ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

平沢家の一族コミュの「平沢家」への誘(いざな)い

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
我々は201x年の晩秋、琴活映画「平沢家の一族」の撮影現場での疑問を解決するため、東名高速道路から名神高速道路へ、そして関ヶ原の坂道を這い上がるようにして、ロケ地である滋賀県に自家用車で向かった。

驚くべきことが。

「桜が丘女子高等学校」の噴水に、唯の死体を「犬神家」するには、水深が決定的に不足していることが発覚。死後硬直が始まるであろう遺骸の足を、どうやって折り曲げて直立させるのか。これは再訪した折に、短い竹竿あるいはメジャーでも持参して、実証してみようと思っている。

次に「町立図書館」に立ち寄ると………「犬神家の一族」の原著を見つけた。

ここで埼玉県警からお見えになった、この作品のファンである刑事さんと、酬徳記念館にてしばしの歓談。

時間を忘れて話をしていた我々だったが、すっかり夕闇に包まれた豊郷の町。
彼らが「徒歩では直近の電車に乗れるか危うい」とのお申し出があったため、たまたま自家用車で訪れていた私は、鉄道の駅まで車で送り届ける。

駅のホームにて。私は
「刑事さん…、『平沢家』は、いったい何だったんでしょうか…」と呟いた。

朴訥で人当たり良さそうな刑事さんは
「中野梓さんの好演だ、と思いますよ…」
隣の恰幅のよいベテランの薫り漂う刑事さんは、
「早く新幹線乗せなさいよ!」と、半笑いした。

私は続けて「犬神家(いぬがみけ)」

…。

「犬上郡(いぬかみぐん)」

…気まずい沈黙。

もうすぐ師走を迎える、日本の典型的な農村部。どこからか籾殻を焼く香りが漂う。

近江八幡行きのローカル電車が、そんな季節外れの春霞のような宵闇の中を、定刻より少し遅れてやってきた。

「本日は遠いところから、わざわざありがとうございました」
「『よいお年を…』になってしまうんですかな、アハハハハ」

ローカル線の駅にありがちな、物哀しい構内踏切の音が鳴り止んだその向こうに、二灯の赤いランプが消えてゆく。

こうして我々は「平沢家の一族」の偉大さを噛み締めつつ、彦根インターチェンジから、関ヶ原の坂道を転がるように帰路についたのだった…

-----------------------------------------------------------------------

※この文章の9割方は「けいおん!」「水曜どうでしょう」「火サス、あるいは土ワイ」「我々は>>1の故郷である群馬県へ…」「宮脇俊三作品」「シャーロック・ホームズの舞台・ライヘンバッハの滝を実踏してみた系の著作」そして「平沢家の一族」をごちゃまぜスクランブルエッグ状態にしたフィクションです

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

平沢家の一族 更新情報

平沢家の一族のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。