ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

テニプリファンタジー小説コミュの(第52章)(前篇)(テニプリファンタジー)「ニャンニャンパニック!」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
テニプリファンタジー

「ニャンニャンパニック!」

それはいつもの昼ぐらいの事だった。

皆練習にいそしんでいる間、巫女は11年前に起きたとされる、あの事件を見ていた。
「なるほど。そのルシアヌってやつが、かなりの敵となりそうね。私の力も欲しいだろうし、さて、次はどんな手で来るのかしら?前にサイボーグを使われたって言ってたけど、それに、あのチルハルって奴、確か、ブン太が面倒みてるみたいだけど、大丈夫かしら?」

そんな心配をしていると、チルハルは、案の定、檻を抜け出す事に成功し、デシエルに連絡を取ろうとしても、付けられた首輪で、位置がすぐにばれてしまう。

そして、昼食時、チルハルがいない事に気づいたブン太が探していると、千石に出くわした。
「あ、おい、千石、黒猫見なかったか?」
「黒猫?あ〜そういえば、廊下を急いで走っていたな〜」
「たくあの猫は〜」
と、ブン太があせっていると、彼はそれを手を振って見送り、チラリとソファーの影を見ると、そこには、ブン太が探していた猫が居た。
「いっちゃったよ」
「ニャ〜」
「で〜さっきの事なんだけど」
「ニャ!?」

事の起こりは10分前、偶然廊下を歩いていると、チルハルがぶつかってきた。
「痛て」
「え?」
「あたた、な、なんだ〜?げ、に、にに人間?ニャ、ニャ〜」
「いや遅いから」
「ニャガ!?]
「でも、言葉をしゃべる猫なんて、テレビの中だけの話しだと思ったら、ホントにいたんだ」
「ムッ僕は・・・僕はそんなんじゃない。ちゃんとした魔法が使える猫なんだ!」
「魔法?・・・マジで?」
「マジでだ!」
「たとえばどんな事?」
「たとえば・・・」
「チルハル〜」
「ヤバイ!」
「あ、おい」
「お前が見逃してくれたら、その魔法とやらを見せてやる」
「あ・・・」

という事になり、今に至る。
「で、その魔法ってなんなんだい?」
「そうだな。お前、動物は好きか?」
「嫌いじゃないよ。てかむしろ好き」
「なりたいと思った事は?」
「なりたい?う〜んそうだな〜小さい頃にあったりしたけけど」
「なんなら、今その願いを叶えてやってもいいんだよ?」
「え〜!? い、いや、いいよ。悪いし・・・ていうか信じられないし・・・」
「やっぱり僕の事、信用してなかったんだな・・・」
と、ちょっとしょげるようにするチルハルを、千石が優しくなでてやる。
「そんなに気落ちしなくてもいいよ。ところで、その魔法ってなんなんだい?」
「知りたいかい?」
と、キラリとチルハルの目が光った。

すると、彼の下に魔法陣が形成され、一瞬にして千石をシャム猫に変えてしまった。
「うっわ!何これ?これが君の魔法?・・・っていねえし。とにかく探さないと」
千石が走ると、シャム猫と同じスピードで走る事ができた。

一方チルハルは調子に乗って、あっちこっちでこの技を発動しまくり、皆を猫の姿に変えていった。
もう、ほとんどが猫になり、あっちこっちが猫だらけだ。

さすがにこの騒ぎを受け、黒部が今日の練習を中止にしようとした矢先、なんと黒部までもが猫にされてしまった。
職員が捕まえようとするが、皆同じ色が多く、特徴が無いため、見分けの付けようがない。
なんとかその場を抜け出した、メンタルコーチは、跡部の部屋に向かうと、幸い全員集まっていた。
「プハ〜やっぱり君達は、無事だったみたいだね」
「コーチ。どうしてここに?」
「こっちもやられたよ。黒部と柘植コーチが猫にされてしまって、なんとか、私だけは逃げて助かったんだけどね」
「チルハルの奴〜!自分で檻壊してこんな事しでかしやがって〜」
「その猫はチルハルといういのかい?」
その質問にブン太が答えた。
「あ、ああ。今日の昼飯持ってったら、檻が壊れていなくなってたんだ。それで、あちこち探したんだけど、どこにもいなくてさ。そしたら、
あっちこっちで猫になるっていう騒ぎが起きて・・・」
「なるほど。事情は分かった。それで、そのチルハルというのを、なんで君達が捕まえていたんだい?」
「あいつは、俺を殺そうとしよった、魔女の猫なんや。それで、偶然彼女のロケットを手に入れて、それで、もう悪さをせえへんと約束するんやったら、ロケットを返すって事で、あの猫を捕獲しとったんやけど・・・・」
「まんまと逃げられたわけだ」
「まさか、奴まで魔法が使えたなんてのは、まったくの想定外だったからな」
「とにかく探しましょう。、魔力を追えば、絶対に捕まえられるはずです。リース、お願いします」
「はい」
すると、マティーヌも協力して、二つの魔力が一点を示した。
「いました。裏コートに行こうとしています」
「やはり、主人の元へ戻る気か」
「でもでも〜デシエルが今どこにいるか分からないのに、どうやって戻るつもりなんだろう?」
慈郎の言葉には、皆も考えた。

確かにチルハルは、デシエルの使い魔的存在。

おそらく、位置はすぐに特定できるだろう。

だが、その後を、どうするかだ。

おそらくデシエルの事、このまま黙って見過ごしてくれるとは思えない。

先を考えなければいけないのだ。
「とにかく、チルハルを捕獲しましょう。チルハルがペンダントを持ったとしたら、デシエルの願いは叶ったも同然。報復として、何をしでかすか分かりません」
「鳳の言うとおりだな。とにかく、そいつを捕まえようぜ」
「だったら、こいつの出番だな」
と、ブン太が懐から出したのは、またたびだった」
「なるほど、猫にはまたたびって奴だね」
「ちなみにこのまたたびには、ちょいとした仕掛けがしてあるんだ」
「どんな仕掛けだい?」
「それは見てのお楽しみ」
「菊丸先輩には効かないんスか?」
「ボカ」
「イテ!」
「コラおチビ、人を何だと思ってるんだよ!」
「だって猫じゃん。いつもニャーニャー言ってるし」
「あら、私も猫なんだけど。それしまってくれない?」
と、迷惑そうにしている巫女がそこにいた。
「おや?最近見ないと思ったらこっちにいたのかい?」
「ええ。まあ、コーチの部屋も嫌いじゃないけど、調べたい事があったから、こっちに来ただけ」
「ああ、例の11年前の事件って奴かい?確か、人工精霊がどうとかっていう」
「ええ。かなり規模の大きい物だったみたいだから、これだけじゃよくわからないわね」
「それはええけど、はよあの猫捕まえなどえらい事になるで」
「そうね。行きましょう」
と、皆が探しに行こうとした時、なにやら、外が騒がしくなった。
まるで、飢えた猛獣が唸り声をあげているような声が、廊下から聞こえる。
「ちょ、ちょっと、なんか俺、すっごくいやな予感がするC〜」

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

テニプリファンタジー小説 更新情報

テニプリファンタジー小説のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング