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ほぼ日刊『お兄ちゃん』コミュのラウンド1

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2月○日(火) 冷たい雨と共に


電車内では二匹の猿が駆け回っていた。

「喰らえ!マッドドッグパンチ!」
「ふっ、止まって見えるな」

車内には空席が目立つ、平日の昼過ぎである。
小学校低学年に見えなくもない男の子2人組は、周りの視線等(実際乗客は5〜6人程度で、僕を含め全員が初老だった)気にする様子も無く、むしろ誰かが見ていなければやっている意味が無い、そんな決死の表情で戦っている。戦いごっこをしている。

シルバーシートが丸々空いていたため、その端に腰かけた。
チケット売り場を探すも特に見当たらない。無料で観戦できる試合のようだ。
さて、幼き格闘家双方の様子でも観察してみようと思う。
まずは闘士達の紹介だ。


〜赤コーナー〜
手数足数技の数。
繰り出されるその妙技のどれもが、まるで晴天に煌めく虹の如く、湖面に映える月の如く、春風に舞う桜の如く。
陽気さと儚さと純然さが奏でる即席のコンチェルト。
試合前のインタビューで彼は言いました。
「オレの前に敵はいない。オレの敵は上にいる」
意味など聞くな意味は無い!初の防衛なるか、チャンピオン…A君!!

〜青コーナー〜
孤高の一匹狼にして、寂しがり屋のアイアンマン。
その反射神経と動体視力は人智の及ぶところにあらず。
雑誌のインタビューで答えました。
「蚊に血を与えた事がありません」
天性のラッキーボーイ!挑戦者…B君!!


さて、基本的にはA君が攻撃、B君はそれを躱す。
そんな設定でこの戦は繰り広げられているらしい。
先ほどからA君のパンチは空を切ってばかりいる。
切り過ぎて、そろそろ空間が血を流し始めるかもしれない。
そうなるとその次元の狭間からA級妖怪がわんさか飛び出してくる。
私事だが、僕は樹が割と好きだ(幽遊白書より)

さあ、試合を観戦しよう。
A君は常に劣勢だ。


A君「くそ!なぜだなぜ当たらない!?」
B君「当たらないのではない。当たっていないのだ」


B君は胸を張り、同じ意味の言葉を続けて言った。
どうやらB君は賢いキャラ設定にも関わらず、実際のところは少々頭が弱いらしい。


A君「くらえ!アクセルバイソン!!」
B君「遅い遅い!」

A君「唸れ!フィンガー!!」
B君「おいおい、それで本当に大統領が務まるのか?」


なんてこった。
A君は大統領だったらしい。
大統領が馬鹿と戦っている。
そんな大統領は「指!!」と叫びながら馬鹿に襲いかかっており、そして避けられている。
国民よ、今こそ立ち上がる時かもしれない。


A君「うるさい!ロケットアバンチュール!!」
B君「うっ…なんだと!?私に、血が流れただと」


なんなんだ君は。
人間ではなく、まさかアンドロイド的なサムシングだったのだろうか。
血が流れる事に驚きを隠せないという描写。
僕は今、生命の神秘を目の当たりにした。
そして、血を流させた技の名前「ロケット火遊び」
あるいは「ロケット不倫」でもいい。
とにかく、大気圏突破レベルの一夏であった事は確かだ。


A君「ふふふふ…ふははははは!見たか!」
B君「くっそう!こうなったらあの技を出すしか無いな」

A君「ふっ。そんな暇は与えねえよ!くらえ!ハリケーン!」
B君「貴様がハリケーンなら、こっちはモンスーンだ!」


季節風が吹き始めた。
拳と拳がスローモーションで重なり合う。


A君・B君「ゴゴゴゴゴゴッ」

車掌「次は〜○○〜○○です。御降りの方は、お忘れ物なさいません様、ご注意下さい」

A君「ゴゴゴ…あ!やばい!ボンド忘れた!」

B君「ふははははっ!貴様の手のうちは読めて、えボンド忘れたの?」


駅に到着。ボンドの有無を確認した二人は、そのままの勢いで電車を飛び出していった。
ボンドが必要な時間なんて大人になってから未だ経験していないな。
ボンドは木工用かな?

