市民運動創造と宇都宮健児ら群像コミュの【永岡浩一さんの通信】Ｊ−ＷＡＶＥ　ＪＡＭ・ＴＨＥ・ＷＯＲＬＤ（2019/11/26）　青木理＆加藤直樹

　朝鮮人虐殺をなかったことにする者たちを語る、事実を尊重しない社会は民主主義を否定する！

永岡です、ＪＡＭ・ＴＨＥ・ＷＯＲＬＤ、グローバーさんはお休み、火曜日のニューススーパーバイザーはラジオジャーナリズム界の首位打者、ジャーナリストの青木理さんが司会も兼任でした。青木さん司会でもご苦労です。



　青木さんの気になったニュース、司法取引は取り入れられて3件目、最初は本丸ではなくトカゲのしっぽを捕まえて、そして日産のゴーン氏、日産が組織ぐるみでゴーン氏追放のため、そして今回は青木さん、特捜部のやるものか、法務大臣の任命したものの、法務大臣は辞任、特捜部は政権に切り込め、モリカケ＋桜を見る会前夜祭＋関西電力、経産大臣のこと、しかし検察は安倍政権を捜査せず、こんなしょうもないことを捜査するのは青木さん釈然としない。

　また、イランでデモ、少なくとも143人死亡、ドバイ発の日経新聞があり、ガソリン価格高騰への怒り、アメリカの経済制裁により、国民の負担を増やし、トランプ政権はイランの核合意を破棄、市民社会に影響だと、イランの政治の不安定化は中東に不安で問題と説かれました。



　ＵＰ ＣＬＯＳＥ、ＴＲＩＣＫ、関東大震災の際の朝鮮人虐殺をなかったものにしたい連中のことを、加藤直樹さんとともに歴史改竄主義について説かれました。どの国にも負の歴史はあり、しかしあったことをなかったとする、矮小化、南京大虐殺、慰安婦、関東大震災時の朝鮮人虐殺はなかったetcを考えます。世界でも、日本でも、歴史改竄主義は批判すべき、社会には歴史があり、きちんとした事実、地検の積み上げで証明された歴史を嘘で捻じ曲げて、あるものをない、ないものをある、歴史塗り替え、これを実証的にするのは困難で、歴史改竄の標的を本にまとめられた加藤さんをスタジオに招いて、歴史改竄主義は青木さんの説明通り、歴史歪曲と加藤さん表現されて、新しい研究でまともなものではない、事実の吟味を無視して、捏造、無理な論拠で自分の意に会うようにする、ナチスのユダヤ人虐殺否定など、青木さん、日本でもその手の動きは多数あり、この本で関東大震災の際に朝鮮人虐殺を取り上げられたもので、もちろん朝鮮人虐殺は、証拠、記録が膨大にあり、東京・横浜で大量の公文書＋証言があり、時の政権も認めて、警視庁、司法省の記録あり、朝鮮人を殺したことで566人の日本人が起訴されて、9月1日、関東大震災（1923年）、1ヶ月流言飛語で虐殺、当時はもちろんネットはおろかラジオもなし、首都機能喪失で、噂が拡散、流言飛語、朝鮮人だけでなく、首相暗殺、富士山爆発などあり、井戸の変色→朝鮮人が毒を入れた、警察が流言を拡散して、行政機関が事実でないと気付くのは9月3日、ビラを撒いて否定は6日、それで虐殺は収まり、10月には朝鮮人が毒を入れたというものはなく、朝鮮人虐殺の歴史捏造は、流言飛語で語られた朝鮮人が毒を入れた、放火etc、当時のデマを事実という人たちが出てきた。

