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テニプリファンタジー小説コミュの(第27章)(後篇)(テニプリファンタジー)「謎の騎士イリシアと魔導師エンマン」

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全員が、フォーム修正用の部屋に来ると、弦一郎とリョーマもすでに精霊の衣装を着ていた。
「お早いご到着だな」
「行くんでしょ?海堂先輩んのとこ」
「こちらも、なぜかこいつが警戒していたのでな」
と、クオーの背中をポンポンと叩いた。
クオーはすでに、真田とおなじぐらいの高さにまで成長していた。
羽も立派になり、今にも飛び立ちそうだ。
「ずいぶんでかくなりやがったな」
「ほんと大きいです。触っても平気ですか?」
「安心しろ。悪の心がなければ、クオーも気を許す」
と言われ、鳳が触って見ると、暖かな感触がして、ドラゴンとしてのイメージがなく、ざらざらな皮膚ではなく、
むしろつるつるしていた。
「へえ、ドラゴンの印象がしませんね」
「クー」
「おい、おしゃべりはその辺にしろ。入るぞ」
「あ、はい」

全員が精霊モードでいざ突撃となった時、誰かがやって来た。
「やはり、ここだったか」
「ヤッベ〜!」
「あれ?徳川さん。どうしここに?」
「お前達と、主目的は同じだ」
「同じ?どういう事?」
「俺は、ある人物の力を得た。そして、ある者の命が消えかかっている」
「!それってまさか」
「海堂 薫と言うそうだな。先ほど、医務室に運ばれた。倒れているのを見たのは、桃城武だ。今は彼が付いている。お前達は、
内部から、彼を救うのだろう? ならば、私も行かせてもらう」
「もらうって、だって徳川さん。俺達みたいな力ないじゃん」
「この者が教えてくれた」
と、徳川が目をつむると、徳川が消え、黒い騎士甲冑を纏い、目元まで隠れた兜をかぶっている戦士へと変化した。
「!あんた誰!?」
「いや、知らぬ奴ではないな。あそこでの訓練で、一番気合が入ってた奴だ。それがどうしてここに?」
「覚えていてくれて光栄だが、あれは仮の姿だ。そして、これが本当の私だ」
「なんで徳川さんの中に入ってたの?」
「彼が、一番ふさわしい人間だからだ」
「この事、本人は?」
「知っている。双方合意の元で、私達は融合した。

それは、数時間前にさかのぼる。

1人自主練をしていた彼の元に、リョーマではない誰かがやって来た。
「誰だ?」
「私はイリシアと申すもの先ほどの練習を観察させてもらった。あなたなら、私が必要としている力を貸してくれるかもと思い、
ここへ来た」
「必要としている力?」
「私は、ある者を追ってこの世界へ来た。だが、本当の私の姿では、目立って行動する事ができない」
「それで黒ジャージを身につけて来たのか」
「はい。どうか。私に力になってほしい」
「あいにくだが、俺はテニスしかできないぞ」
「それでも構わない。ただ、私の力には十分だ。その代わり、私の力を君に与えよう」
「・・・・」
こうして契約がなされ、イリシアは、徳川の中に入れてもらう事になり、彼の夢の世界の住人になったのだった。

事の次第を聞いたリョーマ達は、唖然とするしかなかった。
まさか徳川の中に、そんな夢の住人が住む事になるとは思っていなかったからだ。
「つまり、徳川さんとそうじゃない人がいるって事だよね?」
「そうなるな。俺は、彼の力は信じている。実際戦ってみてわかった」
「え?もうやったんスか?」
「ああ。夢の住人になる為のテストとして。結果は、俺の予想を超えるほど強かった。越前リョーマ。君の様に」
「・・・・・」
「それより、急いだ方がいい。彼は今生死の境をさまよっている。一刻も早く、奴を彼から追い出すんだ」
「そうだな。徳川の話はまたにして、俺達は行くぞ」
「ウィっス」
皆が鏡に飛びこむと、すぐさま鳳のクロスで、海堂の夢の位置を探した。
「こっちです」
皆がそこへ向うと、扉には蛇の絵が描かれた扉があった。

だが、厳重に鍵をかけている。
「鍵かかってるっスよ」
「俺が開ける。イリシア、君の出番だ」
徳川がそういうと、風の渦が巻き起こり、イリシアへと姿を変えた。
彼は、鍵の状態と鎖の現状を調べると、盾に繋がっていた剣を抜き、鎖と鍵を壊した。

