AAD発表のアトピー性皮膚炎完治コミュの＜4＞業界は流通革命に後ろ向きだ

＜4＞業界は流通革命に後ろ向きだ

今、美容業界で遅れているものの一つが業界流通である。
インターネットは通信をはじめ社会を大きく変えたが、流通も変えた。流通破壊とか流通革命といわれるほどインパクトがある。
これまでの流通は、メーカーから問屋・ディーラーを経由して消費者の手に渡った。業界によっては一次問屋、二次問屋と複数の卸が絡み、複雑な流通経路をたどるケースもあったが、インターネットはそれを一挙に短縮するツールとして機能した。
欲しい商品があるとインターネットで検索して、メーカーから直接購入できるし、価格ドットコムのように値段を比較して１円でも安い商品を購入できる。
美容業界はどうだろう。相変わらず問屋・ディーラーを経由して、美容室は道具や用剤を入手している。

流通業者やメーカー団体でインターネットを活用する動きもあるが、どれも成功しない。それはそうだ。インターネットによる流通革命は、問屋・ディーラーを経由しない「中抜き」をして初めて可能になるのだが、業界が構築しようとしたシステムは、そこに流通業者を介在させているところに問題がある。現在の流通システムに依存しているメーカーや流通業者が主体となっているのだから、やむを得ないが、そこには「中抜き」の考えがない。だから成功するわけがない。
一方の美容室もインターネットを十分活用しているとはいいがたい。一部の美容室はおしゃれなホームページを作って集客効果を上げているのに、全体としてはパソコンの普及率からして驚異的に低い。キャッシュ＆キャリーの安売り店を利用しているのだから少しでも安く入手したい意識はあるのだろうが、多くの美容室は相変わらず高い商材を購入している。結果、料金に跳ね返って、客数の減少、来店頻度の低下を招き、売上げの減少の悪循環の一因になっている。

業界流通に乗っていない優れた商材は多数ある。美容室オーナーもそういう商材を探し出して欲しいし、メーカーから直接入手する努力をして欲しい。メーカーと美容室が直接取引きすることで、無駄な経費が省けるだけでなく、相互の情報交換が可能になる。
インターネットは流通を利便化し、業の可能性を広げるツールでもある