孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】司法長官によれば、マラー特別検察官はトランプ陣営とロシアの共謀を認定せず。トランプ陣営歓迎、今後民主党側のねつ造として２０２０年大統領選挙戦に利用。

２０１６年の大統領選挙を見るにヒラリー疑惑が出たが決定打はない状況。ロシア側の貢献は極めて小。
2019-03-25 10:14

Ａ－１：事実関係１「トランプ陣営とロシアの共謀、認定せず　特別検察官」（朝日）
２０１６年の米大統領選にロシアがトランプ氏陣営に肩入れした「ロシア疑惑」を巡り、バー司法長官はマラー特別検察官の捜査報告書の「主要な結論」を議会に報告した。マラー氏は、ロシアとトランプ氏陣営との共謀について、「見つからなかったと結論付けた」とした。
　トランプ大統領は同日、「完全な潔白だ」と記者団に強調した。
　ロシアは大統領選中、民主党のメールをハッキングしたり、ネット上に偽情報を流したりしてトランプ氏に有利になるような工作をしており、マラー氏はロシアの軍当局者らを起訴してきた。
　だが、報告書では「トランプ氏陣営や関係者がロシア政府と共謀したり、協力したりした証拠は見つからなかった」と記載した。その一方で、「複数のロシア政府関係者からトランプ氏陣営支援の申し入れがあった」とした。
Ａ－２　ウォール・ストリート紙報道「マラー（特別検察官）トランプーロシアの共謀見つけず（Mueller Doesn’t Find Trump-Russia Conspiracy）」
・民主党はマラー報告書の全文公表を求める
・「トランプ陣営はマラー報告書に政治的金脈見つける（Trump Team Sees Political Gold in Mueller Findings）
　２０２０年大統領選挙に向けて、マラー報告書を民主党攻撃の方向性を出すプランを練り始めた。
Ａ－３　ワシントン・ポスト紙報道「司法長官：マラーはトランプ選挙キャンペーンがロシアと共謀したのを見出さず（Attorney general: Mueller does not find that Trump campaign conspired with Russia）
・トランプ支持者たち、免責と歓迎
・民主党、全文公表を求める、
・ワシントンの今後、さらなる捜査、さらなる乖離、そして選挙。
Ａ－４　ニューヨークタイムズ紙
「マラー（特別検察官）はトランプ・ロシアの共謀を見つけていない、バー（司法長官）が述べる」
・ニュース・分析「トランプ大統領への暗雲晴れる（A Cloud Over Trump’s Presidency Is Lifted）」
　トランプにとって、大統領就任以来、最良の日であったかもしれない。場合によて弾劾に結び付く暗雲が晴れた。
Ｂ：評価
　２０１６年の大統領選挙を見てみよう。
　ヒラリー・クリントンには、金融界との関連、クリントン財団の疑惑、国務長官時代のメールの不正使用等様々な疑惑があったが、これを決定的にうらずける情報は表に出てきていなかった。従って、ヒラリーに不利な情報の流布が選挙を決定つけたという状況でない。
さらに疑惑は米国内部からでているもので、情報の発掘、情報の流布の過程でロシア自体の深刻な関与の度合いは低い。
　確かにロシア側はトランプの当選を望んだであろうし、トランプ陣営との接触は行ったが、こと選挙を左右する度合であったかというと、それはなかったと言えよう。