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酪農家を目指す!!コミュの飼料

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粗飼料分析用語
●水分(Moisture)
飼料中の「水」の含量で飼料の品質や乾物摂取量に影響します。サイレージの場合、品質が安定しているのは60〜70%といわれ、80%を超えると酪酸発酵が起きやすく、養分損失や嗜好性の低下につながる恐れがあります。

●乾物(Dry Matter)(DM)
飼料成分の水分以外の成分の総和。したがってこの中にすべての養分が含まれます。飼料計算で特に重要な乾物摂取量(DMI)の基礎となります。

●粗蛋白質(Crude Protein)(CP)
飼料中の窒素含量に 6.25倍したものです(蛋白質の窒素含量が、平均16%含まれているので100/16 = 6.25となる)。

●DIP(分解性蛋白質)Degraded Intake Protein
ルーメン内で分解され最終的には、アンモニアやアミノ酸まで分解されます ( DIP + UIP = CP)。微生物に利用されて、微生物蛋白質が増えます。

●UIP(非分解性蛋白質)Undegraded Intake Protein
ルーメン内では分解されないで、小腸内で吸収されます。微生物蛋白質が不足する時に利用されます。

●SIP(溶解性蛋白質)Soluble Intake Protein
DIPの一部で,ルーメン内で急速にアンモニアまで分解されます。SIP割合が高くなると、ルーメンから吸収され肝臓で尿素になり尿として排出されます。

●結合蛋白質(Bound Protein)
繊維と結合しており、消化管では分解、吸収されないで糞として排出される蛋白質です。

●TDN(可消化養分総量)Total Digestible Nutrients
飼料のエネルギー含量を示します。本来は下記のように算出します。TDN=(粗蛋白質×消化率+粗脂肪×消化率×2.25+粗繊維×消化率+可溶無窒素物(NFE)×消化率)×0.01。最近ではTDN推定式で算出するようになっています。

●ADF(Acid Detergent Fiber)
酸性の界面活性剤で処理して求められる繊維です。セルロースおよびリグニンからなり、飼料の消化性に大きく関係してきます。
●OCW(総繊維)Organic Cell Wall
NDFと同様に総繊維を分析する方法です。細胞壁構成物質を酵素で処理して求められる総繊維です。セルロース、ヘミセルロース、リグニンからなり、飼料の乾物摂取量(DMI)に大きく関係してきます。

●OCC(細胞内容物)Organic Cell Contents
細胞内容物質。 糖、澱粉、有機酸、蛋白質、脂肪など。

●Oa(高消化性繊維)Organic a fraction in OCW
OCW中で、非常に消化率の高い区分。酵素(セルラーゼ)に可溶。

●Ob(低消化性繊維)Organic b fraction in OCW
OCW中で、消化率の低い区分。酵素(セルラーゼ)に不溶。

●粗脂肪Crude Fat (Ether Extract)
エーテルにより抽出される中性脂肪の他に、リン脂質、レシチン、遊離脂肪色素、炭化水素なども含んでいます。栄養成分の中でエネルギーが高い。
●NFC(Non Fibers Carbohydrate)
植物の細胞内容物 (OCC)に含まれる炭水化物が主体であり、糖,澱粉,ペクチンが含まれる。NFCは全炭水化物からNDFを除いたものをさす。同様なものに、NSC(非構造性炭水化物)、NCWFE(昜利用性炭水化物 )がある。

●ミネラル
Ca. P. Mg.K,Na. Cl. Mn. Fe. Cu. Se. Mo. S. I. Zn. Co(計15種類)があり,これらが必須ミネラル。これらのバランスがくずれる、グラステタニー(低マグネシウム血症)など疾病の原因となる恐れがあります。

●硝酸態窒素NO3-N
少ない方が良い。牛の危険限界は乾物中0.2%が目安。多いと第1胃でNO2-Nとなり、血中のヘモグロビンと結合してメトメモグロビンとなり、酸素欠乏となり急性中毒死することがあります。

