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Yua's factoryコミュのFinal Destiny

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雷がほとばしる。
炎が舞い上がる。
爪は剣を弾き返し火花が散る。
連撃に連撃を重ねる一人と一匹。
闘いは実に85時間にものぼった。

「はぁはぁ」
『グルル…』

お互い疲労のピークに達する。
体力も魔力も底を尽き、次の一撃で最期を迎えるであろうことは予測出来ていた。

『勇者よ…』
「はあはあ…何だ」
『貴様の名を聞いておこう』
「魔王に語る名など持ち合わせていない!」
『そうか。ここまで私を追い詰めた人間だ。どちらにしても胸に名を刻んでおきたかったのだがな』
「……」
『おそらくは次の一撃で最期になる。私の名は魔王にあらず。ゾネスという』
「……」
『では…』
「…シェリルだ」
『…シェリルか。良い名だ』
「魔王に褒められたところで嬉しくない」
『はっはっは、違いない』

シェリルは剣を天にかざし、雷を落とす。雷を帯びた剣の切っ先を魔王に向ける。
魔王は両の手に力を込める。突如灼熱の炎が両手に絡む。

『シェリルよ』
「…何だ」
『お前は雌だろ』
「雌って言うな!」
『ああ、女だろ』
「女は捨てた!」
『何故そんな強い』
「皆の思いが私の力になるんだ!」
『皆?お前以外の人間か?』
「そうだ!お前を倒すこと!それが皆の思いであり願いだ!」
『私は元人間だ』
「なに!?」
『正しく言えば元勇者だ』
「馬鹿言うな!」
『信じようと信じまいと事実だから仕方無い』
「先代勇者の墓は私の生まれ故郷にある!」
『死体は無かった筈だ』
「…」
『魔王を倒す…か…。やれ。やってみろ』
「…」
『いざ!』
「くっ、行くぞ!ゾネス!」
『来い!勇者シェリル!』

お互いが床を蹴り、刹那、交差する。

『……見事!』

ゾネスはそう言うと床に崩れ落ちた。

「はぁはぁ!」

シェリルは感じていた。ゾネスが――最後の一撃に手を抜いていた事。

「ゾネスー!」
『…』
「貴様!何故手を抜いた!」
『…勇者シェリル』
「答えろ!」
『勇者は…代々魔王となるんだ』
「何だと!?」
『憎しみ…だよ』
「何の話だ!」
『お前が信じる人間達は、それほど信じるに値する者ではない』
「何を言ってる!」
『魔王を倒すまではな…勇者は勇者なんだ』
「…」
『ただ魔王を倒した後に訪れるものは…』
「…」
『シェリルよ…私のようになるな』
「おいゾネス!」
『勇者は…』

ゾネスはそのまま消し炭と化した。




Final Destiny2 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=65830590&comm_id=5718354

コメント(10)

魔王を倒すまでが勇者・・・
なんとなくわかるような気がします。
人は共通の敵がいると、団結できるから。

てことは、シェリルも次の魔王???
唯一の強者は次の魔王???

続く・・・のよね???

雌って…………処理ショリしてんのかな?

じゃぁ次回は、魔女か??(ワラ)

魔王も疲れちゃったのかな…
手を抜いちゃってるしな…
どんな方向性になるの…
このファンダジィー…

勿体無いから少しずつ読も(ワラ)
次回予告

魔王にになったシェリーを滝川クリステルが

お・も・て・な・し


出川の運命はいかに・・


そしてついにダチョウ倶楽部が動き出す。
登場人物紹介




魔王ゾマホン (ベナン出身)


勇者シェリー(ハーフタレント)


滝川クリステル (クリトリスとか言われがち)


出川(リアクション芸人)


ダチョウ倶楽部(熱々のおでんを涼しい顔で食べる無頼漢)

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