すると、中から、凄まじい負のオーラが立ち込めて来た。
「ちょっと、なんかいやな感じがするC〜」
「こりゃ敵さんも、ただもんやないっちゅうこっちゃな」
「行くぞ!」
弦一郎と跡部が扉を開け、中に入って行った。

すると、中は全てテニスで埋め尽くされていたはずが、今では蛇一色になっていた。
「おいおい、いくらなんでも悪趣味すぎるだろい」
「やっぱり、海堂先輩らしくないッス。あの人なら、テニスでいっぱいなのはわかるけど、それが全部蛇になってるなんておかしいッス」
「たしかにな。2番コートでの練習も、彼が一番気合が入っていた」
「それより、おしゃべりはやめた方がいいぞ。やっこさんは、完全に俺達の事を見てやがる」
と、跡部は氷の精霊の姿になり、剣を抜いた。
「君も剣を使えるのか」
「ああ。まだ本格的とまではいかねえがな。そういうお前は?」
「私は、裏コートと呼ばれる所で、修行を積ませてもらった。テニスというスポーツをしながら、剣の腕も磨かせてもらった」
「へえ。あんた、あのコートにいたんだ。全然気付かなかったよ」
「それもそのはずだ。私はその時、別の人間に化けていたからな」

そして、跡部が気配に気づいた。
「来るぞ!」
それは突然で現われた。崖らしき所から、いきなり現われ、思いっきり咆哮を上げる。
「シャアアアア!!!」
「ゲッ! これって」
「完全な毒持ちだな」
「でも、なんでこんなものが」
「おそらく、本体がどっかにいやがるはずだ」

そして、その蛇は毒を飛ばしながら襲ってきた。

しかしイリシアは逃げず、その蛇に向い、剣で対抗しようとする。
「ハアアアアアア!!!」
彼が切ると、剣についていた宝石が光り、魔力が剣に宿り、その蛇を一刀両断した。

だが、蛇はすぐに再生し、襲ってくる。
「くそ。これはまやかしか。本体を見つけなければ。剣よ導け! あの蛇の本体を!」
彼の声と共に、剣が光り、何かを指し示した。
「皆の者。奴の本体が分かった」
「何?」
「こっちだ」
だが、彼らがそこへ近づこうとすると、蛇が追ってきて邪魔をする。
「邪魔なやろうだ。フォレスト!氷結!」
「スパイダー!」

蛇は動きを封じられ、どうする事も出来なかった。

そして、その間にも皆は本体へ急いだ。

そこには1面だけのテニスコートに、茨の様な物に捕まっている海堂がいた。
「海堂先輩!」
「あいつ、こんなところにいやがったか」
「今助けます」
鳳が近づき、彼を助けようとするのだが、茨が邪魔してうまく助けられない。
それに気付いたのか、イリシアが飛んできて、茨を切り裂いた。
「これでいいか?」
「あ、すいません」

海堂を救助したまでは良かったのだが、何かにやられたのか、かなり弱っていた。
「かなり弱ってる。」
「まってろい。今治療してやっからな」
と、ブン太が術を使おうとした時、、テニスコートにボールが飛んできて、邪魔しようとしたのだが、
寸前で越前がそのボールを打ち返した。
「やっぱりこの世界、誰かいるっスね。丸井さん達は、海堂先輩を、安全な場所に運んでください」
「分かった」
「できれば、こいつを起こす何かがあればいいんだけど、こいつってたしかタフで有名じゃなかったか?」
「ええ。それなのに、なんでこんなに」
「!そうだ。鳳さん。確か夢の世界から別の夢の世界へ行くって事、できませんか?」
「あ、ああ。出来るよ」
「だったら、桃先輩の所へ行って、呼んできてください。ライバル同士なら、先輩に火が付けられますから」
「わかった。でも、君達は?」
「俺等の事は心配せんでええ」
「フン。こいつの刺激は、桃城にあるからな。グズグズせずにさっさと行け」
「あ、はい!」
鳳は皆を心配しつつ、桃城の夢を探した。