●pH(水素イオン濃度)
サイレージの品質評価の基準となります。一般的に乳酸発酵が進むとpHは低くなり、逆に酪酸発酵が進むとpHは 高くなります。また低水分ほどpHが高くなる傾向にあります。

●VFA(揮発性脂肪酸)Volatile Fatty Acid
サイレージ発酵の品質評価の基準となります。有機酸の主なものに、乳酸. 酢酸. プロピオン酸. 酪酸. カプロン酸があります。品質評価には、フリーク法やV−スコアがあり一般的に乳酸が多く酪酸等が少ないものが、良質なサイレージとなっています。

●VBN(揮発性塩基態窒素)Volatile Basic Nitrogen
サイレージでは一般に、VBNのほとんどがアンモニア態窒素です。
VBN/Total-NがpH .有機酸同様に、品質評価の基準となる。

●NDF(Neutral Deterdent Fiber)
中性デタージェント繊維の略で、主に餌の 性質や栄養価を調べるときに用いられる。
植物の細胞を細胞壁物質と細胞内容物質とに分けたとき、前者には細胞壁を構成するヘミセルロース、セルロース、リグニン、粗灰分(飼料を焼いたときに残る成分)が含まれています。NDFとはこれらから粗灰分を除いたものをいいます。

●ADF(酸性デタージェント繊維)Acid Detergent Fiber
飼料そのほかの植物性材料の中に含まれる繊維質化合物を、デタージェント(ある種の逆性石けんの硫酸溶液)で処理し、処理液を濾別したものから有灰分を取り除いたもの。主体となるのが、セルロースとリニング。 細胞壁物質から粗灰分を除いたもので、セルロースとリグニンを含み、ヘミセルロースを含まないものをいいます。

●Ca(カルシウム)、P(リン)、Mg(マグネシウム)、K(カリウム)
Ca、P、Mgそのほとんどが骨と歯に存在し、強度の維持に寄与しているが、その他にも様々な生理機能を担っています。Caでは血液凝固、筋収縮、神経パルスの伝達、ホルモン分泌、酵素の活性化などに関与することが知られています。PはDNA、RNAの成分として細胞増殖に必須であり、さらに酸塩基平衡の維持や浸透圧の調整においても重要な役割を担っています。
Mgは酵素の活性化因子として様々な代謝反応に関係し、神経シグナル伝達にも寄与しています。Mg欠乏症としてグラステタニー(低Mg血症)が知られています。Kは主に細胞内液に多く存在し、酸塩基平衡、浸透圧の調整、水分調節、神経の情報伝達などにおいて重要な役割を担っています。Kは粗飼料中に充分に存在し、むしろ過剰摂取が問題となっています。K過剰摂取により、グラステタニーや心不全の発生頻度が増加します。K欠乏症として、食欲減退、筋肉の脆弱化などです。テタニー比は2.2以下が目安です。牛の起立不能にも関係しているようです。

コメント(7)

牛などの反芻動物は4つある胃のうち第一胃にはバクテリアが住み着いているらしい。そしてその中のpHは中性がいいらしい。

上手なルーメンマットの作り方は、「NDF要求量の75%は粗飼料で、粗飼料片の長さは1.25cm以上としてこのうち20%は2.5cm以上」がいいんだそうです。

乾物(DM)
乳牛の飼料には、高水分の生草やサイレージから低水分の乾草、植物性油粕、穀類などが使われます。飼料は水分と乾物に必ず分離できます。しかし、肝心の栄養分は全て乾物の中に含まれています。したがって、どれだけ乾物料を食べたかによって、乳牛の健康や産乳活動の良し悪しを左右します。

