意味がわかると怖い話。コミュのとある管理人の憂鬱（自作）

どうもです。
今回は、日頃お世話になっております、このコミュニティを題材にした作品を作りました。
一部、勝手に常連？メンバー様を登場させて頂きました。
主人公は…………


★★★★★★★★★★★★★★★


ここは神奈川にあるライヴハウス。

１人の男がマイクを握っている。



俺『今日は俺たちUn〜Criminelの歌を聴いてくれてありがとう。最後に、ライヴハウスへ来てくれた皆へ贈ります、聴いて下さい。
【雪月花】。』


『キャーッ！』
『キャーーッ！！』




ライヴが終わった控室で、メンバー達が言ってきた。

さわやん『何でホワイトスパイダー来ねーんだよ。あいつのせいで、ベースが抜けちまったじゃねぇか。』

さとっち『だよなぁ。あいつが一番今日のライヴ楽しみにしてたのによ。』


俺『ああ、スパイダーの奴、バンド抜けるって。思い描いてたバンドと違うから、だってさ。』


さわやん『はっ！？何だよそれ！俺たち、これからって時にアイツ何言ってんだよっ！』


さとっち『俺、ホワイトに電話する。』


俺『電話はしないでくれ、って言ってたぜ。』


さわやん『くそっ、何て自己中野郎だ！』

さとっち『最後まで謎な奴だったよな、ホワイト。』

さわやん『今頃、どっかの雀荘で麻雀やってんだろーよ。』


さとっち『ありえる。』



メンバー達とそんな会話をした後、俺は翌日の仕事に備えて自宅へ帰ることにした。


俺にはバンドのボーカルの他に、もう一つ、顔がある。
それは…



【管理人への要望】


俺『今日はどんな要望が書き込まれてるかなぁ〜っと。』


そう。
俺はSNSのコミュニティの管理人をしている。

これがもう一つの俺の顔。

今日も運営の為、コミュ内の巡回をしている所だ。


俺『えーと、なになに、、。』


要望トピを開き、メンバーの要望に応えるのも管理人の仕事だ。

俺はトピを開き、溜まったコメントを読み始めた。



▼ 2012/08/10 18:11
かてきん＃
○○さん、荒らしの可能性あり。排除願います。

▼ 2012/08/10 18:25
みずき
○○さん、トピに関係無いこと書いてます。削除お願いします。



………。

俺『なるほど。了解。すぐに実行しますよ、と。』


メンバーの要望に応えるのは管理人の仕事だからな。

要望トピを見ていると、一件のコメントに目が止まった。


▼ 2012/08/10 20:10
黒腹の庭のアリス
要望です。
人を殺して下さい。


俺『？な、何だよこれ。取り敢えずコメ返しとくか。』


『人を殺す、という要望には応えられませんね。そもそも、非現実的です。』


俺『これでよし、と。…ん、早いな、もうコメント返ってきた。』


▼ 2012/08/10 20:25
黒腹の庭のアリス
要望に応えるのも管理人の仕事なんですよね。



俺『なんだ、こいつ…。』


『えと、コミュニティ内のことでしたら要望に応えますが、あなたの要望はコミュニティと関連性がありませんよね。人を殺してはいけませんよ(笑)』


俺『これでよ、…また返事が早い…。』


▼ 2012/08/10 20:30
黒腹の庭のアリス
そうですか。
自分はいいけど、私たち他人の要望などには応えないということですね。



俺『…こいつ、何言ってるんだ……。』



『あなたの発言には理解しかねます。このままやり取りを続けるようであれば、荒らしとみなし、あなたを強制退会させることも出来るんですよ。』


俺『これくらい書けばおとなしくな………らないか。』



▼ 2012/08/10 20:42
黒腹の庭のアリス
私の方があなたの発言に対して理解しかねます。
分かりました。コメントはこのへんにしておきます。
最後に一つだけ。

あの時あそこにいたのは、あなた達２人だけではない。
ふふふふふ。



俺『………、な、何言ってんだよ、こいつ。い、意味分かんねぇ…。』


俺は、【要望トピ】を閉じ、最近投稿した自分の作品に対しての、メンバーからのコメントを見ることにした。


俺『何かコメントあるかなぁ、と。』



▼ 2012/08/10 17:09
かてきん＃
秀逸っす！こんな難しい話、自分にはムリd…！！


▼ 2012/08/10 17:14
這い夜こんとん♪
いやー、恐れ入りました！なかなか難しかったですね。しかし、やっぱり一番は、語り手が仲間のバンドメンバーを自殺に見せかけて森で殺害するシーンですね。あれはリアル過ぎますよ。(笑) また面白い作品、期待しています！


▼ 2012/08/10 20:46
黒腹の庭のアリス
あら、この話、作り話だったんだ。
……でも、すごくリアルですね。
まるで、実際にあなたが体験してきた事みたいに………。
ね、たけさん。

ふふふふふふ




俺は、ケータイを閉じた。




数日後、このコミュニティに管理人は現れなくなり、コミュニティは荒れることとなった。