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テニプリファンタジー小説コミュの(第30章)(後篇)テニプリファンタジー)(破壊神降臨」

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「岳人! おい、どないしてんってこいつ、熱あるやないか」
「ハア・・・ハア・・・ハア・・・あ、熱い・・・う、うう・・・」
「まさかあいつ、岳人に何かを」
「う・・・ぐ・・・」
岳人は苦しみながら、胸を押さえる。
「おい、岳人、大丈夫か?」
「う・・・うあ・・・む、胸が・・・熱い・・・」
その頃、下の準備が整ったのか、1階にいた兵士が2階へ上がって来た。
「ど、どういう事だ。なぜ見張りが1人も」
「かまわん。全員を撃ち殺せ」
兵士が銃を構えた途端、
「52式波動球!」
石田銀の打った波動球で、全員の銃を弾き飛ばし、さらに拾いに行こうとした兵士を、追い打ちかけるように、ビックバンが2つ命中し、
兵士は吹っ飛んだ。
「おのれ〜ただの中学生でいれば、長生きできたものを!」
と、ラティーヌもラケットを持ち、ボールの代わりとばかりに手投げ弾を打ってきた。

だが、そこを桃城が、負けじとブラックジャックナイフで打ち返し、結局手投げ弾は、ラティーヌの寸前で爆発し、自分が吹っ飛ぶ羽目

になってしまった。
「ドーン!」
「さっすがっ桃っちやるニャー」
「いや〜裏コートでの成果出したくって、ずっと練習してたんすよ」
と、桃城が照れていると、下から拍手が聞こえた。
「流石中学生の諸君。高校生とはまるで違うタイプの人間だと見た。まさかうちの連中をやっつけちゃうなんてね〜。おや、その様子か

らすると、選ばれた様だね」
と、岳人を引き寄せようとするのを侑士が止めた。
「おや? 君にそんな力があるなんて驚きだ。まさかこの僕の力が通用しない・・・というわけでもないけどね」
と、いきなり侑士をふっ飛ばし、岳人を自分の元に寄せると、それを兵士にあづけた。
「彼を祭壇へ。だいぶ熟してきているからね。さて、この中でも、まだ、彼の様な力を持った者が複数いそうだね。これは僕直々にやっ

た方が良いようだ。
と、彼はよろいを脱いだ。
その姿は、灰色の髪に薄ピンクの肌、どこかの将軍である様な服装をしていた。そして、ある物を外す。

それは、一見パワーリストにも見えるが、これが彼の力を押さえていた秘密だった。

そして、彼は力を解放する。

そして、手を上に上げれば、その場にいた選手全員を持ち上げ、目を光らせれば、その場で雷を起こし、全員を苦しめた。
「フフフフ。いいよいいよ。その声、さあ、早くその不思議な力を使うと良い。もっとも僕にはかなわないと思うけどね。ハハハハハ」
「シェラムータ様、準備、整いました」
「おお! ついに、ついに待ち望んでいた時が来たか。いよいよ、僕の願いが叶う。全ての破壊が訪れる。そして、僕はこの世界の王

となれるんだ!」
と、彼は急いで外に出て行った。

一方、突然解放された中学生達は、もう、動く事がやっとの状態になっていた。
「う・・・が、岳人・・・取り戻さな・・・いつ!!・・・あ、あかん・・・体が、言う事を・・・あ・・・」
突然ふらついた侑士を誰かが支えてくれた。
「?ま、丸井。お前なんで」
「芥川が言ったんだ。君はここにいてくれって。皆がケガをした時に、君までやられちゃったら困るでしょって言われてさ」
ブン太はすぐさま侑士を回復させる。
「そうや! 岳人が、生贄に」
「あいつが?」
「ああ。突然倒れてもて、それで」
「待て、まずは皆を回復してやらねえと」
彼はそう言って、皆を一気に回復させた
「とりあえず、皆は隠れていてくれい。俺達で、絶対岳人を取り戻すから」
「でも、どこにいるかわからないんじゃあ・・・」
「大変だよ〜」
「騒がしいですよ。菊丸君」
「向日が、16面コートのクラブハウスの上に、磔にされて・・・あいつら、何かやらかす気だよ」
「まずは、岳人を奪還やな」
「ああ。それもあるが、奴等も纏めてぶっ潰すぞ。奴等が何をやらかそうが知らねえが、この俺様差し置いて、何かやろうってんなら話は

