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テニプリファンタジー小説コミュの(第58章)(前篇)(テニプリファンタジー)「精霊」

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テニプリファンタジー

「精霊」

その日、リョーマの事が有り、皆は跡部の部屋に集まっていた。

リョーマの暴走の爪後は予想以上に深く、あちこちのコートも焼け焦げてしまった程で、精霊を持っている皆は、跡部の部屋に集まり、巫女に問う事にした。
「聞かせてもらおうか?あいつが、あんなになった理由を」
「まあ、精霊の性格もあるとは思うけど、一番の原因は宿り主、つまり、リョーマが原因ね」
「まさか越前君があんな事になるなんて・・・」
「ところで、オルガとか言ったな。テメエ、何か知ってるんじゃねえのか?」
「精霊に付いてでござるか?確かに、全てではござらぬが、一通りの事は教わったでござる」
「じゃあわかるな? なんでこんな事になったか」
「あれは恐らく、内部を浸食された事と、宿り主の心に反応したでござる」
「つまり、おチビの心に反応したのと、そのコアを犯していた物に、反応して、あんなになっちゃったって事?」
「さようでござる」
「でも、あれから、内面のバリアは、かなり強化したはずですよ。跡部さんの事も、忍足先輩の事もあったし」
鳳の言葉にオルガは、
「あれはバリアではどうにもならぬでござる。何しろ、内面のコアが暴走したのでござるから」
と言い、菊丸が、
「内面のコアって、やっぱり、精神に影響しちゃうの?」
と言うと、
「それは当然でござろう」
至極当然の様に言った。

その言葉に跡部は考えた

自分達は何も知らなかった。

ただ、精霊に力を与えられ、それを使って戦って来た。

だが、精神が影響しているとすると、何が原因で、あんな風になるか分からない。
「とにかく、しばらくは、何も起こらねえ事を、祈るしかねえ、あの女も逃がしちまったしな。下手に動かなきゃ、奴も何もしてこねえだろう」
「・・・・」

一旦は解散となり、全員が部屋に戻った。

そして、就寝時間になると、皆はそれぞれの精霊に問う事にした。
跡部はアイスと
鳳はリースと
侑士は海底神殿で精霊様の傍にいた半漁人と
ブン太は知性の精霊と
菊丸は雷の精霊
ラティエルは地の精霊
弦一郎は、クオー

そして、どういうわけか、フェアリーのカードのなったワイナーと話しがしたくて、宍戸は侑士から、カードを借りた。

だが、誰も決断を出す事が出来なかったが、跡部は、後継者を探す事にした。
「後継者?」
「ああ。元々この力は、お前から奪っちまった様な物だ。だが、1軍となった以上、もうこの力を使う事はねえだろう」
「そうとはまだ限らないわ」
「何?」
「ルシアヌの事もあるし、それに、あのリョーマをおかしくした子だって、倒したけど、逃げたままなんでしょ?」
「確かに。あん時は、越前の事で、いっぱいっぱいだったからな」
「その子がここにくれば、あなたのコアに何かしかねない」
「どうすればいい?」
「強く願うの。我れと共に有りし物、我れと共に歩めって」
「それが、止める為の呪文か」
「ただ、これはあくまでそれがそんなに酷くない状態の時にしか使えないわ」
「それじゃあ質問を変える。あの姿は一体何だったんだ?あ〜ん?まるで巨神みたいになってて、越前の体じゃなくなってたぞ」
「あれは、精霊と、その子の心が暴走して起こった物ね。炎の精霊は、精霊の中でも極めて危険な存在なの。扱っている人間にもよるけど、下手をすると、その大地を全て焦がすまで暴走を続け、最後には、契約者を殺して、元のクリスタルに戻るの」
「なるほど。確かにあのチビには、お似合いの精霊だったというわけか。だが、あいつは中でもかなりの強い奴だぞ?それでどうして暴走したんだ?」
「何か、怒っていたんじゃないかしら?」
「そう言えば、平等院にやけに対抗心というか、怒りを見せていたな。暴走した時も、平等院を殺そうとしていた」
「よっぽどの事が有ったのね」
「樺地を思いだせって言った時も「上等!」って言ってたからな」
「覚悟の上で突っ込んだのね」
「あいつや徳川と連絡が取れない以上、想像でしかないが、あいつ、徳川と、よく自主練をしていた」
「だったら、見てみる?」
「あ〜ん?できんのか?」
「その子の思いが、それほど強かったとしたら、その場所に、何か残っているかもしれないわ」
「その場所ってどこだ?」
「今、炎の精霊と契約しているのは?」
「オルガとか言ったな。あいつに聞くのか?」
「いいえ。正しくは、彼の精霊に聞くしかないわ。行きましょう」