　青木さん、改竄主義者の論拠は数、南京大虐殺での被害者の数をそんなにないとしているが、被害者数は多い少ないを言うのは許されず、関東大震災時の朝鮮人虐殺でも数は改竄主義を説かれて、加藤さん、これはネトウヨがネットで人数を書いているのみ、青木さん、犠牲者数を問われて、加藤さんわからない、内閣府の関東大震災の記録を見たら、朝鮮人と間違えられて殺されたのは、被災者の1〜数％＝1000人〜数千人、正確な数はわからない。青木さん、殺して刑事罰500人も全員逮捕ではない、加藤さん、警察が流言飛語を飛ばして責任を問われるのは恐れる＋朝鮮半島の反発を恐れて、起訴は566人、被害者は233人、これは最小＞犠牲者は233人以上、司法省も被害者は数百人として、朝鮮総督府もこれはすくない、813人＋警察の監視をくぐっての朝鮮留学生の調査だと2613人、どれも不確かなもの、正確な数字は不明だが、233人は少なすぎる。加藤さんの言われるように、数千人であり、1000〜数千は中央防災会議、当時の日本政府が被害をちゃんと調べなかったため。

　そして、虐殺否定論が出て、これを発明？したものがいる、2冊の本、関東大震災の真実、2009年、虐殺はなかった、2014年、であり、人数が確定しないが、朝鮮人虐殺をどうひっくりかえすのか、加藤さん、2つの本の著者、工藤美代子氏と、加藤康夫氏は夫妻、朝鮮人が毒を入れた、放火は事実というもの、青木さん、トンデモ議論、虐殺のあったことは最小でも233人認められている、流言飛語で暴動でも虐殺は否定できないと説かれて、加藤さん、毒を入れたら虐殺ではないはトンデモ、これは流言飛語である。青木さん、歴史改竄の手口、1923年は政府、自治体の情報収集能力なし、首都機能破綻で、政府、警察を信じて流言飛語を少なくとも3日は信じていた、青木さん、メディアは出てこないが、新聞は書いたと説かれて、加藤さん、在京の新聞社は3者のみ残り、他も避難者の流言飛語を活字にした、9月3日に上野の山に大洪水、朝鮮人の行進などのデマが氾濫した。

　青木さん、流言飛語があり、混乱時のメディア報道を歪曲して、正当防衛としていると説かれて、加藤さん、彼らのトリックの最大、震災直後の流言飛語を証拠にして、朝鮮人2000人の行進をそのまま取り上げたものだが、工藤夫妻はそういう新聞記事を、虐殺研究の有名な本から読んでいて、自警団の起訴など無視して、要するに都合のいい形で歴史を改竄、青木さん、日本の名誉（笑）のために間違ってではなく、意図的に歴史資料を切り取る＝悪質と説かれて、加藤さん、これまでの研究者は流言飛語を事実と思わず、ところが工藤夫妻はそれを事実として、事情を知らない読者にのみ通じで、朝鮮人の暴動がある、横浜のことを切り取り、しかし証言は、実際は自警団の虐殺の証言なのに、それを歪曲している。

　青木さん、なぜこんなことをするのかと問われて、加藤さん「事実より自分たちに望ましい歴史像を作りたい」、朝鮮人が暴動だと教科書に載せるのではない、両論併記、諸説あるとしたら、学校で教えられない、そして本当に虐殺があったか、社会が検証不能になるのを狙っている。青木さん、まともな歴史学者の世界では相手にされず、しかし、トンデモ本だけでなく、ネットで朝鮮人虐殺はなかったと拡散される、加藤さん、嘘と事実の違いを付けない、地球が平らというのは論議にならないが、しかしこうしてネトウヨに受ける意義はある。

　青木さん、加藤さんの調べは、同様のことが様々なところで起きて、日本だけでない、みんな自信を失い、心地よい物語を求めている、加藤さん、日本は90年代以降落ち目＋周辺諸国が力を付けたことへのルサンチマン、青木さん、慰安婦、南京大虐殺、かつては体験者がいて、そして日本は世界2位の経済大国であり、加藤さん、日本の栄光の歴史を語りたく、それで負の歴史を消したい、青木さん、それは知的なものを破壊＋排他主義、ナショナリズム、自分さえよければいいと危険だと説かれて、加藤さん、歴史的事実があいまいにされて、事実が尊重されないと、民主主義は否定されて、議論もできない、歴史的な負の記憶も含めて継承すべき。

　青木さん、日本はそれで70数年前に破綻したと念を押されました、大変に貴重な内容でした、書き起こしの25分はあっという間でした。以上、青木さん、加藤さんのお話でした。