聖書研究入門　コミュの復活　その１

作家の遠藤周作の「死海のほとり」を随分昔に読んで、この人のキリストの描写に呆れ果て、途中で読む気がしなくなったことを覚えています。
山形俊夫牧師も彼の著書について、次のようにコメントしておられます。

『作家の遠藤周作は、その著「イエスの生涯」で最後に「謎」という一章を書いている。その中で復活が歴史的事実であったかということを各方面から考えた後、「なぜ弟子たちは立ち直ったのか。なぜ弟子たちは荒唐無稽な、当時の人々も嘲笑した復活を事実だと主張しつづけたのか。彼らを神秘的幻覚者だとか、集団的催眠にかかったのだときめるけるのはやさしいが、しかしそれを証拠立てるものは何一つな」謎はずっしりと重く我々の心にのしかかるのである」と書いている。
　この謎をとくためには、復活を事実と信じるよりほかない。』（聖書は何を教えていますか、252ページ）

この方には、多くの読者がいますが、この遠藤周作の本を1人の人の単なる考えとして受け取れればいいのですがそれがすべてと思い込むような人もいるので、世の中面白いです。


■キリストの復活の意味

１．復活はキリストの神性を確証する。

★ローマ1：4
＜4 聖なる霊によれば、死人からの復活により、御力をもって神の御子と定められた。これがわたしたちの主イエス・キリストである。＞

２．復活はキリストのみわざが受け入れられたことを保証する

★ローマ4：25
＜主は、私たちの罪過のために死に渡され、私たちが義とされるために、よみがえられされたのである。＞

３．復活はキリストをわれわれの大祭司とした

★ローマ8：34
＜34 だれが、わたしたちを罪に定めるのか。キリスト・イエスは、死んで、否、よみがえって、神の右に座し、また、わたしたちのためにとりなして下さるのである。＞

４．復活は他の多くの祝福をもたらす。

〜悔い改めと罪のゆるし〜

★使徒行伝5：30-31
＜30 わたしたちの先祖の神は、あなたがたが木にかけて殺したイエスをよみがえらせ、
31 そして、イスラエルを悔い改めさせてこれに罪のゆるしを与えるために、このイエスを導き手とし救主として、ご自身の右に上げられたのである。＞

〜新たに生まれる〜

★ペテロ第一1：3
＜神は、その豊かなあわれみにより、イエス・キリストを死人の中からよみがえらせ、それにより、わたしたちを新たに生れさせて生ける望みをいだかせ、＞

〜聖霊の降下〜

★ヨハネ16：7
＜ しかし、わたしはほんとうのことをあなたがたに言うが、わたしが去って行くことは、あなたがたの益になるのだ。わたしが去って行かなければ、あなたがたのところに助け主はこないであろう。もし行けば、それをあなたがたにつかわそう。＞


５．信者の復活の保証

★コリント第一15：20-22
＜20 しかし事実、キリストは眠っている者の初穂として、死人の中からよみがえったのである。
21 それは、死がひとりの人によってきたのだから、死人の復活もまた、ひとりの人によってこなければならない。
22 アダムにあってすべての人が死んでいるのと同じように、キリストにあってすべての人が生かされるのである。＞

★コリント第二4：14
＜14 それは、主イエスをよみがえらせたかたが、わたしたちをもイエスと共によみがえらせ、そして、あなたがたと共にみまえに立たせて下さることを、知っているからである。＞

６．審判者の任命

★使徒行伝17：31
＜31 神は、義をもってこの世界をさばくためその日を定め、お選びになったかたによってそれをなし遂げようとされている。すなわち、このかたを死人の中からよみがえらせ、その確証をすべての人に示されたのである」。＞


２へ続く。