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机上の空論コミュの嘘800万ボルト〜其の四拾参

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「帆布亭ダンプその13」

ヤズィさんとキーターに
ジパンゴ暗殺の命を下した紳士ムッシューは
ジパンゴの正体は帆布亭ダンプ師匠だと言った。
ムッシューは話を続けた。

フランス外人部隊から脱走したトモヤはTOKIOに参加した。
この時点ではまだ小さなコミュニティに過ぎなかったTOKIOだが
にっぽん政府からマークされ、徐々に活動を制限され始めた。
リーダーの城島は告げた。
「公安の取締が厳しくなってきた。当面は表立った活動はできなくなるだろう。
 秘密裏にネットワークを広げ、時を待つのだ」
組織に帯同できると期待していたトモヤは落胆したが、思わぬ出来事があった。
TOKIOの中心メンバーのひとりだった噺家の「帆布亭一澤」師匠がトモヤに声をかけたのだった。

「君は面白い身なりをしているね、まるで…そう、卵のようだ!
 どうだい、私のもとで付き人からやってみんかね?」
部隊を抜けてからは職もなかったトモヤは一澤師匠の弟子になることに決めた。
なにより、中国で見たあの慰問コメディアンのことが印象に残っており
こういった“笑い”という形でも、今のにっぽんに光を当てられるかもしれないと
そう思ってのことだった。

もともと引っ込み思案で目立つことが嫌いなトモヤだったが、
師匠のもとで3年間修行し、帆布亭一澤師匠の弟子「帆布亭ダンプ」として高座にあがることを許されるようになり、その独特の風貌と軽妙な話し口から徐々に噺家として人気を集めるようになった。
兄弟子の帆布亭ヨットと組んでの漫才も好評だった。
長身のヨットとずんぐりむっくりのダンプの凸凹コンビは人気ものになった。

一澤師匠は高齢を理由にトモヤを最後に弟子をとらなかった。
トモヤは最後の弟子として師匠から芸から思想まですべてを教わった。
それは上方の重鎮が、齢60を迎えてたどりついたひとつの極地だった。

久しぶりにTOKIOの集会が行われるということでトモヤは師匠とトウキョウへ向かった。
道中、一澤師匠が泡を吹いて倒れた。
(つづく)

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