内容
カップ麺完食とグリーティングカードの作成
１：東京発／ﾍﾙｼｰな生麺＋
主人公：細川麻衣（ほそかわまい）
シェアメイト：陸嶋泰観（おかじまたいかん）
モデルの麺：寿がきや だし名人 わかめうどん、寿がきや カップだし名人 昆布だし関西風うどん
https:/
これは、ある休日のこと⋯⋯
《カップ麺、できました》
Alexaが伝えてくれた。
わたしは、二度寝していたベッドから起きて共有スペースのダイニングへ。
テーブルの真ん中には熱々のカップ細麺生うどんが湯気を立てている。
先にカップ麺についていた乾燥ネギは美味しくなくて捨ててるので、
冷蔵庫の扉裏の小さい棚から、刻みねぎを取りだす。
ツルツルッ
すすり終わったこのとき、とても、しあわせ。
汁をぜんぶ飲み干して、小さくあったかい息を吐く。
●
空になった容器をキッチンのごみ箱へ。
開けたとき、かつおの香りが広がった。
●
「Alexa、それで、ね」
《うんうん》
ｶﾞﾁｬ⋯
「どうだった？」
！？
頭を上げると、そばに、
「|陸嶋《おかじま》さんっ！」
にっこりと、ほほ笑まれてしまった⋯⋯
「あり、が、とう」
わたしは、ふいに両目を大きく開いてつぶやいた。
「あ、そうだ」
「ん？」
「あの激辛ラーメン、ポチしておきました」
「ええっ！？わざわざそこまで⋯」
「いつも、作ってもらってばかりで」
「ぶっちゃけ自分の分作るついでだから気にしないでもらってていいんだけど、さぁ」
●
数日後。
シェアハウスのエントランスにはクリスマスの飾りが光っている。
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ♪
激辛ラーメンが1ケース届いた。
今日はわたしの有給休み。
「陸嶋さん、喜ぶかな？」
いつもと同じ19時くらいに帰るのを待った。
ｶﾞﾁｬｯ
ドアから陸嶋さんの姿が見えた。
「ただいま」
「おかえ⋯あの、、、ラーメン届いてます」
「そっか。ありがとう
じゃあ俺から提案なんだけど」
「なんでしょう？」
「ここのシェアハウスのメンバーにも分けていいかな？あいつらいつも腹すかせてっから(笑) どうだろ？」
わたしは少し考えて、
「いいですよ。皆さんで食べていただけるならむしろうれしいです♪」
陸嶋さんは明るい笑顔で、
「よかったぁ！」
●
それからしばらく経った日の夕方、
リビングスペースで、
「わぁあ⋯食べられるモノだぁ〜〜〜(泣) ありがてぇ！」
「このラーメン、スーパーとかじゃ高くなってて⋯とても助かるわ」
「素直に食べたことねーやつ。試すわ。
オカちゃんサンクス☆」
「礼は細川さんに言ってくれ。
俺はもらっただけだから」
陸嶋さんは隣にいたわたしに親指を向けながら話した。
「ど、どうも」
突然話を振られたわたしは、言葉につまった。
「じゃあ、も一個預かっとくね。キクちゃんの分として。いいよね？オカちゃん」
時本さんは、こういうときにためらいがない。
あー、わたしもこんなふうに伝えられたらなぁ⋯
もらうなり作った方たちの、ダイニングテーブルでフーフーしながら麺を冷ましてる温かさが伝わってきた。
●
食べ終わって、もう一つすることがあった。
わたしは自室の机でこの季節に送る予定のカードと向かい合う。
なかなか使わなかった羽根ペン＆カリグラフィー向けのインクと格闘しながら……
「書けた！」
" Happy Holiday "
Ｔｈｅ ＥＮＤ．
カップ麺完食とグリーティングカードの作成
１：東京発／ﾍﾙｼｰな生麺＋
主人公：細川麻衣（ほそかわまい）
シェアメイト：陸嶋泰観（おかじまたいかん）
モデルの麺：寿がきや だし名人 わかめうどん、寿がきや カップだし名人 昆布だし関西風うどん
https:/
これは、ある休日のこと⋯⋯
《カップ麺、できました》
Alexaが伝えてくれた。
わたしは、二度寝していたベッドから起きて共有スペースのダイニングへ。
テーブルの真ん中には熱々のカップ細麺生うどんが湯気を立てている。
先にカップ麺についていた乾燥ネギは美味しくなくて捨ててるので、
冷蔵庫の扉裏の小さい棚から、刻みねぎを取りだす。
ツルツルッ
すすり終わったこのとき、とても、しあわせ。
汁をぜんぶ飲み干して、小さくあったかい息を吐く。
●
空になった容器をキッチンのごみ箱へ。
開けたとき、かつおの香りが広がった。
●
「Alexa、それで、ね」
《うんうん》
ｶﾞﾁｬ⋯
「どうだった？」
！？
頭を上げると、そばに、
「|陸嶋《おかじま》さんっ！」
にっこりと、ほほ笑まれてしまった⋯⋯
「あり、が、とう」
わたしは、ふいに両目を大きく開いてつぶやいた。
「あ、そうだ」
「ん？」
「あの激辛ラーメン、ポチしておきました」
「ええっ！？わざわざそこまで⋯」
「いつも、作ってもらってばかりで」
「ぶっちゃけ自分の分作るついでだから気にしないでもらってていいんだけど、さぁ」
●
数日後。
シェアハウスのエントランスにはクリスマスの飾りが光っている。
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ♪
激辛ラーメンが1ケース届いた。
今日はわたしの有給休み。
「陸嶋さん、喜ぶかな？」
いつもと同じ19時くらいに帰るのを待った。
ｶﾞﾁｬｯ
ドアから陸嶋さんの姿が見えた。
「ただいま」
「おかえ⋯あの、、、ラーメン届いてます」
「そっか。ありがとう
じゃあ俺から提案なんだけど」
「なんでしょう？」
「ここのシェアハウスのメンバーにも分けていいかな？あいつらいつも腹すかせてっから(笑) どうだろ？」
わたしは少し考えて、
「いいですよ。皆さんで食べていただけるならむしろうれしいです♪」
陸嶋さんは明るい笑顔で、
「よかったぁ！」
●
それからしばらく経った日の夕方、
リビングスペースで、
「わぁあ⋯食べられるモノだぁ〜〜〜(泣) ありがてぇ！」
「このラーメン、スーパーとかじゃ高くなってて⋯とても助かるわ」
「素直に食べたことねーやつ。試すわ。
オカちゃんサンクス☆」
「礼は細川さんに言ってくれ。
俺はもらっただけだから」
陸嶋さんは隣にいたわたしに親指を向けながら話した。
「ど、どうも」
突然話を振られたわたしは、言葉につまった。
「じゃあ、も一個預かっとくね。キクちゃんの分として。いいよね？オカちゃん」
時本さんは、こういうときにためらいがない。
あー、わたしもこんなふうに伝えられたらなぁ⋯
もらうなり作った方たちの、ダイニングテーブルでフーフーしながら麺を冷ましてる温かさが伝わってきた。
●
食べ終わって、もう一つすることがあった。
わたしは自室の机でこの季節に送る予定のカードと向かい合う。
なかなか使わなかった羽根ペン＆カリグラフィー向けのインクと格闘しながら……
「書けた！」
" Happy Holiday "
Ｔｈｅ ＥＮＤ．
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