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こみや'S創作長編物語集コミュの3,飯田の本性に堕ちた俺2

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万里とどちらからともなく付き合い出して

間もなく3ヶ月が経とうとしていた。

完全に主導権を握られてしまったが

悪くはなかった。

ぶっちゃけ今までの女とは付き合ったらもういいだろ的にそういう事もやっていた。

しかし今回はなんだろう。

八宝菜のウズラを最後まで楽しみに残すこどもの心境とそれは近かった。


もう少しとっておきたい。

未だにキス止まりだった…



「なぁ万里」

「万里さんと呼べよ?」

「家、来る?」

万里はギョッとして俺を見た。

「面白いゲームあるんだ!」

下心など丸でなかった。


日曜日。

万里は家にやって来た。

玄関を開けて…

一瞬人違いかと思った。

眼鏡を外し

髪を上げて

恥ずかしそうに短いスカートをはいたそれは間違いなく万里だった…

へへっと万里は柄にもなく照れる。

「お前…家だぞ?どこにもいかねぇぞ?バカじゃねーの」

凄く可愛いかったんだけど…

素直に可愛いと言えなかった…

万里が寂しそうな顔をした事になど気付きもせず俺は

万里を部屋に上げた。

「アイスコーヒーでいい?」

万里は頷く。

俺はトントンと階段を降りてフンフンと飲み物を用意していた…

「おまたせ…」

ガチャンと扉を開けた瞬間。

目の前の光景にアイスコーヒーは見事に床にぶちまけられた…


万里は…

ベッドの上に下着姿で立ち

両手を膝に置き叫んだ。

「もう3ヶ月だぜ?許す!さぁかかってこい!!お手並み拝見してやるよ!」

こ…こいつ…

ブハァッと俺は吹き出して腹を抱えて笑った…

「お前…お前…そんなムードの欠片もねぇ…相撲じゃあるめぇし…は…腹痛い…ブッ」

俺はのたうち回り笑い転げた。

気付けば万里が服を着て扉から出ようとしている。

「お、おいどこ行くんだよ…」

肩を掴み振り返った万里は…

下唇を噛み目に涙を溜めていた…

え……


「帰る!!さようなら!」

俺…

やっちゃった…?

だってあれはねぇよ……


翌日。

「おはよう」

万里に声をかけた。



キッと俺を睨み万里は走って行った…

あぁ面倒な事になったなぁ…

次の日も

その次の日も

万里にシカトを容赦なくくらい続けた…

こんなアホな終わりかたしてたまるかよ…

万里の友達に全てを話し相談した。

「俺が悪かったのかなぁ…」

その子は顔を青くした…

「私が…余計な事言ったの…」



「宮崎君はモテるよ、3ヶ月も経って体を許さなきゃ振られちゃうよ、自分から努力するのも大事だよ本当に宮崎君が好きならって…だから万里そんなバカな事…」


万里……

だからあんな格好で現れて…

だからあんな真似したのかお前…

バカは俺だ。


謝ろう…謝ろう!


万里の登校を待った。

ガラリ。

え。

そこには…

眼鏡を外し

スカートを上げて

髪を明るくした

万里が居た。

教室がざわめく…

「飯田…だよな?」

「あんな可愛いかったの…?」

ツカツカと俺は万里に近付いた。

「どういうつもりだ?」

「は?」

「コンタクトはめんどくさいんじゃなかったのかよ!髪は自然が一番じゃなかったのかよ!そんなチャラチャラした格好テメェには似合わねぇ…」

バシィ!!と頬を叩かれた。

「ふざけんじゃねぇよ!!テメェが望んだんじゃなかったのかよ!もう知らねぇよ人のありったけの勇気も笑い種にしやがってさぞかしおモテになるんでしょうよさっさと他の女でも見つけやが…」

パァン!と負けず劣らずの勢いで万里を殴った。

「なにすんだよ!!!」

万里を思いきり抱き締める。

クラス中の晒し者だ。

「離せよテメェ!」

「簡単に別れるなんて…言わないでく…」

気付けば…

俺は泣いていた。

「お前しかいないんだぁ…好きなんだぁ…だから…大切にしたかった…そんな簡単に別れるとか…言わないでくれよ…」

静まり返る教室に俺のすすり泣く声だけが響いた…

かっこわりぃ…俺…

「哲哉。」

え?

初めて…

万里に名前を呼び捨てられた。

「ごめん…悪かったよ。私も辛かったんだよ…。あんたが好きだから!本気で好きだから!!!」

ワァァと教室が盛り上がる。

ハッと俺達は我に返り体を離した。

「キース!キース!!」

教室中からのキスコール。

どうしよ…

瞬間。

万里に頭を掴まれキスされた。


「へへ。されるのも悪かねぇだろ?」

万里は勝ち誇ったように笑った。

教室に拍手がおきた…

ああ…無理だ…


やっぱ俺…

こいつにはかなわねぇや。





「お父さん!お母さん!」

「あぁ!?なんだ隆治。」

「へっへー。見〜つけちゃったこんな写真!」

「あ゛」

それはあの時のキス写真。

クラスの女子がご丁寧にデジカメで撮りやがったものを一応大切にしまっておいたものだった。

「仲良かったんだねぇ〜こんな学校でさ!」

にやける隆治に俺と万里は走って写真を奪った…

ら。

ビリィ!!

「あ…あー!!!!!」

写真は…

見事に真っ二つ。

「テメェ…よりによって…よりによって…」

せっかくの思い出…あぁ…

すると

万里は俺の胸ぐらを掴み引き寄せキスをした。

こどもの前でキスなんて今までしたことなどなかった…

「過去が破れてもな!何回でもしてやるよ!文句ねぇだろ!?」

万里は不敵に笑う。

「…はい!」

笑い合って思わず抱き合った。

隆治は嬉しそうにそんな俺達を眺めつつ破れた写真をセロテープで治していた。


万里!お前を世界で一番愛してる

コメント(8)

盲腸で点滴している三男の前で読んでたけどニヤニヤしながら涙を流して読んでる(ノ△T)
mvx好き♯48さんへ
あらふらふら息子さんご入院ですかexclamationでも盲腸は早くなっておいた方が安心ですね←ほんまか?あせあせ私は未だなったことないんでいつ腹が痛むかドキドキあせあせいつか絶対なる訳でもないのかあせあせお大事にわーい(嬉しい顔)揺れるハート揺れるハート
あんぬさんへ
ちょっとおバカさんですがね(笑)確かに可愛いかもわーい(嬉しい顔)あせあせ(飛び散る汗)思い詰めたんでしょうねぇわーい(嬉しい顔)あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)
スズカさんへ
あ、本当ですか?わーい(嬉しい顔)ぴかぴか(新しい)哲哉も可愛いかったですか?良かったですわーい(嬉しい顔)ハート2は不完全燃焼感があったのですがこれはこれで良かったかな?ありがとうございましたほっとした顔ぴかぴか(新しい)

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