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Yua's factoryコミュのFinal Destiny4-5

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「さあ、我等も戦(いくさ)支度をせねばな」

ティグリスはそう言うと側近を伴い自国へと向かう。

「私も行くわ。魔道国家の力を見せ付けてやるんだから!」

トゥレラも続き、部屋から出ていく。

「魔に…人間の力がどこまで通用するだろうか…。衛兵っ」
「はっ!」

シリウスが声を掛け兵に指示を与えると、兵は走り去る。

「勝つか敗けるか…この一戦で歴史が変わるか……いや、変わるべきは…」

シリウスは小さく呟き、また自らが陣頭指揮を取るため、部屋を後にした。



※※※※※※※※※※※



『シェリル、まだ余に仕える気は無いか』

これで最後だと言わんばかりにドニスは上空から声を掛ける。

「くどい!」
『逆らえば死よりも苦しい現実が待つぞ』
「いいえ、勝つのは私達よ!」
『愚かな……』

ドニスは腕に力を込める。

「ミラ!」
「はっ!魔王様!」

ミラは空高く舞い上がる。

「魔破裂消!」

ミラの手から赤い輪が放たれ、ドニスに当たると、一瞬ドニスの魔力が掻き消される。

『ぬっ?』
「やぁああああっ!」

直ぐ様シェリルはドニスに爪で切りかかる。
が、ドニスは指二本でシェリルの爪を挟み止めた。

『ぬるいわ』

と、そこでふわりと肩に跨がりドニスの首をゴキリとへし折ったのは、蓮花である。

『ぐ、むうっ!?』
「蓮花殿!」
「んふふ〜♪」

蓮花は首を折ると同時に背面飛びで離脱する。
瞬間、すれすれでドニスの拳が空振った。

「雷迅脚!!」

紫の電気を帯びた脚で強烈な蹴りをシェリルは放つ。
それはドニスの腹部へダイレクトに当たり、電撃が身体中を襲う。

『ふん、効かぬ効かぬ』

ゴキッと首を戻すとドニスはシェリルに気を当て吹き飛ばし、右手を振るうと風を巻き起こしミラを吹き飛ばし、灼熱の火焔(かえん)を吐いて蓮花を追い払う。

『小蝿どもが!滅せい!』

ドニスの体に気が集中する。
いよいよ大きな呪文が来る。
そう思った刹那――――

「風刃烈槍!」

先の尖った真空の刃が幾つもの槍となってドニスに突き刺さる。

『ぐお……オオオオオ!』

ドニスの苦痛に悶える悲鳴が轟く。

「すまんシェリル!遅れた!」
「こんな大事な場面でも遅刻するならデート一つも出来ないわね!ニコル!」
「うひー!そいつは勘弁してほしいな!」

ニコルは軽口をたたくと地面に着地し、シェリルを片手で抱き槍をドニスへ向ける。

「北の国、ボルノの勇者でありシェリルの花婿!ニコル見参!」
「誰の婿だって!?」
「君さ!シェリル!あ、これお前の剣な?」

ニコルはシェリルへ剣を手渡す。

「ありがと!って、プロポーズの類いはせめて勝ってから言え!」
「はぁーい!」

ニコルは片手に持った槍を器用に振り回すと竜巻を起こす。

「旋風刃!!」

竜巻はどんどん大きくなりドニスを飲み込む。

『ぐっむうううう!!』

竜巻の中では刃のように鋭くなった風が無数にドニスの硬い肌を傷付ける。

「へん!クソヤロウが!俺の術は簡単に抜け出せねぇよ!」
「ニコル、サスケ達は!?」
「ああ、他のは知らんがサスケなら一緒に来れた。だけどなんかやることあるっつって消えた」
「はぁ!?」
「だぁいじょうぶだって!俺が来たからにはこんな奴ちょちょいの――――」
「馬鹿!」

言ってるニコルを抱き締めてシェリルは押し倒す。

「おお!?こ、ここで!?シェリル意外と大胆――――」

――――と、立っていたら間違いなく当たっていただろう黒い雷が前をかすめて飛んでいった。

「おおおおおっ!?」
「油断する癖は直ってないのね。あんたが来ただけでどうにかなるような相手じゃ無いの!」

言うとシェリルは立ち上がりニコルへ手を差し出す。

「……とは言っても貴方の力も必要だわ。お願い、力を貸して」
「お前にお願いなんかされて俺が断るわけないだろ?」

ぎゅっとシェリルの手を握ると立ち上がり、ニコルはドニスへ体を向ける。
ドニスは既に竜巻を吹き飛ばしていた。

「……強いのね」
「うん、間違いなく…強いよ。前魔王より…」
「前魔王?……ああ」
「そ、今は私が魔王なの」
「なんでもいいよ。シェリルはシェリルさ」
「ありがと」
「なぁ…シェリル」
「ん?」
「これに勝ったら結婚しよう」
「そのセリフ、死亡フラグじゃない?」
「いや、結婚フラグだ!」
「来るよ!」

ドニスは黒炎を吐いた。
シェリルは左へ、ニコルは右へ跳ぶ。

『雑魚が一匹増えたところで』
「烈風斬!」
「烈風槍!」

シェリル、ニコル同時に剣技槍術を繰り出す。

『ぬぅ!』

二人の勇者による強力な術を片手ではね除けるドニス。
二人は高く跳ぶと二撃、三撃と攻撃する。
魔界で一度は共に戦った二人である。抜群のコンビネーションでお互いの攻防を補い合う。
眼を動かすだけで、呼吸の浅さだけで、一つ一つの動きを見て自分が今何をすべきか瞬時に判断し、行動に移す。

『ぐぬっ…!』

流石のドニスも防御に撤するしかなく。

「すっトロいわよ!ニコル!」
「シェリルこそ動きが鈍いぞ!太ったか!?尻が重そうだ!」
「言ってくれるじゃない!あんたはそのお尻に見惚れてたんじゃなくて!?」
「当たりっ!」

無駄口をたたきつつ、連撃の手は休めない。徐々にドニスを追い込んでいく。
――――が、ドニスの口元は怪しく笑みを作っていた。







Final Destiny 4-6 http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=5718354&id=76656900

コメント(2)

ねぇ…。ドニスとかいう奴、強すぎない(ーー;)?
>>[1]

ドニスとかいう奴は過去クソ弱かったんですけどねww

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