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テニプリファンタジー小説コミュの(第8章)(後編)(テニプリファンタジー){試練の塔」

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急いで上に進まなければならないのだ。
「行くぞ!」
真田の合図で、皆は扉を開けると、そこには下へ下がるエスカレーターが有った。

つまり、これを逆に登りきれという事だ。
「なんや、ゾクゾクせえへんな〜こんなん、トレーニングにあったやんな」
「そうだ。これは総復習なのだ」
「ほな、俺が行かしてもらうで、浪速のスピードスターがいるっちゅう話しや!」
と、謙也はエスカレーターを駆け上がり、スイッチを切った。
「よっしゃ〜!15秒で上がって来いや〜!」
仕掛けが作動すると同時に、皆は一斉に駆けあがった。

そして、5階に到着した。

すると、そこには、巨大な石像があった。
「お、おいちょっと待て、俺、なんかすっけ〜やな予感しかしねえんだけど」
「ばば、バカ言ってんじゃねえよ。こ、こんな物が動き出すわけねえだろ!」
「先輩達、怖いんスか?」
「「怖いわけあるか〜!!!」」
と、2人が怒鳴った途端それは当たってしまった。
なんと石像の石の部分が音を立てて砕け散り、まったく別の物になった。

それは、白と赤とピンクで塗り分けられたボディーにV字型アンテナを額に持つ、いわゆるガンダムに酷似しており、左手にはビーム

砲。
右手にはガトリング砲を掃除していた。。
「「ガンダムかよ!」」
と、また海堂と桃城が突っ込むと、ガトリング砲が、すさまじい勢いで撃ってきた。
「うわあああああ」
「てめえが余計な事言うからだろうが!」
「てめえこそ余計な事突っ込んでたじゃねえか」
と、今度はビーム砲で攻撃してくる。

ところが、小春が有る事に気付いた。
飛んできた球が、全てテニスボールだったのだ。
「ねえ、これ、テニスボールとちゃうん?」
「何?」
皆が見ると、確かにガトリング砲から飛んでくるのは、全てテニスボールなのだが、ビーム砲は本物だった。
「だが、ビームの方は本物だ。良いか! ビームを抜けて、ボールの方を、関節などを目指して打つのだ! いくら巨大兵器といえども

、
関節部を攻撃されれば、動きは止まるはずだ!」
「おう!」
みんなはそれぞれ2組にわかれるがガトリングから放たれるボールを全て打ち、関節部に命中させる。

すると、関節部が爆発し、体勢を取りにくくなった
「よし、もう片方だ。行くぞ」
「バーニーング!」
「スネイク!」
「ハア!」
河村がバーにングを放ち、海堂はスネイクをピンポイントで関節部に命中させ、大石も負けじとムーンボレーで関節部を狙う。

そして、それが見事的中し、次第に関節部からバチバチとスパークが走っているのが見えた。
「よし、後少しだ!」
「いっくで〜うりゃ〜!!」
「侵略する事火のごとく」
金太郎の一撃と、真田の火が、関節部の弱った所に命中し、ついに爆発を起こして、ガンダムは倒れた。

だが、肝心のビーム砲はまだ生きている。あそこをなんとかしない限りは、どうにもならない。
「次は腕を・・・」
「その必要、ないみたいっすよ。真田さん」
「何?」
真田が越前を見ると、越前はある1か所を見ていた。

それはコクピット部。
その場所が開き、中から、ベージュのパイロットスーツに、ヘルメットを被った女性が現れ、左にラケットを持っていた。
「何者だ?」
「それはウチのセリフやき」
「土佐弁か」
「我々との和解率60%」
「アンタが、ここの人? ねえ、俺達とやろうよ」
「アンタなあ〜うちはひとりやで、一遍に相手するんしんどいわ」
「じゃ、代表で・・・」
「俺がいくぜよ」
「仁王さん。いいの? あんたのプレイスタイルって確か、人騙す事じゃない、の!?」
いきなり仁王が、越前の頭に肘鉄を入れた」
「今の俺は、あの時の俺じゃねえぜよ。例えだませなんでも、戦う事はできるぜよ。ピヨ」
「決まりよったかえ?」
「いつでも良いぜよ」
「その前にさ。あんたの顔見せてよ」
と、越前が言うと、女性はヘルメットを取った。
すると、現れたのは、長く白い髪に、キツネの様な鋭い黄緑の目をした女性だった。
「これで満足かえ?」
「へ〜案外いけてんじゃないの?」
「ちゃっちゃとはじめるぜよ。ピヨ」
「ラストステージやき、うちが望むステージにしちゃる」
と、女性は持っていた念誦を光らせ、周りを変えて行く。