すると、あっさり発見出来た。
「いた。あそこだ」
彼はそこへ向かい、桃城の夢の扉を開けた。

すると、中から食べ物の良い匂いが漂ってくる。
食べ物に執着する、まさに彼らしい夢だった。

だが、今は一刻を争う。

鳳は気持ちを切り替えて、桃城の元へ向かった。
「あ〜ん。モグモグモグ。いや〜や〜っぱ練習終えた後のこれは格別だぜ〜」
「桃城さ〜ん」
「あ〜・・・あ、今のは鳳の声。どこからだ?」
と、上を見上げると、たしかに鳳の姿が見えた。
「鳳。なんでこんな所に?」
「すみません。お楽しみ中の所を邪魔してしまって。実は海堂さんが危ないんですよ!」
「! マムシが・・・そう言えば、倒れて運ばれたって聞いたけど、練習のしすぎじゃないのか?」
「違います。明らかに、夢を誰かに乗っ取られているんです!」
「乗っ取られてた!って誰に?」
「わかりません。でも、越前君が、桃城さんなら、海堂さんを救えるかもって」
「俺なら・・・分かった。行こう。俺、あいつに借りもあるしな。案内してくれ!」
「こっちです!」
鳳は、桃城の手を引き、海堂の夢に案内した。
「な、なんだよ。これ、あいつの夢じゃねえだろう? だいたいあいつ、すんげー怖がりなのに」
「ええ。おそらく、誰かにこんな夢に変えられてしまったんでしょう」
「やっと謎が解けたぜ」
「え?」
「実はあいつ、練習の時から、なんか、いつものマムシらしくなかったんだ。原因はここにいる奴か」
「だと思います。あ、海堂さんはこっちです」
海堂の所へ案内された桃城は、変わり果てた海堂の姿を目の当たりにした。
「お、おい、これがマムシかよ!」
「おい、おいマムシ!」
「起きろよ。こらマムシ!!」
「息はしてるんだけど、かなり弱いんだ。誰かがこいつの夢を食いつくしてるのはたしかなんだ」
「チッキショー誰だこの野郎! さっさと姿を見せやがれ〜!!!」
と、桃城が大声で叫ぶと、
「ウフフずいぶんとかわいい、お友達だ事」
と、ついにエンマンが姿を現した。
しかも魔導師のローブ姿で、頭にはトンガリ帽子を被っていた。
「てめえか。マムシをこんなにしやがったのは」
「ずいぶんウブな子でね。面白いから食べちゃった」
「何が食べちゃったっだ! 勝手な事言ってねえで、さっさとマムシの夢からでてけ!」
「いや〜ね〜私は、彼に力をあげたのよ?」
「そのせいでマムシがこんなに弱っちまってんだろうが!」
「あらやだ。気付いてたの?」
「当たり前だ。俺がこいつと、何年一緒にやって来たと思ってんだババア!」
「バ・・・・・ウウウウウウウウウウ誰がババアだ〜〜〜〜!!!」
と、突然エンマンは光の球体を桃城に飛ばしてきた。

が、それを、侑士が間に割り込んで防いだ。
「アホ。あいつ怒らせてどないすんねん! 相手は魔導師やで!人間の相手出来る奴とちゃう」
「だって、マムシがあんなになってんのを、だまって見てろってんですか!?」
「気持ちはわかるけど、お前には、お前にしかできん事があるやろ」
「俺にしかできない事?」
「海堂の傍におったれ。おそらく、お前の声が一番の薬になるやろ」
「俺の、声?」
「そうや。後は俺らでなんとか防ぐさかい、あいつをなんとか呼びもどすんや」
「けど、そんな事できるんすか?」
「一緒におった、お前なら可能や」
「わかりました。けど、最後は俺にもやらしてくださいよ!」
「わかっとるがな。ほな後は頼むで」
「そうはいきません」
と、イリシアが前に進み出た。
「エンマン。ついにお前との長きにわたる決着の時だ」
「あら?あら?jなに?あなたもいたの?影薄すぎて分からなかった〜」
「影が薄い。私は昔からそう呼ばれていた。だが、そのおかげで、私は生きながらえ、私は一人になり、祖母方の親戚の魔法剣の元で
育った。そして、魔法と剣の技術を教えられ、私は1人、放浪の旅に出た。もともと影が薄かった私ではあるが、ある時、三船コーチに
出会い、そこで修行をさせてもらっていた。私はそれでも、テニスと剣術を学んで山を下り、お前の存在に気付き、徳川どのに力を
与える見返りとして、私は夢に住まい、更に2人でテニスの打ちあい等をしてすごした」
「おしゃべりが得意ね〜でも〜私はやっぱり、海堂君が好きなの。だって、彼ってまじめでウブで、大好きになっちゃったんだもん!」
「残念だなエンマン。その者は、ここにいる彼らにとっても、もっとも大切な者だ。そうやすやすと渡しはしないぞ!」
「それじゃあ、始める?ああ、あなた達には、この子でいいわね。と、巨大な竜が姿を現した。
「竜は任せる。私は、エンマンを叩く!」
「フン!誰に言ってんだ。誰に」
と、全員が戦闘態勢に入り、それと同時に海堂も弱っていく。
桃城は必至で呼び、手を握って呼び続けた。彼の、マムシの名を

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