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一生勉強、そして努力 コミュの(長文)ひとりで悩みを解決するのに役に立つ解決志向ブリーフセラピーの本の紹介

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(ブリーフセラピーとは短期療法のことでこれは入門書みたいなもの)

「<森・黒沢のワークショップで学ぶ>解決志向ブリーフセラピー」
森俊夫 黒沢幸子共著 ほんの森出版 1890円(税込み)

解決志向ブリーフセラピー(Solution-Focused Approach )とは、「ソリューション・フォーカスト・アプローチ」(略してSFA)と言い、直訳すると「解決に焦点を当てるアプローチ」となります。

これは、心理療法全体の中でも最先端のアプローチ法で、これを知っていると自分ひとりでも悩みを解決するのにとても役に立ちます。

このSFAは臨床心理学の小難しい(観念的、独善的な?)基礎知識がまったく不要で、シンプルで学習しやすく、そしてその単純さのわりには「かなり、すみやかに」効果が期待でき、副作用も少ないのです。(心理学の知識がないほうがいいぐらいです)

要するに「簡単で、効果、効率的で安全」というとてもおいしい心理療法なのです。
だから今回、みなさんにもこの本をすすめることにしました。

ちなみに解決志向ブリーフセラピーでいう「解決」とは「問題解決」のことではありません。

「ええっ? 問題解決のことじゃないとなると何なの?」と思われるでしょうが、ここでいう解決とは「新しく何かが構築されること」なのです。

「より良き未来の状態を手に入れること」と言ったほうが正確でしょう。より良き未来が手に入った場合には、たいてい問題も解決しているからです。 
SFAの源流となっているのは精神科医のミルトン・H・エリクソン(Milton H.Erickson)です。
(アイデンティティの理論を確立したのはエリク・H・エリクソン、間違えないでね)

その後、1978年にスティーブ・ディ・シェイザーとインスー・キム・バーグ(この二人は夫婦です)が中心メンバーとなり「BFTC(短期家族療法センター)」として開設され、途中からスコット・D・ミラーが参加しています。

エリクソンの治療法の一例を紹介しましょう。
催眠療法で伝統的にわりとよく行なわれるのは「時間退行」という方法ですが、これはある年齢、たとえばトラウマがあった年齢に時間を戻して、そのときのことを再体験してもらいながら問題の処理をしていくという方法です。

もちろんエリクソンもそういう時間退行を用いている治療例もありますが、同時に彼は「時間を先に飛ばすやり方」もやっていました。

催眠下で「水晶玉が浮かんでいる」と幻の水晶玉を見てもらって、「水晶玉の中に、3か月後のあなたが映っています。あなたは何をしていますか?」とやるわけです。

催眠から覚醒させた後、見たものは全部忘れてもらう。健忘させて、診察室を出て行ってもらうわけです。

すると水晶玉の中に見た、解決した自分、治った自分の姿とほとんど寸分違わぬ現実が現れてくる。これはエリクソンが1954年に書いた論文の中で紹介している治療法です。
ディ・シェイザーはこのことに非常に強い関心を持ち、催眠を使わなくても普通の意識状態でも同じような効果がだせるんじゃないか、と試していきできあがったものがSFAです。(催眠療法が使えなくても大丈夫ですよ〜)

この心理療法は「中心哲学ー3つのルール」と「4つの発想の前提」さえ、しっかり覚えておけばよいだけです。
(簡単でしょ!コピペしておくといいですよ)

<中心哲学ー3つのルール>

□ルール1 … もしうまくいっているのなら、変えようとするな。
□ルール2 … もし一度やって、うまくいったのなら、またそれをせよ。
□ルール3 … もしうまくいっていないのであれば、(何でもいいから)違うことをせよ。

これは中心哲学なのですべてに適応されます。
人生を幸せに生きるための3つのコツと言ってもいいぐらいです。
(これはコンサルテーションのときにもすごく役に立ちます)

何か問題が起こっているときは、この3つのルールのどれかに反しているときだとも言えます。

ルール1の場合、いろんな本を読み、いろんな人からありがたい言葉をいただき、「そうか、今までの自分のやり方はまずかったのだ」と、今までうまくいっていた部分まで変えてしまい、結果ボロボロになってしまう人がいますが、それはルール1に背いている場合と考えられます。
またルール2の場合、うまくいったのにそれを繰り返してみようとしない人がいます。
なぜ、そうなるのでしょう?うまくいったこと自体に気づいていない。もしくはうまくいったことは覚えているけれど、それを再現できないということもあるでしょう。
あるいは理屈に合わないと捨ててしまったのかもしれませんが、もったいない話です。