すると、周りにいた皆は消え、その代わりに亡者がわらわらと空間を取り囲む。
「どうかえ? うちの望んだステージは」
「ずいぶん趣味が悪いのう。亡者だらけで気味が悪いぜよ・・・プリ」
「そっちにサーブやるけ。本気できいや!」
「いくぜよ。ハア!」
仁王のサーブは、裏コートの特訓の成果があったのか、かなり強くなっていた。
だが、この女性も負けてはいない。
かなりの速さとパワーを兼ね備えていた。
「そう言うたら、アンタの名前、まだきいとらんぜよ?」
「うちはリンや。アンタは?」
「仁王雅治じゃ」
「ええ名前やな。死んだうちとは大違いやき」
「? 死んだ? どういう事ぜよ?」
「今のうちは、半分しか実体化しとらん・・・本物のうちは、どこにいるかすら分からん状態や。せやけど、
お前を取り込めば、うちは生身の体に戻れる。観念しいや!!」
リンの放った強烈な一撃は、仁王おも圧倒する。だが、彼も負けじとレーザービームで彼女を圧倒する。

だが、彼は気付いていなかった。
こうしている間も、自分の生気が、彼女に吸われている事に。
しかし、彼は決して、その事を気にせず、ただただプレイに集中した。

そして、その結果、彼はついに、リンからポイントを奪う事に成功した。

その結果、リンは体力を使い果たし、煙の様に消えて行く。
「な・・・なんで・・・うちは・・・かならず・・・ひとつ・・・に・・・あんたの・・・あんたの・・・体を・・・ちょうだいや〜・・・」
と、リンが凄まじい勢いではってくるが、彼は気にせず、ひょいひょいと避けた。

そして、彼女の姿があらわになる。

なんと彼女の体は、右半分しかなかったのだ。

これには、仁王も驚く。
「! お前、なんでそんな姿しとると?」
「いや〜!こんなうち!みんといて〜!いや〜〜〜〜〜〜」
と、彼女は煙の様に消えてしまい、亡者の群れも、一時はどこかへ去ってしまった。
そして、現実世界へ戻って来た仁王は、やはり、生気を吸われていた影響が出て、その場に倒れた。
「仁王!」
真田が仁王を支えると、彼はもう、動かなくなっていた。
「生気を吸い取られた状態だ。一体何が」
大石が、仁王の脈を確認すると、かなり弱っていた。
「まずいな。このまま放っておいたら、彼の命が危ない。速く医者に診せないと」
すると、弱った手で、仁王が真田に、何か見せた。

それは、情念と書かれたカードと、一つ古い鍵だった。
「まだいっちゃいかん」
と、小さな子供の声が聞こえた。
「?」
皆がそっちを向くと、ハアハアと息を切らしている、小さな子供だった。
「そのお兄ちゃん今連れて行ったら、この世にいられんようになってまう、だから、これ」
その子供の手に握られていたのは、人型に切り取られた、1枚の紙だった。
「これは?」
「それに、そのお兄ちゃんの生年月日と名前を書くの。そしたら、悪い霊が寄って来んようになるけ」
「しかし、どうして君がこれを」
真田の質問に、少女は意味ありげに下を向く。
「そのカード、うちの友達やったけ。けど、テニスの試合前に、川に落ちて死んだ。うちもテニスやってて2人で一緒にがんばとった
けんど、うちは引っ越さなあかんようになってしもて、テニスも、やめなあかんようになってしもた。だから、もう一つの友達
取り戻したいけ、力貸してくれへん?」
彼がチラリと時計をみると、タイムリミットまで、後1時間を切っている。
「事情は分かった。しかし、我々も、そうのんびりしているわけ・・・」
「いいよ。」
「え、越前!」
「要するに、この子の友達がこの上にいるんでしょ? 俺達と目指す方向は同じ。それに、友達とテニスしてたって言うんなら、
俺達の仲間って事でしょ?そう言えば、まだ名前聞いてないけど」
「私はヒナ。今はこの状態でしか、話されへん。けんど、友達は助けたいちゃ」
その言葉に、越前の顔に笑みが浮かんだ。
「面白そうじゃん。行こう。ヒナちゃん。俺はリョーマ。越前リョーマ。これで決まりッスよね」
「こうなった以上はやもうえん。行くぞ。最後の階へ」
真田が仁王を背負い、扉を開けた。

