世界の料理とトークカフェの会コミュの高野山・熊野古道の旅

８月２０日から２２日まで世界遺産の高野山、熊野へ旅行し
ました。高野山という名だたる聖地に一度は行ってみたいと
思っていましたが、ようやく実現することができました。
高野山にはお寺の数は約１１０あり、内、宿泊者が泊まれる
宿坊は約５０あります。江戸時代以前の天皇、織田信長等
戦国時代の武将、政界や各界著名人の墓や企業の記念碑等が
たくさんあります。文字通り日本一の霊場であり、全国から
集まる僧侶の行場でもあります。２００４年に世界遺産とな
って以来、観光客が飛躍的に増えたようで、特に西洋人の姿
が目につきました。

弘法大師（空海）が入定された奥の院はやはりなんともいえ
ぬ聖なるエネルギーに満ちており、参拝客の多くはその目前
で般若心経を唱えておりました。本当にありがたい場所だと
思います。自然と感謝の想いが源いてきます。昨今では食事
の時でさえ手を合わせる人が少なくなったので、世の子を育
てる親はこういう場所で子に感謝の心を教えるべきでしょう。
弘法大師の御影という金箔に包まれたその尊いお姿のお守り
が気に入りました。厄払いの効果があるとのことでしたので
家に飾るために納めさせていただきました。奥の院は撮影禁
止であるため、その入口手前にある弘法大使の立像の写真を
撮りました。当地は標高９００メートルにあるため、下界
よりは５度から８度気温が低いとのこと。この日の大阪地方
は３５度を超える猛暑でしたが、比較的凌ぎやすく過ごすこ
とができました。
宿坊は高野山大学に隣接する天徳院。その庭園は文化財に
指定されていることもあって、綺麗に整備されており、その
優雅さにいつまでも見とれておりました。特にライトアップ
は美しかったです。
夜と朝の食事は精進料理でした。勿論、肉・魚といった
動物性のものは一切ありません。高野山名物でお土産とし
て絶大な人気のある高野豆腐、ゴマ豆腐は素朴なおしいさで
した。米一粒一粒にも自然の恵みが溢れているとの住職の
お言葉に、ありがたい思いで食事をいただきました。
聞いたところによると、修行僧は全くお酒を口にしないのか
と言うとそうではないとのこと。高野山は冬が厳寒であるため、体を温めるためにお酒を飲むことも許されるそうです。
当地ではお酒のことを「般若淘」というそうです。
翌日は早朝６時３０分からのおつとめをして先祖に対する
供養と感謝の思いを表しました。
宿坊に宿泊するほとんどの人が朝のおつとめに参加しており
ました。高野山が如何に多くの人々にとって心の故郷であり、尊い場所であるかということが強く印象に残りました。

その翌日は熊野方面への行程でした。行程の途中の山間を
流れる熊野川の壮大さにバスの中から見とれておりました。
熊野大社では、旧社に至る熊野古道の最終地点である大斎原
の入口の鳥居、参詣道が印象的だったので、思わずシャッタ
ーをきりました。
熊野古道は京都や大阪、和歌山、高野、吉野、伊勢から、
紀伊半島に南部にあたる熊野の地を結ぶ、古い参詣道の総称
でその距離は数百キロ以上に及びます。熊野本宮大社の
「熊野三山」に詣でる信仰の道として、また「山岳信仰」の
霊場として、人々を導いてきた大変尊いルートです。
手付かずのまま残された道筋の景観の美しさが世界遺産認定
の原動力となりました。

日本三大名曝の那智の滝は、約百メートルの高さから一直線
に水が降り注ぎ、迫力満点でした。
那智の滝と三重の塔のコントラストが非常に美しく、今回
撮った写真では最も満足できるものとなりました。
古くからの寺社の多い京都、奈良が世界遺産としては日本で
は最も有名ですが、高野山、熊野は関東からはなかなか行き
にくい場所だけに今回の旅は本当に貴重な機会でした。
他に日本における世界遺産といえば、知床、白神山地、日光
の寺社、白川郷、広島の原爆ドーム、宮島、屋久島、琉球王
国のグスク及び関連遺産があります。
素晴らしい世界遺産の旅を今度は皆さんとご一緒する機会が
あることを祈ってペンをおかせていただきます。
皆様も心に残る素敵な旅をされますように