別だ」
「怒るとこそこかいな」
侑士が呆れながら言うと、皆はすぐさま行動を開始した。
ここからクラブハウスまではほぼ直線上だ。迷う事はない。
「まずは、慈郎と忍足で、奴等の気を引きつけろ。鳳と俺で、あの神官を直接攻撃する。丸井はその間に向日を救出し、奴の呪いを解

け」
「了解!」
「行くぞ!!」

皆は16面コートへ向かった。

一方16面コートでは、怪しげな魔法陣が描かれ、それにエネルギーが注入されていく。そして、兵士達が怪しげな呪文を唱えると、磔

にされた岳人は、意識を失い、ぐったりとしていた。
「フフフ。光栄に思うのね。あなたはその中から、この世界の破壊を見る事ができるのだよ」
シェラムータの言葉が届いていないのか、岳人はピクリとも動かなかった。
「おや、まだ眠るのは早いよ。今、お前に、新しい力をあげよう」
彼はそういうと、服装が一瞬にして変わる。
それは、紫のローブに、ダークグレーのマントを纏い、更に頭には、冠をかぶっていた。クラブハウスの屋根に、魔法陣の中心が来ると

、その中央に2人が立つ。

すると、その魔法陣の中央に何かの力が集まり、2人に力を与えた。
「おお、素晴らしい!」
「・・・・・」
「見たまえ君も・・・これは素晴らしい力なのだ。そして、君と共に、あのお方が、復活されるのだー!!!!」
雲が渦を巻き、かなり危ない状況になって来たと見た跡部は、すぐさま慈郎に攻撃を要請した。
「レイラから、教わったばかりだけど・・・」
「天地にまします我らが神よ。我れ、汝に攻撃の力を求む。我の願いは、友の命を救う事なり!」
彼の呪文で、空にドーナツ状の雲ができ、その中央部に巨大な魔法陣ができ、魔法陣の中心に、パワーがため込まれている。
「後は、あそこから岳人を離せば、いつでも撃てる」
「俺にまかせ。不死鳥よ、我が翼となりて、舞え!フェニックス!」
侑士はフェニックスを呼び出すと、岳人めがけて一気に急降下した。

ところが、後ろから行ったはずなのに、なぜかその周りに、バリアが貼られていたのだ。
「フー。やれやれ。邪魔が入ってしまったっようだね。これは、復活の儀式を急がねば」
「俺等が来るんをよんどったんか!」
「君達が来る事は誤算だった」
「でも、何か邪魔が入る危険性は察知していたよ。でも、そこだとちょっと、邪魔だ!」
と、彼は、侑士をふっ飛ばす。

更に、慈郎も、指1つで簡単に技を封じ、逆にその電撃で、再起不能にしてしまった。
「慈郎! おい、慈郎、しっかりせい!」
「ご・・・ごめ・・・んね・・・お、・・・お・・・れ・・・・」
「しゃべらんでええ。今は寝とき。フェニックス。大丈夫か?」
「ファー!」
「流石は不死鳥やな」
「役者がそろった様だ。では始めよう。最後の時だ!」
「シェラムータが煙管を杖に替えると、なにやら呪文を唱えた。すると、空が渦巻き、真っ赤な血の色に染まって行く。

そして、ついにその時が来たのだ。

空から、足と手が出てきて、更には、翼が出て来た。その全長は100mをゆうに越す、かなりの大型生物である事が分かる。

それは、どっしりとした、足に短い手、そして、大きな翼と太い尾を持ち、巨大な口とおなかの部分に光る何かを持っていた。
「お〜ついに降臨だ!すばらしい。これが僕の、僕の長年夢にまで見た破壊の化身。さあ、僕と共に、この世界を変えよう。僕と融合す

るんだ。心配いらないよ。君のご飯は、ここに用意してあるから」
「グオオオオオ!」
「おお!なんという猛々しさ。君はゆう・・・」
「てめえん中、スケスケだぜ!!」
突然の出来事に、破壊神は対応が遅れた。
「跡部キングダム!」
「おのれ! まだ邪魔物がいたか! あいつらを排除するんだ。僕の理想郷を邪魔するあいつ等を・・・」
「一球入魂!」
「!?」
突然目の前をボールが飛び去り、彼は何もできなかった。一体何が起こったのか、分からなかったのだ。
「な、なんだ、今何かが」
「グオアアアアア」
「そうか。僕を呼んでるんだね。僕はここだよ。さあ、共に世界を粛清しよう!」
「今だ!」
沖縄組が走りだし、捕まっていた岳人を救助した。
「貴様等!」
「うわ〜〜〜!!!」
「そいつを返せ!そいつは、この方へのお捧げ物なんだぞ」
「お捧げ者なら、あなたがなればいいでしょう。その者も、あなたがそうなる事を願っている様ですからね〜」
「何!?」
「グオオオオオ!!!」
と、その者は、食べようとしたが、彼はそれを、超能力ではじいた。
「言ったはずだよ。僕と君とで、世界を粛清するって。僕を食べるんじゃない!僕を取りこむんだ!そうすれば、僕と君は一つになれる