すると、すさまじい数の亡者の群れがいた。
だが、襲っては来ない。
「やっぱり。情念のリンちゃんが登って来たけ、他の亡者が、しみでゆう」
「おいおいおい。俺はこういうのだめなんだよ」
「くく、来るな、あ、あああっち行け」
亡者にからまれる向日と海堂は、なんとか皆に続いて登る。
不思議な事に、ここには、なんの設定もされていなかった。

そして、最後の扉を開けた時、情念の方のカードが暴れ出し、仁王の体から離れる。
「チッ!よりによって、なにしゆうが、これじゃあ、のりうつられへん」
その時、空に黒雲が立ち込め、雷が鳴りだし、大雨を降らせた。
そして、中央を見ると、小さな祠があった。
「じゃ、はじめようか?」
「なにいいゆうが?」
「あんたの事、ヒナちゃんから聞いたよ。あんた、テニスの大会に出てたんだってね。俺も経験あるから、俺とやって、俺に勝ってよ」
「なら、うちが勝ったら、あの出来そこないを取りこんで、一つの体に戻るけにね」
「いいよ。じゃあ、始めようか。でもさ、半分じゃ、ちょっと動きにくいんじゃない?」
「!」
「なら、一つになって、一緒にやろうよ。理念も情念も。どっちもホントのアンタなんだからさ」
越前はそう言うと、祠の扉を開ける。
すると、その屋根の上に、優しげな眼をした、もう一人のリンが現れた。
「リンが2人?どういう事だ?越前」
「この人。テニスの大会前に死んだんでしょ? だからさ、思い出させたいんだよ。テニスの楽しさをさ」
「テニスの楽しさ?」

一方その頃、タイムリミットを気にしていた他の選手達は、まだかまだかと落ち着きがない。

そして、もちろん、鳳も気が気でなかった。風の精霊と一体化した彼には、風から色んな事が入ってくる。

今、彼等がどういう状況に有るのか、大体の事は分かっていた。だが、あそこへは近づけない。あそこは、試練を受けし者のみが立ち

入れる場所。

自分達は部外者な為、立ち入ることができないのだ。さっきから菊丸も、神に願うように、大石の無事を祈っていた。

「宍戸さん・・・」

そして、とうとう、越前と情念のリンの試合が始まった。いくら半分とは言え、動けないわけではないと証明して見せたのだ。

彼女は軽くジャンプし、走って見せる。
「うちは元々左利きやき、この体でも、さしてかわらん。さあ、はじめるで」
「そうこなくちゃね。真田さん。審判頼めますか?」
「あ、ああ。田仁志。仁王を頼む」

2人の試合はすさまじく、見る者を圧倒する。しかも、周りにはバリアがはられている為、ボールが落ちる事もない。

しかもこのリンは自分達と同じで、ボールを何球も返してくる。

そして、ツイストサーブも、自分と同じ様に打つ事ができた。
「やるじゃん。死人にしとくのもったいないよ」
「生意気ゆうてるのも、いまのうちやで!ハッ!」
「あいつ、まじかよ。死人相手に、ごかくにやりやってやがるぜ」
「しかも、越前は、生気を吸い取られているはずなのに、その様子がない」
「あい・・・つが・・・」
柳が、仁王が目覚めたのに気付いた。
「仁王。今はいい。休んでないと、身体に障る。もう少しの辛抱だ」
「だが、越前が勝てる確率、95%」
「確かに。ここには札が貼られている為か、リン以外の亡者は入ってこられない。だが・・・」
「リンはおそらく、なにかしらの呪術で蘇ったのだろう。それが、最終試練として、現れるとは」
「て、ていうか乾先輩。なんであいつ半分しかないんすか!?」
海堂が恐がりながら聞くと、乾が答える。
「しいていうなら、この世の未練と未練がない部分。それが何かしらの要素で別れてしまい、ここに残った」
「つう事は、祠にいるあれは、未練なしってことっすか」
桃城が続けると、今度は柳が答える。
「そうとも言える。安らかに眠りに着くはずだった者だ」
「じゃあ、あの子を使えば」
「いや、今のままでは、情念に取りこまれ、こちらが不利になってしまう。今は、越前リョーマに
かけるしかない」