タンパク質(CP)
タンパク質には第一胃で分解されるものと、分解されないものの二種類あります。
分解されるものを「分解性タンパク質(DIP)」といい、分解されないものを「非分解性タンパク質(UIP)」いわゆるバイパスタンパクのことを指します。
DIPはルーメンバクテリアによって発酵分解し、アンモニアになります。それを栄養源としてバクテリアはさらに増殖し、プロトゾア(原虫類)に食われて菌体タンパクとなって、第四胃で消化され小腸でアミノ酸として吸収されます。
UIPはバクテリアに分解されずに第四胃まで行き菌体タンパクと同様に消化されて、小腸で吸収されます。
CP要求量の60%はDIP(うちSIP30%)、40%はUIPが望ましいらしいです。高泌乳牛には、バイパスタンパクの補給が必要とのこと。
DIP、SIPが推奨値以上だとアンモニア中毒を起こしたり、タンパクが尿素となって体外に出てしまい損失となります。また、粗飼料を購入だけに頼っていると、DIP、SIPが不足すると思われます。そうなると、アシドーシス、乳脂率の低下などを起こします。

炭水化物(NSC---でんぷん、糖類など、NDF---リグニン、セルロース、ヘミセルロース、ペクチンなど)
炭水化物は第一胃で酢酸、プロピオン酸、酪酸、(揮発性脂肪酸=VFA)となりバクテリアの活動を助けながら、胃壁から血中へ吸収され牛に利用されるエネルギーとなります。NSCはエネルギーが高く、ルーメン内で急激に分解します。NDFは逆に低エネルギーでゆっくり分解します。NDF中のリグニンは消化されません、と今までは思われていましたが最近の研究では多少違った結果が出ているようです。
こちらも過剰給与は禁物です。NSCが過剰だと、pHが酸性に傾きバクテリアの活動が弱まり繊維の分解が不十分になり、アシドーシス、乳脂率の低下を招きます。またNDFが過剰だと、分解が遅くなりバクテリアの活動や菌体タンパク質の合成に必要なエネルギーが不足し、体調や乳量、乳質に悪影響を及ぼします。
好適な給与標準は、1(NSC):1(NDF)とし、それぞれ体重の1.1%が最適です。また、乳脂率を引き上げるには、NDFを1.3%まで、乳タンパク率が不十分の場合はNSCを1.3%まで増加させると良いようです。
泌乳初期〜中期のNSCの推奨値は35〜40%→乾物22〜23kg中に7.7〜8.8kg→650〜700kgの牛1.1〜1.3%に該当します。NDFの推奨値も25%以上とされています。

