ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

意味不明小説(ショートショート)コミュの百年の孤独

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 僅か十分間の酩酊、繰り返す土曜日の夢中夢、狂った夢の中で間断なく嗤い声を上げる私の部屋には光が射すことは無く――私にはそれが百年の孤独に思えた。

 或る晴れた春の日曜日、渋谷の雑踏はサンデーブランチの憂鬱を物ともせず、喧騒と雑踏、街頭スクリーン或いは街宣車が垂れ流す雑音に溢れていた。没個性・同意性の彼女達は病んだ表情で群れる、暴力・威圧感に満ちた彼らはトんだ表情でハイエナのように群れる。それでも新宿よりも幾ばくか健全というか何処か爽やかな感じがするのは、唐十郎かその他の誰か曰く「新宿には過去の危なかった時代の名残があり、渋谷にはそれが無い」とか。
 サンキスト・オレンジのような太陽が照りつけるビル群。気温は26℃、ダルそうなチェーンのイタリアン・レストランで無表情に茹だる暑さに茹るパスタも何処か鬱屈そうな表情。私は喧騒に満ちたBKやFK、Mといったファーストフードショップにて、無機質な鈍色の箱から下水に絶えず流されるジンジャエールやコカ・コーラと業務用の氷が哀れに見えたので、百年後、籠女のトマトジュースを頼んだのだ。けれど、4分の1くらいが透き通ったグラスにはやはりアイスキューブが幾らか投入されていたので、右隣の年齢不詳ゴーストドックはhouse of pain get down bring it on jump around,jump around babyと心の中で呟き、決して美味いとはいえない氷をかみ砕き、臓腑に刺激を与えた。
 ところで左隣の何事にも自慢げな年老いた「彼」は胸をはってバーテンに告げたスクリュードライバーがウオッカベースということが判明したからか、ちじこまって代わりにジントニックを注文していたぜ。

 私が酩酊で見た夢は、某漫画の架空の続き。でも私の中で夢こそ真だから、夢で続きがああだったのだから、非現実のようなクソみてえな毎日死にたくなるような現実でも何時かそうなるのだと想っていたのだけれど、その作品が再び連載されるのは百年後だと思っているから、私が5/18明朝を夢の中で笑い転げていられたというのが重要であり、同時刻に他の人が疫病なり核戦争に巻き込まれて酷い死に方をしていても、私は百年の孤独を越えて夢の中で生き永らえたのである。是はハッピーエンドかそうでもないか。

 夢の中のワンシーン、逃げ遅れた私は道標もなく歩き続けている。百年の孤独による寂しさ或いは好奇心からか、死体となりながらも哀れに彷徨う知り合いの少女に声を掛ける。だが、彼女は実際には死体になっておらず、あまりの無表情・機械的な挙動から動く死体に見えたというだけの話であった。彼女は言った「貴方の仲間は皆あの施設から巧く逃げだして、神社に逃げ込んだのよ。あなたはもう独りぼっち。だからアナタはワタシと事実婚?するべきよ」と歪んだ笑顔で持ちかけられる。私は名称不明但し顔だけは想い出せる「誰か」と天秤に掛けたけれど、結論は出ず、薄霧が漂うアスファルトの斜面で向かい合って苦笑し続けていた。

コメント(4)

どうでもいい細かい事ですが、ちじこまる→ちぢこまるです。何か意図した表現であれば失礼をお許し下さい。
なかなか訳の分からない内容でした。
>>[1] ご指摘、ありがとうございます。特に意図はない、単なる誤りでしたので、以後気を付けたいと思います。
これは正直、素晴らしかったです。
二日酔いの時にでも、読んだら症状を忘れられそうな。
>>[3] ありがとうございます。そう云って頂けてとても嬉しいです。因みにこのショートショートも私自身が二日酔気味の時に書いたような……。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

意味不明小説(ショートショート) 更新情報

意味不明小説(ショートショート)のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング