、UN職員に、それもまた嘘であったと認めなければならなくなった。学校からは誰も銃撃しなかった。学校の中にハマス戦士は一人もいなかった。そこには、怯えた難民たちで溢れていた。

しかし、それを認めることは、まったく何の違いも生まなかった。その時には、イスラエルの国民は、完全に、“奴らが学校の中から銃撃した”と完全に信じていた。そして、TVのアナウンサー達は、これをまったくの事実として述べた。

そして、それがその他の残虐行為についていった。すべての赤ん坊が、死んでいく時に、ハマスのテロリストに変った。すべての爆撃されたモスクが、即座にハマスの基地になった。すべてのアパートが武器の隠し場所に、すべての学校がテロ司令部に、すべての政府の建物が、“ハマス支配の象徴”に。それにより、イスラエル軍は、その純正さによって、“世界で最も倫理的な軍隊”としての純正さを維持した。

真実は、その残虐行為は戦争計画の直接的な結果だったということ。このことは、Ehud Barakの個性を反映している。この男の考え方行動の仕方は、いわゆる“道徳異常moral insanity”と呼ばれるものの明らかな症例である。反社会的行動障害者sociopathic disorderだ。

真の狙い(来る選挙で議席を得ることを別にして)は、ガザ地区におけるハマスの支配を終わらせること。計画者の想像では、ハマスは異国を統治するようになった侵略者だ。現実は、もちろん、まったく異なっている。

ハマス運動は、西岸地区と、東エルサレムそしてガザ地区で行われたたいへん民主的な選挙において過半数の投票を勝ち取った。彼らは勝利した。なぜなら、パレスチナの人々は、ファタハの平和的アプローチがほとんど何もイスラエルから得るものがなかったと結論を下したからだ。入植の凍結も、囚人の解放も、占領の終了に向けたいかなる前進も、そしてパレスチナ国家の設立に関してもなにも。ハマスは、人々の間に深く根付いている。それは、過去のIrgunとStern Groupといった異国の占領者と戦う抵抗運動だけではなく、社会奉仕や、教育、そして医療活動を提供する政治的宗教的団体である。

人々の視点に立ってみると、ハマスの戦士たちは、異国の集団ではなく、ガザ地区や他のパレスチナ人地区のすべての家庭の息子たちなのだ。彼らは、“人々の後ろに隠れている”のではない。人々が彼らを、彼らの唯一の擁護者とみなしている。

それ故、作戦全体が誤った仮説を基礎にしている。生活を生きた地獄に変えることは、人々がハマスに反対し立ち上がることの要因にはならない。それどころか反対に、彼らはハマスの背後で結束し、降伏しないという決意をより強くする。レニングラードの人々はStalinに反対して立ち上がらなかった。ロンドンの人々がChurchillに対して立ち上がらなかったように。

人口密集地での、この様な戦争を、この様な方法で命令した彼は、知っている。それが、一般市民の恐ろしい殺戮を生むに違いないということを。明らかに、そのことは彼を動かさない。あるいは、彼は、“彼らはやり方をを換えるだろう”そして“それは、彼らの士気をしなびさせるだろう”、そうして、彼らは二度とイスラエルに抵抗しないだろう、と信じていた。

計画者にとっての最優先事項は、兵士の死者を最小限にするという要請だった。戦争支持の民衆の大部分の雰囲気が、その様な死者の報告で変ることを知っているから。それは、第1・第2レバノン戦争で起きたことだ。

この思慮は、特に重要な役割を演じている。なぜなら、この戦争全体が選挙運動の一部だから。Ehud Barak−彼は、戦争の初日の世論調査でトップだった−は、知っている。死んだ兵士の映像がTV画面に溢れたら、彼の評価が崩壊することを。

それ故、ある新しい政策が適用された:すなわち、彼らの行く手にあるものを完全に破壊することで、我々の兵士たちの損失を避ける。計画者たちは、一人のイスラエル兵士を守るために80人のパレスチナ人を殺す用意があるだけでなく、実際に起きているように、800人を殺す。我々の側の戦死者を避けることは、最優先の指令で、それは、反対側の一般市民の記録的な死者をもたらしている。

