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藤井厳喜アカデミーコミュの【藤井厳喜アカデミー第3弾 : 国際関係論入門-激動する世界を透視する視座】

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予告通り、藤井厳喜アカデミー第3弾を始めます。

今回は、「国際関係論入門-激動する世界を透視する視座」というタイトルでお送りします。
内容は、常に激変する国際関係を読み解く為の分析の手法を、皆さんに理解してもらうことです。

 少々、難しい言い方をすれば、国際関係を読み解く為の視座あるいは、分析と予測の為の概念枠組みを理解して頂く、というのが、この講座の目的です。
つまり分析と予測の手法自体を、教授するのが、この講座の眼目であるということになります。
 『国際情勢を読む50のポイント http://www.amazon.co.jp/dp/4569223125 』などでも書いてきた、本来の私の専門である国際関係論の根本的な基礎知識について講義します。

★藤井厳喜アカデミー第3弾国際関係論入門:再生リスト(随時更新)
http://www.youtube.com/playlist?list=PL0A8A37735B5EEDC4

コメント(10)

第1講 国家・個人を動かす6つの手段:Money,Gun,Feeling (動画付き)


http://www.gemki-fujii.com/blog/2011/000750.html

第1講座では、国際社会におけるPOWER、すなわち「権力の本質」について分析します。

「Power=権力」とは、他人を強制的に、自らの意志に従わせる力のことです。
このPOWERの源泉になるのは、MONEY、GUN、FEELINGという3つの要素です。
MONEYは即ち経済力、GUNは即ち軍事的な強制力、FEELINGは即ち心理的な誘因ということになります。
POWERの源泉を因数分解すれば、必ずこの3つのいずれか、もしくはその組合わせに帰着します。

Aなる国が、Bなる国にある行為を行なわせようとする時、これらの要素を組合わせて、その行為を導き出そうとします。
これがPOWERの本質です。

 そして、POWER、MONEY、FEELINGの3段階論は、国際関係を離れても有効です。
それは国内政治でも、あるいは日常生活においても、常に有効な権力の源泉となっています。


 次回、第2講は「アメリカ外交の3つの顔」と題して、我々にとっても最も重要な、アメリカ外交のダイナミズムを解説する予定です。
これに関しては、私の最新の著書である『日本人が知らないアメリカの本音 』(PHP研究所)の第5章が役に立つと思います。
予習、復習などに、また第1講全体については、
『「世界地図」の切り取り方 (光文社ペーパーバックス) 』の中でも説明していますので、参考にして頂くと有難いと思います。
第2講座では、「アメリカ外交3つの顔、ヨーロッパ外交とアメリカ外交の違い」についてお届けします。
今回は、「アメリカ外交の3つの顔」と題して、我々にとっても最も重要な、アメリカ外交のダイナミズムを解説する予定です。
これに関しては、私の最新の著書である『日本人が知らないアメリカの本音 』の第5章が役に立つと思います。

【藤井厳喜アカデミー第3弾 : 国際関係論入門 - 激動する世界を透視する視座】 
第2講 アメリカ外交3つの顔:ヨーロッパ外交とアメリカ外交はどう違うのか?


YouTube: http://www.youtube.com/watch?v=xPsFS7-ArA8
ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/watch/sm15584221


今回の第2講座では、アメリカ外交に特有のパターンについて説明しています。

ヨーロッパ諸国の外交は、基本的には「バランスオブパワー(勢力均衡)」を、基本的なアプローチとしています。

これに対して、アメリカ外交は、著しい差異を見せています。

アメリカ外交の基本的な2つのパターンは、「リベラル・リーガル・アプローチ」と「トータル・ウォー・アプローチ」の2つです。
これらは私の造語です。

「リベラル・リーガル・アプローチ」というのは、国際社会をアメリカ国内と同様の自由で法治的な場と認識し、それを基本に外交を進める態度をいいます。
「トータル・ウォー・アプローチ」というのは、アメリカが受け入れない価値観を持つ敵国を、全面戦争(トータル・ウォー)によって、壊滅させるような外交を進める態度を言います。
これらの2つのアプローチは、内的には非常に深く結びついています。