。そうすれば、君の知恵と、僕の知恵が1つになるんだ」
言っている事が伝わったのか、シェラムータが前に出ると、その者は真ん中の突起を開いた。さあ、僕と1つになるんだ。彼がそこに飛

び込むとと、先ほどまで正常の目だった生物の目が真っ赤に染まり、
暴れだそうとする。
「どういう事でしょう?」
「おそらく、中で暴走し始めたんだろうな。こりゃ早くケリつけねえと、やっかいな事になるぜ!」
「あいつの弱点は?」
「それが、やっかいな事に二つありやがる。できれば、外側と内側の、両方から攻撃出来りゃいいんだが、内部からでは無理だ!なん

とか二つ同時に攻撃しねえと!」
「フハハハハ、ハハハ僕はもう神だ!人類を皆殺しにしてやる。まずは、僕の事を馬鹿にした、ここの奴等からだ!!」
「シェラムータ様」
「ラティーヌ君。君は良くやってくれた。褒美をやろう」
「ハハ〜!ありがたき幸せ!」
「危ない!」
意図に気付いた白石が、慌てて、ラティーヌを引っ張った。
その位置にあったのは、巨大な足跡だった。
「わ、私は・・・」
「あいつははなから、あんたを利用するだけやったんや。これで目え覚めたやろ。向日君を治したってくれ」
「あの物は、魂を抜きとられている」
「なんやて! そんな事したら、死んでまうやないか」
「シェラムータ様の術と、奴の魂で陣を作り、シェラムータ様が融合し、あいつが食われるというのが、最初の算段だった」
「せやけど、このままやったら、奴は町に降りて、あらゆる物を破壊してまわるで! 止める方法は?」
「シェラムータ様を引きずり出して、あの化け物を倒すしかない・・・」
それを聞いていた千歳が聞く。
「まずは、向日の魂、返してもらわにゃならんたい。それは何処にあると?」
「ここだ。だが、半分以上は、あの魔法陣に使われ、これだけしか残っていない」
ラティーヌの取り出したそれには、もう、ランプの中に少ししか入っていない。だが、事は一刻を争うので、贅沢は言っていられない
「贅沢は言わんと。これだけでも、返してもらうたい」
「だ、だめだ! それはシェラムータ様が長年・・・」
「その長年の主に、あんた殺されかけたんやで? もう、そんな奴に従ったって無駄やゆうんはさっき分かったやろ!」
「・・・・」
「千歳、その魂を、向日君に返したってくれ」
「分かった」
「さて、問題は、あいつをどないかせなあかんねんけど」
「俺が手伝う」
「? アンタは?」
「俺は徳川。この合宿の1番コートの唯一の人間だ」
「え?」
「俺にも、彼らとは違う力が備わっている。その力を今こそ使う時だ」
「力?」
「魔力ではないが、ある事件を境に、俺にも、力が備わった。その力を、今こそ使う時だ。君は、仲間を、安全な場所へ運んでくれ」
「あ、ああ。あ〜そう言うたら、自己紹介がまだやったな。俺は白石、今は3番コートにおる」
「そうか。いつか君と戦える日が来るのを、待っていよう」
徳川はそれだけ言うと、飛び出していった。

一方跡部達も、攻撃しようとするが、シェラムータの力を取りこんだこの物は、更に超能力を身につけており、かなり凶暴になっていた


「くそ〜!超能力まで身につけやがって!」
「あの能力がなくなれば、なんとかなるんですが・・・」
「!鳳、お前以前に、ポイズンをゲットしてたな」
「あ、はい。ここに」
「こいつを使えば、なんとかなるかもしれねえ」
「これで?」
「いくら奴が超能力の使い手でも、内部からの攻撃には弱いはずだ」
「わかりました。やってみます!風よ。我の姿を消せ」
彼は風と同化すると、ポイズンのカードを持って内部に入り込み、そこで、ポイズンのカードを発動させると、急いで自分の口をふさぎ

、脱出した。
「よくやった!」
「後はあの口をふさげば!」
「フォレスト!」
「スパイダー!」
二つの技で口をふさぐと、また超能力ではじこうとする。
だが、ポイズンの力で、その威力が半減し、振りほどこうと暴れるのを2人は必死に支えた。

そして、
「ウオオオオオオ」
と、いうい雄たけびと共に走って来た徳川は、太い方の剣を突き立て、シェラムータのいる腹部から、黄色の体液が流れ出る。
「な、なに・・・ま、まだ・・・じ・・・邪魔・・・を・・・」
太い剣は、シェラムータ本人をも突き刺していたのだ。
フィニッシュとばかりに、剣を一気に引き抜き、彼を引きずりだし。
それを見ていた越前達が攻撃に加わった。
「わが身に宿れ!ドラクーン!」
「サラマンダードライブ!」
リョーマから放たれた打球は、尻尾の先から、頭のてっぺんまで一気に駆け上がり、ダメージを与えた。
そして、跡部と真田が、同時に弱点である脳二つに思いっきり剣を突き立てると、その巨大生物は、ようやく倒れた。
「問題は、これをどないかせなあかんねんけど、慈郎は再起不能やし、どないするんや?これ」
既にその巨大生物は原形をとどめておらず、骨だけになっていた。
「いっそ、このまま解体しちゃいます?」
「でも、あの空見てみ?」
「真っ赤ですね」
「あの空をなんとかせなあかんねんけど・・・」
「私が・・・」
「え?」
「私がなんとかしよう。元を正せば、こうなったのは、全て、我々の責任だ。私は若いが、超能力は使える。強くはないが、空を元に戻

すだけなら可能だ」
と、ラティーヌが進み出た。
今の彼の姿は、エルフの姿ではあるが、ローブはきておらず、普通の執事が来ている様な姿をしていた。
「じゃあ、この魔法陣は?」
「残りの物が、今直しに行っている。」
「今回の事は、本当に申し訳なかった。元はと言えば、私が、あのハイマーの書を見つけたばかりに・・・」
「ハイマーの書?」
「そう。ハイマーの書には、さまざまな災いを犯してきた物達について書かれた本だ。それを、私が偶然シェラムータに持って行ったば

かりに、このような事になってしまった」
「御宅はいい。それより、あの空を戻せ」
「分かった」
ラティーヌは空の中央で、力を使うと、それまで真っ赤だった空が、まるで穴が開くかのように、元の色に戻って行った。
「これが、ラティーヌさんの力」
「これで空の問題は解決だ。後は、あの骨だな」
「そうですね〜あんなに大きいの、こんな所に置いとけないですし〜」
と、困っていると、すでにコーチがどこかに電話をかけていた。
「ええ。巨大生物の骨です。間違いなく本物ですね。ただ、我々には運ぶ手段がありません。それで、引き取っていただきたいのです

が。後は鑑定に回すなり、なんなりとどうぞ。では」
と、一方的に電話を切ったコーチの元へ、跡部達が下りて来た」
「コーチ。どこに電話したんだ?」
「ああ、博物館が、近くにあるからね。そこに電話してたんだ。ただ、骨だけになっちゃったのが、ちょっと残念だけど」
この言葉には、跡部も呆れるしかなかった。
「あのな〜。俺達がどれだけ苦労してこいつぶっ倒したと思ってんだよ!!」
「あ、ハハハ。ゴメンゴメン。そんなに怒るって事は、メンタル面の改善が必要な証拠だよ〜」
「お前いつか、ぜって〜にぶっ飛ばすからな!!フン!!」
「これには鳳も、頭イタイのポーズを取るしかなかった」

こうして、事件は解決され、シェラムータは、人知れずイリシアが葬りさり、ラティーヌは今回の一見で懲りたのか、合宿所の壊れた部

分を修理して出て行った。

一方半分しか魂が戻らなかった向日は、医務室に移され、またもブン太の力を使い、魂を増幅させる方法を探し出し、その薬を作るの

に跡部達はあちこちの世界を駆け巡って材料を集めた。
ブン太は集まった材料を自室に持ち込み、そこで、調合等を行う。千歳が行った、才気煥発の極みによると、向日が生きていられるの

は後、5時間と迫っていた。

そして、薬を調合してから3時間後。無事に薬は完成し、すぐさま向日に点滴で注入した。
本来なら注射で直接したかった所だが、魔法で傷つけられている為、その方法が取れず、点滴で少しずつ注いでいくしかなかったのだ。
「これで、元の魂に戻るはずだ」
「岳人・・・スマン。気付いてやれんで」
「イヤ。それは、俺のほうだぜ・・・相部屋なのに、気付いてやれなかった・・・」
「・・・・」
2人は黙って彼の回復を祈り続けた。

そして、翌日

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