炭水化物は乳牛飼料の成分として、最も大切なものであり、牛自体のエネルギー源として、また、ルーメン(第一胃)内における微生物による蛋白合成への貴重なエネルギー源となる。
炭水化物は大きくは、糖やデンプンを中心とする非構造性炭水化物(NSC、非繊維性炭水化物NFCとも言う)と構造性炭水化物(繊維)に分けることがで
き、両者のバランスをどうとるかで、乳量や乳質、牛のコンディション維持に影響してくる。それでは、両者の特性について触れてみたいと思う。
1)非構造性炭水化物(NSC)
NSCは、細胞内容物に含まれており、ルーメン内で急速に分解され、アンモニアを分解するために必要な微生物のエネルギー源、すなわちエサになる。急速に分解を受ける栄養素だけに、NSCの過不足は牛体や乳量、乳質を左右する。
繊維を含めた炭水化物は、ルーメンで分解を受けると、揮発性脂肪酸(VFA)を生成する。生産されるVFAは、主に酢酸、酪酸、プロピオン酸であり、NSCから
は主として酪酸とプロピオン酸が生成される。これらVFAは酢酸が乳脂肪を、酪酸、プロピオン酸は乳糖や乳蛋白といった乳固形分を生成する。したがって、NSCの役割は、牛体へのエネルギー源に加えて、乳固形分の形成もあるのである。
2)構造性炭水化物(繊維)
繊維はペクチンやセルロース、ヘミセルロース、リグニンを含有している。繊
維の指標はその分析方法によって、NDFやOCWを使うが、ここでは、NDFを使うことにする。繊維中に含まれる物質は、それぞれ異なった性質を持っており、消化率も異なる。ペクチンの消化率が最も高く、ヘミセルロース、セルロース、リグニンの順に低くなっており、リグニンはほとんど消化されない。
NDFは、繊維質飼料に多く含まれ、ルーメン内でルーメンマットを形成しながらゆっくりと分解され、NSCとともに、VFAを生成する。特にNDFはその中で
酢酸生成に大きく関係しており、主に乳脂肪生成に効果を発揮する。
3)NSCとNDFとのバランス
以上のように、一口に炭水化物といっても、それぞれ異なった性質を持っているため、両者とも牛体維持や乳生産には欠かせない栄養素である。したがって、各泌乳ステージに応じてこれら両者のバランスを考えなければならない。基本的には両者を同量とするのが望ましいとされているが、高泌乳時はNSCをやや高めに、低泌乳時ではNDFを高めとするバランスが良いとされている。
両者のバランスが崩れた時に生じる影響は牛にとってはもちろんのこと、酪農経営にとっても大きなマイナスとなる。
したがって、その時々に応じた炭水化物のバランスを考慮し、それぞれ過不足なく、摂取させることが大事である。例えば、泌乳最盛期のような乾物を十分に必要とする時期では、消化率の高い飼料(早刈り牧草やビートパルプなど)を、また泌乳末期から乾乳前期といった、ガサを必要とする時期では消化率の低い飼料(遅刈り牧草やワラ類など)を、というように、品種や生育ステージによって変化する粗飼料の消化率を考慮しながら、牛の状態や産乳量に応じて給与飼料を選びたいものである。
〈用語の解説〉
『NSC−非構造性炭水化物』
細胞内容物に含まれる炭水化物で、主に糖・デンプン・ペクチンが含まれる。ルーメン内で急速に分解を受け、ルーメン微生物のエネルギー源として利用さ
れる。
『VFA−揮発性脂肪酸』
揮発性低級脂肪酸ともいい、ルーメン内微生物によって生成される。主なVFAとして酢酸・酪酸・プロピオン酸がある。
『NDF−中性デタージェント繊維』
乳牛の第一胃発酵を正常に保ち、乳脂肪率を低下させないためには、飼料中に一定量以上の繊維が必要である。その繊維成分として最近用いられるようにな
ってきたのがNDFである。NDFをさらに処理して抽出したものをADF(酸性デタージェント繊維)と言う。
『OCW−総繊維』
NDF同様、繊維を表す成分で、NDFとは分析方法が異なる。OCWの中にも消化率の高い部分Oa(高消化性繊維)、消化率の低い部分Ob(低消化性繊維)がある。
表.NSCとNDFのバランスによる影響
高NSC・低NDF
肥満になりやすい
ルーメンPHの低下
食欲低下
SNF・乳蛋白は高いが、脂肪は低い
乳量多い