ヨーロッパ的な勢力均衡外交では、日常的な善悪の価値観を外交に持ち込まない事が前提となっています。

全ての国家は対等であり、「自国の国益の推進こそが善」なのですから、悪い外国と組んで自国の国益を増進することも十分に肯定されます。

これに対して、アメリカ人は、このような外交的姿勢を「不純なもの」として嫌う傾向があります。

国内政治で通じている善悪の基準を外交そのものに持ち込もうとするところに、アメリカ外交の1つの大きな特徴が存在します。

詳しくは講義をご覧ください。

第3講座では、「核の抑止の論理」についてお届けします。




【藤井厳喜アカデミー第3弾 : 国際関係論入門 - 激動する世界を透視する視座】
 第3講 核の抑止の論理
 YouTube : http://youtu.be/fEfFea8my78
 ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/watch/sm15637027
 核抑止力の論理を学ぶ事の根幹は、相互確証破壊のロジックを学ぶことです。

核の抑止力とは、A国とB国という両国が大量の核兵器を持つことによってのみ成立するものではありません。
何故なら、もし、A国による先制攻撃が、B国を完全に破壊できるなら、理論的には核戦争はいつでも起きる可能性がありますし、核戦争を勝ち抜くことも可能だからです。

これを抑止する為には、A国から核攻撃を受けた場合に、その核攻撃からサバイバルできる報復の為の核兵器を確保しておくことが必要になります。
この報復用の核兵器が温存出来れば、B国はA国に報復を与え、A国を壊滅状態に導く事が出来ます。

このような状態になった時に、核兵器による抑止力が十全に機能するのです。
これが相互確証破壊の論理です。

重要な事は、敵対国からの核第1撃を生き延びる事の出来る核報復能力(核第2撃能力)を確保しなければ、相互確証破壊による均衡は成立しないのです。

核武装を推進を唱える人々でも、この点を明確に理解していない人も数多く見受けられます。
講義映像をジックリと見て、この論理展開をシッカリと理解してください。

そうでなければ、日本核武装論も、中身のない単に騒がしいスローガンに終わってしまいます。

 更に詳しく学ばれたい方は、『日本人が知らないアメリカの本音 』の第5章、P242からP256を参考にしてください。
最新の事例をもとに、解説をしております。
第4講座では、「宗教と国際関係」についてお届けします。



【藤井厳喜アカデミー第3弾 : 国際関係論入門 - 激動する世界を透視する視座】
 第4講 宗教と国際関係
 YouTube : http://youtu.be/XBZdzoDG89A
 ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/watch/sm15706473
 

 宗教を理解することなしに、今日の世界の国際関係を理解することはできません。
宗教は人間の生活に不可欠な要素です。
宗教と政治の関係は、国によって異なります。
これが国際関係にも大きな影響を与えています。

私たち日本人は、政治と宗教の分離を当然と考えていますが、多くの国ではそうではありません。
イスラム教の国では、イスラム教が国家の正当な宗教として、規定されているばかりでなく、イスラム教の教えにより、政治を行う事が当然と考えられています。
イスラム教においては、政教分離ではなく、政教一体が原則なのです。

ヨーロッパの国でも、デンマークやスウェーデンは、キリスト教プロテスタントのルッター派を国教と規定しています。

あらゆる政治外交問題の背後に宗教が存在します。
特に中東問題に関しては、宗教の要素を抜きに、理解することはできません。
中東においては、イスラム教スンニー派、イスラム教シーア派、ユダヤ教、そしてキリスト教などの宗教が激しく対立し、衝突を続けています。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、という3大一神教の基本的な関係を理解しておくことは、今日の国際政治の本質を見抜く為に不可欠です。

講義では、国際関係理解の前提となる、ごく常識的な知識を分かりやすく解説してありますので、ゆっくりご覧ください。
【藤井厳喜アカデミー第3弾:国際関係論入門-激動する世界を透視する視座】 第5講 経済と国際関係 (動画付き)


今回の第5講座では、「経済と国際関係」についてお届けします。

2011年10月2日時点、韓国経済は破綻に瀕して瀕しています。
(詳しくは、http://www.youtube.com/watch?v=fqE4gZeZHBE 参照)

チャイナ経済のバブルも崩壊しつつあります。
2008年9月には、リーマンショックが世界を襲い、2010年1月からヨーロッパの金融崩壊、所謂「PIIGS危機」が始まりました。
こういった国際的な経済問題を理解する為の基礎知識を今回は講義します。

 具体的なリーマンショックの内容については、拙著『ドンと来い!大恐慌 』を、ヨーロッパ金融危機については『超大恐慌の時代 』を是非、ご覧ください。


第3弾藤井厳喜アカデミー国際関係論:第5講 経済と国際関係[H23/10/2]


