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テニプリファンタジー小説コミュの(第22章)(前篇)(テニプリファンタジー)「メガネの呪い

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テニプリファンタジー

「メガネの呪い」

それは、ある夜の事だった、

皆が部屋へ戻ろうとするさなか、金色小春の目に、有る物が映った。それは一見ただの通路に見えるのだが、

どうもおかしい。

改めて見てみると、やっぱりそれは見える。しかもそれは、鏡の様に、自分を映しているだけかと最初は
思ったが、眼鏡を外すと、それは見えなくなった。

そして、眼鏡をかけると見える。
「おっかしいわね〜。眼鏡のせいかしら?」
彼は、同室の一氏ユウジに、一緒にその場所に行ってもらった。
「ここか?小春」
「うん。そうよ。そしたら、そこに道があって」
「あってってなんもないで〜」
「え〜?」
小春が見てみると、確かにあるが、奇妙な事に自分しか映っていない。
「あれ〜?おかしいわね〜ユー君と来たはずなのに、なんで映ってないの〜?」
「え?俺、映ってないんか?小春」
「うん。映ってないの。私だけは映ってるんだけーえ」
「こ、小春!?」
ほんの一瞬の出来事だった。なんと突然前にいたはずの小春が、前から出てきた手に掴まれて、一瞬にして、
さらわれてしまったのだ。しかも、眼鏡だけ残して。
「小春! 小春!!」
ユウジは必死になって彼の名を呼ぶが、彼は帰って来なかった。
彼は慌てて、同室の、天根と黒羽に、事の次第を話した。
「ここやここで一瞬にして消えてもたんや。これだけ残して!」
「眼鏡だけに、目がねえ。プ!」
「ふざけてる場合か!?ダビデ!!」
彼をのした黒羽は、続きを聞く。
「それで、その眼鏡、かけてみたのか?」
「いや、それはまだやってへんねんけど」
「やってみりゃいいじゃねえか」
「そ、そやな!小春の命がかかっとるんや。待ってろや小春〜!!」
と、小春の眼鏡をかけて、通路に突っ込もうとしたユウジだが、ぶつかっただけだった。
「あかん。通路は見えんねんけど入られへん」
「こりゃ、俺たちだけで、解決出来る問題じゃねえな〜他の眼鏡を掛けてる奴に、聞いてみようぜ」
「あ、ああ。」
だが、彼らは遅かった。既に同時刻、眼鏡をかけていた、柳生、木手、乾の3人が消えていたのだった。

そんなこんなで、跡部達も動き出し、危うく日吉がさらわれる所に出くわしたが、間一髪で救助出来たものの、
彼のしていた眼鏡だけが抜かれてしまった。
「フ〜危なかったな日吉」
「お前、眼鏡なんてしてやがったのか」
「ええ。普段はコンタクトなんですけどね。風呂上がりで外していましたから、眼鏡に変えてたんですよ」
「で、やっぱり日吉にも見えたんか?あの通路が」
「ええ。最初は目の錯覚だと思って近づいたんですが」
「俺達が引っ張りだしてよかったよ」
「そのおかげで、今はぼんやりとしか見えませんがね」
「眼鏡まで持って行かれちまったもんはしょうがねえ。自分で部屋まで行けるか?」
「ええ。覚えてるんで、その点は問題ありませんよ。ただ、細かい物が見えにくくて厄介ですけどね」
「けど、妙やな? 俺には見えへんで?眼鏡しとるけど」
「てめえのは伊達メガネだからだよ。おそらく敵は、眼鏡をかけた奴を狙って攻撃してきやがったんだ」
「ん?待てよ。確か・・・」
「ぎゃ〜!!!」
「あの声は!」
「リチャードさんだ!!」
皆が声の方へ行ってみると、必死に神尾と謙也が引っ張っているのだが、少しでも力を抜けば、
引きずり込まれそうになる。
「謙也!」
「侑士! 手伝ってくれ」
「このままじゃ、リチャードが」
「よっしゃ、任せとき、俺が近づけば」
と、侑士が触れた途端、リチャードは解放された。
「ふ〜危ないところだったぜ。おいリチャード。大丈夫か?」
神尾が声を掛けるが、とうのリチャードは気を失っていた。
「大丈夫。気絶してるだけみたいや。せやけどなんなんや? この現象。もう4人ちかくやられてるで」
「ああ。しかも。眼鏡かけた奴等ばっかりな」
「こいつは、眼鏡に、何かありそうだな」
「眼鏡に?」
「そうだ。実際、いなくなった奴等は、眼鏡を残して行った。という事は、眼鏡に何か、恨みを持った奴の
仕業と見て、まず間違いないだろう。」
「眼鏡に?」
「とりあえず、現場に行ってみるぞ。忍足は、リチャードを部屋まで連れて行け」
「「え?」」
「〜〜〜謙也の方だ」
「スマンな跡部。ややこしいて」
侑士が苦笑すると、跡部はさっさと行ってしまった。

第1現場となった、木手の眼鏡から映るのは、やはり通路だった。
外見は、合宿所内と似ているのだが、どこまでも続いていた。

だが、跡部がそれを持って触れても、なんの感触もなかった。
「やっぱりな。掛けていた本人でないと、こいつは、通路が見えても反応しないらしい」
「て事は、あいつら助けよ思ても、眼鏡をかけてる本人じゃないと、効果あれへんちゅう事か」
「そういう事になるな」
「でも、どうして眼鏡をかけた人だけが襲われるんでしょうか?」
「それはまだわかれねえが、手塚がいないのは、幸いだな」
「確かに、部長も眼鏡してましたからね」
「ん? 待てよ。そういえば、もう一人」
「うわあああああ!!!」
「あの声は!」
「入江の野郎だ!!」
跡部が真っ先に走り出すと、もう彼は引きずり込まれる寸前だった。
慌てて、跡部が引っ張り、鳳、慈郎、ブン太、リョーマと続き、最後は侑士が触って、なんとか解除した。
「ハア,ハア、ハア、た、助かった・・・ありがとう君達。来てくれなかったら、どうなってたか」
「それはいいが、お前にも見えたのか? 例の通路という奴が」
「あ、ああ。たしかに見えた。それで、何だろうと思って近づいたら、いきなり手が出てきて、すごい勢いで
引っ張られて」
「いつもの演技が役だったってわけか」
「今のは演技じゃない!! 本当にどうなるかと思ったよ!!」
「! もしかして・・・ねえ、入江さん。ちょっと試してみたい事があるんですけど」
「試したい事?」

入江を先頭に、跡部、眼鏡を外した忍足、鳳、慈郎、ブン太、越前と、紐で繋ぐ。
「こんなので、一体何がわかるんだい?」
「さっき忍足さんの眼鏡じゃ入れなかったってことは、本物の眼鏡なら、入れると思ったんスよ」
「なるほどな。入江さんよ。やってみる価値は、あるんじゃねえのか?」
「確かに、面白い試みではあるけど・・・」
「ほら、早く行けよ。まさか、ビビってんじゃねえだろうな?」
「わ、わかったよ」
入江は、その通路めがけて走る。それと同時に、紐で繋いでいた跡部達も走り出す。そして、彼が通路に入ると、
結果は大成功し、無事に通路に入る事が出来た。

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