人件費削減なのでしょう、少し前からチケット売りとモギリを兼ねている。
キネカ2での上映、土曜日なのに10人足らずの入り。
さて、『オーケストラ!』。ロシア・ボリショイ交響楽団の元マエストロが、かつての楽員仲間を集めて本物の楽団になりすまし、パリでの公演に乗り出す物語。曲目はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、こだわってのはソリストに人気のアン＝マリー・ジャケを抜擢すること…。
あり得ないコミカルな展開ながら、人生の一大イベントに賭けたマエストロの真の理由とは…。その答えは観てのお楽しみですが、コンサート・シーンにだぶらせて過去がオーヴァーラップしていく表現は『砂の器』を思い出させたりしました。
嘘をかき集めて、グッとくるクライマックスをもたらす手腕はお見事。
でも、個人的にはやや見ごたえに不満があります。フランス映画で、前半はロシアが舞台、ロシア人の話なのですが、何だか無国籍映画のように見えるのです。それに、かつてのスターリン体制への告発は、作者がほんとうにそれを描きたかったのかどうか見えず、ドラマの道具立てに過ぎないようにも思いました。
ともあれ、運命のソリストを演じたメラニー・ロランの美貌を目にするだけでもスクリーンで観る価値あり☆
http://
キネカ2での上映、土曜日なのに10人足らずの入り。
さて、『オーケストラ!』。ロシア・ボリショイ交響楽団の元マエストロが、かつての楽員仲間を集めて本物の楽団になりすまし、パリでの公演に乗り出す物語。曲目はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、こだわってのはソリストに人気のアン＝マリー・ジャケを抜擢すること…。
あり得ないコミカルな展開ながら、人生の一大イベントに賭けたマエストロの真の理由とは…。その答えは観てのお楽しみですが、コンサート・シーンにだぶらせて過去がオーヴァーラップしていく表現は『砂の器』を思い出させたりしました。
嘘をかき集めて、グッとくるクライマックスをもたらす手腕はお見事。
でも、個人的にはやや見ごたえに不満があります。フランス映画で、前半はロシアが舞台、ロシア人の話なのですが、何だか無国籍映画のように見えるのです。それに、かつてのスターリン体制への告発は、作者がほんとうにそれを描きたかったのかどうか見えず、ドラマの道具立てに過ぎないようにも思いました。
ともあれ、運命のソリストを演じたメラニー・ロランの美貌を目にするだけでもスクリーンで観る価値あり☆
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