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テニプリファンタジー小説コミュの(第8章)(前篇)(テニプリファンタジー)「試練の塔」

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テニプリファンタジー

「試練の塔」

それは、脱落マッチで負けた者たちが、最後の課題として、一列になってまっすぐ走り、途中飛んでくるボールを打ち、打った者は、
次の者に回し、更にボールの数が増える。こうした事を繰り返し、ついにラストの越前となった。

しかし、越前が一度に打てる球は7個まで。
まだ8個目は打てない。
だが、彼はそれを、見事打ち返す事に成功した。

そして、たどり着いた先には、何もなかった。
「あれ? なんにもないぜ」
「妙だな。三船コーチから、鍵を預かって来たのだが・・・」
と、真田が言ったその途端。

すさまじい地震が起きた。明らかに震度6強の直下型だ。
「皆伏せい」
彼の言葉で、皆地面に伏せる。

だが、この地震の影響は、ココだけではなかった。

その地震は合宿所にまで影響を及ぼし、シャッフルマッチのコートに、6本のダイヤで出来たタワーが建ち始めた。
「な、なんだあれは」
「お、おい、やばいぞこれ」
「逃げろ〜!」
と、各選手は逃げて行く。

だが、鳳は何かを感じて塔を見た。
彼には感じたのだ。この地震がタダの自然現象ではない事に。
「リース。これって」
「間違いありません。あれは・・・試練の塔です」
「試練の塔?」
「やがて、本塔が現れます。その塔を登りきった者には、更なる力が与えられます」
「でも、どうして今になって?」
「恐らく現れたのでしょう。試練受けるに、相応しき者達が」
「え?達って事は1人じゃないって事ですか?」
「はい。感じてください。貴方は風に選ばれし者。感じられるはずです」
「あ・・・」
鳳はリースに従い、風の力で、塔に選ばれたその前にいる者を感じた。
「!これは」
「見えたのですね」
「みんな。宍戸さんまでいる。帰ってなかったんだ」
「そう。そして、あの塔に登り、更なる力を与えられるにふさわしいかどうか、これから試されます」
「宍戸さん。どうか、ご無事で・・・帰って来てください。貴方を待っています」
鳳は、風にその願いを乗せた。
だが、彼がこれに気付かない事は、鳳にも分かっていた。
それでもよかった。
ただ無事に、塔を登りきって欲しいという思いは、かわらないのだから。

やがて、6本の塔が光、ついに西洋風の形をした本塔が姿を現した。
「なんや、えらい豪勢な作りやな〜」
「だが、それだけではなさそうだ」
「フっ面白そうじゃん。これが出て来たって事は、入れって事でしょ? 入ろうよ。皆で」
その言葉に、桃城がストップをかける。
「お、おい越前。これがなんなのかわかんねんだぞ! ていうか、おもいっきり現実離れしすぎてるじゃんか」
それに乾と柳が続く。
「コーチが仕組んだ確立」
「0%」
「でもおもろそうやないか。わい、なんかすんごい武者震いして来たで〜」
「確かに、この塔からはとてつもないオーラを感じる」
真田がそう言った途端。塔から声が聞こえた。
だが、それはテレパスとして、全員の、果ては合宿所内いる全員の頭にも届いた。
「我が試練を受けし者よ。我は試練の塔なり。我が試練を受けし者。このゲートをくぐれ。ただし、与えられる時間は・・・6時間だ」
という声と共に、カウントダウン表示が、合宿所内とその場に現れる。既にカウントはスタートしていた。
「っておい、もう始まっちまってるじゃねえかよ!」
と、向日はあわててゲートをくぐり、皆もそれに続くようにゲートを潜った。

そして、ゲートをくぐった皆は、いきなり何かの糸に捕まりそうになるのを、慌ててかわす。

そこには、全長だけでも、5mはありそうな巨大な蜘蛛がいた。
「ゲッ! なんだよこいつ。おい、俺達はメシじゃねえぞ!」
だが、向日の言葉は一向に聞かず、再び糸で攻撃してくる。