ルール3の場合、「もし、うまくいっていないなら(何でもいいから)違うことをせよ」からも人はしばしば、外れます。

うまくいっていないにもかかわらず、いつもいつも同じことをやって、そしてまた失敗する。これではだめだということがわかっているのに、違うことをしない。こういう人もよくみかけます。

<4つの発想の前提>

実は中心哲学の3つのルールの他にも、大切なものの見方・考え方があります。
「発想の前提」と呼べるものです。

<発想の前提1>
「変化は絶えず起こっており、そして必然である」

時間は流れ、その時間の経過とともにすべてのものは変化していきます。悩みの渦中にある人は、「一生、こんな状態が続くのではないか」と錯覚しがちです。
そんなことはありません。人の体が日々老化していくように、すべてのものは変化しています。

そして「変化しないのは、変化を妨げている大きな力があるからだ」と考えられるのです。
例えば小学4年生ぐらいの子どもの不登校の問題で相談所などに行くと「時間がかかりますよ。小学6年生くらいまでかかると思って、学校のことは触れずに、ともかくゆっくり見守りましょう」というような言葉をかけられることがあります。

親や子どもの焦る気持ちをまず落ち着かせようという意図はわかりますが、しかし一方で、この言葉が変化を妨げ、不登校という状態を小学6年生まで長引かせるひとつの外圧になる可能性も多いにあるのです。

「人間って変わらないよね」って、多くの人が言います。でも、この言葉自体が、変化を妨げるのです。
「言葉はウイルスである」と言います。変化を阻止する力のもっとも大きなものの1つは「言葉」です。

「あなたが変わるには時間が必要です」という言葉が「ウイルス」となって、その人に感染し、本当に時間がかかってしまうのです。

<発想の前提その2>
「小さな変化は、大きな変化を生み出す」

解決志向ブリーフセラピーは、とても小さな変化にターゲットを当てます。
小さな変化が起きると、それはダダダーーッとつながっていって、いつの間にか大きな変化に発展していくのです。

まずは「今までやったことのないこと、もしくは昔やってうまくいったこと、今できそうな小さなこと」をやりはじめてもらったりします。

これは、何十万枚も並べられたドミノの最初の一枚をパタッと倒すことに似ています。
だから解決志向ブリーフセラピーの終り方(解決の仕方)は、「気がついたら、いつのまにかよくなっていた」というパターンが多いのです。

ミルトン・H・エリクソンは、こう言ってます。クライエント(相談者)が「ヨーイ、ドン」でゴールテープに向かって走っていく、私たちの役割は、そのピストルをパンと鳴らすことだと。最初のピストルを鳴らすだけなのです。
<発想の前提3>
「解決について知るほうが、問題と原因を把握することより有用である」

「解決志向」の対立概念は、「問題志向」です。従来の多くの心理療法は「問題志向アプローチ」でした。

つまり、まず問題は何かを把握し、次にその原因を特定し、その原因となるものを取り除いたり変化させようとする。

これは医学領域で言えば「感染症対策モデル」と呼ばれるものです。感染症の場合、
何らかの細菌やウイルスなどが体内に侵入することによって、何らかの症候群(頭が痛い、おなかが痛い、熱が出る、体がだるい等)が出てくるわけです。

したがって「これは、何菌だ?何ウイルスだ?」と原因を特定し、それをやっつけるために適切な抗生物質などを投与する。

そして原因がなくなれば、熱は自然と下がり、おなかも正常に戻る。
近代医学は、この感染症対策モデルに基づいて発展してきました。そして多くの臨床心理学のモデルも基本的にはこのモデルを心の領域に当てはめる形で作られています。
ところが、今でももちろんすべての感染症が撲滅されたわけではありませんが、現代医学の主要な関心領域は、いわゆる慢性成人病疾患(循環器系の疾患、ガン、糖尿病、リウマチ等)に移ってきているわけです。

そうすると、感染症対策モデルは使えないのです。「高血圧の原因は、しょっぱい味噌汁です」などと、塩分摂取量によって血圧値が一義的に決まるというなら話は簡単なのですが、現実にはそんな単純にはいきません。

高血圧には遺伝子レベルの話から、様々な物理・化学的環境や、その人の栄養摂取・睡眠・運動・労働負荷などすべてを含めた生活習慣がなんらかの関連を持っていますし、心理社会的な問題、たとえばストレスによっても血圧は変化します。