 YouTube : http://youtu.be/PIN-ThPiQFs
 ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/watch/sm15777617
ブログ関連ページ:http://www.gemki-fujii.com/blog/2011/000758.html

 第二次大戦後の国際貿易体制と国際金融体制は、長期に渡る安定と繁栄をもたらしましたが、現在、それが音を立てて崩壊しつつあります。
世界経済は一体化し、「グローバル・ワンマーケット(世界単一市場)」が誕生しつつあるかに見えましたが、リーマンショックとヨーロッパ金融危機の後では、行き過ぎた金融緩和と金融グローバリズムがバブル経済とその崩壊を生み出した元凶である事が明らかになりました。

自由貿易と規制緩和一辺倒では、国際経済秩序が維持できないことが明らかになってきたのです。 時代は展開点にあると言えるでしょう。
国民の生活を守る国家の政治的な役割が重大になってきています。

今、改めて、根本的な国際経済の仕組みの基本を振り返ってみましょう。
【藤井厳喜アカデミー第3弾:国際関係論入門-激動する世界を透視する視座】 第6講 海洋国家日本・地政学入門 (動画付き)

国際関係論の1分野である「地政学」においては、国家を、海洋国家(Sea Power)と大陸国家(Land Power)に分類して、その各々の行動原理について研究しています。

今回の授業では主に、日本を海洋国家として捉え、その海洋国家としての特質から日本の国際関係について考えてみたいと思います。

【藤井厳喜アカデミー第3弾 : 国際関係論入門 激動する世界を透視する視座】
 第6講 海洋国家日本・地政学入門

 YouTube : http://youtu.be/0Drf6KIbOvM
 ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm15839304

今回のレクチャーは、4つの部分に分かれています。

(1) 海洋国家と大陸国家
 近代の大航海時代以来、世界の覇権国はいずれも海洋国家でした。スペイン、ポルトガル、オランダ、イギリス、アメリカ、いずれも海洋国家です。
これに対抗する大陸国家であるフランスやドイツやロシアは、時の海洋覇権国家に挑戦し、海洋国家となろうとしましたが、いずれも失敗しています。大陸国家は、海洋国家になる事が出来ない、というのが地政学的な歴史上の教訓です。大陸国家がかなり強力な海軍を持つ事はできますが、その本質からいって、海洋国家に変身する事は不可能なのです。
今、日本にとって、最大の脅威であるChinaは、自ら巨大な海軍を建設し、海洋国家に変身しようとしています。しかし、この野望は必ず失敗に終わるでしょう。
かつてソ連邦がキューバ・ミサイル危機での敗北に刺激されて海洋国家化を目指しましたが、これに失敗しました。Chinaはソ連のように必ず海洋国家化に失敗することになるでしょう。

(2) 海洋国家日本の外交史
 戦国時代に日本が、スペインやポルトガルといった西洋列強と出会うところから、日本の外交関係について鳥瞰図的に解説しています。
(1)戦国時代(2)鎖国時代(3)徳川幕府末期の開国(4)日清戦争(5)日露戦争(6)大東亜戦争、と戦後4つの世界大戦
 (※ この辺りの歴史のより詳しい話は、私の以前の講演内容をまとめた、此方の再生リストの解説【近現代世界の国際秩序の変遷:新しい世界史】を、お聴き頂ければと思います。↓)
再生リスト http://www.youtube.com/playlist?list=PLE25877D424835D45

(3) 現代、私達は第4次世界大戦の最中にあるというのが、私の認識です。それについて、解説しています。
第1次世界大戦は、イギリス対ドイツの対立関係を主要対立軸とするヨーロッパ諸国間の戦争でした。
第2次世界大戦は、英米などの先進資本主義国と日独伊などの後進資本主義国間の世界秩序を巡る戦争でした。総力戦と言われ、兵器を生産する国家の工業生産力自体を潰しあうような戦争でした。
第3次世界大戦は、米ソ間の冷戦として戦われ、アメリカの勝利に終わりました。
第4次世界大戦は、2001年の9・11以降の現代です。この戦争においては、経済先進国の民主国家と国際テロ集団との間で新しい形の戦争が戦われています。

(4) 国際秩序と対立軸
 国際秩序について考える場合、戦争もまた1つの「秩序」であると認識する事が重要です。戦争は無秩序なのではなく、それ自体が1つの秩序を構成しています。
例えば、「英米」対「日独伊」という第二次世界大戦の基本的対立軸自体が、1つの国際秩序を形成していたわけです。主体的に考えれば、国家は自らに有利な対立軸をどのように創りだしてゆくか、が外交戦略上、重要になります。
国際的な対立軸を、自らの国益に沿う形で、自由に創り出してゆける国家こそ、賢明な国家であると言えるでしょう。