低NSC・高NDF
削痩になりがち
乳脂肪は高いが、SNFや乳蛋白は低い
エネルギー不足
コントラクターで調製したサイレージは予乾が上手くいかず、水分が80%前後と高い。給与するサイレージを片手にとり、力強く握ると液がしたたるものがほとんどだ。
そのため、乾物の絶対量を摂取することが難しく、ルーサン乾草などを混合して水分調整をすべきだ。また、タンパク質、特に急速にルーメン内で速やかに溶ける溶解性タンパク質(SIP)の割合が高くなる。SIPは乳牛の成長や産乳にとって極めて重要であるが、不足すると生産が低く、過剰は繁殖や疾病にもつながる。
SIPは分解が早いためルーメン内に炭水化物が存在しないとアンモニアが過剰になる。余ったアンモニアは肝臓で無毒化しなければならず、ルーメン内のphを上昇させCaやMgの吸収を阻害する。したがって、タンパク質飼料を給与する前に、とうもろこしなどエネルギー源を先に与えバランスをとる。
泌乳牛の飼料給与は「栄養価の高いものを確保して、いかに食いこますか」を考えれば良い。しかし、乾乳期、特に分娩間近かのクローズアップ期の飼料の組み立てが極めて難しい。分娩が近ずくと胎児と胎盤が急速に大きくなり、分娩・出産・泌乳のストレスから乾物摂取量が極端に低下する。同時に、疾病を防ぎ、泌乳開始時の急激な乳生産に対応するためにはミネラルバランスが重要になる。
乾乳後半はエネルギーとタンパク質の濃度を上げ、特にバイパス率を高める飼料が求められる。高水分サイレージはSIPが高いのでさけ、ルーサンや二番草を制限する。コーングルテンミール、ビール粕などの低SIP低カルシウム、魚粉などアミノ酸バランスがとれている単味飼料を組み合わせる。
また、乾乳期は乳熱の予防としてCaの給与量を抑制、分娩3週間前程度から日量50g以下にすることが推進されている。リンカルやマメ科の多い高Ca粗飼料を制限し、マグネシウムとのバランスをとる。
しかも、カリ含量の高い粗飼料を避けて、給与する飼料全体で1.2%以下を目標とすべきだ。酪農家の中には乾乳牛用にふん尿を投入しない一部の草地を確保、K含量の低い粗飼料を栽培給与している事例もある。最近はCaが極端に低い乾乳専用の濃厚飼料も、各メーカから発売されているので確認することを勧める。
ただ、入手できる飼料全体のCaやKを下げられない場合は、陰イオン塩を添加することも考えるべきだ。上手にいっている酪農家をみると、乾物摂取量を確保しながら、ストローで尿phを測定するなど慎重に行っている。なお、泌乳牛TMRの残飼は塩、重曹、Kが高い飼料なので、この時期の牛に給与すべきではない。
TMRの給与法
TMRは牛が必要とする栄養素をバランスよく含み、混合することで選択採食を防ぎ最大の乾物摂取量を実現する。しかし、飼料設計は正確であるものの、すべての牛がいつでも自由に飼料へアクセスすることができないケースがある。
理由の一つは密飼いによる飼槽幅が十分に確保していない。道立根釧農試(1999年)の成績から一頭当たりの飼槽幅と採食時間の関係は70cm以上が315分、70cm以下が271分と44分の差が生じている。また、一頭あたり飼槽幅を人工的に減らしていくと、食べた乾物1kgあたり乳量はストレスの影響から減少すると報告している。
牛は精神的にも行動学的にも1m以内に接近すると、威嚇行動を示すと言われており穏やかではない。投資効率を求めるあまり、多くの頭数を飼いたい気持ちは理解できるが、必要以上の牛を入れるべきではない。
二つ目に搾乳から飼料を採食するまでのシステムが問題で、酪農家は搾乳時に飼料を給与することがほとんどだ。フリーストールではパーラへの待機室に追い込んでからふん処理と給餌作業が行われる。
TMR給与後の変化として、時間の経過とともに繊維であるADFは高くなり、TDNに換算すると73,72、64%と低下していた。
また、パーテイクルセパレータという、ふるいを使って繊維の割合を示したが、時間の経過とともに1.9cm以上が高くなっている。つまり、残食が給与時と同じ状況であればよいが、濃厚飼料の選び食いが行われて粗飼料だけがみられる。
