(1)尊属殺重罰規定
これに関しては、1で述べたとおりですが、尊属殺重罰規定は当たり前ながら一般人の目から見て特定の者のみを対象に規定していると読むことは出来ませんから、適用対象者に関する合憲限定解釈の余地はありません。そして最高裁は合憲限定解釈が出来ない場合の適用違憲に消極的ですから(猿払事件最高裁判決)、したがってここではまず、
最高裁:法令違憲 or 法令合憲
適用違憲活用(猿払1審等):法令違憲 or 法令合憲・適用違憲 or 法令合憲・適用合憲
適用違憲先議:適用違憲 or 適用合憲
となるものと思われます。
(2)公園での集会を禁止する法令(立法者意思としては暴走族排除。組合運動をしたい者が提訴)
過度の広汎性・漠然性を有する規定であることが争点だとして、
最高裁:合憲限定解釈・適用違憲 or 合憲限定解釈不可能・法令違憲 or 法令合憲
適用審査活用:合憲限定解釈・適用違憲 or 合憲限定解釈不可能・適用違憲 or 合憲限定解釈不可能・法令違憲 or 法令合憲
適用審査先議:適用違憲 or 適用合憲 →適用違憲の場合→国民の自由に過度の萎縮効果を与えないか→法令審査する or しない→法令違憲 or 法令合憲
*なお、「漠然性ゆえに文面上無効」となる余地があることは上3つの立場も共通する。