お年寄りの集団が乗車し、僕は席を後にした。
すれ違い様、後ろからお年寄りにお礼の言葉をかけられた。
僕は軽く会釈をし、車両を移動した。

隣の車両では、A君とB君が第2ラウンドに突入していた。

ボンド、あったんだ…。


もうすぐ、春がやって来る。
そんな気がした。

コメント(22)

>>[1]

そのタイトルについては目を瞑って頂くかあるいは“肉感”の誤字と判断して頂ければと。
無理矢理にでもそうして頂ければと。既に廃刊状態なので、更新されたら明日は晴れる、くらいのラッキーアイテム的扱いを希望します。

“男子学生”ってほど学生じゃなかったかもしれません。
小学5〜6年生、あるいは中学1年。
判断基準は声です。二人の声色が余りにも思春期を物語っており、青はソプラノボイス、赤はバリトンボイス、僕はありきたりボイスでした。
>>[003]

お疲れ様です。
晴れましたね。如何せん僕に出来ることと言えばひたすらテルテルを坊主にすることくらいなものですが、結果的に今日の天気は僕のおかげということで、全ての民は僕に足を向けて寝ないようにしてくださごめんなさい。
>>[004]
ふはは、更新しなかったばかりに昨日まで天気が無愛想極まりなかった件についてはこの場を借りて謝るぜ。
ごめんなさい。

むくろが女性だと発覚した際は三つ指ついて富樫先生に挨拶に出向きむくろとの出産を前提としたお付き合いを申し込んだものですが、未だに漢字はわからないです。エイキチは元気でしょうか?
>>[007]

春一番の話はまた次回書こうと思いま候。服管理人殿、ぼくの新しいスーツを新調し、副管理人殿。失礼。もっと絡んだことの無い方ともコメント欄でイチャコラしたいと考えている僕です。なんとかしろ下さい。

で、上記コメントを返したと思い込んでいたのだけれど勘違いでしょうか?今日は仕事が隙間だらけだったのでコメントを返しまくっていたその中に混じった可能性ありです。

御手洗みたいなパーマ、なう。
>>[008]

雷禅さんは確かにかっこよろしいです。あんな父親がいたら直ちに拳銃の携帯許可を国に打診すると思いますがそれすらなんの役にも立たないんだと思うと父って偉大だと思います。
今晩は人を、食います。

余談ですが、『雷禅』と打つために一旦『雷座禅』と打ち込んでいます。という報告でした。
>>[9]

「なまじハンパに強いと無惨だな、無意識でも防ごうとする、お前達・・・気の毒だが楽に死ねないよ」とか、ね。痺れます。

樹/仙水の会話が大好きでして。

仙水「死ぬ前に言い残す事はあるか?」
樹「できればもう一日生きたい」
仙水「なぜだ?」
樹「明日『ヒットスタジオ』に戸川純が出る」

仙水「俺も毎週見てる」

ね。ね。
>>[10]

凄く、わかります。
コメント返しの最中ながら、ちょっと幽遊白書を読書しなければいけなくなってしまい、結果的に聖光気を纏ってしまったので大変恐縮ですが、目に留まった台詞を書いていきます。

「ここに人間はいなかった 一人もな」

すばらしい。
>>[11]

ありがとうございます。「ミク」とも読めますね。副管理人の新作日記ですが、まあそれはさておき、黄泉ですか。良い。幽遊白書には、誰推しと言われようとも否定できない凄さがあります。
コメントの切れが悪いのは、きっと読みながらだと思います。
>>[13]

ピース又吉(弟)が不憫でなりません笑
幽☆遊☆白書を読んでないのですがとても面白かったです
>>[19]

☆が入る事は認識済というこの巧みさ。感服致します。
確かに、このコメント欄を見ていると、どうにも日記内容がそれに沿っていると思いがちですが、実際は(幽遊白書より)の部分しか重なっていないので、大丈夫です。
よく人から『あのアニメの部分をもっと深く食い込ませていけば良いじゃないか』なんてとんだ見当はずれな指摘を頂いたりするんですが、アニメの部分はあくまでちょっとだけ脱線した部分なので、そこじゃないんだよバカー!って思ったりしてます。ちなみに誰に言われたのかは内緒です。お母さん、という事にしておいてください。
先代の冥界探偵の旦那さんも嫌いじゃないです
そして鴉の使ってるシャンプーが気になるお年頃でもあります

嗚呼、英語の意味を全く理解しないで雰囲気だけで技名に使えていたあの頃に戻りたい
イイネ!!!!!

昔弟の友達が3人ほど家に遊びに来て
「お前何座?俺かに座」
「俺ギョーザ!」
「俺ブルドーザー!」
「俺うめぼし!」
そんなやり取りがありました。

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