健康で強い牛は最初にパーラから出てきて、新鮮なエサを食べることができる。しかし、産褥牛、肢蹄が悪い、疾病牛などの弱い牛は粗飼料割合の高い飼料を食べている実態にあり、パーラまでの待機時間を短縮するべきだ。
また、飼料を混合するTMRだからといって、粗飼料の品質が悪くてよいという考えは間違っている。し好性は悪いが魚粉など牛にとって必要な栄養分を、トレーニングすることを可能にするといういう意味である。TMRだからこそ高品質の粗飼料を提供することが、全体の乾物摂取量を高める。
分離での給与法
酪農家の中には朝牛舎にいくと牛を起こすために、濃厚飼料を給与してから搾乳、サイレージという作業順序を見受ける。しかし、MUNが高く乳生産に結びついていないため、順序を逆にしたら適正な範囲にはいったという事例がある。
 朝一番にイネ科主体の乾草かグラスサイレージ、おおむね食べ終わってからとうもろこしの入った濃厚飼料を給与する。このように、繊維源、エネルギー源、タンパク質源の順序で与えることを理解すべきだ。
分離給与は回数が多いほどルーメン内のphを高め、発酵の日内変動を少なくする。さらに、アンモニア態窒素は低下し、酢酸とプロピオン酸が高まり、ルーメン発酵が安定する。特に、発酵性が高く早いスチームコーンや小麦、大麦などの飼料は少量多回給与が望まれる。
また、繋留方式は育成から初産牛にあがってくると、隣の姉牛にいじめられて水も飲めずエサを食べることもできないことがある。初産牛などの弱い牛はひとつストールをあけて、遠慮なく採食できる環境にすべきだ。
TMRの給与法
TMRは牛が必要とする栄養素をバランスよく含み、混合することで選択採食を防ぎ最大の乾物摂取量を実現する。しかし、飼料設計は正確であるものの、すべての牛がいつでも自由に飼料へアクセスすることができないケースがある。
理由の一つは密飼いによる飼槽幅が十分に確保していない。道立根釧農試(1999年)の成績から一頭当たりの飼槽幅と採食時間の関係は70cm以上が315分、70cm以下が271分と44分の差が生じている。また、一頭あたり飼槽幅を人工的に減らしていくと、食べた乾物1kgあたり乳量はストレスの影響から減少すると報告している。
牛は精神的にも行動学的にも1m以内に接近すると、威嚇行動を示すと言われており穏やかではない。投資効率を求めるあまり、多くの頭数を飼いたい気持ちは理解できるが、必要以上の牛を入れるべきではない。
二つ目に搾乳から飼料を採食するまでのシステムが問題で、酪農家は搾乳時に飼料を給与することがほとんどだ。フリーストールではパーラへの待機室に追い込んでからふん処理と給餌作業が行われる。
TMR給与後の変化として、時間の経過とともに繊維であるADFは高くなり、TDNに換算すると73,72、64%と低下していた。
また、パーテイクルセパレータという、ふるいを使って繊維の割合を示したが、時間の経過とともに1.9cm以上が高くなっている。つまり、残食が給与時と同じ状況であればよいが、濃厚飼料の選び食いが行われて粗飼料だけがみられる。
健康で強い牛は最初にパーラから出てきて、新鮮なエサを食べることができる。しかし、産褥牛、肢蹄が悪い、疾病牛などの弱い牛は粗飼料割合の高い飼料を食べている実態にあり、パーラまでの待機時間を短縮するべきだ。
また、飼料を混合するTMRだからといって、粗飼料の品質が悪くてよいという考えは間違っている。し好性は悪いが魚粉など牛にとって必要な栄養分を、トレーニングすることを可能にするといういう意味である。TMRだからこそ高品質の粗飼料を提供することが、全体の乾物摂取量を高める。
分離での給与法
酪農家の中には朝牛舎にいくと牛を起こすために、濃厚飼料を給与してから搾乳、サイレージという作業順序を見受ける。しかし、MUNが高く乳生産に結びついていないため、順序を逆にしたら適正な範囲にはいったという事例がある。
 朝一番にイネ科主体の乾草かグラスサイレージ、おおむね食べ終わってからとうもろこしの入った濃厚飼料を給与する。このように、繊維源、エネルギー源、タンパク質源の順序で与えることを理解すべきだ。