そのことは、特別に残忍な種類の戦い方を意識的に選んだことを意味する。そして、それはそのアキレスの踵になっていた。

想像力のない人間−Barak(彼の選挙スローガンは、“ナイスガイではないが、リーダーだ”)のような−は、想像が出来ない。世界中のまともな人々がどの様に反応するかを。家族全体を殺すような行為に対し、住人が中にいるまま家々を破壊するような行為に、埋葬を待つ白い埋葬布に包まれた少年少女の列、救急車が来ないために何日にも渡り出血し続けて死んでゆく人々の報道、命を救いに向かっている医者や医療関係者を殺すことを、食料を運ぶ国連のドライバーを殺すことに対して。死体と、死にかけと負傷者が、場所がない為に一緒になって床に横になっている病院の映像が、世界に衝撃を与えた。傷ついた幼い少女が床に横たわり、痛みに身を捻り“ママ!ママ!”と叫ぶ映像の前では、いかなる論争も力を持たない。

計画者たちは、考えた。彼らは、力でプレスの報道を防ぐことで、世界がこれらの映像を見ることを止められると。イスラエルのジャーナリストたちは、恥ずべきことに、軍報道官の提供する報告や写真で満足することに同意した。それは、あたかも、それらが本物のニュースであるかのように。そして、彼ら自身は、出来事から遥か離れて留まったまま。外国のジャーナリストも、入ることを許されなかった。彼らが抗議し、選ばれ指揮されたグループで短時間のツアーを許されるまで。しかし、近代の戦争では、そのような中味のない作り上げられた見方は、完全にすべてのものを排除することは出来ない。つまり、ガザ地区の内側、地獄の真ん中にあるカメラは、コントロールできない。Aljazeeraは、昼夜に渡って映像を放映し、それらはすべての家庭に届く。

TV画面に対する戦争は、戦争の決定的な戦いの1つだ。

モーリタリアからイラクに至る、何億というアラブの人々、ナイジェリアからインドネシアに至る十億以上のイスラム教徒たちがその映像を見て、恐怖に駆られる。このことは、戦争に対して強力な衝撃を与える。視聴者の多くがエジプトや、ヨルダン、パレスチナ自治政府の支配者たちを、パレスチナの同胞たちに対するこれらの残虐行為をイスラエルと一緒に行っている裏切り者とみなす。

アラブ諸国の治安当局は、人々の間に危険な興奮を確認している。Hosny Mubarak−Rafahの検問所を怯えた難民たちの目の前で閉鎖したことで、もっとも露出されたアラブの指導者−は、ワシントンの政策決定者たちに圧力をかけ始めた。彼らは、それまですべての停戦の要請を遮断してきた。これらは、アラブ世界に対するアメリカの重要な利害への脅威を理解し始め、突然彼らの姿勢を変え、それは、悦に入ったイスラエル外交官の間に驚愕をもたらした。

道徳異常を持つ人々は、正常な人々の動機を正当に理解することが出来ない。そして、彼らの反応を推測しならばならない。“法王は何師団(divisions)持っているのか?”とStalinは嘲った。“道義心のある人々は、何師団持っているのか?”とEhud Barakはきっと尋ねているだろう。

明らかになったことでは、彼らはいくつか持っている。莫大ではない。反応が早いわけでもない。とても強くも、組織化されてもいない。しかし、ある瞬間に、その残虐行為があふれ出し、抗議する人々が1つになった時、それが戦争を決定付ける。


ハマスの本質を把握できなかったことが、予想できた結果を把握することの失敗の原因になった。イスラエルが戦争に勝利できないだけではなく、ハマスも敗れることは出来ない。

仮に、イスラエル軍が、最後の一人まで、全てのハマス戦士を殺すことに成功したとしても、ハマスが勝つだろう。ハマスの戦士たちは、アラブ諸国の手本だとみなされるだろう。パレスチナの人々の英雄、アラブ世界の若者たちが競って真似をするモデルになるだろう。西岸地区は熟した果実のようにハマスの手の内に落ちるだろう。ファタハは、侮辱の海に溺れるだろう。アラブ諸国は、崩壊の危機に怯えるだろう。

もし、ハマスがまた立ち上がれる状態で終わったならば−血にまみれているが、消え去らず、強大なイスラエルの軍事機械の目の前で−、それはすばらしい勝利に見えるだろう、困難を気力で乗り越えた(mind over matter)勝利に。

世界の意識に焼き付けられるであろうことは、イスラエルの、いかなる瞬間にも戦争犯罪を犯す用意があり、いかなる道徳的抑制にも従う用意のない、血にまみれた怪物の姿だ。これは、我々の長い眼で見た将来に渡り、厳しい結果をもたらすに違いない。我々の世界における立場、我々の平和と静寂を獲得するチャンスにとって。

結局は、この戦争は、我々自身に対する犯罪でもある。イスラエル国家に対する犯罪だ。

コメント(2)

Lailaさん

どうぞ。
私も、Avneryさんには、無許可なんですが。汗

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