うつ病『認知行動療法』コミュの認知行動療法の特徴 ?

認知行動療法は、行動療法を基礎に発展した治療体系である。したがって、治療の基礎となる基本的な発想は、行動療法と多くの点で共通している。具体的には、

?治療的面接が構造化されており、治療者は積極的にクライアントに働きかける

?治療者は、現存する症状あるいは行動上の問題に焦点をあて、クライアントの問題を操作するための一連の治療を計画する

?クライアントの児童期の経験や発達初期の家族との人間関係について、それが症状に本質的に影響を及ぼしているとは考えない

?無意識や幼児期の性的問題、防衛機制といった精神分析的な説明不可能な過程を排除する

?クライアントは不適応な反応パターンを獲得してしまったのであり、それは「学習解除」できるものである
といった点を挙げることができる

一方、認知行動療法に特徴的な点としては、従来の行動療法では治療標的を外顕的な行動や反応に限定してきたのに対し、認知行動療法では、予期や判断、信念や価値観といった内的な反応も治療標的としていることが挙げられる。また、認知的反応は、認知行動療法におけるさまざまな認知的変数のように具体的な変数としてとらえられ、認知行動療法における代表的な質問表に示されている査定用具を用いて客観的に評価される。さらに、治療においては、不適応行動がなぜ維持されているかを説明する際に、刺激と反応の結びつきだけではなく、行動に及ぼす認知の機能を重視する。
すなわち、認知行動療法とは、次のような特徴をもつ治療法であると言うことができる