分離給与は回数が多いほどルーメン内のphを高め、発酵の日内変動を少なくする。さらに、アンモニア態窒素は低下し、酢酸とプロピオン酸が高まり、ルーメン発酵が安定する。特に、発酵性が高く早いスチームコーンや小麦、大麦などの飼料は少量多回給与が望まれる。
また、繋留方式は育成から初産牛にあがってくると、隣の姉牛にいじめられて水も飲めずエサを食べることもできないことがある。初産牛などの弱い牛はひとつストールをあけて、遠慮なく採食できる環境にすべきだ。
●高泌乳生産
(1)飼料の給与法
養分摂取量のピークを最高乳量期に近づける泌乳初期の泌乳量は、その泌乳期の乳量に大きく影響をおよぼすが、現在の高泌乳生産の技術は、主に泌乳初期の乳量を高めることをねらいとしています。アメリカでは、かなり古くからこの飼養方法が検討され、一般にチャレンジ・フィーデング、またはリード・
フィーデングと呼ばれています。分娩前から濃厚飼料を増給して、分娩後の濃厚飼料多給にそなえる給与法をリード・フィーデングといい、分娩後に濃厚飼料を徐々に増給させて産乳量増大をはかる点に力を置く方式をチャレンジ・フィーデングと言っています。リード・フィーデングは分娩前に過肥になり易く、これはケトージス等の分娩後の代謝障害を起こす原因となりうるので、アメリカでは現在は奨励されていないようです。チャレンジ・フィーデングは分娩前よりある程度の飼料をなれさせておかなければなりません。
例えば、分娩前2週間目より濃厚飼料を一日0.5kg給与し、徐々に増給して分娩直前には体重の1〜1.5%に相当する量を給与します。分娩後には乳量が最高となる時期か、または摂取量が最高となる時期まで濃厚飼料を一日に400g〜500gずつ増量していきます。そして乳量が減りはじめたら徐々に給与量を減少します。チャレンジ・フィーデングでは、濃厚飼料の摂取量は分娩後ほぼ1〜1.5ヶ月で最大に達するが、これによって普通は分娩後12〜14週でみられる飼料乾物摂取量のピークを前にずらし、最高乳量の時期を近づけることができます。
一般には乳量に応じた産乳飼料である濃厚飼料を給与するのに対し、この方式では明日の乳量を予測しつつ乳量増加に先行して飼料を給与する点に特徴が見られています。
このようにして飼料の増給をはかると、慣行法に比べてチャレンジ方式は分娩直後から乳量が増え、最高乳量時にはさらに大きな差となり、この関係は乾乳時まで引き続くものとされています。
(2)飼料蛋白質の重要性
産乳に要求される栄養素のなかで、最も重要なものはエネルギーと蛋白質であり、現行の飼料標準では、これらはそれぞれTDN (可消化養分総量) とDCP (可消化粗蛋白質) で表示されています。分娩後の乳量増加に応じて、これらの養分給与量も増加しなければなりませんが、エネルギーについては、この時期の給与不足が起こりがちであり、その対策としてエネルギー価の高い穀実類を配合飼料のほかに給与すること等が勧められています。
一方、蛋白質については一般に要求量はかなり満たされているのが実態で、エネルギーに比べると関心の程度は小さかったといえます。しかし泌乳最盛期あるいは、高泌乳生産牛に対する飼料蛋白質の給与法に新たな考え方が広まっています。
(3)第一胃内微生物による蛋白質の価値の改善
日量30kgも生産している乳牛では、牛乳中の蛋白質量は約1kgという大量なものになるが、その原料は飼料から供給されなければなりません。蛋白質は約20種類のアミノ酸から構成されているが、その構成割合は各蛋白質によって異なっており、必須アミノ酸の含量が多いものほど、一般に蛋白質としての価値は高いのです。
牛の飼料である植物体の蛋白質の必須アミノ酸の割合は比較的少ないが、牛乳中の蛋白質はこの割合が多いため良質なものとなっています。この価値の向上の秘密は良く知られているように、第一胃内での微生物の作用によります。つまり第一胃内では牛が食べた飼料中の蛋白質の多くは、一旦、胃内の細菌と原生動物によって分解され、同時にこれらの微生物の餌となり、徴生物の細胞は徐々に増加します。この細胞は良質な蛋白質からできており、腸管に送られ体内に吸収され牛の栄養源となります。

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