ところが、壁を見ると、大きな円と小さな円が、まちまちに並んだ絵に数字が書かれたのを見つけた越前は、ある事に気付き、
もしやと思って蜘蛛をみると、やはり蜘蛛の方にも同じような柄があった。
「へえ〜そういう事」
試しに彼は、最初の円を探し、そこを打ってみた。
すると、蜘蛛が嫌がり、越前に攻撃を仕掛けてくる。
「やっぱりね。みんなー。その壁の絵柄通りに、蜘蛛を、打ってみてよ、次は小さい円だから、当てるのは簡単でしょー? 
もっとも数は全部、違うけどね!」
まとも彼が同じ柄を打つと、その柄の数字が減って行く。
「あ! 分かったで、こしまえ!え〜っと次は、これや!」
「ピギーーー!!!」
今度は金太郎を追いかけまわし、タネに気付いた皆は、それぞれ笑みを浮かべた。
「そう言う事か。よっしゃー! 暴れてやるぜ! 次の数字は3で、円が大て事は・・・そこ!」
「種が分かれば、お前はもはや、我々のただの標的だ。我らの行く手をはばめるものなら、はばむがいい!」
真田もボールを打ち、どんどん数を減らし最後の2となる。だが、どこを探しても、最後の2つが見つからない。
「くそ、どこだ・・・まさか!」
と桃城が上を見上げた時、上には巨大な鏡が貼られていた。
そして、最後の二つを見つけた。
「あっとぞ。奴の上だ!」
上って、こいつを登れって事かよ。無理だって」
向日が弱音を吐くと、田仁志が言った。
「俺に考えがあるば。チビ2人来い!」
「おい、どうする気だ?」
向日が聞くや否や、いきなり彼を掴みあげ、更に金太郎を抱きあげる。
そして、
「カー、テーン、グー!」
とおもいっきり2人を上に向って放りあげる。
最初はジタバタしていた2人だが、やがて目標の高さに達した。
「遠山!、向日! 受け取れ!」
と、越前と真田が同時に球を打つと、2人は息をぴったり合わた。
「せーの! くたばれー!!」
「ギャピーーーーー!!!」
と、蜘蛛はみるみる縮み、ついには鍵の様な形になった。
「よっしゃー!倒したでー!」
と、金太郎がもりあがっていると、次の扉が現れた。
「喜ぶのはまだ早いで金ちゃん。階を一つ突破しただけや」
と、謙也に言われ、金太郎は我に返り、皆の後に続く。

ところが、扉を開けた先にあったのは、上へ続くはずの階段のはずが、ところどころしかなかったのだ。
「おいおい。これじゃ進めねえじゃねえか」
向日が言うと、仁王が壁に彫られているらしき、ある物を見つけた。

そして、何所からともなく、紙と鉛筆を取りだすと、壁に紙を当て、鉛筆で軽く擦った。
「高き天を求めし者、二つの心を通わし、頂上へ登れ。さすれば、塞がれていた扉、開かれん」
「仁王。それってどういう意味だ?」
「つまりじゃ、ここを上がろうと思えば、ジャンプ力に自信がある者が、2人のペアになり、それで同時に上の何かを作動させれば、
階段が現れるという意味ぜよ・・・ピヨ」
「俺はジャンプ力に自信あっけど・・・って仁王、何いきなり俺に化けてんだ!」
「田仁志。俺と俺を、あそこの左サイドまで飛ばせ・・・プリ」
「わかっとる。2人とも、準備はええさ?」
「OK」
「OK」
「だから真似すんなっての!」
「カーッテングー!!」
と、田仁志が2人を放りあげると、2人は無事着地した。

それから2人は上を目指し、ジャンプしながら前へ前へと進む。

そして、扉の前に着くと、二つのレバーがあった。
「これか。行くぞ、仁王」
「プリ」
「3」
「2」
「「1」」
2人同時にレバーを倒すと、さきほどまでなかった階段が、まるで横からせり出すように現れ、通れるようになった。
「なるほど。こういう仕掛けか」
乾が言うと、大石は不思議がる。
「しかし、この塔は一体なんなんだ? いくらなんでもおかしすぎるよ」
その言葉には、宍戸も同意見だった。
「確かにな〜まるで、ファンタジーの世界から現れたって感じがするぜ」
「グダグタいわずに、前に進むぞ」
と真田の鶴の一声で、全員が前に進んだそして、扉を開けると、そこには何もいなかった。
「行き止まりか?」
「いや、なんかおんで、わいの中のなんかがゆうとるわ。ここには、ごっついもんがおるてな」
「野生の感という奴か。どう思う?教授」
「遠山金太郎君の感の確率、60%」

