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意味不明小説(ショートショート)コミュの俺?お前クレイジー。

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 俺とケンちゃんが3年前した宣言ってのは、結局おれとおまえどっちが先にどこまでキチになれるかって事。
ケンちゃんとはここ何年もあっていないし、宣言だって覚えているかあやしいもんだ。
まあ俺は一定の成果は出てるからな。
お互い不幸な家庭環境だったけれども、俺の場合は飼い殺しみたいな感じで、なにも知恵を授けられずに育てられ、いざその時となったら、放り出すんだもんな、まいったよ。
そんなだから、何やってもうまくいかねえし、やりこなしても自分がお道化みたいな感じがしてるもんだから、自分の力ってもんが信じられなくなって、そうそう、この前なんかは凄かったぜ。
職場のおばはんに「岡田くんっ」なんて呼ばれて、ふと俺自分の名札確認しちゃったよ。
そりゃ「雑用メン 上田正志」って書いてあるわな。本人だからな。
前任者なのな岡田って。
けども「岡田くんっ」って呼ばれて否定するならまだしも、
「あれあれ?俺ってもしかして岡田っつう人間やったかもな」なーんて思ってしまうんだから。
どうだい?少しばかりのキチだろ?ケンちゃん?
自分のやってる事に自信が持てねえってのはしょうがねえにしても、自分という存在自体に疑問持っちまったよ、この馬鹿。
まあ、でも楽しかったぜ。ケンちゃんと狂い咲き合戦やってた頃はよ。
ふと酒盛りも終盤の午前4時、だったっけか、突然
「もうこんな世界まっぴらだーーー!!いっそ殺せーい!っていうか狂う、狂い咲いてやるわ、ばはははははーーー!!」
とかなんとか、多分織田信長ってこんなテンションだったんだろうな〜ていう感じで。
いや、お互いストレスが噴出したんだろうけど。
俺も乗りやすい体質だったもんで、
「よかろう!!俺も狂い咲きじゃーーー!!飲み、歌い、踊り狂うがよろしかろーー」
って、絶叫。
とりあえず、そこにあったビール瓶をぶん投げて窓ガラスを破壊、破片の上で転げまわるなんて、
俺は瞬間的に「イギー・ポップだ」と思ったんだけれども、ケンちゃんはたぶんイギーなんて知らないのにナチュラルに狂人レベルに達したわけで、かなり尊敬のまなざし。
体中でアドレナリン爆発が生じたのだろうケンちゃんは、
「相撲じゃ、相撲をとるぞ、待ったしたらアイアン・メイデンにほおりこむぞぉおお!!」
って闘牛みたいに、猛然と前傾姿勢でもって突っ込んできたので、
「よっしゃーい!!」
と気合を入れて受け止めようとしたが、その顔が、たいそう昔、俺が幼い頃場末の闘牛場で見た全戦全勝の化け物牛「ムカイデンキ号」そっくりで、よだれを垂らし、目は血走ってぎょろ、ぎょろ、殺意以外の感情が認められない、そんな表情だったんで、怖くなって寸前で避けた。
そしたら、さっき破壊した窓ガラスんとこからぽーんって外に飛んでった。
「やべえ。なんて事したんだ、俺」と思いながらも、しこたま酒喰らってるもんで、だるくなって横になって、ピスタチオかなんか
かじりながら戻ってくるのを待ってたんだけど、いつまでも帰って来やしねえ。
30分位して、もしかして外に吹っ飛んだ時に、あんだけ前傾姿勢だったんだから頭から落下、首でもへし折れたか知らん、という考えが浮かんできて、そーっと窓の外を見てみると、居ねえ。
まあ、いつか帰ってくるだろうよって、暇つぶしにケンちゃんの秘蔵AVなどを堪能、老けた顔のねえちゃんがセーラー服着て腰振ってたのは覚えてるんだが知らんうちに寝てしまい、物音に目を覚ますと、横でケンちゃんが女の子を後ろから鳥肌実調の言葉責めでかましてやがる。
あ〜AV観ながら寝たからなあ。こんな夢みるんだね。(思春期の頃からの得意技なんだよ。夢のコントロールはね)
がばり、と起き上がって「俺も参加の意思を表明する!!」と言うと、ケンちゃんが無言ながらも、「かもーん」という表情だったので、参加。存分に楽しんだのである。

 朝起きると、幼馴染のさおチャン、小学校の頃はさおりっぺとか、赤面ニックネームで呼ばれていた村田さおりがケンちゃんの部屋を出て行くところだった。
酷い二日酔いの頭をフル回転し、向こうの部屋で寝ぼけた顔で煙草ふかしてるケンちゃんに向かって、恐る恐る、右手の指を3本立てて示してみた。
何を今更、ってな表情のケンちゃんは、「うん」ってうなずいた。
いやいやいやいや。
必死の形相でスリーピースをアピール。
「うん」「うん」って共に戦った戦友を称えるような表情でケンちゃん。
「俺、もしかして・・・やってた?」
「うん。やりまくり」
「・・・夢じゃなかったの」
「上田がいきなり起き上がって、言ったんじゃねえか。参加の意思を表明する!!とかなんとかよ」
「・・まじで?」
「あの攻めは凄かったぜ。まるで劇画タッチだった」
「それ、じゃがたらの歌詞だろうがよ」
「いや、それぐらいの迫力があったって事」
「そういうケンちゃんも鳥肌調の言葉責めしてたじゃねえかよ」
「なんだよ。ずっと見てたのかよ」
「いや、その辺は夢で・・・。いやよく分からん。夢うつつ」
「まあ、いいんじゃねえの。気持ちよろしかったし」
「うん。よかったね」
二人して、良かった良かった音頭を踊りつつ、また酒を喰らった。

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