意味がわかると怖い話。コミュのCrack down (自作)

英語表記のタイトルって、無駄にカッコいいと思ってます(笑)

★★★★★★★★★★★★★★★

最近引っ越してきたこのアパートは、不動産屋から閑静な住宅街だと言われたので、即決で借りた。

確かに昼間は閑静でとてもゆったり出来る部屋だ。

なのに、だ。

毎週決まって同じ曜日の夜１０時になると、暴走族が閑静な住宅街を我が物顔で走りやがる。

俺は、カノジョを男に奪われたことと、こいつら暴走族のせいもあり、怒りとストレスで限界寸前だった。

近隣の住民達が怖さの為何もしないのなら、俺が代わりにアイツらに鉄槌を下してやる。

今日はその実行日。

前日にピアノ線を購入し、道の両側の電信柱にピアノ線を張りつけておいた。

バイクに乗ってると、丁度ピアノ線が首にくるように仕掛けたのだ。

この時間帯は人通りが無いことは調べ済みだ。

後は部屋に戻り、馬鹿共が来るのを待つだけ…。

早く来い。
今日がお前らの命日だ。

ケータイにメールの着信が表示される。

中学の頃、仲の良かった親友からのメールだ。
こいつにはカノジョの件でも色々世話になった。

【ついに念願のバイク買っちゃいましたー！！
明日仕事休みだから今からお前んち行くわ。楽しみにしとけよー。
２人乗りで夜のドライブでも楽しもーぜー。もうすぐ着くよん。でわでわ。
添付ファイル】

親友からのメールだ。
バイクの写メも一緒に添付されている。

俺はケータイを閉じた。

２分後

ステンレスが擦れる音と、壁に何かが衝突するような大きな音が、閑静な住宅街に響き渡った。