そして、野生の感は当たった。
突然何所からともなく、巨大な生物が姿を現し、咆哮を上げる。
巨大な爪をした灰色に、蝙蝠の羽、そして、真っ赤な目と緑色の丸い目をした、巨大なドラゴンだった。
「な、なんやこれ!」
「でも、さっきのと変わらないね。練習相手にはなるかもしれないけど」
と越前が言うと、彼は辺りを見回すと、やはり血で書かれた先ほどと同じような絵があった。
「んじゃ?さっさっと終わらせるよ」
「うむ。皆聞けい!。よいか? この生物は打たれた相手に必ず向ってくる。それを利用し、相手の隙を作り、
このドラゴンを、叩きのめす!」
「おお!!」
こうして戦いは始まった。越前が数字を確認し、小春が時間を計算する。
そして、それに出来たわずかな時間に、球を打ちこんでいく。

そうこうしているうちに2番目のカギを手に入れた。

そして、次の階段だが、ひもが伸びているだけで、階段らしきものはない。
「フーン。ようするに、この紐を伝って行けって事でしょ?」
と、越前が紐の一つを引っ張ってみると、それはすぐに軋みを上げる。
つまり、長くは持たないという事だ。
「今までの経験からすると、この先に仕掛けを動かす何かがあるって事だよね。じゃ、俺と金太郎とで先に行って解除してくる」
「よっしゃ〜やったるで〜!こしまえ!」

そして、越前と金太郎は、紐にを掴みながら、前へ前と進み、ついにレバーが二つ付いている場所にたどり着いた。

レバーを引くと、地面が閉じ、階段になるが、同時にカウントが動き出す。
「急いだ方がええで!、この階段後15秒ぐらいしか持たん!」
「なに〜!!」
「走れ〜!」
皆は急いで階段を駆けあがると、後から後から、階段が崩れていく。

そして、どうにか全員、扉を開けて、中に入る事には成功した。
「ハア、ハア、ハア、危なかった〜」
「たく、なんなんだよ?この塔は」
「だから試練の塔だって、最初に説明があっただろう」
「あれが試練ってレベルかよ」
「だが、それによって、瞬発力が養われたのは確かだ。俺達は、この試練を超えた時、更なる強さを手にする事が、可能となる」
「・・・・」
真田の言葉に、桃城と海堂も黙るしかなかった。

確かに今までの訓練と、さっきの怪物との試合で、自分たちはかなり強くなったのは事実だ。

だが、3階に着いたのに、モンスターが現れない。
「妙だな。先ほどまで現れていたモンスターが・・・」
「来たみたいッスよ。ほら、あそこ」
越前が言って、皆が外を見ると、何かがこちらに近づいて来るのが見えた。

そして、それは、炎をその身にまとったフェニックスだった。
「ちょ、ちょいまちいな。こいつ、燃えとんで」
「それに変だわ。今まで書いてた、あの丸っこいのが書いてないのよ〜」
「なんやて小春! それやったら、どうやってこいつたおせゆうんや!倒したかた分からんようじゃ、話にならんやんか!」
「そ、そんな事言われたって・・・」
「あんれ〜?なあ、ここになんか書いてあるで」
「でかしたで金ちゃん。で、なんて書いてあるんや」
「それが、殆どかすれてしもて、読まれへんのや、2つ、同調・・・ってとこは、なんとか見えるんやけど」
その言葉を聞いた大石は、ある事に気付いた
「もしかして、ダブルスでこいつを倒せって意味なんじゃないのか? 同調はシンクロの事。つまり、シンクロした状態で、あいつと戦え

って
意味だとしたら、全ての納得がいく」
「それなら」
「俺ならなら出来るで、シンクロ」
これには大石が困った。

確かに自分はシンクロは出来るが、それは菊丸英二とのみ可能なのだが、今英二はここにいはいない・・・。
迷う彼に、誰かが、ツンツンと突いた。
「? え、英二?」
なんとそこには菊丸英二がいたのだ
「俺ならここだよ。ブピーナ」
「これならいけるよ。ありがとう」
「いっくよ〜」
そして、菊丸(仁王)と大石がシンクロし、
それを合図に、小春と一氏もシンクロした。
「我らも彼等の援護に回る」
「おう!」

そして、フェニックスの打った炎で、文字の全文が明らかになった。

そこには、
「2つのシンクロ現れし時、フェニックスと戦い、これに勝利せん。さすれば汝らに、大いなる力を授けよう」
と。
頭を狙う菊丸に、フェニックスは口を開け、炎を吐きだそうとするが、そこを向日が阻止するr。