高血圧の原因は無数にあるといってもいいでしょう。

これらの原因を、これもある、これもある…、と全部特定していくことがはたして可能でしょうか?しかも、時間経過によって、原因はますます複雑化していきます。昨日の高血圧と今日の高血圧には、違う原因がからんできているかもしれません。

さらに複雑なのは、「原因→問題・症状」という方向だけでなく、問題や症状が原因に影響を与えていることもあるし、原因同士が影響しあっていることもあることです。たとえば、会社でのストレスと家庭でのストレスという二つの原因があって血圧が高くなっているとします。

家庭のゴタゴタが起こり血圧が高くなったので、家庭でのストレスという原因をとりのぞくため会社を休み、家庭のことに専念したら、会社から「何でおまえ、休んでいるんだ」と責められ、ますます血圧が高くなるという具合です。
1つの原因を潰そうとすると、それに関連する別の原因がポンとでてくるということが、いろんな局面で起こるわけです。

感染症対策モデルのように「ひとつの原因を特定し、それをやっつけましょう」という発想では、もう慢性成人病疾患には対応できません。

体の話ですらそうですから、これが心の話になったらもっと複雑です。「このときに、この種の心の状態になりました。それはこういう原因でなりました」と原因を1つに特定できると考えるほうが不自然です。
にもかかわらず、従来の臨床心理学は、こうした直線的因果律で理論構築されてきたのです。

40歳でアルコール中毒になった男性に「どうしてアルコール中毒になるまで酒を飲み続けたんですか?」と聞いてみればわかるでしょう。

「いやあ、いろいろあってね」と答えるでしょう。これが正解です。

彼の人生40年分、様々なことが複雑にからんでアルコール中毒になったわけです。

このように心の問題で原因を特定することはとても困難だし、仮にいくつかの原因が特定されたとしても、その原因を取り除くことは、多くの場合、ほとんど不可能なのです。

様々な原因のひとつに、幼少期の母子関係の悪さがあったかもしれません。仮にそれが原因だと特定できたとして、幼少期の母子関係の悪さをどうやって「取り除く」のでしょう?

(ちなみに交流分析で「過去と他人は変えられないが未来と自分は変えられる」という言葉があります)

<発想の前提4>
「クライエント(相談者)は、彼らの問題解決のためのリソース(資源、資質)を持っている」
「クライエントが、(彼ら)の解決のエキスパート(専門家)である」

解決志向アプローチの枠組みでは、「原因」と「問題、症状」の連関と、「解決、治癒」は切り離して考えます。
「解決、治癒」がどこからやってくるかというと、どこからともなくやってくると考えます。

例えば夫婦喧嘩しているとき「あなたが悪いのか、私が悪いのか」「だれが原因なんだ」と議論していても、夫婦喧嘩は盛り上がりこそすれ、仲直りなどできません。

問題が続いているときは「原因」と「問題、症状」のあたりでグルグルと堂々巡りが起こっていることが多いのです。
そこから抜け出せるときというのは、ふっと別のほうから何か発想が浮かんだときです。「じゃ、カラオケにでも行くか」といった感じです。

なにが「じゃ」なのか、わかりませんけど、連続性なんてない。

今、直面する問題からちょっと離れ、堂々巡りの枠組みからいったん外れる視点に立つことが、すごく大事なのです。

このように解決はあっちからくることが多いわけですが、あっちからといってもどっちからくるのか検討がつくのであれば、これはありがたい話ですね。

この「どっちから来るのかな、どこらへんを見てればいいのかな」を教えてくれる情報をリソースと呼んでいます。

何でもリソースになります。親、おばあちゃん、亡くなった人、ある種の宗教、信仰をもっている人の場合は、それがリソースとして有効に使えます。ペット、ぬいぐるみ、お守りなども使えます。(外的リソース)

クライエント本人の中にもリソースがあります。高い能力を持っている部分、強い関心を持っていること、例えば絵が得意、音楽が好きなど。(内的リソース)
自分ひとりでやる場合は、「自分の売りってなんだろう?」とか「何でなら食っていけるだろう?」「今、自分にできることって何だろう?」と自問し、あなた自身のリソースの方向性を探り、広げてみてください。

これでも簡単に説明したのですが長くなりました。
これに興味を持った方は実際に本を買い、実践してみることをおすすめします。

「<森・黒沢のワークショップで学ぶ>解決志向ブリーフセラピー」
森俊夫 黒沢幸子共著 ほんの森出版 1890円(税込み)

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