 今回の講義の参考図書は、地政学入門についての部分が『「世界地図」の切り取り方 (光文社ペーパーバックス)』http://www.amazon.co.jp/dp/4334933254 
第4次世界大戦論については『NHK捏造事件と無制限戦争の時代』http://www.amazon.co.jp/dp/4862860370  です。
より詳しく学ばれたいという方は、是非、ご活用ください。
【藤井厳喜アカデミー第3弾:国際関係論入門-激動する世界を透視する視座】 第7講 覇権国家交替の法則 ― 西暦1500年以降、世界の覇権国家はどのように変遷してきたか 前篇

【藤井厳喜アカデミー第3弾 : 国際関係論入門-激動する世界を透視する視座】
 第7講 前篇: 覇権国家交替の法則(1)
 


 YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=z0CcPUAYlgc
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm15910762

 西暦1500年から2000年にいたる500年間における世界の覇権国家の覇権国家の変遷を展望します。

その前提に、先ず、西暦1500年に到る西洋世界の歴史を鳥瞰図的に見てみましょう。

 西暦の開始される少し前(B.C.27)に、ローマは、共和制から帝政に変わります。
このローマ帝国が、東西に分離するのが、西暦395年です。
ローマ帝国の成立から西ローマ帝国の滅亡まで、503年です。
東ローマ帝国は、東西ローマの分裂の後、約1000年継続し、1453年に滅亡します。
東ローマ帝国は、東西ローマの分裂から1058年、続きます。
ローマ帝国の開始から東ローマ帝国の滅亡までは約1500年です。

以上簡単に、500年単位で簡単にまとめる事が出来ます。
西ローマ帝国は、西暦開始の少し前に生まれ、約500年続きました。
東ローマ帝国は、西ローマ帝国の滅亡後、更に1000年続きました。
そして、西暦1000年前後が、西ヨーロッパにおける封建制度のピークです。
更にそして東ローマ帝国が滅びた西暦1500年前後からヨーロッパの近代が始まり、ヨーロッパが世界を席巻し、西洋の白人の国が、それからの500年、世界を支配します。

1492年のコロンブスのアメリカ大陸到達と1519年のマゼランの世界一周開始が、ヨーロッパの世界制覇の始まりを告げました。
それ以後の500年間における、第一の覇権秩序は、スペイン対ポルトガルの対立軸でした。
共に、海洋国家イコール植民地帝国として、世界を二分しました。
両国は、世界の分割支配条約を締結しました。
それほど、この2カ国の力は強大であったのです。
しかし、ナンバー2のポルトガルが、スペインにとって代わることはありませんでした。

彗星のごとく現れたイギリスは、1588年にスペインの無敵艦隊を撃滅します。
意外なことに、イギリスはこの後、直ぐに世界の覇権国家の地位についたわけではありません。
イギリスは、ピューリタン革命、王政復古、等を経て、国内が混乱します。
スペイン無敵艦隊を打ち破ってから、丁度100年後の1688年にイギリスは名誉革命を成し遂げ、近代化と対外的発展への準備を完成します。

 このイギリスは、押しも押されもしない覇権国家となりますが、このイギリスの第1のライバルになったのが、フランスでした。
フランスは、絶対王政の時代、そしてフランス革命後のナポレオン時代を通じて、、イギリスの前に大きく立ちはだかります。
しかし、イギリスはナポレオンを1815年、ワーテルローの戦いで破り、フランスの挑戦を見事に跳ね返します。

 19世紀の後半、フランス以上にイギリスのライバルとなり、その覇権を脅かしたのが、ロシアでした。
イギリスは日英同盟を結び、日露戦争における日本の勝利を導いて、ロシアの挑戦を避けました。
日露戦争に敗北したロシアでは、革命が起こり、ロシアは力を失っていきます。


第7講は2つにわかれている為、後編です。

【藤井厳喜アカデミー第3弾 : 国際関係論入門-激動する世界を透視する視座】
 第7講 前篇: 覇権国家交替の法則(2)


YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=UU18gdqtBW8
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm15912127

ロシアに変わり、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、イギリスの覇権に挑戦していったのが、ドイツでした。
しかし、このドイツも、第一次世界大戦で敗北し、イギリスから世界覇権を奪う事はできませんでした。

