携帯ストーリ『LIGHT　BOOK』コミュの私の彼氏は、シンデレラ　第2話

「私の彼氏は、シンデレラ」　VOL　?

前回までの復習

　神奈川県立江ノ島高校演劇部部長の小田切亮は、１月末に行われる関東大会に向けて部員たちと一緒に猛特訓をしていた。初の大会出場では有るが個性豊かな部員に恵まれたおかげもあって出場する事が出来た。だが思いを寄せる１年部員、水島楓が学校一の悪女

池上麗子に嫌がらせを受ける毎日を過ごしていた。そんなある日亮と楓は、休日に鎌倉へ遊びに行った。だがその事を知った麗子は、楓に対して嫌がらせをエスカレート。そして大会まで２週間をきったある日の朝、登校中に亮が事故死してしまった・・・・

そんなとき謎のパッパラパーじいさんが登場。一体どうなる事やら・・・・

本編
亮『オイオイまじかよ～～前回と同じ質問だがじいさん一体何者だ？』　
　　　　

【ズンジャカ、ズンジャカ】

　BGMが流れる
謎の老人『オーイェーイ、良くぞ聞いてくれました♪ワシは、あの世の神様じゃ～～死んだお前を迎えに来たんじゃヨー♪残念ながら・・・ご・臨・終～～～チーン

』

　１人でノリノリに説明する神様・・・・とりあえずこんな感じでは、説明に時間がかかるので私からさせていただこう。

　この方は、あの世の神様であり死んだ人間を天国まで連れて行く役目を負っている。
そのため死んだ亮をきちんとあの世まで先導するために迎えに来たと言うことだ。
しかし、なぜパッパララッパー？なのかは、未だに科学上説明がつかないのであった。
でも、こんなふざけたじいさんだったら信じられないのも無理だし怒りさえ覚えるが・・・

亮『オイ、ジジイふざけんな。俺は、２週間後に行われる大会に出場しねえといけねえんだぞ。てめえの戯言には、付き合ってられねえんだ』

　　【キーンコーンカーンコーン】

亮「やべえ、とにかく俺は学校に行くからな。楓行くぞ」

楓『・・・・・・』　

亮『おい、楓遅刻するぞ』悲しむ楓の肩を叩こうとしたが体がすり抜けてしまった。

亮『あれれ？』
　
神『ヨーヨー分かったかヨー。だから言ったんじゃヨー
それじゃ、１名様ゴアンナーイ～』

亮『離せジジイ、俺にはやる事があるんだ。かえで～～』

　こうして亮は、強引に連れて行かれてしまった。一方亮が事故死した事は、瞬く間に広まり生徒達は、悲しみに包まれた。そして数日後、亮の葬儀がしめやかに営まれた。
その日は朝から雨。まるで雲の上で亮が悲しんでいるかの様であった。

亮『ちくしょう～～なんでこんな目に遭わなきゃいけねえんだ』

　やはり亮が悲しんでいた・・・・・・

神『ファイヤ～しっかり焼くんじゃぞ。レア、ミディアム、ウェルダン♪』

亮『やいジジイ、ブッ飛ばしてやる』

【ボカ　スカ　ジャン】

　
　　
　全く怒るのも無理はない。こんなふざけた態度をとられれば誰も怒るのは当然だろう。
そんな騒動も落ち着きを取り戻し部員たちは、悲しみを乗り越え１週間後に行われる大会に向けて特訓を再開した。しかし大会３日前にまさかのアクシデントが起きてしまったのである。それは、ヒロイン役の女子部員がインフルエンザに罹ってしまったのである。

　不幸と言うものは、どうしてこうも立て続けに起きてしまうのだろうか。
しかし、ココに来てのキャスト変更、代役は現実的に厳しかった。
部員たちは、棄権という悲しい選択を余儀なくされた。
そんな様子を見ていた亮がついに動き出した。

