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明治大学法学部1年17組コミュの江藤憲法試験対策(二重の基準論論述対策)

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こんばんは。17組試験対策委員会の小岩井です。
明日火曜日に控えた江藤憲法の試験対策で、憲法21条についてレジュメ形式でまとめました。憲法22条、25条については各自でお願いします。あんま分量ないんで、教科書見とけば足りると思います。
参考として、二重の基準論が出題された場合の解答例も作成してます。

生存権の法的性格が出題されるんじゃないかという学説もありますが、とりあえずスルーの方向性で...
そこまでの余裕がないので、こっちは各自でお願いしたい…
とりあえずCでいい人向け。過度な期待はしないで下さい。

?.憲法第二十一条(芦部憲法P.165‐)
?.表現の自由
 ―1.個人的な価値(=自己実現の価値)の実現:個人に言論活動を通じて自己の人格を発展させる。
  2.社会的な価値(=自己統治の価値)の実現:国民が言論活動を通じて自己の政治的意思を決定する。←民主政治を成す上での必要条件。
この2つを目的とする。
*言論活動は表現の自由が保障され、個人の内心の思想や信仰が自由に伝達されることが許される状態で初めて成立する。=精神的自由の保障。

⇒全ての表現媒体(演説、新聞・雑誌など印刷物、ラジオ、テレビ、絵画、写真、映画、音楽、芝居etc...)の、全ての表現に、この表現の自由は適用される。
また、集会・結社には通常、その団体としての思想・意見の表明を伴うため、日本国憲法では表現媒体として認識され、表現の自由を定めた第二十一条に規定されている。
Cf.これはベースとなったアメリカ憲法の考え方であり、ヨーロッパ諸国では集会・結社の自由と出版・言論の自由は別個として扱われることが殆ど。

?.知る権利
20世紀初頭、マスメディアの登場による情報伝達量の著しい増加が背景。
[送り手の自由]である表現の自由に対し、[受け手の自由]として存在する。
Ex.聞く自由、視る自由、読む自由etc...
⇒世界人権宣言十九条に基づく。
つまり、「a.干渉を受けることなく自己の意見をもつ自由」を目的とする。
しかし、同時に「b.情報及び思想を求め、受け、及び伝える自由」も含む。
 ―根拠は、個人が様々な事実や意見を知ることで初めて有効に政治に参加できるよう
 になるから。=社会的価値の実現のためである。
*但し、具体的請求権はまだ不十分で、情報公開法などの明確な法規定ができて初めて具体的請求権となる。

ここで簡単にまとめると、知る権利のもともとの目的は、自由権的な性格(=国家からの自由)のもの。⇒あらゆる干渉を排除し、自己の意見を持てる。
そして、同時に参政権(=国家への自由)―情報を求めることができる、社会権(=国家による自由)―国家施策の情報を提供する必要がある―も併せ持つ、と言うことである。

[資料]
世界人権宣言十九条(国連人権高等弁務官事務所Webサイトより)
「すべて人は、意見及び表現の自由を享有する権利を有する。この権利は、[a.干渉を受けることなく自己の意見をもつ自由]並びにあらゆる手段により、また、国境を越えると否とにかかわりなく、[b.情報及び思想を求め、受け、及び伝える自由]を含む。」

なお、知る権利と関連してアクセス権(=近づく権利)の存在がある。
知る権利とほぼ同じ意味なので、詳細は割愛する。
⇒詳細は芦部憲法P.168,169を参照。

?.報道の自由
��.意義
報道機関の存在は、「民主主義社会において、国民が国政に関与するにつき、重要な判断の資料を提供し、国民の『知る権利』に奉仕する」(「博多駅テレビフィルム提出命令事件」最高裁大法廷決定昭和44年11月26日)とされるように、重大な意義を持つため、報道内容を自由に認める必要性が生じてくる。