第一次世界大戦と、第二次世界大戦を通じて、イギリスは世界の覇権国家の地位から滑り落ちてしまいます。
これに代わって、覇権国家の地位に就いたのがアメリカでした。

イギリスの覇権に挑戦したフランス、ロシア、ドイツは皆、「ランドパワー(大陸国家)」でした。言うまでも無くイギリスは「シーパワー(海洋国家)」です。

2つの世界大戦を経て、世界覇権はイギリスからアメリカの手に移りました。
そしてそのアメリカのライバルとして登場したのが、ソ連でした。
米ソの対立関係は「冷戦」と呼ばれましたが、この冷戦こそが第三次世界大戦でした。

 注目すべきは、イギリスの覇権に挑戦したライバル国が、イギリスに取って代わる事はなく、イギリスの覇権が崩壊した時は、これらの挑戦国家もまた、没落していったということです。
ナンバー1とナンバー2の対立軸そのものが崩壊し、その後には、全く新しい対立軸が登場したのです。

米ソ冷戦の後には、Chinaがソ連に変わる唯一のアメリカに対するライバル国家として登場しました。
しかし、今までの覇権国家変遷の法則が、正しいとすれば、Chinaがアメリカにとって代わる事は有り得ないでしょう。
むしろ「アメリカ対Chinaの対立軸そのもの」が、他の対立軸に取って代わられることになるでしょう。

アメリカの力は、経済的にも軍事的にも、徐々に衰退してゆくでしょうが、相対的にはナンバー1で在り続けるでしょう。
世界は、複数の大国が支配する、不安定で無秩序な世界になってゆくのでしょう。
それは、群雄割拠の戦国時代と言い換えてもよいでしょう。
21世紀末まで、このような不安定な多極化の時代が続くように思えます。
藤井厳喜アカデミー第3弾 8講・覇権国家交替の法則?[H23/11/1]シリーズ完結篇

今回の第8講で、藤井厳喜アカデミー第3弾のシリーズは、完結となります。
今までの視聴、有難うございました。

国際関係論入門の講義は、この回で終了致しますが、シリーズを新たに、YouTube等での発信は、続けてゆきますので、是非、御期待下さい。

YouTube: http://youtu.be/i--QCtW1mjM
ニコニコ動画:http://www.nicovideo.jp/watch/sm16054237

第8講 後(完結)篇: 覇権国家交替の法則?
― 西暦1500年以降、世界の覇権国家はどのように変遷してきたか



関連ページ・第3弾藤井厳喜アカデミー: http://www.gemki-fujii.com/blog/3/

 いよいよ今回の第8講で、第3弾藤井厳喜アカデミー国際関係論入門の講義シリーズが完結いたします。(シリーズ最終回)

 1500年以来の世界の覇権国家の変遷について、前回のレクチャーを補足したいと思います。
第1期は、1492年のコロンブスのアメリカ大陸到達以来の「スペイン対ポルトガル」の覇権国・対立軸の時代です。これが1588年まで続きます。1588年は、イギリスがスペインの無敵艦隊を打ち破った年です。
 1588年から1688年の100年間は、特定の図抜けた覇権国の存在しない、多極化と群雄割拠の時代です。この時代には未だ、スペインやポルトガルも力がありました。ある意味で、この時代に最も活躍したのがオランダなのですが、オランダが一国で覇権を唱えるところまではゆきませんでした。
この100年間、イギリスはピューリタン革命に始まる内乱によって、外に出る外的発展は限られていました。スペインの無敵艦隊を打ち破った後、大国にはなったのですが、直ぐにナンバー1の覇権国にあったわけではありません。
フランスは寧ろこの時代、ブルボン王朝の絶対王政の時代で、強力な国家になりつつありました。又、この時代においては、ヨーロッパ以外のオスマントルコ帝国もかなり力がありました。
 オスマン・トルコは1571年のレパントの海戦で地中海の海上覇権を失いますが、その後もヨーロッパを脅かす程の強国では有り続けました。
イギリスが本格的な覇権国家として登場するのは、1688年名誉革命を完遂して国内の近代化体制を整えた後です。この時代に、イギリスに対抗するナンバー2の勢力となったのがフランスでした。1789年のフランス革命で、フランスの内政は大いに混乱しますが、直ぐにナポレオンが出現し、彼はヨーロッパ大陸全土を支配する勢力となりました。しかし、イギリスは、1815年、ワーテルローの戦いでフランスを破り、国家の一大危機を脱します。
しかしそれ以降も、やはりイギリスの一番の敵はフランスであり続けました。この状況は1871年の普仏戦争(プロシアとフランスの戦争)まで続きます。
1871年(明治4年)普仏戦争に負ける事により、フランスはイギリスに対抗する第二の覇権国家としての地位を失う事になります。
逆に、1871年の普仏戦争に勝ったプロシアが中心となりドイツが統一されます。
ここで大事なのは、ドイツの近代国家としての統一は、明治4年であり、日本より丸3年も遅れたという事です。
 しかし、ドイツ帝国の誕生により、イギリスのライバルとしてドイツが大きく浮上してきます。
 ドイツと並んでイギリスのライバルであったのがロシア帝国です。ロシアとイギリスのユーラシア大陸支配に関する戦いは、「グレート・ゲーム」と呼ばれました。ロシアはひたすらに大陸国家としてユーラシア大陸を東進し、ついにシナと朝鮮にまでその支配力を延ばしてきます。これに対して、海洋国家イギリスは、ユーラシア大陸の南端を次々に植民地化し、インド・シンガポール・上海・香港を経て、日本に狙いを定めるのです。
第8講・解説テキスト(テキストが字数制限を超えた為、分割しUPさせて頂きます。続きです)