そして、シンクロしたペアのそれぞれの一球が、ラストをしめ、ついにフェニックスは、光り輝き、炎のようになって、灰になって落ちた。
「よっしゃ〜!。えーと・・・鍵、鍵っと・・・有った! アチチチチ!フーフー!」
「ハンカチを使え。たるんどるぞ」
「ご丁寧にどうも」
と、桃城は悪態付きながら、真田からハンカチを受け取り、それで鍵を拾った。
「さて、今度はどんなだ?と、桃城が鍵を入れて回し、扉を開けた。すると、なにか球の様な物が、いっせいに襲いかかって来た。
「な、なんなんスかこれ?」
「分からん。とにかく、走り抜けるぞ」
「わ〜〜〜〜!!!」
と、皆黒い球から逃げようとするが、黒い球は、容赦なく襲ってくる

だが、逃げてばかりでは気が済まない真田は、黒い球に向かって、風林火陰山雷の一つ、動く事、雷帝の如しを使ってみた。
すると、黒い球は粉々に砕け散った。
「やはり、そういう事か。皆聞けい! この球は、我らの必殺技を鍛える物。ならば、我らの実力、球に込めてぶつけてみるのだ!!」
その言葉で全員が止まり、これまでの成果といわんばかりに、必殺技を黒い球に当てていった。

すると、黒い球は粉々に砕け散り、ついに残り一つとなった。
「頼むで金ちゃん!」
「まかしとき、謙也。いっくで〜超ウルトラグレイトデリシャス大車輪山嵐!!」
彼の技が決まり、ついに最後の一つもボロボロになり、壁の一部がガチャガチャと動きだし、扉が現れた。
「おっしゃ〜これで4階やで! 後2階やれば、この塔をクリアできるで!」
「金ちゃん舞い上がりすぎやで」
「さて、次はどんなのが・・・」
「ズシ〜ン、ズシ〜ン」
と地響き立てて現れたそれは、なんとT−REXだった。
「ちょ、ちょっと。これって白亜紀に絶滅したはずの、ティラノサウルスやないの。で、でも大丈夫。じっとしていれば、襲って来ないわ」
小春がそう言うと、皆は動きを止める。だが、今度のティラノサウルスは違った。
ティラノサウルスは、匂いを一通り嗅ぐと、凄まじい咆哮を上げ、思わず皆が耳を塞ぐ。
そして、その動きを待っていたかのように、襲いかかって来た。

皆はそれぞれ逃げ回るが、よく見ると、このティラノサウルスには、あの、円が付いていた。しかも、最大で8という数字がふられている。

つまり、最大で、8個同時に当てなければ、いけないという事だ。
「いけ。越前! お前ならば、奴を倒す事は可能だ」
「ウィース!。じゃ、後の方は任せていい?」
「無論だ。我々は、別の個所を狙う」
「うん!」
皆は頷き、そして、戦いが始まった。

しかも今回のティラノサウルスの円の位置が口の中にあったのだ。
「フッ鬼さんこちら〜っと」
桃城がふざけて呼ぶと、ティラノサウルスは真っ赤な口を開け、桃城を食べようとした。

と、次の瞬間、その口に彼はボールを思いっきり打った。

よけいに怒ったそれは、また口を開けて襲いかかる。

そして、彼は迷わず、その口にボールを打ちこんだ。

それが、フィニッシュだった。口を開けれなくなったそれは、ほかのメンバーまで追い回すが、指定された数のボールを
標的めがけて当てて行く。

そして、ラストは越前の8個だけとなった。足の動きを封じられたそれは、もはや動く事さえできなくなっていた。
「いっくで〜」
と、皆が越前に向かって8個のボールを打ち、彼はそれを、ティラノに当てた。

そして、ティラノの身体は光り、バラバラに砕け散ると、鍵が現れた。
「よっしゃ〜!」
「これで残るは後1階だ」
「いや2階だ」
「え?」
喜んでいた金太郎と桃城に水を差す」
「外側から見上げた時、6階の高さになっていた。つまり、ココは4階の様に見えるが、実はもう2階、有るという事だ」
「しかも、それによって、相手も手強くなっている」
乾の言葉に、みなは黙る。
「だが恐れるな。我らは地獄のどん底まで堕ち、今日まで修行を続け、そして選ばれた。そして、今まさに、
その威力を試されているのだ
そして、この塔を登りきった時、更なる力が与えられる。良いか!1人残らず、この塔を登りきるのだ!」
その言葉に笑顔が浮かび、皆は頷いた。

そうだ。自分達は、今まで敗者の烙印を押されていた。

それが、ここにきて、負け組ではない事を証明する為に、この塔は現れたのを知った。

もう、恐れる物は何もない。ただ、前に進むだけだ。

それに、もうカウントは3時間をきっている。

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