[判例Check]博多駅テレビフィルム提出命令事件(Wikipediaより)
○事件概要○
1968年(昭和43年)1月16日早朝、原子力空母エンタープライズの佐世保寄港阻止闘争に参加する途中、博多駅に下車した全学連学生に対し、待機していた機動隊、鉄道公安職員は駅構内から排除するとともに、検問と持ち物検査を行った(この事件そのものが「博多駅事件」と呼ばれる)。
護憲連合等は、この際、警察官に特別公務員暴行陵虐・職権濫用罪にあたる行為があったとして告発したが、地検は不起訴処分とした。これに対し護憲連合等は付審判請求を行った。
福岡地裁は、地元福岡のテレビ局4社(NHK福岡放送局、RKB毎日放送、九州朝日放送、テレビ西日本)に対し、事件当日のフィルムの任意提出を求めたが拒否されたため、フィルムの提出を命じた。
この命令に対して4社は、「報道の自由の侵害・提出の必要性が少ない」という理由に一般抗告を行ったが、福岡高裁が「報道の自由といえども公共の福祉により制限されること、裁判でのフィルムの使用は『態様を異にした公開』とも考えられ報道機関の不利益は少ないこと、またフィルム提出は審理にとって必要であること」等の理由で抗告棄却の決定を行ったため、最高裁に特別抗告となった。
→最高裁は抗告を棄却。
○判決要旨○
報道の自由は、憲法21条の保障にある取材の自由といっても無制約ではない。
報道機関の取材フィルムに対する提出命令が許容されるか否かは、対象犯罪の性質、軽重および取材内容の証拠としての価値、公正な刑事裁判を実現するための必要性の程度と、これによって取材の自由が妨げられる程度を比較考慮して決めるべきである。この件の場合、フィルムは裁判に重要な価値・必要性がある一方、報道機関がこうむる不利益は将来の取材の自由が妨げられる恐れがあるという程度にとどまるため、受忍されなければならない。
⇒報道の自由と公共の福祉との関係、及び憲法第二十一条の限界を示す。
*但し、この判例で刑事裁判の証拠として使用することがやむを得ない場合、報道機関の不利益が必要な限度を超えないように配慮すべきとしながらも、「報道機関がこうむる不利益は将来の取材の自由が妨げられる恐れがあるという程度にとどまる」という低い評価しか与えていない点は、問題であり、批判も強い。

��.取材の自由
報道は、取材・編集・発表という一連の行為から成り立つ。そのため、取材の自由・取材源秘匿の自由は積極的に憲法21条によって保護されるとする学説が主流を占める。
*但し、判例は積極的な保護を一概に認めているわけではない。上記の博多駅事件における最高裁の決定「報道のための取材の自由も、憲法21条の精神に照らし、十分尊重に値する」と述べるに留まり、この立場が現在に至るまでの統一見解である。

��.放送の自由
特に電波メディアの放送の自由について言い、印刷メディアには課されない特別の規制が課されている。
こういった、一見表現の自由を侵害しかねない規制が許される根拠として3つの背景がある。
1.放送用電波が有限であること。(電波有限論)
―電波資源を効率よく、かつ放送事業を行うにふさわしい特定人に電波の使用権を認めるため、国家が管理する必要がある。
2.強烈な影響力を及ぼす点。
―放送は直接家庭まで侵入し即時かつ同時に動画や音声を伴う映像を示すことで、活字媒体よりも影響力が大きい。
3.営利主義の防止。
―民放において、時間単位で広告主に番組が販売されるため、自由競争に放任した場合、番組編成が大衆受けするものになりがちであるため。
⇒現在、1.について、電波技術の発展から、利用可能な通信周波が向上していることや、衛星放送などの新しい媒体の登場で理論に動揺が生じている。しかし一方で、電波に対する社会的需要はますます増大していることから、完全に問題が無くなったとは言い難い。
また、2.の放送の社会的影響力について、これだけでは相対的なものであり、番組規制の根拠にはなりえないとする意見が強い。そのため、近年は異なった論拠による説が模索されており、部分規制論など、新たな観点からの意見が生じてきた。
全体的な流れとして、こうしたメディア規制はあくまでも倫理的なものであると解釈運用されており、メディア特性に応じて徐々に規制を外していく方向で考えられている。

?.表現の自由の限界
��.二重の基準論
表現の自由を規制する法律が合憲であるか違憲であるかの基準として、広く支持されている理論。
⇒精神的な自由権は立憲民主政の政治過程にとって不可欠の権利であるから、それは経済的自由に比べて優越的な地位を占めるべきである。従って、経済的な自由権を規制する法律よりも、違憲審査基準は厳格でなければならない、とする。
*このとき、「精神的自由と経済的自由との保障の程度が段階的に全く異なる形ではなく、両者は保障の程度をほぼ同じくする領域を含み、重なる関係にある」こと。加えて、「審査基準は一様ではなく、表現の種別や規制立法の態様の相違に応じて異なる」ことに注意しなければならない。
*ここでいう規制立法とは、4つに分けられる。?.検閲・事前抑制を定めたもの。?.漠然不明確または過度に広汎な規制を定めたもの。?.表現内容規制(=ある表現を規制するに際し、その表現が伝えようとするメッセージそのものを理由として禁止するもの。内容に着目した規制は、あらゆるチャネルにおいてそのメッセージの伝達を禁ずることになるから、極めて強度の規制であり、それゆえ最も厳格な基準の審査が妥当する)。?.表現内容中立規制(=特定の時・場所・手段における表現を一般的に規制すること。たとえば、屋外の公告物を、危険の防止や美観の維持を目的として規制することで、表現の内容については問題としない。従って、ある条件における表現が規制されたとしても他の条件であれば表現は可能なため、規制態様としては弱い規制とされる)。