 このイギリスとロシアの一大決戦が、日露戦争でした。日露戦争は、日本が日英同盟によってイギリスと代理となって戦った戦争です。
この戦争の敗北によって、ロシアはイギリスの対抗馬としての立場を急速に失ってゆきます。
ロシアは革命と内乱の時代に入ってゆきます。

露西亜に代わって、急速にイギリスの対抗馬としての力を伸ばしてきたのがドイツでした。

この後、ドイツはイギリスの覇権に対して、二回の挑戦を行ないます。
これが第一次世界大戦と第二次世界大戦です。
ですから、1914年の第一次世界大戦の開始から、両大戦間の時代を含め、1945年の第二次大戦の終了までを、私は「第二の多極化と群雄割拠の時代」と呼びたいと思います。
これはイギリスがスペインの無敵艦隊に勝利した後の約100年間の多極化時代(覇権国不在の時代)に続く、第二の不安定な多極化と群雄割拠の時代です。

1945年以降、1991年のソ連邦の崩壊までは、アメリカを第一の覇権国とし、これに対抗するソ連が第二の覇権国であった、米ソ冷戦の時代です。
1991年以降は、しばらくアメリカ一極の時代が続きますが、2001年9月11日の同時多発テロを契機として、アメリカの覇権国としての力量も徐々に衰え始めています。
私達は今、その覇権国家アメリカの衰退の時期に生きています。

おそらくは、アメリカがナンバー1の覇権国である時代は、2050年くらいまでは続くのでしょう。
しかし、その後は、特定の覇権国の存在しない群雄割拠の戦国時代が到来する事になるでしょう。
ある意味で、私達は今、西暦1500年以来の歴史の中で、第三の多極化と不安定の時代に向かっているのだ、と言えます。


 
 
■ 第四次世界大戦論

『NHK捏造事件と無制限戦争の時代』という私の著書において、戦争の形体の変化という事を取上げています。
この視点から言うと、私達は今、第四次世界大戦の真っただ中に生きています。

第一次世界大戦、第二次世界大戦については、格別の必要はないでしょう。
第三次世界大戦については、既に戦われ終了したというのが、私の認識です。
第三次世界大戦は、米ソ間の冷戦として戦われ、アメリカの勝利に帰しました。

2001年の同時多発テロ以来、世界は「第四次世界大戦の時代」に突入しました。
第四次世界大戦とは、文明国とこれに対抗する国際テロリスト集団ならびに、テロ支援国家(China・北朝鮮、パキスタンetc.)との戦いです。
第二次世界大戦のような、全面戦争ではありませんが、経済活動を含む人間のあらゆる活動領域が戦場になるのが、この第四次世界大戦の大きな特徴です。
特に、その主戦場の1つがサイバー空間(インターネットを中心とする情報空間)です。

アメリカは、イラクやアフガニスタンから撤退しつつありますが、同時に、Chinaとは本格的な対立関係に入っています。
これは「米中新冷戦」と言ってよいような状況です。

これは、米ソの冷戦よりは、はるかに複雑な、経済や情報を含む戦いとなっています。
少なくとも、サイバー空間においては、2011年5月から6月を契機として、米中が戦争状態に入っている事は、事実です。

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