聖書研究入門　コミュの罪はなぜ発生したか　8　罪の性質と恐るべき結果の永遠の証明となるために

１８．　神がサタンをすぐに滅ぼされなかった理由　

　『サタンは、自分自身が天で引き起こした不和を、神の統治のせいにした。すべての悪は、神の統治の結果であると断言した。彼は、主の律法を改良することが自分の目的であると主張した。そこで神は、彼の主張するところを実際にやって見て、彼の主張するようおに律法を変更したらどんな結果になるかを示すことをお許しになった。彼自身のわざが、彼を断罪すべきである。サタンは、初めから、自分は反逆していないと主張してきた。全宇宙は、欺瞞者の仮面がはがれるのを見なければならなかった。

　彼が天から追放された時でさえ、無限の知恵をもつ神は、サタンを滅ぼされなかった。神は、ただ愛の奉仕だけをお受けになるのであるから、被造物の神に対する忠誠は、神の公平と慈愛を堅く信じた上でなされるものでなければならない。天と諸世界の住民は、まだ、罪の性質、あるいはその結果を理解することができなかったので、サタンが神に滅ぼされることの正当性をそのとき理解していなかった。もしもサタンが、直ちに滅ぼされてしまったならば、愛からではなく、恐れから神に仕える者も起こったことであろう。全宇宙の永遠の福祉のために、サタンに、彼の主義主張をもっと展開させなければならなかった。それは、すべての造られた者が、神の統治に対するルシファーの非難の正体を本当に悟るためである。そして神の公平と憐れみ、神の律法の不変性に対する疑惑が永久に除かれるためである。』

１９．罪の性質と恐るべき結果についての永遠の証明となるために

　『サタンの反逆は、来るすべての時代にわたって、宇宙に対する1つの教訓、すなわち罪の性質とその恐るべき結果についての永遠の証明となるべきであった。サタンの支配の結末とそれが人と天使におよぼした影響は、神の権威を取り除いた結果がどうなるかを示すことであろう。それは、神に造られたすべてのものの幸福が、神の統治の存在と結び付けられていることを証明することであろう。こうして、この恐るべき反逆の歴史は、すべての清い者たちを永久に守るものとなり、彼らが罪の性質に関して欺かれることがないようにし、罪を犯し、その罰を受けることがないように、彼らを救うものとなるのであった。

　　天において支配なさるかたは、初めから終わりまでごらんになる方である。その方の前には、過去と未来の神秘が同じように展開されている。彼は、罪がもたらした不幸と暗黒との破滅のかなたに、神ご自身の愛と祝福のみこころが達成されるのをごらんになる。「雲と暗闇とはそのまわりに」あるけれども、「義と正とはそのみくらの基である」（詩篇97：2）。そして宇宙の住民は、忠実な者も、共に、やがて、このことを理解する時が来る。「そのみわざは全く、その道はみな正しい。主は真実なる神であって、偽りなく、義であって、正である」（申命記32：4）。』（以上人類のあけぼの1章より）

（罪はなぜ発生したか―完。）

◆ルシファーの反逆の及ぼした影響は、計り知れません。神はご自分の義と公正、愛と憐れみの証明のため、また、神の統治と律法の正しさと不変性を全宇宙に証明されるために、時間を必要とされました。

聖書は、創世記で罪が入り、旧約聖書で、キリストの救いの預言、新約聖書でその成就となり、最後の黙示録で、すべての回復の希望へと私たちを導いています。

なぜ、ルシファーが反逆したか、それは自由意志を与えられていることと関係がありますが、神が悪をもたらされたことではないということがお分かりになったことと思います。

アーメン！！