跡部とアイスは、オルガの夢を探すと、バナナ模様の扉が有り、既に皆も来ていた。
「あ〜ん?お前らまで、何やってんだ」
「あ、跡部」
「あなたも来たの?」
菊丸とラティエルが聞くと、二人の傍には、やはり、精霊らしき、小さな玉が有った。
「皆、考える事は一緒って事か」
「俺も、あの越前って奴の様に、力強いから、どうしたら、ああならないで済むか、聞きに来たんだ」
その次に、鳳が、
「でも、いざ聞くとなると、少し、落ち着かなくて」
と言うと、勝手に扉が開き、皆を中へ吸い込んだ。
「うわ〜!!」

吸いこまれた先には、バナナの木と、猿達がごったがえし、自然あふれる豊かな世界が広がっていた。
「これが、オルガ君の夢?」
「流石は猿だけあって、自然ゆたかやないか」
「う〜ん空気も美味しいC〜寝ちゃいそ〜」
「お、おい芥川、こんなとこで寝るなよ」
「リース、彼の位置、分かりますか?」
「こっちです」

彼女が先を歩くと、物珍しそうに、猿達が見ている。

中には興味津々で、近寄ってくる猿達もいた。

いけどもいけどもバナナやフルーツの木ばかりが生い茂るジャングルの様な中を飛んでいると、岩山が見えてきた。
「あそこです」
リースが指差す先には、大量のバナナを食べているオルガがいた。
「あ〜ん。ムグムグ。今日のも最高でござる」
「オルガさん」
「ん?」
彼が見ると、戦っていた時の皆がいた。

「お主ら、どうしたでござる?」
彼の質問に、鳳が言った。
「あなたの、炎の精霊に、有る事を尋ねに来ました。越前君の事で」
「越前?」
「お前の前の炎の精霊を使っていた奴だ」

跡部の言葉に、オルガは暫く考え、思いだした。
「ああ、彼の事でござるな。彼ならとっくに契約を解除したはずでござるが?」
「その炎の精霊に聞きたいんです。可能ならば、聞かせてください。なぜ、越前君が、徳川さんの試合に乱入したいきさつを」
「乱入?そんな事が有ったでござるか?」
「ああ。しかも、相当な事があったようなんだ。だから、もし可能なら、知りてえんだよ。なんであいつが、徳川の為に、あそこまでしたわけを」

これにはオルガも困った。

オルガはただ炎の精霊を追い求めてここへ来た。

そして、念願の精霊を手に入れられると思ったらあの騒ぎがあり、自分は、前の契約者と契約を受け継ぐ事になったのだが、その人物の事に関しては何も知らない。
「う〜ん。困ったでござるな〜第一、拙者は越前どのの事をまったく知らぬでござるよ?」
「でも、炎の精霊なら、知っているはずです。越前君と、ずっと一緒でしたから」
「なるほど。炎の精霊に聞くでござるな。それなら、可能かもしれぬでござるな」
その口ぶりに、弦一郎は、
「その口ぶりから察すると、何か見た様だな」
「にん。拙者も前の事が気になって、少し調べたでござる」
「で、収穫は?」
跡部の言葉に、彼は、険しい顔をした。
「詳しくは炎の精霊に聞くでござる。拙者には、彼が炎の精霊だった頃の事は、まるで分からぬでござるが、お主達からなら、答えるかもしれぬでござる」
「その精霊は、今どこに?」
「ここでござる。拙者らは、精霊と共に修行を積む事で、お互いをコントロールしあうでござる。
「え?呪文を唱えるんじゃないんですか?」
「鳳どの。精霊には、ふさわしい戦法と言うのがあるでござる。鳳どのは風の精霊でござったな」
その声に反応して、リースが姿を現した。
「はい。リースと言います」
「初めまして」

すると、オルガの目がハートマークになり、顔も赤くなる。
「おっほ〜美しい方でござるな〜」
「え?」
リースが驚いていると、アイスがいきなりオルガの頭に氷を落とした。
「女好きな様ね。こいつ」
「アイス。お前焼きもちやいてんのか?」
「私、お餅は食べないわよ」

このアイスの行動の意味を悟った皆はクスクス笑い、慈郎に至っては大爆笑だった。
「アハハ。アイスちゃん焼きもち焼きだし〜」
「キラ!」
アイスの人睨みで、あっという間に慈郎はおとなしくなった。
「こ、怖いC〜」
「さて、炎の精霊に会わせてもらうわよ!」
「あ、は、はいでござる」

勝手に先頭に歩くアイスの姿に皆は冷汗を流すしかなかった。

一方その頃地上では、ある異変が起こっていた。

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