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chopstick undergroundコミュのジョルジュ バタイユ/マダム エドワルダ

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わたくしなんぞは田舎の育ちなもんで、子供時分ときたら10円ハゲつくっちゃあいっつも鼻水垂らしてて。
どこぞで拾った木の棒をエイヤっと振りまわしながら野山を駆けずり回りまして、年中泥んこでよく遊んだもんでございます。

近所の駄菓子屋さんかなんかにお小遣いもって集合な!とか言ってタンスの中の母ちゃんの財布からちょっとばかしおアシを拝借してね、得意気に500円玉持ってみんなの前でチラつかせたらもうちょっとした富豪扱いですよ。うおーすげーってみんな尊敬と羨望の眼差しでキラキラ発泡するファンタオレンジですよ。はじけちゃってはじけちゃって。お祭り気分で。いいなあー。500円で尊敬されちゃう小学生のメンタリティってすごくいいなあ!
こうなったらもう独壇場ですよ。パートから帰って来た母ちゃんに張り倒されるのも後は野となれ山となれ。よっしゃみんな、今日はおれのおごりや、花火買って河原で「戦争」やろ!


派手な音の鳴る爆竹やらロケット花火やらを500円分チャリンコの前カゴに突っ込みまして、全速力の立ち漕ぎでもって、けたたましく、そして無意味にチリンチリンとベルを鳴らし続けながら暴走自転車一行は河原へとやって来るわけでございます。
そしてこの「戦争」なる小学生的リッチな遊戯…花火を手榴弾やロケットミサイルに模して敵味方陣営に分かれ互いに投げつけあう危険な遊び…にしばし興じるわけでございます。

しかし盗んだ金で戦争をおごる、とはこれいかに?
子供の世界も大人の発想も、大して差がないようにわたくしには思えますが…。



さて食料(お菓子)武器(花火)と手持ちが少なくなってまいりますと、日も傾きかけ、戦況にも変化が訪れる頃合いでございます。

「おかしい…あいつら攻撃して来ないぞ」

「ああ…。静かすぎるぜ…武器が切れたのかもな」

「なんかみんなで集まって座ってるぞ…」

「おおおーい!どうしたあー!もう降参かああー!?」


「ちょっとタンマあああー!POPがすごいもん見つけたぞおおおー!早く来いよおおー!」


なんだなんだ!?

即座にして休戦協定が締結されドヤドヤと集結する一同。その円陣の形の中心にしゃがみ込むPOP少年。その手には冒頭で登場した木の棒が握られている…。そして恐る恐ると覗き込み、木の棒の先端、一連の騒ぎの元凶に視線を這わせると…。




あっ!



エロ本だ!




ジョルジュ バタイユ/マダム エドワルダ



わたしたちは未知なものに対してまず恐怖する。河原で小学生がエロ本を拾った場合、まず木の棒を使ってページをめくろうとする。これはわたしたちの定型。本能の行動である。
なぜこのテキストにこのような与太話…まるで見当つかずの枕が必要であるのか?疑問に思う方は是非マダム エドワルダを読んでみてほしい。ジョルジュ バタイユ、なんてカッチカチで固そーな名前の哲学者なんてひとまず木の棒ではじによけといて、河原でしゃがみ込んでドキドキしながらエロ本のページをめくるみたいに。
つまりそれはこのバタイユの著作がエロ本と同様、河原で拾ったはじめてのあの記念すべきエロ本とイコールの、衝撃度のあるエロ本だからである!(もはやエロ本だ、万歳!)

マダム エドワルダは光文社から眼球譚(目玉の話)と新訳で出ている。どっちも面白い。ぶっ飛んでる変態のオンパレードで久しぶりに本読みながら変な声が出るほど笑った。

このバタイユプレゼンツ ハードコアポルノで、ダイヤモンドがパンツの中で砕け散るような衝撃を、あなたに。



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