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サエナイーズコミュのtonfa tongfarr

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1992年のロス暴動のきっかけとなった警官による黒人殴打事件の
被害者、ロドニー・キングは、スピード違反を犯し逮捕された。
その際、警官にトンファーやマグライトで殴打、足蹴りされたのだ。
誰にだって、突然トンファーで殴られるような不条理な困難が、
予想だにしないところから直滑降で降りかかってくることもある。
今回は、そんなお話。

2003年の10月、オレは彦根駅西口近くのホテルのロビーにいた。
当時三十路手前のサエナイーズメンバーに連れられ、
彦根市内のホテルで開かれたお見合いパーティに行ったのだった。
男性5000円overの会費を払い受付を済ませ、
パーティがはじまるのを待つあいだ、
ロック好きのもう一人のメンバーとブラフマンが中国で開かれた
ロックフェスティバルで、石を投げられながらもライブをやり遂げた、
という話をしていた。

2003年9月に会社の慰安旅行で中国を訪れた日本人団体客が集団買春を行った。
400人あまりの日本人客のために、売春婦が500人集められた
というどえらい事件。
サンデージャポンに出演していた橋元大阪府知事が
この事件に対し非常識なコメントをし、逃げるように番組を降板したあれ、
っていえばあんたも思い出すだろ。
とにかく、酒池肉林のパーティが開かれたことに、中国では反日感情が爆発。
ブラフマンはその怒りが収まらぬ最中、北京の音楽大学が主催する
フェスティバルに出演した。
当然、事件とは全く無関係なブラフマンだったが、
彼らがステージに立つや否や、とんでもない数の罵声とともに
石や生卵がステージに投げつけられた。
しかし、彼らは会場の混乱をものともせず、ステージに立ち続けたのだった。
そして罵声はいつしか歓声に変わっていった。

「凄いな。男闘呼だね」とロビーで話すオレたちは、
その後のパーティで待ち受けるサエナイーズに相応しい
ひどくこぢんまりした困難をまだ知らなかった。

5000円overの会費を払ったにも関わらず、立食パーティに出てきた食事は、
チャーハンとフライドポテトのみ。
飲み物は、ウーロン茶とオレンジジュース。瓶ビールはすぐに品切れ。
オレンジジュースも程なくなくなり、参加者はみんなウーロン茶を飲むしかなくなる。
司会の50過ぎの男は、淀みなく喋るが、何かと言い回しが古く、終始空回りしていた。

そして何よりもオレたちを震えあがらせたのが、
男性参加者が40名程いたのに対し、
女性の参加者がたった5人だったことだ。
はじめオレたちは、その5人をパーティの主催者側の女性たちだと思っていた。
男性参加者と女性参加者との人数のバランスが
あまりにも取れてなかったからだ。
女性たちは、別室に控えていて、女性たちの入場とともにパーティが始まり、
男性陣が下卑た歓声をあげ一気に盛り上がりをみせる、
そんな演出だと思っていた。
しかし、そんな演出はありもせず、女性参加者が増えることなく、
パーティは粛々とはじめられた。
お調子者の司会者も男女の人数のアンバランスさには触れることはなかった。

5人のうち一人は、サクラっぽく、どんな男性にも分けへだてなく接していた。
そして、数少ない女性参加者のうち一人に見知った顔がいた。
サエナイーズメンバーが勤めていた食品会社に事務員として働いていた女性、
カヅちゃん(仮名)だ。
彼女は、オレたちと示し合わせてそこにいたわけではなく、本当に、
奇跡的な確率で偶然そのお見合いパーティに居合わせた。
だから、最初、オレをパーティに誘った三十路手前のメンバーを疑ったぐらいだった。

その日、最も過酷な目にあったのは、カヅちゃんであろう。
告白タイムの時に、40人ほどいた男性陣の誰一人からも告白されることなく、
受付をしていた主催者の女性に慰められながら、
比喩ではなく、本当に「ブーブー」言いながらホテルを去って行った。

まだ、婚活という言葉もなかった、そんな時代の話である

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