意味不明小説(ショートショート)コミュのフォギィ・ソー・シドケナティ

禁欲的って言葉がどうしようもなくしょーもなく響く、
だって欲望がある事自体は認めてるわけやろ？

そんな屁理屈はいいとして、昨日初めて新宿のバーニーズニューヨークに行った。
メンズフロアで見つけた総レースのスケスケ長袖シャツbyジバンシィ
(色はショッキングピンク)を着こなせる素敵な男性と結婚したいです。
自分のバンドにてっちゃんというギター担当のガイ(写真)がいるのですが
長身(186cm)・細身・ボウズ・メガネ・オシャレヒゲという出で立ちだった
数ヶ月前まではよくゲイに間違えられていたそうです。
てか、私もゲイかと思ってたし。
フリルがふんだんについたノースリーブのトップス(しかもピタピタ)が似合う
ボーイは是非申し出て下さい。喜び勇んで出征してきて下さい。
ウェーブがかったボサボサの長髪で腋が臭いと尚良し！

レディスフロアは、色々見たけどバレンシアガのワンピースが可愛かった。
あと、ジルサンダーの白シャツ。神経質なデザインがいいやね。
パリッと糊の利いたストライプのシャツにデニムを合わせて
ハット引っ掛けて颯爽と歩いてみたい。鞄なんか持たずにさ。

初バーニーズの感想。
陳列の仕方がすごい雑然としててそこがニューヨークっぽいんかなぁと。
何か商品が全部安く見える。カーディガン一枚数万円してんのに皮肉な話です。
ひと通りフロアを見た後建物を出て、お向かいのマルイでトイレを借りた。
そう言えば新宿のマルイに入ったのも昨日が初めてでした。

やっと話を禁欲に戻せそう。
少し前から自分に禁じている事がある。
アルコールを摂取するようになってから意識して気をつけている事でもあるけど、
その根本的なルールは「飲み過ぎない事」だったりする。

元々、空きっ腹にアルコールを入れるとすぐ顔が真っ赤になって
動悸・手の震え・息切れ・眠気などの症状が起こり
結果著しく体の調子が悪くなる、という完全な下戸なので
飲まない方が断然楽しく過ごせるのだが、それとは別に
男に甘えきってしまうからというのがある。

それは性欲から来るものでも勿論あるだろうけど、ただ単に
寂しさに対する耐性が酒気を帯びる事によって
低下するからというのが主な理由だと思う。
従って、お酒の量を控える、という心掛けが禁欲的だと仮定し、
なおかつ冒頭に記した煩悩デフォルト説を盛り込むならば、
自分は元々寂しい気持ちに耐えられる程強くなくて
あわよくば誰かに甘えたい、優しそうなお兄さんを視認できれば
彼にどっぷり甘えていたい、そのような事を欲望しているのだよ常日頃、と
認める事になる。ひえええええええええ。

そのような事態はなるべく避けたい。
というのも、昨夜歌舞伎町にてビールと「れんと」という黒糖焼酎、
もとい劇薬を体内に入れてしまい、結果すごく久しぶりに
寂しくなっちゃって、しかもその程度が
あやしうこそものぐるほしけれ、といった感じで
もう泣きそうになって、危うく人様に迷惑を掛けるところだった。
寂しいというものは厄介な感情で、
その気持ちを人にぶつけたところでそれは八つ当たりでしかないし、
しかもぶつけてみた後に頭ん中で燻る感覚は
ずっと欲しかったシャネルの財布を援助交際でもらったお金で買った後みたいな
不毛さだったりして、結果いい事がない。
所詮自分は構って「もらって」いる立場なのだ、という劣等感も消えないし。

これは一体何なんだろう。寂しがり方が下手なのか、それとも
寂しいと感じるその発想方法自体が生産的でないのか、
考えれば考える程頭ん中がソーフォギィ。
そんなフォギィはいいとして、ここ数ヶ月間セックスしてない、
それは確かなのだよ。それだけは確かなのであるよ。

生理前。