亮『ちきしょう。どうすればいいんだ。』

神『無理じゃヨーお前さんは死んでいるんじゃヨー』

亮『ジジイ、そんなのは分かっている。何とかしろ』

　　胸ぐらをつかむ。

神『まあ、お前さんじゃ無理だがワシの魔法でお前さんの魂を誰かに乗り移らせ。お前さんが舞台に立てば良いんじゃ』

　神様が真面目に会話をしている。なんと珍しい事。
だが、亮には信用が出来なかった。それもそのはず今までの行動を見たら信じろと言うのが無理な話だ

亮『ジジイ、いい加減な事言うな』

神『ゲホ、ゲホ、全く乱暴な奴じゃヨー。まあ見ているんじゃヨー
ほれ、校庭に雨を降らせてやろう』

　黙りこみ何やらぶつぶつと呟きだした・・・・すると次の瞬間

神『ピューーーーーーーーーーーー』

・・・・・・・何も起きなかった。そんな奇怪な行動を見て怒りがこみ上げてきた

するとその時、空から大量の飴が降ってきた。突然の出来事に戸惑う生徒たち

神『どうじゃ成功じゃヨー』

亮『ジジイ～～』

神『なめたらアカンヨ～。とりあえず５０％くらいの確立で成功するんじゃヨー』

　
　おい、後の半分は一体何なんだ？それに某CMのパクリか

亮『････分かった、やってくれ』

神『ただじゃの～。条件飲んでくれなきゃやーヨー』

亮『条件って何だよ』

神『そうじゃなおとなしく成仏してくれんかのう。最近、成仏人数の成績がやばくて今月のノルマが厳しいんじゃヨー』

神様ともあろうものが交換条件とは、あの世業界も落ちたものだ。しかし亮は・・・

亮『分かった。やってくれ、大会さえ終われば悔いは無いからよ』

神『ヨーよく決めてくれたの～。ヨーヨーそれじゃ一応、説明』

　この方が、説明するとラップ風なので遅く分かりにくいので私から説明させて頂きます

?まずは、相手の身体に乗り移るには、相手の許可つまり信頼できる相手でないといけない、つまり無許可では不法侵入と同じく入る事が出来なくなってしまう

?次に魔法の効果は、最長48時間でありこれを過ぎると自動的に解除されてしまう

また成功率が低いので場合によっては、副作用など多大なリスクを伴う場合がある

?周りに招待がばれないようにする事

　以上の内容に同意していただいた場合は、神様は一切の責任を負いかねます

神『ヨーヨー分かったかヨー』

亮『ああ、バッチリだ。成功させろよな』

神『よし、まずは、相手が寝ているときに夢の中で語るのじゃヨー。
さあ、一体誰がいいんじゃヨー』

亮『麗子は、問題外・・・先生だと無理だ。となると楓、水島楓だ。
あいつは、俺の事したっていたもんな』

神『OK～それでは、その女子は～う～～～と、こやつじゃヨー』

　なにやらぶつぶつとつぶやきだした。どうやらテレパシーを送っているようだ。

神『よし、亮ヨー語りかけるのじゃヨー』

　　　　（楓の夢の中へ）

亮『楓・・・楓、聞こえるか？』

楓『小田切先輩。ホントに先輩ですか？』

亮『訳あって、あの世からテレパシーで語りかけてるんだ。それより
大変な事になったな。そこで相談があるんだ』

　亮は、これまでの経緯を全て話した。すると楓は、快く快諾した。

楓『宜しくお願いします。また少しの間一緒になれましたね』

亮『わりいな、何とか頑張ってみるぜ、おいジジイ頼むぜ』

神『ヒューヒューじゃヨー、話は決まったみたいじゃのう。では始めるとするかのお』

　ラップ音が聴こえだし挙動不審な踊りが始まると何やらぶつぶつつぶやきだした。周りから見ていればおかしなじいさんとしか思えん・・・・
　【ズンジャ、ズンジャ】

神『ピューーーーーーーーーーーーーー』

・・・・・・何も起こらなかった・・・・・・・・

亮『ジジイ、まさか失敗したんじゃねえだろうな？』
　怒りがこみあげてくる。が次の瞬間、激しい突風が起こり瞬く間に飛ばされてしまった

神『ヨー成功じゃ～、しっかり頑張ってくるんじゃぞ。やれやれ
一時は、失敗したかと思ったY。さて様子を見させて貰うかの～』

　小鳥のさえずりが聞こえる清々しい冬晴れの朝。目覚ましの音が鳴り響いた

　　　【ジリリリリリリリン】

楓『う～ん、あ～うるせーー―』
　目覚ましを床に叩きつけアラームが止めた。なんだか今までの楓の行動とは想像できないがもしや？

楓『もう朝かよ、ん？何だここは？』

　【ムギュ】亮は、ゆっくりと胸に手を当てた

楓『おーーーーマジかよ。成功したんだ。よっしゃー』
　
　なんと成功したのだった。容姿は、あのおっとり性格の水島楓だがこのままでは前回までの癒し系キャラのイメージが崩れてしまう。朝から狂喜乱舞する楓に対して両親は、ついに悪魔の呪いをかけられたと誤解する。さて一体どうなる事やら、次週、ついに関東大会本番、楓の姿で大会に挑む亮の運命そして意外な結末が・・・・・