そして、試合が進む中、越前はついに、天衣無縫の極みを発動した。
「な、なんやき、あの光は・・・」
リンが光に気を取られているあいだに、ポイントを取られた。
「フィフティンフォーティー。越前リョーマ。マッチポイント」
「うちが、うちが一ゲームも取れんと、なんでや、なんでなんや」
「それは、ホントのアンタじゃないからさ」
「ほんまのうち?」
「ホントの願いは、テニスがしたかったんでしょ?それが、違う物に変わりつつあるから、うまく体が付いてこないだ、よ!」
「ゲームセット。勝者越前リョーマ」
「うちが、うちが負けた・・・でも、元の一つに戻れば」
「それは違うとよ。リンちゃん」
「! ヒナちゃん。どいてそんな姿に?」
「うち、リンちゃんが死んだって聞いた時、あのテニスの大会、思い出した。もしかしたら、勝ちたかったんとちゃうんかって
けんど。今のリンちゃんの願いは、変わってしもとる。うちが、うちがリンちゃんの分まで、がんばるけ、
リンちゃんはあの世で
うちの事応援しててほしいがよ」
そう言った次の瞬間、祠にいた理念のリンが、情念のリンと合体した。
「これでまた、一緒にいられるけ、一緒に来てや」
「・・・・・」
「ヒナちゃん?」
「それは無理やけ。うちの体は、今、生と死の境目におるけ。一緒にいきたいけど、けんど、
この人の言葉でかわったと」
「うち、リンちゃんの分まで、がんばるけ、一緒にいられんけ・・・・ごめん・・・ごめんちや〜」
と、ヒナは泣きだし、光の粒となって消えようとしていた。
「いかんこのままでは。ヒナを殺す事になる。リン。こいつを救えるのはお前だけだ」
「俺との約束、忘れてないよね?俺が勝ったら、アンタは成仏するって」
「・・・・」
「ごめんちやヒナちゃん。ヒナちゃんは死んだらいかん。来てくれるのは嬉しいけど、けんどそれやったら、
うちのホントの望みは叶わんようになる。ヒナちゃんは、身体へ戻るんや」
「ヒナ・・・そうか、君は立川ヒナさんだね。プロテニス界では有名な話だが、難病患い、倒れたと聞いた事がある。それも、ごく最近」
「原点はリンにあったのか」
「ヒナちゃん。プロ行ったんか?」
「うん。リンちゃんの分まで、がんばって練習したき。でも、身体がだんだん追いつかん様になって来て・・・・ある日、リンちゃんの事夢

に見たら、うち、病院に」
それを聞いた真田が告げる。
「なら、ヒナは病院に戻るんだ。我々の部長も、難病を患って倒れ、それでも、みんなの為にと努力して、
復活した。今の君にも、それは可能だ。君は1人じゃないんだ」
「俺達も、テニスが好きでここに来ている。だから、君が本当にテニスが好きなのなら、どうすればいいか、分かるよね?」
乾の言葉に、リンは頷く。
「そうやったね。そんで、うちの分まで、がんばってや。うちはその為に、あんたらに力を託すけ。
リンはそう言って中央に立つと、彼女の周りに紋章が浮き出る。
そして、それがリンに集まると、リンは天に昇り、同時に天から、光が越前達に降り注ぐ。
タイムリミット票を見ると、残りわずか、4秒になっていた。

そして、弱っていたはずの仁王が目を覚まし、自分を見る。
「終わったぞ。仁王、我々は、試練を攻略したのだ」
「プリ? 2人は?」
「それぞれが、行くべき所へ行った」
「ちょ〜ちょっと待って下さいよ。俺達はどうなるんすか?てか、褒美ってなんなんすか?」
「桃城、少しは空気を読んだ方がいいぞ」
「いや、空気も何も、俺等何にもなしなんすよ?おかしいじゃないですか?大体どうやってこっから降りるんスか?」
「褒美は既に受け取っている」
「え?」
「自分を見てみろ?」
柳の言葉に、皆が自分達を見てみると、何時の間にやら黒ジャージを着ており、それは正真正銘、日本代表の物だった。
「い、何時の間に?」
その答えを乾が言う。
「恐らく、リンがあの世からプレゼントしてくれた物だろう」
「あの子が・・・」
「さあ、戻るっすよ先輩達。出口はあそこっす」
「三船コーチの鍵で、ここを」
その鍵はぴったり合い、扉を開いた。

こうして、試練を乗り越えた越前達は、はるかに強いパワーを手に入れて、2番コートを手に入れた。

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