以上がおおまかな説明である。

経済的自由も人間の自由と生存には極めて重要な人権であるが、しかしこれに関しての不当な立法は、民主政治の過程が正常に機能しているなら、議会で修正することが可能で、かつそれが適当であると考えられる。これに対し、精神的自由は「こわれ易く傷つき易い」権利であり、これが不当に侵害されていると、そもそもの民主政治の正常な運用にまで支障をきたすことななるため、裁判所が厳格な審査をしなければならない。
つまり、
経済的自由の規制⇒(精神的自由の保障を背景とした)健全な民主政治により修正。
精神的自由の規制⇒健全な民主政治を阻害⇒経済的自由をも侵害しうる。
従って、精神的自由の規制には経済的自由の規制よりも厳格な違憲審査基準を持たなければならない、ということである。

また、裁判所の審査能力に差があることが2つ目の理由としてあげられる。
一般に、裁判所は政策の当否について審査する能力が低いため、社会・経済政策の問題が関係することが多い経済的自由の規制について、明白に違憲と認められなければ、国会など立法機関の判断を尊重する態度が望まれる(=合憲性推定理論)が、精神的自由の規制についてであれば裁判所の審査能力は十分と考えられるからである。

二重の基準論の問題点として、
? 精神的自由でも経済的自由でもない人権(生存権等)は、どちらの基準を適用するのか
? 同じ種類の人権でも、具体的状況の違いによって異なった基準が適用されないか
? 人権の価値序列を認めるか
上記の3つが挙げられる。

以上が二重の基準論についての概要である。


論文対策
二重の基準論について

 二重の基準論とは、憲法二十一条に定められている精神的自由を規制する法律が合憲であるか違憲であるか審査する際の基準として、広く支持されている理論である。この理論は、アメリカにルーツを求めるもので、二十一条の精神的自由が二十二条に定められている経済的自由と比して、より厳格に保護されなければならないとする。
 この理論において、審査基準が異なる根拠としているものは2つある。
第一に、精神的自由は経済的自由よりも脆く、侵害された場合、国家の運営にまで影響を与える恐れがあること。第二に、裁判所の審査能力に差があるということが挙げられる。
 第一の点について、この理論は経済的自由に関する不当な立法は、健全な民主政治が運用しているならば、立法機関自らによって修正され、排斥されるとする、合憲性推定の理論を適用するが、一方で精神的自由に関する不当な立法は、自由な言論活動を阻害するため、国民が自己の政治的意思を決定することの著しい妨害になるため、健全な民主政治の運営に影響を与えると説く。
 第二の点について、この理論は、裁判所の実務的な政策の当否について審査する能力は低いとする。そのため、社会・経済政策の問題が関係することが多い経済的自由の規制については明白に違憲と認められない限り、国会など立法機関の判断を尊重する態度が望まれるとする。しかし、精神的自由の規制についてならば裁判所の審査能力は十分と考えるため、精神的自由については厳格な判断が可能であると説くのである。
 この際に、精神的自由と経済的自由の関係は全く異なる段階で規制されるわけではなく、この両者は保障の程度をほぼ同じくする領域を持ち重なる関係にあることと、審査基準は一様でなく、新聞やラジオといって表現の種別や検閲・事前抑制や表現内容中立規制など、規制立法の態様の相違に応じて異なることを留意する必要がある。
 しかしながら、この二重の基準論については、生存権等の精神的自由にも経済的自由にも属さない人権については、どちらの基準を適用するかといった点や、同じ種類の人権でも、具体的状況の違いによって異なった基準が適用されないかといった点、及び人権の価値序列を認めるかといった点で問題点も指摘されている。
 なお、昭47年11月22日小売市場許可制事件の最高裁判決に見られるように、こ二重の基準論は精神的自由における違憲審査の厳格性の論拠としてよりも、経済的自由等に緩やかな基準で審査すべきことの論拠として用いられることのほうが多い。(1,031字)

以上。

誰か補足して下さい。あと、22条とか25条についてやってくれると喜びます。取説とか林とか武田とか…

コメント(2)

どうなんだろうな、おれは500字程度の説明にしたけど何字で書けってなんだろな(´・ω・`)
前期と同じなら500程度じゃないか?
あの人が1000字の論述を採点したがるとも思えんし・・・

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