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『日本の川づくり』向上委員会コミュのテレビ放送 11月14日 アフガンにて水路建設を行っている日本人医師、中村哲氏のTV番組が放送されます

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(左)水不足により干上がった大地  (中央)水が戻り回復した農地    (右)開通した水路

※ 上記(左)と(中央)の写真は同じ場所です
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こんにちは。

アフガニスタンにて灌漑用水路建設を行っている日本人医師、中村哲氏のTV番組が明日放送されます。

※ 2009年には農業農村工学会賞 (旧農業土木学会)

○ 番組の説明

現在、アフガニスタンの土地では、一人の日本人の医師が現地の農民約600人と共に、干魃の大地にかつてあった農村を取り戻そうと活動を続けています。

2003年に着工し、2010年に7年越しで25.5kmの用水路が開通し、飲料水はもちろん、3000ヘクタールの荒野を農地へと変え、現在は広大な砂漠地帯へ水を取り込み、今年は水稲栽培も行われ、ゆっくりとですが、着実に回復していっています。

その活動の様子が、明日、NHKの教育テレビで放映されますので、お時間のある方は、是非ご覧いただきたく思います。


NHK教育テレビ ETV特集
「アフガニスタン 永久支援のために 〜中村哲 次世代へのプロジェクト〜」
11月14日(日) 午後22時00分〜23時00分

NHK ETV特集のHPより
http://www.nhk.or.jp/etv21c/backnum/index.html



○ アフガニスタンでの用水路建設に至る背景について

アフガニスタンでは、国土の3/4が山岳地帯であり、4000〜5000m級の山々に囲まれ、冬期に降る雨が山の頂に雪となって積もり、春先より一年を通して徐々に解け出して川に流れ、田畑を潤し、人々の暮らしを守ってきてくれました。

ところが、2000年頃より降雨量の低下により積雪量が減り初め、一年をかけて川に流れていた雪解け水が、春先の気温の上昇と共に一気に川に流れ出てしまい、夏以降の農作物が育てられなくなるという問題が各地で起きています。

現地の伝統的なカレーズという地下水路や、新たに掘った井戸の水も地下水脈の低下と共に、地域によっては完全に干上がってしまい、離村をせざるを得ない人々が増え、干魃の進行が収まる気配はありません。

アフガニスタンは「戦争」というイメージばかりが報道によって伝えられていますが、実際は戦争どころではなく、水が無くて食べていけないというのが、多くの農民達の声です。

戦乱の影響もありますが、人口約2800万人の9割が農民であり、かつて食糧自給率が100%であった国が、干魃の影響で現在では60%を下回る状態となっています。


中村医師は文字通りお医者さんですが、現地の惨状を見て、
「100の診療所を建設するよりも1本の用水路の建設で多くの病気を予防する事が出来る」ということと、
「飢えや渇きは薬では治すことが出来ない」という考えから、用水路建設に着手することとなりました。


中村医師は、独学で河川工学を勉強され、開通した用水路は外国団体に依存せず、永続的に現地の人の手によって管理されることが望ましいとの観点か ら、日本の江戸時代の土木技術である、「蛇篭工」や「柳枝工」を用いて護岸の造成に当たり、取水部分には九州にある筑後川の山田堰を参考に現地で採用され ました。

また、取水口の水門には日本の堰板方式を採用し、綺麗な上水を取り入れると同時に、土砂を取り込まないように工夫し、逆に排水門には、ハンドル式で引き上げて下部から流す事により、水路の底に流れ着いた砂を吐き出すようにしています。

主に護岸に使用される蛇篭には、現地に豊富にある石材を使い、山の岩肌を重機で切り崩し、ダンプで現場へ運び、巨石を大きなハンマーを振りかざして適当な大きさに砕いてから、現地の人達がワイヤーで編んだ籠の中へ積み上げていきます。

石積みした蛇篭の上部と、盛り土をした背面にヤナギの挿し木を活着させていくことにより、僅か2、3年もすれば、籠に組まれた石と石の隙間に根を張り巡らせ、背面の盛り土に根を伸ばし、生きた護岸として用水路を守ってくれることとなります。

たとえ、籠に使用されるワイヤーが腐食したとしても、その頃にはヤナギが息づいており、壊れた箇所に石を継ぎ足し、ヤナギの枝を切って挿し木をすれば大抵の箇所は彼らの手で修復が可能となります。

現在は、砂漠地帯への分水路網、湿地や塩害対策の排水路の整備、砂防林や防風林の植樹に取りかかっています。

また、それと併せて周囲の既存の村々の取水口の改修にも取りかかっており、これらの事業で14000ヘクタールの農地と、60万人の命が繋がれることになります。


※ 『農業土木』コミュニティでも同じトピックを作成させていただいております。
また、日本ではなくアフガニスタンという場所ではありますが、同じ日本人が携わる「川づくり」という共通する観点から、1人でも多くの関心のある方に見ていただければとの思いで作成をさせていただきました。
ご理解いただければ幸いです。

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